上 下
42 / 83
Kapitel 08:古時計

古時計 01

しおりを挟む
 とある休日。瑠璃瑛ルリエー商店街・ベーカリーカフェ。
 ベーカリーならではの本格的な焼きたてパンは勿論、ランチやケーキなどの軽食をいただくことができる。手頃なお値段で美味しいと評判だ。
 店舗は商店街入口に位置し、通りに面したオープンテラスを設ける。
 アキラ銀太ギンタ天尊ティエンゾン、それに虎子トラコも、パラソル付きのテーブルセットでランチを堪能した。

「先日、海の近くに良さそうな物件を見つけまして、別荘として購入しましたの」

 食後のデザート中、虎子がそう切り出した。
 十代の少女が不動産を購入しと軽く放言するとは、流石は名だたる久峩城ヶ嵜クガジョーガサキの御令嬢。
 虎子の親友である白は特段、驚かなかった。虎子に限らず、政財界の子女が集う瑠璃瑛学園のなかでは、新しく別荘を購入しただのヨットをチャーターしただのの会話は、珍しくはない。

「次の連休にでも、物件の様子見がてらバカンスを計画中です。よろしければアキラもご一緒なさいませんか?」

「オレは?」

「勿論、銀太くんも」

「オレおよぎたい。バカンスいきたい」

「今の時期は泳げないよ、銀太」

 銀太はテーブルに身を乗り出して勢いよく挙手したが、すぐさま白に諫められ「えー」と不満げな声を出した。

「海水浴はお薦めしませんが、景観は良好と聞いていましてよ」

「景色がいいところでゆっくりするの、いいなあ」

「じゃあいこアキラ!」

 白は両肘をテーブルの上につき、その上に顎を置いた。
 脳内では晴天の白浜を想像中。文化祭が終了して学園生活が一段落したことだし、綺麗な景色を眺めて羽を伸ばすのは悪くないお誘いだ。

「ん~~~。でも遠慮しとく」

「なんで! オレ、ウミいきたいぞ」

 銀太は思わず椅子の上に立ち上がって白に食い下がった。
 座れ、と天尊が銀太の体を持ち上げて椅子に尻を着けさせた。
 白は、銀太が何で何でー、と唱える中、チラリと天尊を見た。

「家を空けてティエンに任せるの心配だもん。ティエンは自炊できないからゴハンも困るだろうし」

「ティエンのせいかよ~~」

 天尊はギュッと銀太の鼻を抓んだ。
 離せよ、と銀太は天尊の腕を小さな握り拳でぽかぽかと殴った。

「だから、アキラは俺の評価が低すぎるとこの前も言っただろう。子どもじゃないんだ。自分のメシくらい二、三日どうとでもなる。というか、俺も行くから問題はない」

「そーだ。ティエンもいっしょならいーだろアキラ」

 ――言うと思った。
 白は顎を手の杖で支えたまま、虎子のほうへ顔を向けた。

「……って勝手に言ってるけど、大丈夫?」

「ええ、勿論。どうぞ御兄様も御一緒に」

「ティエンもいっていーって。オレみんなでいきたい。な、アキラ!」

 銀太は両手を挙げて大喜び。虎子は無邪気に全力で喜ぶ銀太を見てニコニコと笑う。

「はいはい。行きます」

 白はそう言って表情を綻ばせた。
 穏やかな休日に美味しいものを囲み、この場にいる全員が楽しそうなのは、何だか幸福な気分だった。

 虎子御嬢様、と付き人兼護衛筆頭・国頭クニガミが虎子の背中に声をかけた。
 彼がこうしてわざわざ虎子と友人との間に割って入るときは、何か進言があるときだ。虎子の生活の妨げにならないよう、余計な接触は控えるよう常に努めている。

甲斐カイの若様がいらして、同席を希望しておられます。如何なさいますか」

 それまで柔らかかった虎子の表情が一瞬にして無になった。国頭も虎子の反応や感情は想定できるが、彼の御方が望んだからには伝えないわけにはいかない。
 虎子は国頭に促された方角に目を遣った。数人の護衛を従えた以祇モチマサが、此方に手を振っている。虎子の視界に入り認識されたことを察知すると、返答もまだなのに近づいてきた。
 甲斐の若様・以祇は、虎子たちのテーブルに到着してニッコリと満面の笑顔を披露した。

「やあやあ。本日の御機嫌は如何かな、虎子」

「貴男のような人がこのようなところに何の用ですか、以祇」

「丁度、そこの通りを車で通り掛かったら、アキラくんと虎子が見えたものだからね」

(GPSでも仕込んでいるのではないかしら)

 このオープンテラスは大きな通りに面してはいるが、そこをたまたま休日に通りかかり、たまたま車窓を眺めていて、たまたま知った顔を視認するなど偶然が過ぎる。
 以祇は、自分を注視する虎子から、銀太と天尊のほうへと目線を移動させた。二人に向かって恭しく頭を下げた。

「本日は快晴で気持ちがいいですね。御機嫌いかがですか、紳士たち。このような昼下がりに、可愛らしいレディたちと楽しそうなティータイムとは隅に置けませんね。突然の申し出では御座いますが、同席する幸運を賜れましたら光栄です」

 銀太には以祇の言っていることの半分も分からなかった。半分理解できなければ、もう残り半分も、聞いた内容を脳味噌が自然とデリートする。
 銀太は以祇の話の内容はまったく受け付けず、関心があるのは何者かということだけだった。

「だれだこれ」

「前に言ったろ。アキラに付いている〝虫〟だ」

 天尊が小声で告げる、銀太はすっくと椅子の上に立った。〝虫〟の意味は天尊に教えてもらったので習得済みだ。
 以祇をビシッと指差した。

「アキラはやらん!」

 天尊は面白がってクックックッと肩を揺らして笑った。
 コラッ、と白は叱りつけ、慌てて銀太に椅子に座るよう言いつけた。
 以祇は余裕綽々の表情。幼子に無礼をされた程度で顔色を変えたり腹を立てたりするような狭量ではなかった。
 やんちゃな弟を叱りつける白の姿を微笑ましいとさえ思った。白は学園生活に於いて、責任感のあるしっかり者で通っているが〝お姉ちゃん〟な面は校舎のなかでは見られない。

アキラくんの弟君おとうとぎみはとても元気がいいね。キミにとって僕は、愛するお姉様を奪ってしまうヴィランかな。キミはさしずめアキラくん専属の小さなヒーローというわけだ。勇猛果敢ではないか。剛毅果断ではないか。流石はアキラくんの弟君だ」

 銀太は難しい顔をして天尊を見上げた。

「ティエン。なにいってるかわからん。ツーヤクしろ」

「落ち着けギンタ。ほぼ此国の言葉だ」

 さて、と以祇は虎子のほうへ顔を向けた。
 虎子はそれに気づいていながら、明後日の方角を向いてティーカップを傾けた。

「少し話が聞こえてきたのだけれど、別荘へバカンスへ行くそうじゃないか」

(本当に盗聴器でも仕掛けているのではないかしら)

「奇遇なことに次の連休は僕もスケジュールが空いていてね。ご一緒してもいいだろうか」

「お断りします」

「ダ・メ・だ!」

 虎子と銀太の返答は早かった。
 さらに、銀太は人差し指を口に突っこんでめいいっぱい左右に引っ張り、以祇にイーッとして見せた。以祇が銀太自身に何かしたということは一切ないのだが、天尊が悪い虫などと入れ知恵したものだから、排除すべき敵だと認定したらしい。
 以祇は矛先を白のほうへと向けた。テーブルの上に置かれていた白の手を取り上げ、めいいっぱい真摯な面持ちで見詰めた。

アキラくんはどうかな。僕は常々、アキラくんに誤解されているのではないかと思うのだよ。一緒にバカンスを過ごすのは、アキラくんが抱いている僕のイメージ像と実物の認識とをすり合わせる、よい機会だと思うのだけれども」

「別荘の持ち主はココなので、ボクが決められることじゃ……」

 ぺしんっ。――銀太がテーブルの上に身を乗り出し、白の手を握る以祇の手を叩いた。

「ティエン」と銀太が一声。

「アキラから手を離せ。ギンタが噴火したら俺がお前を排除することになる」

「それはあまりオススメしません。もしも僕に危害を加えようとなさったら、命令がなくとも護衛が貴男を取り押さえてしまいます。僕としては、アキラくんの親類の方にお怪我をさせたくありません」

 親切ぶった挑発だと、婉曲な牽制だと、天尊はそう受け取った。
 虎子が言うように確かに、この国屈指の御曹司。この世に儘にならないことなど数えるほどしかないだろう。しかし、天尊はその儘にならないことの筆頭だ。護衛だろうと只人だろうと、何人束になっても何の障碍にもなり得ない。
 天尊は口許に笑みを浮かべて顎を左右に振った。

「やれるものなら」

「豪毅な方だ」

 天尊も以祇も表面上は平静だった。まるで日常会話だ。
 その実、以祇の合図ひとつで、如何なるタイミングで、甲斐の護衛が天尊に飛びかかってもおかしくはない。そうなれば、虎子に被害が及ばないように周囲に潜んでいる久峩城ヶ嵜の護衛も黙ってはいない。両家の武装は此国でトップクラス。一瞬で緊急事態だ。
 休日の昼下がり、平和な商店街の平凡なカフェに、不釣り合いな緊張感が漂った。

「ストップ」

 白は以祇から手を引き抜き、ハッキリと言葉にした。

「別荘行きについて決めるのはココです。甲斐先輩はココがお断りしました。話はここまでです」

 一触即発の情況は理解している。その上で、臆することなく沈着に告げるべきことを告げた。
 何の故かは知らないが、以祇は自分に執着する。以祇はおかしな人だが、虎子へ嫌がらせを考えたり、仲間はずれにされたからと仕返しをしたりする人物ではない。白は、自分が断言することが肝要なのだと判断した。

「つれないなあ、アキラくん」

「ここまでです」

 白は眉尻を下げて申し訳なさそうな表情を以祇に向けた。
 以祇は残念そうに笑った。ようやく諦念して「それではまた」と立ち去った。

 虎子は、以祇の姿がなくなっても不機嫌そうな表情だった。
 顔を見るだけでも不快なのに、バカンスに割り込んでこようとまでするとは、何とも厚かましい。そういう性格が余計に彼女の嫌悪感を募らせる。

「国頭。すぐにわたくしとアキラの周辺に盗聴器の類が無いか調べなさい。念入りにですよ」

「まさか。甲斐の若様がそのようなことは」

「いいえ。以祇はそういうこともしかねない男です」

 天尊はテーブルに頬杖をついて白を横目で見た。あの若さでそう言い切られるとは普段の言動が推し量られる。

「とんでもない虫を付けているな、アキラ」

「その虫って言うのやめてよ💧」


  § § § § §


 連休初日。
 白と銀太、天尊は、虎子とともに別荘へと向かった。移動手段は久峩城ヶ嵜家の高級車での送迎。目的地は、市街地から自動車で数時間走った先の別荘。
 晴天に恵まれ、別荘に向かって海沿いの道路を直走る道中、車窓を開けると気持ちのよい風が入ってきた。
 風を受けた銀太はテンションが上がり、車窓から顔を出した。

「あー、ウミだ! あれウミだよなアキラ!」

「うん。海だよ」

「オレおよぐー!」

 銀太は頬を紅潮させて興奮気味。白はクスッと笑った。

「言うと思った。今回は泳げないって言ったでしょ。水着も持ってきてません」

「えーっ、こんなにちかくなのにぃ?」

「寒中水泳したいのか」

 天尊は銀太の首根っこを捕まえ、座れ、と車内に引き戻した。

「今回の滞在でお気に召したなら、夏にまた御招待いたしますわ」

「ホントーか。ヤクソクだぞ、ココ」

 ええ、と虎子は銀太に向かって頷いた。


 虎子の別荘の一。
 白浜に臨む二階建ての建物。周辺は防風林ばかりでほかの別荘は見当たらない。人や自動車が行き交うことも少ない閑静なエリアだ。
 虎子たちが到着すると、別荘にはすでに複数台の自動車が停まっていた。何台かは使用人たちの移動手段。御嬢様と来客の滞在の為に、数日前から準備をしていることは虎子も知っている。しかし、そうとは思えない黒塗りの高級車も停車していた。
 虎子は嫌な予感がしたが、招待客の手前、口には出さず別荘へと足を進めた。

 別荘の正面側の脇には、ガーデンファニチャーセットが設置されていた。アンティーク調の白が快晴の青空と調和した、爽やかでありつつも落ち着きのある風景。それは本来ならば虎子の好むものだ。たったひとつの要素を除けば。
 そこには、主人の虎子よりも先にティーカップを傾けて寛ぐひとりの人物がいた。先ほどの高級車の所有者、甲斐カイ以祇モチマサだ。

「遅かったね、虎子」

「……以祇💢」

 虎子の声音には怒気が孕まれていた。
 対照的に、以祇は虎子の明らかに不快そうな態度もものともせず、待っていましたとばかりに白い歯を見せた。

「長い道のりで疲れただろう。何か飲むかい? 僕も丁度、追加の紅茶が欲しいと思っていたところだよ。僕と同じものでいいかい。それともアイスティーがいいかな」

 以祇はまさに我が物顔の振る舞い。従順によく働く虎子の使用人たちが、甲斐の若様を無碍に扱うはずがなかった。

「何故、以祇が、わたくしの別荘でお茶を飲んでいるのです、我が物顔で」

「偶然にも僕もスグ近くに別荘を買ってね。虎子の別荘が近いと聞いて寄らせてもらったよ」

「貴男、アキラとバカンスしたいが為に別荘を買いましたね」

「ええッ⁉」

 白はギョッとして顔色を変えた。自分が理由で不動産を購入するなど聞き流すことはできなかった。
 以祇は冗談っぽく「まさか~」と笑うが、虎子は確信していた。あれは白を気に病ませない為のポーズだ。是非とも御一緒したいとごねていた男が、あのときすでに別荘を所有していたとは思えない。大方、大急ぎで近場の良さそうな物件を購入したのだろう。
 銀太は以祇をジーッと凝視する。

「オマエみたいなヤツ、ストーカーってゆうんだろ」

 以祇はフッと笑って自分の胸に手を当てた。

「ストーカー……。そう言われても仕方がないかもしれないね。いつしかアキラくんの後ろ姿を目で追い始めたその日から、その類の誹りを受ける覚悟はできている。でも僕とストーカーには大きな違いがあるのだよ。僕はまだアキラくんに嫌われていないし気持ち悪がられてもいないからねッ」

 天尊は腰を折って白の耳にボソリと囁く。

「一言嫌いと言ってやったほうがアイツの為にもいいんじゃないか。あのままじゃその内、本当に犯罪者になるぞ」

「…………💧」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

蛍地獄奇譚

玉楼二千佳
ライト文芸
地獄の門番が何者かに襲われ、妖怪達が人間界に解き放たれた。閻魔大王は、我が次男蛍を人間界に下界させ、蛍は三吉をお供に調査を開始する。蛍は絢詩野学園の生徒として、潜伏する。そこで、人間の少女なずなと出逢う。 蛍となずな。決して出逢うことのなかった二人が出逢った時、運命の歯車は動き始める…。 *表紙のイラストは鯛飯好様から頂きました。 著作権は鯛飯好様にあります。無断転載厳禁

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

ガラスの世代

大西啓太
ライト文芸
日常生活の中で思うがままに書いた詩集。ギタリストがギターのリフやギターソロのフレーズやメロディを思いつくように。

DARSE BIRTHZ。(ダースバース。)

十川弥生
ライト文芸
 これは世界の謎を解き明かす物語———。 2020年3月14日、日出国(ひいずるこく)上空に突如謎の球体が出現。それにより未知の化物、化(ローザ)が全国各地に現れ、街々は壊滅的な状況となった。そんな中、たった一人の男の登場により事態は収束の一途を辿る———。  時は流れ、化(ローザ)と交戦する一つの職業が生まれた。人はそれを化掃士(かそうし)と呼ぶ。 球体が現れた衝撃の理由とは———

処理中です...