8 / 134
7月7日 七夕
しおりを挟む
”これより雑談を始めます。雑談の所要時間は30分、役職等はございません。
それでは始めさせていただきます。
今日の雑談の話題は『年に一度だったら嫌なもの』です。
アナウンスが終わった。
それと同時に今回のメンバーの心の中が一致したように感じた。
((((た、七夕やなぁ…))))
「変な話題だね…」
大森のつぶやきに、俺を含め他の三人は全力で首を縦に振った。
「えーっと…年に一度だったら嫌なものかぁ。なんだろう、雰囲気なんだけど…ここで当たり前に年一じゃ嫌なものを並べてくんじゃなくて、なんとなく言った後に周りが『あぁ』ってなるものの方が良いんじゃないかな?」
大久保がおずおずとしながら消極的に言った。
それに合わせて、元気よく渡辺が返した。
「確かにな。食事とか睡眠とか、そういうことを言い合っても、そりゃそうでしょってなるだけだもんな!!でもいい塩梅って難しいよな!!」
渡辺の発言は最後まで元気で走り切った。
それに冷静に疑問を呈する俺!
「これってさ、年に二度以上あるものの中で、一度に減ってしまったら嫌なものなのかな?それとも、数年に一度起こるものの中で、毎年起きたら嫌なものなのかな?皆的にはどっちの方が話しやすい?」
若干テンションが渡辺に引っ張られてしまった。
「私は、前者かな」
「私もそっちかな。後者ってなんか悲しい話というか暗い話になりそう」
「俺も!!俺も!!!」
「渡辺、聞こえてるから二回も返事しなくていいぞ」
思わず先生みたいなツッコミをしてしまった。
「じゃあ改めて話題を設定するな。今回の話題『年に一度だったら嫌なもの』のとらえ方は、『年に数回くらいあることの中で一度に減らしたくないもの』ということとする。これでいいか?」
「「「うん!」」」
それからある程度盛り上がった。
変則的なお題だったから、どっちに転ぶかわからなかったけど、うまく序盤で議論していく方向のかじ取りができたから、なんとかなったな。
あれから何故か俺が視界みたいな立ち位置になってしまった。
こういうの本来は苦手なんだよな。
こういうのは、もっとできるやつにやってもらうべきだって改めて思ったな。
そもそも話題が難しすぎるんだよなぁ…
皆が最初の引き出しを開けるようになるまでの時間がもっと短ければ、もっと面白そうなことになったのかもしれないな。もしくはもっと早い段階でガス欠気味になって終わりがなぁなぁになってたかもしれないな。
それは嫌だな。
俺は終わりよければある程度よし派だからな。
セルフ反省会を心の中でしていたころ、アナウンスが鳴り始めた。
”30分が経過しました。お話の途中かと思いますが、自室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。
今日もまたパソコンの電源が落ちてしまったらしい。
モニターにはヘルプ用のQRコードだけが浮かんでいた。
慣れない司会みたいなことをなんとなくやらされたからちょっと疲れたな。
今日も休日だし、ちょっとだけ寝ちゃうかぁ。
なんとなく休日を無駄にしているみたいで罪悪感があるんだよなぁ。
それでは始めさせていただきます。
今日の雑談の話題は『年に一度だったら嫌なもの』です。
アナウンスが終わった。
それと同時に今回のメンバーの心の中が一致したように感じた。
((((た、七夕やなぁ…))))
「変な話題だね…」
大森のつぶやきに、俺を含め他の三人は全力で首を縦に振った。
「えーっと…年に一度だったら嫌なものかぁ。なんだろう、雰囲気なんだけど…ここで当たり前に年一じゃ嫌なものを並べてくんじゃなくて、なんとなく言った後に周りが『あぁ』ってなるものの方が良いんじゃないかな?」
大久保がおずおずとしながら消極的に言った。
それに合わせて、元気よく渡辺が返した。
「確かにな。食事とか睡眠とか、そういうことを言い合っても、そりゃそうでしょってなるだけだもんな!!でもいい塩梅って難しいよな!!」
渡辺の発言は最後まで元気で走り切った。
それに冷静に疑問を呈する俺!
「これってさ、年に二度以上あるものの中で、一度に減ってしまったら嫌なものなのかな?それとも、数年に一度起こるものの中で、毎年起きたら嫌なものなのかな?皆的にはどっちの方が話しやすい?」
若干テンションが渡辺に引っ張られてしまった。
「私は、前者かな」
「私もそっちかな。後者ってなんか悲しい話というか暗い話になりそう」
「俺も!!俺も!!!」
「渡辺、聞こえてるから二回も返事しなくていいぞ」
思わず先生みたいなツッコミをしてしまった。
「じゃあ改めて話題を設定するな。今回の話題『年に一度だったら嫌なもの』のとらえ方は、『年に数回くらいあることの中で一度に減らしたくないもの』ということとする。これでいいか?」
「「「うん!」」」
それからある程度盛り上がった。
変則的なお題だったから、どっちに転ぶかわからなかったけど、うまく序盤で議論していく方向のかじ取りができたから、なんとかなったな。
あれから何故か俺が視界みたいな立ち位置になってしまった。
こういうの本来は苦手なんだよな。
こういうのは、もっとできるやつにやってもらうべきだって改めて思ったな。
そもそも話題が難しすぎるんだよなぁ…
皆が最初の引き出しを開けるようになるまでの時間がもっと短ければ、もっと面白そうなことになったのかもしれないな。もしくはもっと早い段階でガス欠気味になって終わりがなぁなぁになってたかもしれないな。
それは嫌だな。
俺は終わりよければある程度よし派だからな。
セルフ反省会を心の中でしていたころ、アナウンスが鳴り始めた。
”30分が経過しました。お話の途中かと思いますが、自室の方に転送いたします。話し足りないかと思いますが、この話題はこの場限りといたしますようよろしくお願いします。教室で同じ話題をしたとしても特に罰則等はございませんが、ご協力よろしくお願いいたします。それと同じように、教室での話題をこの場に持ち込まないようよろしくお願いいたします。このアナウンスの内容を何度もお聞きになっていると思いますがなにとぞご協力よろしくお願いいたします。
今日もまたパソコンの電源が落ちてしまったらしい。
モニターにはヘルプ用のQRコードだけが浮かんでいた。
慣れない司会みたいなことをなんとなくやらされたからちょっと疲れたな。
今日も休日だし、ちょっとだけ寝ちゃうかぁ。
なんとなく休日を無駄にしているみたいで罪悪感があるんだよなぁ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる