Night Sky

九十九光

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天気予報がウソをついたー1

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「アンタが? 私を? それ、私のユニゾンを把握したうえでの話よね?」

 強気に出る文活に、オリヴィエがなめた態度を取る。

「早乙女文活。さわったものを関節やネジなどで分解できるユニゾン。でも私は関節などない液体になれるから、そのユニゾンは効かない。さらに私には……」

 そう言うと文活の足が地面に沈んでいく。

「創造主様から与えられた第2のユニゾンがある! 土竜雨は自身のユニゾンでギリギリ耐えてたけど、あなたはそうはいくかしら? 何もない地球の核まで沈んで後悔することね!」

 そうこうしているうちに文活の体は地面へと沈んでいく。下の配管も液化し、さらに未整備の土の中へと沈んでいく。

「ほぉら! 何もできずに瞬殺! 窒息が先かしら!? 地球の中心にいくのが先かしら!?」

 オリヴィエが顔も見えなくなった文活を嘲笑う。

 その頃文活は、オリヴィエの第2のユニゾンの、有効範囲の狭さと精密な動作が必要という弱点が予想通りだと受け取った。そしてこの女の相手を自分がして正解だったと感じ取った。

 次の瞬間、オリヴィエの足元から大量の気体が吹き出し、液化している彼女の体を一時的に持ち上げた。

 何が起きたとオリヴィエが下を見上げると、地下深くで文活が立っていた。

「メイデン・アナトミー。身を焦がす感情(スタークロス)」



「貴様何をした! 今液化した物体を消したな! 明らかに分解とは違うことをしたな!」

 配管エリアから文活を見下ろすオリヴィエ。文活は無言を貫き、ほぼ垂直の地面の壁に触れる。すると壁は風とともに削れて階段状の段差となり、彼を地上にあげる準備をする。

「……! もう一度沈めてやる!」

 階段に足をかけた文活を見て、オリヴィエは再びそこから沈める作戦に出る。するとゆっくり上ろうとした文活は駆け足で階段を上り出した。

「その沈めるユニゾン、ダイラタンシーのような性質を持っているな! ゆっくり動けば沈み、素早く動けば沈まない! そこまで分かれば充分だ!」

「沈まないからなんだって言うの! 私には水圧カッターが残ってる!」
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