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かなしみのなみにおぼれるー5
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こうしてわずかな兵士が相手している間に、一般人は警察の誘導のもと裏口から逃げてもらう。その手筈だった。
遊大がふと下を見下ろすと、何かを手に持った少年が校舎の壁の前に立っている。手に持っているものは黒い紐状のもので校舎と繋がっていた。
「L R L R STOP&Dash&up&talk B B A B S tart」
すると突然、校舎が裏口方面へと倒れていった。新手のロイドと察した遊大は、校舎に触って倒れる前に時間逆行させようとする。
《ロイド番号:1st0XSY0VKQ 素体名:七色武士(ナナイロ タケシ) ユニゾン名:リモコン……コード式のあらゆるリモコンをどんな物体にでも差せる。差された物体はリモコンの持ち主の思い通りに動く。》
その間にも大砲ロイドの植物ジュース攻撃が遊大に襲いかかる。遊大は校舎の倒壊を防ぐため、壁に触れながらその攻撃をかわす。
「……! 避難完了はまだですか!? こっちもいろいろまずいんですけど!」
遊大が通信で裏手の警察官に連絡する。
「パニック状態でどうもこうも! 親とはぐれた子供やら早く車に乗せろとわめく人やらでいっぱい」
そんな通信の最中に、女性の音声が入り込んでくる。
「丘ヲ越エテ山ヲ越エテ谷ヲ越エテユクンダ♪ 川ヲ越エテ海ヲ越エテ空ヲ越エテユクンダ♪」
「……! どうしたんですか!?」
「ロイドだ! マーチングパレードの先頭みたいな格好のロイドが、俺らを校舎内に先導してる! 体が勝手に校舎に戻ってく! まだ中にロイドが何体かいるのに!」
《ロイド番号:bphS6_wayug 素体名:越境輪舞(エッキョウ リンブ) ユニゾン名:ドレミファロンド……周囲の生物は歌っているこのユニゾン持ちの背後をついていく。どんな危険な場所であろうと、歌うのをやめるまで永遠についていく。》
その後、通信は阿鼻叫喚の声しか聞こえなくなった。
こうなったら誰も助からない。
遊大は諦めて校舎から手を離し、倒壊を許した。
そして墨田区。大通りに面したところで残った第一部隊の4人は、実体を戻した仁と対峙した。
遊大がふと下を見下ろすと、何かを手に持った少年が校舎の壁の前に立っている。手に持っているものは黒い紐状のもので校舎と繋がっていた。
「L R L R STOP&Dash&up&talk B B A B S tart」
すると突然、校舎が裏口方面へと倒れていった。新手のロイドと察した遊大は、校舎に触って倒れる前に時間逆行させようとする。
《ロイド番号:1st0XSY0VKQ 素体名:七色武士(ナナイロ タケシ) ユニゾン名:リモコン……コード式のあらゆるリモコンをどんな物体にでも差せる。差された物体はリモコンの持ち主の思い通りに動く。》
その間にも大砲ロイドの植物ジュース攻撃が遊大に襲いかかる。遊大は校舎の倒壊を防ぐため、壁に触れながらその攻撃をかわす。
「……! 避難完了はまだですか!? こっちもいろいろまずいんですけど!」
遊大が通信で裏手の警察官に連絡する。
「パニック状態でどうもこうも! 親とはぐれた子供やら早く車に乗せろとわめく人やらでいっぱい」
そんな通信の最中に、女性の音声が入り込んでくる。
「丘ヲ越エテ山ヲ越エテ谷ヲ越エテユクンダ♪ 川ヲ越エテ海ヲ越エテ空ヲ越エテユクンダ♪」
「……! どうしたんですか!?」
「ロイドだ! マーチングパレードの先頭みたいな格好のロイドが、俺らを校舎内に先導してる! 体が勝手に校舎に戻ってく! まだ中にロイドが何体かいるのに!」
《ロイド番号:bphS6_wayug 素体名:越境輪舞(エッキョウ リンブ) ユニゾン名:ドレミファロンド……周囲の生物は歌っているこのユニゾン持ちの背後をついていく。どんな危険な場所であろうと、歌うのをやめるまで永遠についていく。》
その後、通信は阿鼻叫喚の声しか聞こえなくなった。
こうなったら誰も助からない。
遊大は諦めて校舎から手を離し、倒壊を許した。
そして墨田区。大通りに面したところで残った第一部隊の4人は、実体を戻した仁と対峙した。
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