カゴの中のツバサ

九十九光

文字の大きさ
上 下
47 / 81

#8-7

しおりを挟む
せばいいのかについて、リビングのソファに腰かけて考え始めた。また布団に潜り込むという手もあったが、ツバサはすぐにそれを取り下げた。
 また眠りについてしまったら、またカナコお姉ちゃんの夢を見て射精してしまうんじゃないか。
 なんの根拠もない話だったが、そんな考えが頭をよぎってしまった以上、恐怖が心を支配してしまい、彼の体を布団から遠ざけた。
 結局ツバサは二度寝をすることなく、食パンにジャムを塗ることすらしないで、速足で学校へ向かった。
しおりを挟む

処理中です...