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毎日記念日小説(完)
そこの描写そんないる? 5月29日はこんにゃくの日
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「ひゃっ?!!」
ペチンッ
小気味のいい音が鳴る。
張りのあるものが俺の首筋に触れたようだ。
首筋に冷たいものが当たった。
首に触れた衝撃で、それから軽く水しぶきが上がる。
どうやらそれは、濡れているらしい。
首に当たった瞬間の、『冷たい』という衝撃が強すぎて、俺はどうやら濡れているということを見落としていたらしい。
顔に当たる水しぶきを感じながら、そう考えた。
一瞬触れた冷たいものは、俺に当たった衝撃で跳ね返っていった。
首から胸にかけて、水が滴るのを感じる。
少しすれば、空気に変わり飛んで行ってしまいそうなほどの水分量でしかない。
俺は、意識を首から顔、再び首に、そして首から胸にとだんだんと落としていた。
ポンッ
再びそれは俺の首筋に触れた。
意識を首から外していたため、大いに驚いた。
大いに驚きすぎて、また声を上げそうになった。
軽く舌を噛んで、声を何とか我慢する。
同じことにこの短期間で二度も引っかかっていては、恥ずかしい。誰かに見られているかもしれないと思うと、恥ずかしさが倍増した。
目の前に広がる、緑あふれる公園には人の姿はない。
誰に見られているわけでもないのに、そう思ってしまう。
二度目に触れたそれは、先ほどより少しだけ冷たくなくなっていた。
先ほどは、冷蔵庫から取り出してすぐのような、キンキンに冷えて少し固体気味の感触であった。
今回のものは、それより少し冷たさも硬さも和らいで、少しソフトに感じられた。
子湯は別に夏の暑い日でもないのに、こうもすぐ温度が変わってしまうのかと感心する。
それは、弾むように俺の首から離れていった。
どうやら、少し柔らかくなったことで、さっきよりも弾力があるらしい。
首筋から離れていくそれから滴る水滴が、肩にかかるのを感じた。
それは、本格的に意識を肩にもっていくころには蒸発している程度の量であった。
また意識を首から外していた時である、
ポン
先ほどより早い間隔で、再びそれは俺の首に触れた。
今度は、あまり温度に変化はない。
先ほどより時間がたっていないからだろう。
だけれど、意識が肩に向かっていたので、また声を上げそうになってしまう。
今度は、さっきまで冷たさの衝撃に隠れていた、首にものが触れる不快感が、前面に出てきた。
冷たさは、先ほどまで前面に出ていたから慣れたものの、首に触れる不快感は先ほどまで隠れていたためか、まったくなれる気配がない。
触れるタイミングが早ければ、離れるタイミングも早い。
それが首に触れていたのは、先ほどまでの間隔よりもかなり短かった。
ぽん、ぽんぽんぽん
だんだんと首に触れる間隔が短くなっていく。
さすがに四度目からは、不快ではあるが慣れていったため、声が出そうになることはなかった。
首を離れる時に感じる弾力はだんだんと大きくなっていく。
しかし、俺の首に触れる強さと勢いは、だんだんと衰えていく。
振り子の軌道の中に迷い込んだような感覚になった。
これが揺れる軌道を俺が、邪魔してしまっている感覚に陥った。
ぺたー
そしてそれは、俺の首に当たった状態で完全に止まった。
首筋に当たっているものは、俺の体温に負けて、だんだんとぬるくなっていく。
もうあまり冷たさを感じなくなった時、首からそれが離れた。
外に向けて誰かが力を加えたのであろう。
常温に戻ったものが首を離れる時の弾力は、今までで一番だった。
最初にそれが俺に触れてから今まで、時間にしてほんの5秒間の出来事である。
「こんにゃくいる?」
ペチンッ
小気味のいい音が鳴る。
張りのあるものが俺の首筋に触れたようだ。
首筋に冷たいものが当たった。
首に触れた衝撃で、それから軽く水しぶきが上がる。
どうやらそれは、濡れているらしい。
首に当たった瞬間の、『冷たい』という衝撃が強すぎて、俺はどうやら濡れているということを見落としていたらしい。
顔に当たる水しぶきを感じながら、そう考えた。
一瞬触れた冷たいものは、俺に当たった衝撃で跳ね返っていった。
首から胸にかけて、水が滴るのを感じる。
少しすれば、空気に変わり飛んで行ってしまいそうなほどの水分量でしかない。
俺は、意識を首から顔、再び首に、そして首から胸にとだんだんと落としていた。
ポンッ
再びそれは俺の首筋に触れた。
意識を首から外していたため、大いに驚いた。
大いに驚きすぎて、また声を上げそうになった。
軽く舌を噛んで、声を何とか我慢する。
同じことにこの短期間で二度も引っかかっていては、恥ずかしい。誰かに見られているかもしれないと思うと、恥ずかしさが倍増した。
目の前に広がる、緑あふれる公園には人の姿はない。
誰に見られているわけでもないのに、そう思ってしまう。
二度目に触れたそれは、先ほどより少しだけ冷たくなくなっていた。
先ほどは、冷蔵庫から取り出してすぐのような、キンキンに冷えて少し固体気味の感触であった。
今回のものは、それより少し冷たさも硬さも和らいで、少しソフトに感じられた。
子湯は別に夏の暑い日でもないのに、こうもすぐ温度が変わってしまうのかと感心する。
それは、弾むように俺の首から離れていった。
どうやら、少し柔らかくなったことで、さっきよりも弾力があるらしい。
首筋から離れていくそれから滴る水滴が、肩にかかるのを感じた。
それは、本格的に意識を肩にもっていくころには蒸発している程度の量であった。
また意識を首から外していた時である、
ポン
先ほどより早い間隔で、再びそれは俺の首に触れた。
今度は、あまり温度に変化はない。
先ほどより時間がたっていないからだろう。
だけれど、意識が肩に向かっていたので、また声を上げそうになってしまう。
今度は、さっきまで冷たさの衝撃に隠れていた、首にものが触れる不快感が、前面に出てきた。
冷たさは、先ほどまで前面に出ていたから慣れたものの、首に触れる不快感は先ほどまで隠れていたためか、まったくなれる気配がない。
触れるタイミングが早ければ、離れるタイミングも早い。
それが首に触れていたのは、先ほどまでの間隔よりもかなり短かった。
ぽん、ぽんぽんぽん
だんだんと首に触れる間隔が短くなっていく。
さすがに四度目からは、不快ではあるが慣れていったため、声が出そうになることはなかった。
首を離れる時に感じる弾力はだんだんと大きくなっていく。
しかし、俺の首に触れる強さと勢いは、だんだんと衰えていく。
振り子の軌道の中に迷い込んだような感覚になった。
これが揺れる軌道を俺が、邪魔してしまっている感覚に陥った。
ぺたー
そしてそれは、俺の首に当たった状態で完全に止まった。
首筋に当たっているものは、俺の体温に負けて、だんだんとぬるくなっていく。
もうあまり冷たさを感じなくなった時、首からそれが離れた。
外に向けて誰かが力を加えたのであろう。
常温に戻ったものが首を離れる時の弾力は、今までで一番だった。
最初にそれが俺に触れてから今まで、時間にしてほんの5秒間の出来事である。
「こんにゃくいる?」
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