毎日記念日小説

百々 五十六

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11月7日 鍋の日

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今日はどんな雑談かな?
楽しい雑談かな?
面白い雑談かな?
楽しみだなぁ。
今日もちゃんと『雑談部屋』使えるよな。
少しだけ不安になる。
一応黒板を見て、今日『雑談部屋』を使えるのかを確認する。
よし!今日もちゃんとあるな。
よかったぁ。
今日は『雑談部屋』が使えると知って安心する。
どんな話題が来るかな?
どんなメンバーかな?
少しの不安が解消されて、また想像を膨らませていった。
その気分のまま俺は、『雑談部屋』に入っていった。








今日もまた、白い空間に放り出された。
そしてどこからともなくアナウンスが鳴った。


”シチュエーションの設定、人物選択、話題選択が終了しました。
これより雑談を始めます。”

やっぱりアナウンスが止んだ。
やはり、雑談部屋で一番無駄な時間なう。
AIはここを修正しないのだろうか?
やっぱ、修正しないかぁ。
修正してくれないかなぁ。
毎回同じこと思ってるなぁ。
ある意味、これがルーティーンみたいなところあるしなぁ。
そう考えると、意味があるのかなぁ?
意味、あったのかな…
このルーティーンやめようかな?
どうしよう。
でも、これをやめて、調子崩したら辛いから、続けるかぁ。
再びアナウンスが鳴った。


”雑談所要時間は30分、盛り上がり等により自動で延長や短縮を行います。
シチュエーションは、『鍋パーティー会場』です。
雑談に参加するメンバーは、『田中様』『九条様』『矢野様』『大森様』です。
決まった役職、役割等はございません。ご気軽に参加してください。
それでは雑談を始めさせていただきます。
今回の話題は『鍋』です。
それでは楽しい雑談の時間をお過ごしください。”

アナウンスがやんで、光に包まれた。
鍋か。
鍋かぁ……
今日は当たりだな。
かなり当たりだな。
今日はめちゃくちゃイージーモードの日だな。
食べ物系の話題の日だから最高だな。
今日は、もう盛り上がることが決まっていると言っても過言じゃないんじゃないかな?
鍋かぁ…
もう冬なんだなぁ。
季節が変わるのは早いな。
そうだ、テーマを決めていなかったなぁ。
まぁ、”好きな鍋の具材”とかでいいんじゃないかな?
それぐらい簡単なやつでも十分盛り上がるでしょ。
テーマを決めて心に余裕を持っていると、光が収まった。

今日の話だしは、九条だった。

「今日の話題は、『鍋』だな!!!みんなは何鍋が好き?!!!」
「僕はね、豆乳鍋かな。優しく保温性が高くて、体の芯から暖かくなる感じがしていいよね」
「まぁ、私は。チゲ鍋が好きかな。少し辛い料理で体が温まるし、チゲ鍋というネーミングが、馬から落馬するみたいで好きだな。」
「俺はあれかな、〇〇をおいしく食べる鍋みたいなやつが好きだな。もやしとか白菜とか野菜とかをおいしく食べられるっていうのがいいよね。まぁ、鍋なら大抵のものはおいしいんだけどね!」
「俺は、トマト鍋とか、どこかの地方の郷土料理の鍋とか、そういう珍しい鍋が好きだな!!!1シーズンに何回も、毎年食べている鍋だから、珍しいものがあったら、珍しいやつをたまには食べたくなるんだよな!!!だから、珍しいってだけで、好きだな!!!」
「みんなは、どの鍋にモカならず入れる具材、食材ってある?僕はね、豆腐かな。どの鍋にも合うし、どの鍋にいれとも80点ぐらいを出してくれるから、いてくれると安心する」
「まぁ、私は、もやしかな。もやしを入れると、鍋のかさが一気に増すから、一気に豪華になった気がするから好き。鍋の味をすうし、絡むし、鍋の味を楽しむのに向いていると思うな」
「俺は、ないかな。その鍋ごとに合っているものを入れたいから、これは必ず入れるって言うものはないかな。大体いるかな?って言うものも中にはあるだろうけど、あんまり意識してないかな」
「俺は、肉とか魚だな!!!やっぱり食い応えのあるものがあると、満足感が違うよな!!!」



それから雑談は大盛況で進んだ。
各自の好きな鍋の話を深掘りしたり、思い出話に花を咲かせたりと、最初から最後まで途切れることなく大盛り上がりだった。
今日はいい日だなぁ。
最高の雑談だ。
満足していると、アナウンスがなった。






”34分24秒35が経過しました。お話の途中かと思いますが、教室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。


鍋ですかぁ。
鍋のことを考えるだけで、体の芯が暖まるような気がします。
鍋ってうまいですよね。
食材のうまみと、鍋のうまみが凝縮されているような気がしますよね。
あぁ、鍋食べたくなってきたなぁ。




今日の残りの時間も頑張ってください。
それでは教室にお送りいたします。
それでは良い学校生活を”

アナウンスが止んだ。

教室に戻ってきた。
今日はいい雑談だったなぁ。
明日も楽しみだ。

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