ベスティエンⅢ【改訂版】

花閂

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#22:Prinz-Prinzessin 王子姫

Das Biest von Prinz gefangen. 01 ✤

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 レイ善也ゼンヤの姿が、行き交う通行人に呑まれて完全に見えなくなり、渋撥シブハツはまだ鳩尾みぞおちを押さえて立ち尽くしていた。その様はまるで電源が落ちたマシン。禮に大嫌いと突きつけられてから微動だにしていなかった。

「いつまでボーッと突っ立っとんねん。あの中坊、禮ちゃん追いかけてったで」

 鶴榮ツルエが声をかけても渋撥から反応はなかった。
 美作ミマサカは恐る恐る渋撥に近付き、正面に回り込んだ。

近江オーミさん、腹大丈夫でっか? けっこー思いっきりいかれてましたな。聞いてはります? 近江さーん」

「禮ちゃんの〝大嫌い〟がそんな効いたか?」

 鶴榮は一歩立ち位置を変え、渋撥の横顔を覗き込んだ。渋撥は無表情のまま、目線を禮が消えていった方向に固定していた。果たして鶴榮や美作の声がけがどれほど脳に届いているだろうか。

「オォウ。ミゾよりクリーンヒットしとるやんけ」

「近江さんがショック受けとるてことスかあ? まさかあ」

ハツを血も通わんモンスターか何かとでも思うとるんかオマエ」

「イエッ、サスガにそこまではッ」

 鶴榮は遠くに声を響かせるように口の横に手の平を立てた。渋撥は心が此処にないのだから遠くにいるようなものだろう。

「オォ~イ、大丈夫かあ? フラれんぼの渋撥クン」

 鶴榮は渋撥との接し方をよく心得ている。その一声によって渋撥は途端にスイッチが入ったかのように突然動き出した。
 バキィッ!
 渋撥は一番手近にいた美作の顔面を殴った。

「何で俺⁉」

 美作は頬を押さえて涙目。挑発したのは鶴榮なのに。不用意に近付くからですよ、美作くん。

「誰がフラれたんじゃぶち殺すぞクソハゲェッ!」

 渋撥は文句自体はしっかり鶴榮に向かって放った。

「ハゲてへん。ワシ等に八つ当たりすんな」

 ――「大ッ嫌い‼」

 渋撥は、脳内を禮の捨て台詞が反響して一気に胸が悪くなった。殺すだの死ねだの罵り合いには馴れている。それがどうした、だからなんだと、一笑に付す。有り触れた罵詈雑言は、その程度の威力しかない。それなのに、もっと有り触れているはずのたった一言が、決定的に最悪の気分にさせられるのはどうしたことか。

「クソがッ! 俺にどうせえっちゅうねんジャリのクセに!」

 ガゴォンッ!
 渋撥は近くにあった何処かの店の看板を蹴り飛ばした。げれんげれん、とアスファルトの上を踊るようにして転がり壁に行き詰まってバタンと倒れた。
 強面の巨躯の癇癪は少女たちを震え上がらせた。小ウサギのようにビクゥッと全身を跳ね、身を寄せ合って固まった。
 鶴榮は彼女たちを庇うように、彼女たちと渋撥との一直線上に移動した。渋撥に背中を向けて彼女たちに身体の正面を向けた。

「嬢ちゃん等、帰ってええで。禮ちゃんも行ってっもーたし、無理してワシ等に付き合うことあれへん」

 鶴榮がそう言ってくれてモミジ和々葉ワカバは内心ホッとした。恐いものは恐いし、距離を取りたい。そういう意味では嘘を吐けない正直者だ。

「せやけど渋撥はん……」と夜子ヨルコは眉尻を下げた。
 鶴榮は笑いながら夜子の肩をポンポンと撫でた。

「それこそ嬢ちゃんが付き合う義理あれへん。アレのことは任しとき。伊達に付き合い長ないで」

 夜子は気懸かりそうな表情をしていたが、シノブや和々葉に手を引かれて去って行った。
 鶴榮としても彼女たちがこの場から離れてくれたほうが好都合だ。彼女たちは禮の友人だ。渋撥の醜態、粗野で暴力的な様は、なるべく彼女たちの目に晒さないほうがよいのは言うまでもない。荒菱館高校、渋撥の外見、普段の性情、これ等だけでも彼氏として不適格だろうに、これ以上醜態を晒して別れたほうがよいと強く勧められるのは分が悪い。特に黒髪ストレートロングの少女は言いそうな気がする。

「美作ァッ‼」

「ハイッ!」

 渋撥から怒声で呼ばれた美作はピシッと背筋を伸ばした。

「俺が悪いんか、あァッ⁉ 目の前で自分のオンナにコナかけられてヘラヘラしとけっちゅうんかコラァッ!」

「悪くないです、悪くない! 絶対近江さんが正しいデス、ハイ!」

 美作は盲目で忠実な従僕。渋撥から迫られれば自身の意志など関係なしに無条件で是と答えるに決まっている。
 鶴榮は小さな嘆息を漏らした。人の気も知らないで、予想通り乱暴に振る舞っている。この男には衆目や禮の友人からの目など気にする頭はないのだ。

「まー、確かにお前も悪ないケド、禮ちゃんも別に悪ないやろ」

「あァッ?」と渋撥は鶴榮を振り返った。

「ニブイとことか無知を悪っちゅうなら話は別やけども」

「あの見た目でそれは悪なんじゃ……」

 ゴンッ、と鶴榮は美作の頭部に拳骨を落とした。
 渋撥に殴られるのも痛いが、鶴榮の拳骨も負けず劣らず痛い。美作は頭を押さえてその場にしゃがみ込んだ。

「禮ちゃんは……たぶん、同い年のあの子等よりも子どもやな。ハツと比べたらそりゃあずっと子どもや。何よりスレてなさすぎる。トモダチが心配するのも無理ないで。ハツが言う通り、お前みたあな男と付き合うのがどんだけ恐ろしいことなんかも分かってへんのやろ」

 そうまで言って鶴榮は溜息混じりに笑った。

「せやかて言うてもしゃあない。惚れたんはお前や。熱出すほどな」

(えぇえええ⁉ 近江さんがそんなことあるかッ?)

 美作は思わず本音が口を突きそうになったが、手で覆って呑み込んだ。口に出せばまた渋撥からか鶴榮からか拳骨を喰らうのは目に見えていた。

「惚れた女が惚れてくれるなんかそうそうあることちゃう。特にハツみたいな男はな。簡単に手放すなんざ勿体ないで」

 ああそうか、と美作は鶴榮が言っている意味をすんなりと理解した。
 鶴榮ほどではないが美作も渋撥の傍にいる女は幾人も見てきた。追いかけ回している風でもないのに絶えず女が傍にいて、一人消えてもまたすぐに一人現れ、そのスパンは長くて数ヶ月。一晩だけの関係も幾度もある。正直、同じ男として羨ましくないと言えば嘘になる。
 しかし、女のほうも渋撥も本気で好き合っていたかといえば否だ。女のほうから去ることも渋撥のほうから別れを告げることもあったが、渋撥には未練などというものが一切感じられない。余韻も何もあったものではない。何事も無かったようにできるものは惚れた腫れたではない。
 暴君に憧憬を抱く美作少年は、それを格好いいと思わないでもないけれど。

「お前があの子に手を焼いとるのはな、今まで女との付き合い方をテキトーにしてきたツケや。人に執着せえへん、気ィ回すこともない、面倒臭がり、即ギリ、そりゃあスレてへん女と上手く付き合えるわけないわ」

 渋撥は疎ましげに鶴榮から顔を背けて舌打ちをした。

「俺にどうせえちゅうねん」

「下手くそなら下手くそなりに、必死こいて思う存分好きなよにやれや」

「好きなように……?」

「半端やって後悔するほうがクソダサイで。まあ、お前は薄情に生きてきたさかい、そもそも女に入れ揚げるなんかしたことあれへんやろ。そんな悪いもんでもないで」

 渋撥は沈黙して一頻り何かしら思案している様子だった。情の薄い、執着のない、冷淡なその頭で何をどう考えているのかは分からない。この暴君が自分以外のことを改めて考えること自体が稀だった。
 数秒後、眼球だけを動かして鶴榮を見た。

「ええんか」

「あかん理由あれへん。お前みたあなんに惚れたんは、あの子や」

 鶴榮はクハッと噴き出した。渋撥の肩をパンッと叩いた。

 ワシには運命なんか見えへん。せやけどコイツはほんまは見えとるんかも知れん。
 ワシもお前もバケモンや。やからって人を好きになったらあかんわけないやろ。
 あの子がバケモンみたあなコイツに惹かれたのが運命なら、バケモンに愛されるのがあの子の運命や。神サンが何でこんなバケモンにあんな子を宛がったかは知らん。

 ――――可哀想な子ォや。

 渋撥は何事にも無感動で無関心で、飽きっぽく執着しなかった。己の世界では大抵のことを自由にできる〝力〟を持ちながら、殊更何かを望むことがなかった。意図的にそう振る舞っているのではなく生来そういう気質なのだ。
 では、この男が特定のものに執着した末にはどうなるのか。正しい接し方も、愛し方も知らない。どのように在れば愛されるのか、どのように愛せば満たされるのか、己の心すらもよく知らない。今まで他人を愛してこなかったのだから当然だ。当然のツケだ。
 だから鶴榮は、このような男に繋がれなければならない女を哀れに思う。このような男に愛されてしまった女は不運だと思う。この男を満たす為に何を引き替えにしなくてはならないかも知れない。何処へ引き摺りこまれるかも知れない。どうせ奈落のような愛し方しかできない。
 つくづく禮は今までの女とは異なる。今まで鶴榮が見てきた、渋撥に寄り添おうとしたどの女とも異なる。打算がない。計算がない。狡猾さがない。損得や駆け引きなしにこの化け物のような男に恋をしている。
 なんと哀れな娘だ。


  § § § § §


 禮は小走りのような早足でグングンと人波を縫って進んだ。とにかく一刻も早く、より遠くへ、渋撥から離れたかった。置いてきてしまった友人たちが何度か脳裏を過り、その度に申し訳ない気持ちになりながらも足を停めなかった。渋撥への苛々が沸々と沸き上がってきて手足を停められなかった。
 好きな人を嫌いだと罵る日が来るなんて、想像もしていなかった。

「相模さん、相模さん!」

 禮は善也がついてきていることを知りながらも速度を緩めなかった。付いてきてほしくなかった。振り払いたい。誰にも構われたくない。このようなささくれだった気持ちのときは放っておいて。
 善也はいよいよ駆け出して禮の肩を捕まえた。禮は立ち止まったが俯き加減であり、善也からは表情が覗けなかった。

「相模さんどこまで行くの。駅通り過ぎたよ」

「ゼンくん塾やろ。時間ええの。ウチ一人でぶらぶらしてから帰るから。早よ塾行きぃよ」

 善也のなかで禮の人物像は――といっても皆で遊んだ一度きりの短い時間しか知り得ないが――やや人見知りの節はあるものの慣れるとおっとりして柔やかな印象だった。だから突き放す言い方をされたのは意外だった。

「塾行ってる場合じゃないだろ」

「受験生」

「え?」

「受験生やのに塾サボるつもり?」

 禮から再度突き放され、善也の手には力がこもった。
 どれほど愛嬌があっても、自分が好きなほどには好いてくれていないことはハッキリした。自分より体の大きな相手に立ち向かう勇気はあっても、好きな子に冷たく遇われるのはつらい。しかし、すんなりと引き下がりたくはなかった。泣きそうな女の子を見て見ぬ振りするなんてできなかった。お節介だとしても。

「だって……泣きそうだから、相模さん」

「放っといて」

「だから放っとけないって……!」

 パンッ、と禮は自分の肩から善也の手をはたき落とした。善也は吃驚して声も出なかった。

「今ウチ、キゲン悪いから構わんほうがええよ」

 禮が少し顔を上げ、善也はようやく目が合った。愛らしく好ましいと思った貌から純真な朗らかさは消え失せ、すると端正な造形に鋭さだけが残った。キラリと光る眼光に一瞥され、冷たい手に頬をなぜられたような感じがした。
 その冷たい感触が悪寒であると気付いたとき、禮の言葉に信憑性を感じた。明白に拒絶され、無理に関わり合いを持とうとすれば、バサリと切りつけられそうな危機感。先程まで容易く「相模さん」と口にできていたのに言葉に詰まった。此処には、自分が好意を寄せた愛らしい少女とは別人が立っているのだと思った。
 禮は、善也が正気を取り戻す前に、クルリと背を向けて歩き出した。
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