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第2章 異世界攻略編
第33話 ただの爪楊枝じゃないですか。
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『白輝の光斬剣』、あの剣の威力は本物だ。それを使われると俺達は間違いなく全滅する。
「鞘を抜いてっと。ほぉぉ? 良い剣だなァ」
「ちっ……」
不快だな。
非常に不快だ。
あの剣は、ルナに相応しいと思って買い与えた剣。
それを、俺の許可無く盗賊が使っている?
「ふはは……お前、どうやら死にたいようだな?」
「主……っ」
さあ、攻略を始めようか。
この盗賊共をぶち殺す作戦を立てるとしよう。
「EXスキル 《演算領域》発動ッ」
頭が急に冴え渡る。
この思考速度は異常だ。
感覚は全身まで行き届き、能力も上昇している。全身の血管、染み渡る汗の感覚までそれら全てを把握し演算している。周囲の速度が低下し、スローモーションに見えた。
恐ろしいな……たった一つのスキルなのにこれ程の力があるのか。EXスキル、使えるじゃないか!
演算を終えた俺は次々と指示を飛ばす。
「シャルはユニークスキルを発動」
「う、うん。スキル【一致団結】ッ」
「クレアもユニークスキル発動後、前線を極力維持。数人の盗賊も纏めて始末しろ。お前なら出来る」
「ひゃ、ひゃい……目が格好いい」
「いいから早くしろ」
目? なんだ今になって。
クレアが妙な事を言うから思考が逸れた。
だが問題ない。思考の余分はまだ沢山ある。
「スキル【獅子奮迅】」
赤色のエフェクトが眩く光る。
クレアの双眸が釣られて赤く染まった。
「あはっ……死んでください!」
こっわ。
片手に槌、もう片手に槍を装備する。
元々彼女は《荷物持ち》とするつもりだった。だから予備の装備を携帯型で準備していたらしい。にしても超リーチの得物を二つ同時に使うか、普通?
「な、なんだこの女!?」
「いいから殺せっ、早く」
無駄だよ、雑兵君。
今のクレアは、二つのユニークスキルが重なって発動された状態、その上槌術の熟練度は屈指のB。
お前らが相手出来る器じゃない。
「ぅああああああ……ッ!!」
前方の陣が崩れた。
「シャルは適当な武器を持って応戦しろ。魔法を使う事も忘れるなよ、ここで魔力を使い切っても構わん」
「おっけー!」
「ノエルは土魔法で死角を作れ。囲まれないように注意して立ち回ってくれよ」
「ん。おねーさんに任せなさい」
さて、と。
【ステータス】
名前:ネブラ レベル:38
HP760/810 MP560/560
称号:【殺人鬼】
ギルド:《猛毒蠍》
ユニークスキル:【狂喜乱舞】
スキル:『暗殺』D『策謀』C『剣術』B『剛腕』C
これで邪魔者はいなくなったな。
「ルナ。例の剣奪い返すぞ?」
「は、はい……」
俺はぽんと一度ルナの頭に手を置いた。
わしゃわしゃと掻き乱す。
「ふにゃぁぁ!」
「そんな顔するなルナ。いや、相棒」
「……っ、はいッ」
大丈夫、お前を勝たせてやる。
だからお前は安心して俺に従え。
何せ俺は……最強だからな。
───『挑発』発動。
ネブラは不敵な笑みを零す。
ポキポキと指の間接を鳴らしていた。
「さぁ、来いよ。俺が相手をしてやる」
「アッハッハッハッハッ、その装備でか?」
「ああ、何も問題ない」
ふっと、盗賊の笑みが落ちた。
「あまり俺様を舐めるなよ」
速い。一瞬のうちに距離を詰められた。
EXスキルを使って尚もこの速さ……!
適正階層は三層以降、よくて四層ってところか?
だが、今の俺はすこぶる調子がいい。
───正直に言おう。負ける気がしない。
大上段から袈裟斬りの構えを見せた。
俺はそれを真正面から引き受けた。
ふっと、実体が掻き消える。
「何っ」
「悪い、『幻惑』だ」
「この野郎っ」
『幻惑』で攻撃をやり過ごす。
その間に、男の動きを出来るだけ脳裏に焼き付ける。筋肉の収縮、表情筋の一筋に至るまで完全に読み解き、動きを再現する。
今の一撃、相当にやりにくそうだった。
その剣はあの男には軽すぎるようだ。
勢い余って自分の膝を刺しかけていた。手元が疎かで、まるで武器のスペックに頼り切った動きだった。力のみで無理やり従わせるような、強引な立ち回り。
ふむ、試してみようか。
青筋を立てて、男は俺を睨む。
「死ねぇぇぇ!」
「魔法『火球』」
俺は剣に向かって、魔法を放つ。男は当然のように剣を構えた。
『白輝の光斬剣』は俺の魔法を尽く『吸収』する。魔力ごと、見事に霧散する。
「ヒャッハァッ!!」
炎を纏わせた剣が俺の脳天へと迫る。
「ふっ!」
俺は剣を構えた。
二振りの剣が空中で重なり合う!
ガキンッ!!
俺の剣がパラパラと砕け散る。
片やランクSS。俺のはCだ。一秒も持たなかったか。
だが。口の端を上げて醜悪に嗤う。
「なん、だとっ!?」
男は大きくよろめいた。
どうやら、上手くいったらしいな。
俺は粉々に砕けた剣を投げ捨てる。
『ロングソード』
ランク:C
スキル:『反射』
まさかお前の最後が、俺の魔法を『吸収』した剣を『反射』するだなんてな。最高に活かしてるよ。
『反射』した事で生じた強烈なノックバック。
バランスを崩した隙に、『隠密行動』で近付いていたルナが見過ごすとは思えない。疾風の如く近付いたルナは強引に剣を奪い取ると瞬時に反転して俺の元に舞い戻る。
「……流石ですっ、主」
冷や汗を流しながら、白い歯を見せるルナ。
俺を信頼した表情だった。悪くない顔だ。
「卑怯だぞォォ……ッ!」
「お前が言うのか」
俺は侮辱気味に相手を嘲笑う。
「とりゃっ!」
盗賊達が魔物を使って強奪した武器の山。
その中からシャルが何かを引っ張り出した。
「パスっ」
「……っと」
失った武器の代わりだ。
俺はその剣を受け取った。
『インサニア』
ランク:A
スキル:『狂気』『突撃』『刺突』『呪詛』
「シャル?」
「どう~可愛いでしょ、それ?」
うーん、これ完全に魔剣だよね。
禍々しいオーラが剣から溢れて来てるけど。
シャルには一度眼科か脳専門の病院を推奨した方が良さそうだ。どこかの世界で魔王が異空間から取り出す最終兵器のような醜悪で得体の知れない武器を「可愛い」などと評しやがった。正直使うのすら危ぶまれる、そんな危険な一振りだ。
ギョロ。
剣の柄に付いた目玉が動く。
もうやだ、勘弁してくれ。
誰がこんなセンス無い物を使ってたんだ。
「クソがッ、俺様を怒らせやがってよぉ……」
『グラディウス』
ランク:S
スキル:『猛毒』『斬撃』『恐慌』『呪詛』『狂乱』
ネブラは大剣を担いだ。
どうやら奴の専用武器のようだ。
やはり主武装は大剣か斧だと思っていた。
ルナの剣では上手く扱えなかったか。
「まずいな……あの剣、準国宝級だ」
「はい? 純国宝級……ただの爪楊枝じゃないですか」
ルナも相手に応じるように剣を構える。
純白に輝くルナの長剣は、妖しい光を放っていた。
「一分で終わらせます」
「鞘を抜いてっと。ほぉぉ? 良い剣だなァ」
「ちっ……」
不快だな。
非常に不快だ。
あの剣は、ルナに相応しいと思って買い与えた剣。
それを、俺の許可無く盗賊が使っている?
「ふはは……お前、どうやら死にたいようだな?」
「主……っ」
さあ、攻略を始めようか。
この盗賊共をぶち殺す作戦を立てるとしよう。
「EXスキル 《演算領域》発動ッ」
頭が急に冴え渡る。
この思考速度は異常だ。
感覚は全身まで行き届き、能力も上昇している。全身の血管、染み渡る汗の感覚までそれら全てを把握し演算している。周囲の速度が低下し、スローモーションに見えた。
恐ろしいな……たった一つのスキルなのにこれ程の力があるのか。EXスキル、使えるじゃないか!
演算を終えた俺は次々と指示を飛ばす。
「シャルはユニークスキルを発動」
「う、うん。スキル【一致団結】ッ」
「クレアもユニークスキル発動後、前線を極力維持。数人の盗賊も纏めて始末しろ。お前なら出来る」
「ひゃ、ひゃい……目が格好いい」
「いいから早くしろ」
目? なんだ今になって。
クレアが妙な事を言うから思考が逸れた。
だが問題ない。思考の余分はまだ沢山ある。
「スキル【獅子奮迅】」
赤色のエフェクトが眩く光る。
クレアの双眸が釣られて赤く染まった。
「あはっ……死んでください!」
こっわ。
片手に槌、もう片手に槍を装備する。
元々彼女は《荷物持ち》とするつもりだった。だから予備の装備を携帯型で準備していたらしい。にしても超リーチの得物を二つ同時に使うか、普通?
「な、なんだこの女!?」
「いいから殺せっ、早く」
無駄だよ、雑兵君。
今のクレアは、二つのユニークスキルが重なって発動された状態、その上槌術の熟練度は屈指のB。
お前らが相手出来る器じゃない。
「ぅああああああ……ッ!!」
前方の陣が崩れた。
「シャルは適当な武器を持って応戦しろ。魔法を使う事も忘れるなよ、ここで魔力を使い切っても構わん」
「おっけー!」
「ノエルは土魔法で死角を作れ。囲まれないように注意して立ち回ってくれよ」
「ん。おねーさんに任せなさい」
さて、と。
【ステータス】
名前:ネブラ レベル:38
HP760/810 MP560/560
称号:【殺人鬼】
ギルド:《猛毒蠍》
ユニークスキル:【狂喜乱舞】
スキル:『暗殺』D『策謀』C『剣術』B『剛腕』C
これで邪魔者はいなくなったな。
「ルナ。例の剣奪い返すぞ?」
「は、はい……」
俺はぽんと一度ルナの頭に手を置いた。
わしゃわしゃと掻き乱す。
「ふにゃぁぁ!」
「そんな顔するなルナ。いや、相棒」
「……っ、はいッ」
大丈夫、お前を勝たせてやる。
だからお前は安心して俺に従え。
何せ俺は……最強だからな。
───『挑発』発動。
ネブラは不敵な笑みを零す。
ポキポキと指の間接を鳴らしていた。
「さぁ、来いよ。俺が相手をしてやる」
「アッハッハッハッハッ、その装備でか?」
「ああ、何も問題ない」
ふっと、盗賊の笑みが落ちた。
「あまり俺様を舐めるなよ」
速い。一瞬のうちに距離を詰められた。
EXスキルを使って尚もこの速さ……!
適正階層は三層以降、よくて四層ってところか?
だが、今の俺はすこぶる調子がいい。
───正直に言おう。負ける気がしない。
大上段から袈裟斬りの構えを見せた。
俺はそれを真正面から引き受けた。
ふっと、実体が掻き消える。
「何っ」
「悪い、『幻惑』だ」
「この野郎っ」
『幻惑』で攻撃をやり過ごす。
その間に、男の動きを出来るだけ脳裏に焼き付ける。筋肉の収縮、表情筋の一筋に至るまで完全に読み解き、動きを再現する。
今の一撃、相当にやりにくそうだった。
その剣はあの男には軽すぎるようだ。
勢い余って自分の膝を刺しかけていた。手元が疎かで、まるで武器のスペックに頼り切った動きだった。力のみで無理やり従わせるような、強引な立ち回り。
ふむ、試してみようか。
青筋を立てて、男は俺を睨む。
「死ねぇぇぇ!」
「魔法『火球』」
俺は剣に向かって、魔法を放つ。男は当然のように剣を構えた。
『白輝の光斬剣』は俺の魔法を尽く『吸収』する。魔力ごと、見事に霧散する。
「ヒャッハァッ!!」
炎を纏わせた剣が俺の脳天へと迫る。
「ふっ!」
俺は剣を構えた。
二振りの剣が空中で重なり合う!
ガキンッ!!
俺の剣がパラパラと砕け散る。
片やランクSS。俺のはCだ。一秒も持たなかったか。
だが。口の端を上げて醜悪に嗤う。
「なん、だとっ!?」
男は大きくよろめいた。
どうやら、上手くいったらしいな。
俺は粉々に砕けた剣を投げ捨てる。
『ロングソード』
ランク:C
スキル:『反射』
まさかお前の最後が、俺の魔法を『吸収』した剣を『反射』するだなんてな。最高に活かしてるよ。
『反射』した事で生じた強烈なノックバック。
バランスを崩した隙に、『隠密行動』で近付いていたルナが見過ごすとは思えない。疾風の如く近付いたルナは強引に剣を奪い取ると瞬時に反転して俺の元に舞い戻る。
「……流石ですっ、主」
冷や汗を流しながら、白い歯を見せるルナ。
俺を信頼した表情だった。悪くない顔だ。
「卑怯だぞォォ……ッ!」
「お前が言うのか」
俺は侮辱気味に相手を嘲笑う。
「とりゃっ!」
盗賊達が魔物を使って強奪した武器の山。
その中からシャルが何かを引っ張り出した。
「パスっ」
「……っと」
失った武器の代わりだ。
俺はその剣を受け取った。
『インサニア』
ランク:A
スキル:『狂気』『突撃』『刺突』『呪詛』
「シャル?」
「どう~可愛いでしょ、それ?」
うーん、これ完全に魔剣だよね。
禍々しいオーラが剣から溢れて来てるけど。
シャルには一度眼科か脳専門の病院を推奨した方が良さそうだ。どこかの世界で魔王が異空間から取り出す最終兵器のような醜悪で得体の知れない武器を「可愛い」などと評しやがった。正直使うのすら危ぶまれる、そんな危険な一振りだ。
ギョロ。
剣の柄に付いた目玉が動く。
もうやだ、勘弁してくれ。
誰がこんなセンス無い物を使ってたんだ。
「クソがッ、俺様を怒らせやがってよぉ……」
『グラディウス』
ランク:S
スキル:『猛毒』『斬撃』『恐慌』『呪詛』『狂乱』
ネブラは大剣を担いだ。
どうやら奴の専用武器のようだ。
やはり主武装は大剣か斧だと思っていた。
ルナの剣では上手く扱えなかったか。
「まずいな……あの剣、準国宝級だ」
「はい? 純国宝級……ただの爪楊枝じゃないですか」
ルナも相手に応じるように剣を構える。
純白に輝くルナの長剣は、妖しい光を放っていた。
「一分で終わらせます」
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