導かされしバカたち

ヒロチキ、

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第1笑

導かれそうになった者たち

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~都内某所~
今日も売れない芸人達が切磋琢磨(傷の舐め合い若しくはどんぐりの背比べ)している
「虫ケラ君でした」
観客たちの乾いた拍手
「さぁ皆さん今日もライブに来ていただきありがとうございました。恒例の優勝者の発表に移りたいと思います。本日のライブの優勝は…」
「ドゥルルルルル」ドラムロール…を口ずさむ
「ドゥン。得票数3票、刄蘭ばらんです」
優勝者の発表と共にスポットライトが司会を照らす
「普通スポットライトこっちに当てない?」
「どうよ。芸歴が先輩である俺より評価される気分は?」
「嫌味な言い方…でも今日は運が良かったんですよ」
「とりあえずおめでとう。今日はライトが眩しいね。まるで足元からも光が来てるみたいだ」
そう言われて足元を見ると床に変な幾何学模様が浮かび上がっていた
「あっ本当だ。コレって会場の仕掛けですか?」
「んな訳ねぇだろ、こんな小さい劇場に」
「じゃあコレなに?」
「知らんよ」
床が眩しく輝き始めた
「やばい感じがする」
その瞬間、光が舞台を覆った

舞台を覆っていた輝きが徐々に消えていく
「あれ⁉︎刄蘭ばらんは?」
舞台を見ると刄蘭ばらんとすぐ後ろにいたうたがいなくなっていた
「消えた?」
ガチャ
音がする方を向くと入り口から刄蘭ばらんが入って来た
「パンパカパ~ン奇跡の大脱出~♪」
「いや、えっ⁉︎どゆこと?」
「奇跡の大脱出です」
「聞いたわ。それがなんなのかを聞いてんの」
「いや、だから知らんて。俺も何が何だか…」
「にしては順応してたけどね」
「…あれ?一人足りなくない?」
「知らね」
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