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<3・微妙な距離感>
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そのあと約一カ月の間は、特に大きな問題が起きることもなかったように思う。橘成都とは仕事に関することで情報共有をしたり、いろいろ教えたりということがあった程度。あとは、時々雑談に興じることもあるかな、くらいだった。一緒にご飯を食べたこともない。まあ、男性は女性のように誰かと一緒にご飯を食べることもないし、食事ができる休憩スペースも広くはないので遠慮しているのかもしれなかった。
「あ、あれ?何でエラー?」
そして、一カ月一緒に仕事をしていてなんとなくわかったことがある。割と何でもできるタイプの彼だが、機械にはちょっとだけ弱いということ。何でも一人でできてしまうより、少しだけ苦手なものがあった方が人間親近感が沸くものである。今日はファックスの前で固まっているようだった。
「どうしたー?」
自分の席のすぐ近くだったので、声をかけてみた。千愛が近づくと、エラー出ちゃって、と彼はしょんぼり眉を下げている。
「ど、どうしましょう。お昼までにこのファックス全部送らないといけないのに」
「あー、いいよいいよ。それこっちでやっておくから」
「そういうわけには。事務系の仕事、全部そちらに丸投げなんて申し訳なさすぎます」
ええ子やん、と千愛はちょっとだけ感動してしまう。まあ確かに、エラーの直し方は教えておかないと困ってしまうだろう。実際、このファックスは何年使っているかわからないほどの年代物で、あちこち黄ばんでしまっている。カウンターがあって事務所がお客さんから丸見えになる総務部より、人目につかない分ボロい機種のままということもあるのかもしれなかった。
まず、コピー用紙の入っているボックス1を開ける。特におかしなところなし。次いで、ボックス2。
「あ、やっぱり紙詰まりだ」
紙が一枚、くしゃくしゃになってしまっている。普通に使っているのに謎の紙詰まりを起こすなど、珍しいことでもなんでもないのだ。
「ちょっと来て橘君。紙詰まりって、八割くらいは下の方の紙のボックス引っこ抜いて、奥に手を突っ込めば解決するから。ほら、ぐしゃぐしゃの紙が入ってるでしょ?このまま引っ張るとちぎれちゃって上に残っちゃうから、こう……巻き込んでるローラーを指でくるくる動かして、ゆっくり引き抜くの。急いでる時は焦るかもしれないけど、焦ったらかえって悪化するから気を付けて」
「あ、ありがとうございます。あ、エラー表示が“紙が入ってません”だけになった……」
「それはコピー用紙のボックスを二つとも戻せば解決するから大丈夫だよー」
ただし問題は、と千愛はぐしゃぐしゃの紙をひっこぬいた手を掲げて成都に見せる。インクが付着して、千愛の手は真っ黒になってしまっていた。
「このような有様になるので、ゴミ捨てたら即座にトイレに直行して手を洗ってくるように!これで顔なんか触ったら超悲惨だよー」
「あはは、確かに」
成都は愉快そうにくすくすと笑った。
「なんか、大学の時の……飲み会のイベントの時みたいですね。みんなで習字大会したら、先輩うっかり顔まで真っ黒になっちゃってたでしょ」
「あーあー、そんなこともあったっけなあ。文字通り“黒歴史”だねえ」
「うまいこと言いましたね」
ほんの、仕事の合間のささやかな時間。それでも彼と話すのはやっぱり楽しいな、なんてことを千愛は思ったのだった。
だから、想像していなかったのだ。この時笑っていた彼が、まさかあんなことになるなんてことは。
***
問題のその日。会社帰りの、金曜日。
自宅飲みと、居酒屋で飲むのは別の楽しさがあると言える。一人で飲食店に入る勇気がないという人も少なくない中、千愛は一人で飲み屋に突撃するのも全然平気な人間だった。
居酒屋、くなはち。
会社の最寄駅のすぐ傍にあるその店が、千愛のお気に入りだった。お酒もいいのだが、なんといっても料理が上手い。昼間は子供も入れる家庭料理店として売っているのだから当然と言えば当然だ。昔より、おつまみが美味しいお店が増えたのよねー、と昔母がそう語っていたのを思い出す。自分の酒好きは、間違いなく母の遺伝だと確信している。
「いらっしゃいませー。お席の希望はございますか?」
「あー……うーん」
にこにこと出てきた馴染の定員に答えようと店内を見見回す。金曜日であるわりに、今日はあまり店が混んでいなかった。何故だろうと気づいて、そもそも自分が来た時間がまだ早いのだと思い至る。金曜日は残業して帰ることも多くないのだが、今日は定時で上がっていた。我が社の定時は六時。七時終業の仕事の人も珍しくはないし、本格的に飲みたい人達にとってはもっと遅い時間こそが本番だろう。明日が休みの仕事ならば、多少残っても問題ないと騒ぐ人も少なくあるまい。
空いてるならテーブルでもいいかな、と思った時。カウンター席に、見慣れた茶髪を見つけて目を丸くしたのだった。
「……す、すみません。今日はカウンターで、あの人の隣で!」
明らかに、様子がおかしい。店員にそうお願いすると、千愛はカウンター席の方に駆けていった。カウンター席とはいっても、端の端、観葉植物の影になりそうな場所だ。長身の背中を丸めて、ぼんやりと座っている青年の姿がある。私はわざと音を立てて椅子を引くと、意図して明るく声をかけた。
「たっちばっなくーん!どうしたのさ、こんな隅っこで一人で飲んじゃって!ていうかこの店、橘君も好きだったんだね!」
「!」
そこで、やっと彼は千愛の存在に気づいたらしい。はっとしたように顔を上げる成都。その眼に涙が浮かんでいることに気づいて、千愛は眉を顰めた。既に多少飲んでいるようだし、酔っぱらって泣き上戸になる人間はちょいちょいいるものである。しかし。
今回は、そうではないような気がした。むしろ、泣くためにお酒を飲んでいるかのような。
「……えっと、梅澤、先輩?」
「うん」
あまり人に見られたくない姿、だったのかもしれなかった。しかし、気づいてしまった以上ほっとくわけにもいかないのだ。
「どうしたの。何か嫌なことでもあった?私で良ければ、話くらいは聴くぞ?」
なるべく優しい声を出して言う。彼が泣いているのを見るのは、実は二回目だった。一度目は、学校帰りに轢かれて死んでいる子猫を見てしまった時。可哀想すぎる、とややガチ泣きしていた。以前自分が車に当て逃げされてアバラに罅が入った時は平気そうに笑っていたのに、自分以外の誰かが傷ついているといきすぎるほど心を寄せてしまうタイプ。映画などでもすぐ泣いてしまうのだ、恥ずかしい、と語っていたのをよく覚えている。
だから、今回も自分ではなく、誰かのために傷ついているのではないかと思ったのだ。時に、自分のせいではないことまで自分のせいと思ってしまうような彼であるからこそ。
「……すごく情けない話ですよ。聴いたら、きっと呆れてると思います」
彼は消え入りそうな声で言う。
「俺、できれば先輩に、嫌われたくないんですけど」
「ちょっとした黒歴史くらいで嫌うかっての。え、私の初めての飲み会、飲みまくりすぎてうっかり家と逆方向の電車に乗って終点まで行った挙句帰るためのタクシー代もホテル代もなく、深夜にオカン叩き起こして迎えに来て貰った話よりやばいネタなんかある?そんでもって家に帰った後、朝起きたら全裸だったし漏らしてて再度土下座したけどそれより黒歴史とかあるー?」
「ぷっ……」
その話を聴いて、成都は小さく噴出した。ああ良かった、少しだけ気持ちが上向いたようだ。自ら恥を晒した甲斐もあったというものである。
「人間、生きてれば恥の一つや二つや三つ、普通にあるもんなんだって。情けないところがないニンゲンなんかいないもんです。そう見えてるなら、そいつは隠すのがうまいだけ。これ私の人生論の一つ!」
とりあえず店員に、焼き鳥とビールを注文する。成都の背中をぽんぽん叩いてみせる。
「さあ、好きなだけぶっちゃけなよ。営業部の先輩には言いづらい事、私くらいの他人なら話しやすかったりするでしょ。カノジョでもなんでもないんだし」
「……そうかも、ですね」
彼はうっすらと金色の液体が入ったコップを揺らしたレモンサワーか何かだろうか。からからと溶けかかった氷が躍っている。
「実は俺、付き合ってる人がいたんです。その人とは、異動の前に別れたんですが」
寂しそうな青い目に、千愛の顔が映っていた。きっと、その瞳の奥が見つめているのは別人なのだろうけれど。
「今日、お昼に……その人とばったり会ってしまって。いろいろと、ちょっときついことを言われて。なんかこう、わからなくなっちゃったんですよね。俺は、この人にここまでのことを言わせるほど、この人を傷つけたり苦しめたりしてしまったんだろうか。でも、その原因が全然心当たりがなくて、そんな自分が凄く嫌になってしまって……」
なんていうか、と彼は淋しそうに笑った。
「信じられなくなっちゃったんです、自分の価値ってやつが」
「あ、あれ?何でエラー?」
そして、一カ月一緒に仕事をしていてなんとなくわかったことがある。割と何でもできるタイプの彼だが、機械にはちょっとだけ弱いということ。何でも一人でできてしまうより、少しだけ苦手なものがあった方が人間親近感が沸くものである。今日はファックスの前で固まっているようだった。
「どうしたー?」
自分の席のすぐ近くだったので、声をかけてみた。千愛が近づくと、エラー出ちゃって、と彼はしょんぼり眉を下げている。
「ど、どうしましょう。お昼までにこのファックス全部送らないといけないのに」
「あー、いいよいいよ。それこっちでやっておくから」
「そういうわけには。事務系の仕事、全部そちらに丸投げなんて申し訳なさすぎます」
ええ子やん、と千愛はちょっとだけ感動してしまう。まあ確かに、エラーの直し方は教えておかないと困ってしまうだろう。実際、このファックスは何年使っているかわからないほどの年代物で、あちこち黄ばんでしまっている。カウンターがあって事務所がお客さんから丸見えになる総務部より、人目につかない分ボロい機種のままということもあるのかもしれなかった。
まず、コピー用紙の入っているボックス1を開ける。特におかしなところなし。次いで、ボックス2。
「あ、やっぱり紙詰まりだ」
紙が一枚、くしゃくしゃになってしまっている。普通に使っているのに謎の紙詰まりを起こすなど、珍しいことでもなんでもないのだ。
「ちょっと来て橘君。紙詰まりって、八割くらいは下の方の紙のボックス引っこ抜いて、奥に手を突っ込めば解決するから。ほら、ぐしゃぐしゃの紙が入ってるでしょ?このまま引っ張るとちぎれちゃって上に残っちゃうから、こう……巻き込んでるローラーを指でくるくる動かして、ゆっくり引き抜くの。急いでる時は焦るかもしれないけど、焦ったらかえって悪化するから気を付けて」
「あ、ありがとうございます。あ、エラー表示が“紙が入ってません”だけになった……」
「それはコピー用紙のボックスを二つとも戻せば解決するから大丈夫だよー」
ただし問題は、と千愛はぐしゃぐしゃの紙をひっこぬいた手を掲げて成都に見せる。インクが付着して、千愛の手は真っ黒になってしまっていた。
「このような有様になるので、ゴミ捨てたら即座にトイレに直行して手を洗ってくるように!これで顔なんか触ったら超悲惨だよー」
「あはは、確かに」
成都は愉快そうにくすくすと笑った。
「なんか、大学の時の……飲み会のイベントの時みたいですね。みんなで習字大会したら、先輩うっかり顔まで真っ黒になっちゃってたでしょ」
「あーあー、そんなこともあったっけなあ。文字通り“黒歴史”だねえ」
「うまいこと言いましたね」
ほんの、仕事の合間のささやかな時間。それでも彼と話すのはやっぱり楽しいな、なんてことを千愛は思ったのだった。
だから、想像していなかったのだ。この時笑っていた彼が、まさかあんなことになるなんてことは。
***
問題のその日。会社帰りの、金曜日。
自宅飲みと、居酒屋で飲むのは別の楽しさがあると言える。一人で飲食店に入る勇気がないという人も少なくない中、千愛は一人で飲み屋に突撃するのも全然平気な人間だった。
居酒屋、くなはち。
会社の最寄駅のすぐ傍にあるその店が、千愛のお気に入りだった。お酒もいいのだが、なんといっても料理が上手い。昼間は子供も入れる家庭料理店として売っているのだから当然と言えば当然だ。昔より、おつまみが美味しいお店が増えたのよねー、と昔母がそう語っていたのを思い出す。自分の酒好きは、間違いなく母の遺伝だと確信している。
「いらっしゃいませー。お席の希望はございますか?」
「あー……うーん」
にこにこと出てきた馴染の定員に答えようと店内を見見回す。金曜日であるわりに、今日はあまり店が混んでいなかった。何故だろうと気づいて、そもそも自分が来た時間がまだ早いのだと思い至る。金曜日は残業して帰ることも多くないのだが、今日は定時で上がっていた。我が社の定時は六時。七時終業の仕事の人も珍しくはないし、本格的に飲みたい人達にとってはもっと遅い時間こそが本番だろう。明日が休みの仕事ならば、多少残っても問題ないと騒ぐ人も少なくあるまい。
空いてるならテーブルでもいいかな、と思った時。カウンター席に、見慣れた茶髪を見つけて目を丸くしたのだった。
「……す、すみません。今日はカウンターで、あの人の隣で!」
明らかに、様子がおかしい。店員にそうお願いすると、千愛はカウンター席の方に駆けていった。カウンター席とはいっても、端の端、観葉植物の影になりそうな場所だ。長身の背中を丸めて、ぼんやりと座っている青年の姿がある。私はわざと音を立てて椅子を引くと、意図して明るく声をかけた。
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「!」
そこで、やっと彼は千愛の存在に気づいたらしい。はっとしたように顔を上げる成都。その眼に涙が浮かんでいることに気づいて、千愛は眉を顰めた。既に多少飲んでいるようだし、酔っぱらって泣き上戸になる人間はちょいちょいいるものである。しかし。
今回は、そうではないような気がした。むしろ、泣くためにお酒を飲んでいるかのような。
「……えっと、梅澤、先輩?」
「うん」
あまり人に見られたくない姿、だったのかもしれなかった。しかし、気づいてしまった以上ほっとくわけにもいかないのだ。
「どうしたの。何か嫌なことでもあった?私で良ければ、話くらいは聴くぞ?」
なるべく優しい声を出して言う。彼が泣いているのを見るのは、実は二回目だった。一度目は、学校帰りに轢かれて死んでいる子猫を見てしまった時。可哀想すぎる、とややガチ泣きしていた。以前自分が車に当て逃げされてアバラに罅が入った時は平気そうに笑っていたのに、自分以外の誰かが傷ついているといきすぎるほど心を寄せてしまうタイプ。映画などでもすぐ泣いてしまうのだ、恥ずかしい、と語っていたのをよく覚えている。
だから、今回も自分ではなく、誰かのために傷ついているのではないかと思ったのだ。時に、自分のせいではないことまで自分のせいと思ってしまうような彼であるからこそ。
「……すごく情けない話ですよ。聴いたら、きっと呆れてると思います」
彼は消え入りそうな声で言う。
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「ちょっとした黒歴史くらいで嫌うかっての。え、私の初めての飲み会、飲みまくりすぎてうっかり家と逆方向の電車に乗って終点まで行った挙句帰るためのタクシー代もホテル代もなく、深夜にオカン叩き起こして迎えに来て貰った話よりやばいネタなんかある?そんでもって家に帰った後、朝起きたら全裸だったし漏らしてて再度土下座したけどそれより黒歴史とかあるー?」
「ぷっ……」
その話を聴いて、成都は小さく噴出した。ああ良かった、少しだけ気持ちが上向いたようだ。自ら恥を晒した甲斐もあったというものである。
「人間、生きてれば恥の一つや二つや三つ、普通にあるもんなんだって。情けないところがないニンゲンなんかいないもんです。そう見えてるなら、そいつは隠すのがうまいだけ。これ私の人生論の一つ!」
とりあえず店員に、焼き鳥とビールを注文する。成都の背中をぽんぽん叩いてみせる。
「さあ、好きなだけぶっちゃけなよ。営業部の先輩には言いづらい事、私くらいの他人なら話しやすかったりするでしょ。カノジョでもなんでもないんだし」
「……そうかも、ですね」
彼はうっすらと金色の液体が入ったコップを揺らしたレモンサワーか何かだろうか。からからと溶けかかった氷が躍っている。
「実は俺、付き合ってる人がいたんです。その人とは、異動の前に別れたんですが」
寂しそうな青い目に、千愛の顔が映っていた。きっと、その瞳の奥が見つめているのは別人なのだろうけれど。
「今日、お昼に……その人とばったり会ってしまって。いろいろと、ちょっときついことを言われて。なんかこう、わからなくなっちゃったんですよね。俺は、この人にここまでのことを言わせるほど、この人を傷つけたり苦しめたりしてしまったんだろうか。でも、その原因が全然心当たりがなくて、そんな自分が凄く嫌になってしまって……」
なんていうか、と彼は淋しそうに笑った。
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