最愛Lovers

らいねこ

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後日談 1

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両思いになってから2週間ほど経った日、ゆっくり2人でイチャつこうと思っていたが、キスをしている最中に邪魔が入った。


プルルルルッ


颯人のスマホが、勢いよく鳴っていた。


「っ!茉莉、電話が鳴って…ん」


「嫌だ、離したくない」


「んんっ、茉…あっ」


颯人の口に舌を絡ませて、キスから逃れられない様に刺激を与える。


颯人の身体はビクッとするが、両手で茉莉の身体を押して離そうとしていた。


「あっ…茉、莉これ以上…するなら、んっ、今日はっ
セックスしな…い」


その言葉に、茉莉はガバッと颯人から身を離した。


「…颯人、それ本気か?!」


颯人は息を切らしながら、キッパリと言った。


「…本気。スマホ取って」


右手を茉莉に差し出す。


スマホを置いていた机に近い茉莉は、渋々と颯人にスマホを渡した。


(…何か俺、やっぱり尻に敷かれている)


尻に敷かれるのは本当にいいけど、自分よりも電話を優先された事が、何よりも悲しい。


「…もしもし、ごめんね」


しかも、何事も無かったかのように電話を受けている。


ショボーンと頭を下げて全身で悲愴感を滲み出すと、電話の受け答えをしている颯人が指を伸ばし、茉莉の柔らかな髪の毛を弄んできた。


それだけで、キュンッとなる。


(これだけで嬉しいなんて、惚れた弱みだよな~)


嬉しいから『頭を撫でて』と頭を差し出すと、颯人はクスッと笑って茉莉の頭を撫でる。


「…はい。じゃあ、これから来てくれるんだね。うん、待ってる」


(へ?これから来る?)


颯人が電話を切る。


「今日、これから用事が出来たから」


「ちょっと待て!何で?」


(これから2人きりで、イチャイチャする予定だろ!?)


「百合ちゃんと絢さんが、学校に来るって」


「来るって…」


「茉莉、待ってくれるよね?」


(その聞き方は、ズルいぞ!)


「…待て、マス」


渋々、言う。


(惚れた弱みって、弱すぎだろ…俺)


颯人が、ニコッと微笑んで言った。


「待ってくれるなら、今日は両思いになった時みたいに、頑張ろうかな」


「…っ!」


それは『レッスン卒業』という、初めて朝までセックスをして、そして両思いに気づかされた日の事だった。


「待ちます!」


1日いっぱい抱き合っていた、その時の興奮が甦る。


「ははっ、茉莉のスケベ」


頭を撫でながら、颯人は顔を赤くしていた。


「すご~く、スケベですから」


茉莉は嬉しそうに、颯人に抱きついた。






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