最愛Lovers

らいねこ

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後日談 15

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颯人は茉莉の右手を持ち上げて、茉莉が選んだ指輪をはめようとしたその時、茉莉が颯人の耳元で囁いた。




「…颯人。俺が、どの指輪をはめた手で颯人の身体を触られたいか考えるのも、忘れずにね?」




「っ!っ!!」




颯人は顔を赤らめた。




(あっ…)




昨日の濃厚なセックスを思い出す。


頬に触れ、首をつたい、胸を撫でられ、お腹に、脇に、横腹に…。


その手は下にどんどん下がっていき、足の付け根、太股、そして…興奮で勃起した颯人の性器を、撫で回す。


颯人の先走り液をたっぷりとすくい上げて、その指は敏感な後孔に侵入して犯される。


茉莉の猛々しく育った性器が颯人の中で暴れると同時に、乳首を攻め立てる。


足をもっと開かせようと、太股の内側を撫でながら支えられ、手を握る。


きつく抱き締めながら絶頂を迎える時は、自分の背中に手を回して優しく抱き締めてくれる。




「っっ!」




ゾクッとした。


何回も何回も、触り続けられているのを思い出す。




「さぁ、颯人。選んで?」




そう言うと茉莉の左手は、颯人のお腹を包む様に抱きしめた。


やっぱり、今日の茉莉は変だ。


フェロモンを出しまくっている。


颯人は手を震わせながら、何個かの指輪を茉莉の指に着けていった。


そして、なんとかその内の3個まで絞り込めた。


茉莉は嬉しそうに、颯人に頬擦りをしてくる。




「そっか~!颯人は、この指輪なんだな」




(『そっか~!』は、いらない!)




颯人がセックスを想像した様に、茉莉も自分自身の指が颯人の身体を貪っているのを、想像したのだろうか。




(…っ!恥ずかしいって!)




ニヤニヤしている茉莉のお腹に、肘鉄砲を食らわせた。




「ぐっ…、颯人も一緒の指輪を付けて見るか」




痛がりながらも、颯人に提案をした。




「ん」




茉莉と同じ指輪を付ける。


同様に、他の2つも同じく付けた。




(あ、付けているコレが、一番かも…)




「…」




「俺はコレかな。颯人は?」




茉莉は今、付けている指輪を指した。




「っ!同じくコレ!」




颯人が言うと、茉莉は嬉しそうに笑った。




「本当に!じゃあ、コレでお願いします!!」




「ただいま、記入する用紙の方を持っていきますので、少々お待ち下さい」




若い女性の店員は、裏に去っていった。




「…この指輪をした俺に、どんな風に触られたい?」




耳元でまた甘く囁かれて、颯人はキッと睨んで言った。




「茉莉、身体を退かして!あっちを見てくるから!」




さらに甘く囁かれるかと思ったら、逃げるしかない。


このままだと、身体が疼いてしまう。




「颯人、怒って睨んでいても可愛いよ!でも、ちょっとイジメすぎたかな。嫌いになった?」




子犬のような目で首を捻りながら言われても、今は甘やかす気は無い。




「うるさいっ」




(人前で、イチャつけるわけないだろ!)




元々オープンな性格でもなければ、社交的でもない。


目立つ事は嫌だ。


小声で怒りながら、茉莉の身体からすり抜けた。


ヤレヤレと、熱くなった頬を押さえながら店内を物色する。


ふっ、と目に留まった。


颯人はケースの中に入っている物から、目が離せなかった。

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