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6日目
6日目 7
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突然の発言に、流れていた涙も止まった。
「し、愁!?」
愁の言葉に、咲は動揺してしまう。
「…さ、桜が?」
愁はくすっと笑いながら、咲の瞼にキスを落とした。
「違う、咲だよ」
愁の甘い声に、咲は更に顔が赤くなる。
「っ!~っ!!」
恥ずかしくて顔を下に背けると、愁が今度は咲のおでこにキスをしてきた。
「駄目だよ、咲。下を向かないで…」
(わぁ~っ!!)
愁は首を傾けて、咲の頬にキスをする。
「…咲、唇にキスしたいけど…嫌?」
咲は勢いよく、愁を見て言った。
「嫌じゃないよ!愁と、キスしたい…です…」
否定をしたが、最後の方はゴニョゴニョと小さい声になってしまう。
「良かった」
そう言って愁は咲の顎に手を置き、唇にキスをした。
咲は嬉しいのと、恥ずかしいという感情が交互に出てくる。
でも、結果としては嬉しいのが勝ってしまった。
唇が離れた。
顔を見合わせて微笑みあう。
胸の周りが、フワッと暖かくなる。
幸せだと感じた。
「…咲、好きです。これからもずっと側にいて欲しいので、俺の姫になって下さい」
「はい!」
今回も速攻で答えた。
もう、心に決めていた事だ。
そして、咲は勇気を振り絞って言った。
「…もう一度、キスをしたいです」
(恥ずかしいけどっ…愁とキスしたい)
愁は微笑んだ。
もう、感情を押し殺さない。
咲の側にいれるように、これから頑張らなくてはならないが、決して苦ではなかった。
愁は生まれて初めて、嬉しくて仕方なかった。
「いいよ…これから、何回でもキスしようね」
咲は頬を赤く染めながら、頷いて微笑んだ。
とても、いとおしい人。
「はい…」
今度は時間をかけて再度、唇にキスをした。
ようやく2人は、気持ちを相手に伝えることが出来た。
咲と愁の周りで風が優しく吹き、まるで2人を祝福しているかのように、桜の花びらがひらり、ひらりと花吹雪のように落ちていった。
「し、愁!?」
愁の言葉に、咲は動揺してしまう。
「…さ、桜が?」
愁はくすっと笑いながら、咲の瞼にキスを落とした。
「違う、咲だよ」
愁の甘い声に、咲は更に顔が赤くなる。
「っ!~っ!!」
恥ずかしくて顔を下に背けると、愁が今度は咲のおでこにキスをしてきた。
「駄目だよ、咲。下を向かないで…」
(わぁ~っ!!)
愁は首を傾けて、咲の頬にキスをする。
「…咲、唇にキスしたいけど…嫌?」
咲は勢いよく、愁を見て言った。
「嫌じゃないよ!愁と、キスしたい…です…」
否定をしたが、最後の方はゴニョゴニョと小さい声になってしまう。
「良かった」
そう言って愁は咲の顎に手を置き、唇にキスをした。
咲は嬉しいのと、恥ずかしいという感情が交互に出てくる。
でも、結果としては嬉しいのが勝ってしまった。
唇が離れた。
顔を見合わせて微笑みあう。
胸の周りが、フワッと暖かくなる。
幸せだと感じた。
「…咲、好きです。これからもずっと側にいて欲しいので、俺の姫になって下さい」
「はい!」
今回も速攻で答えた。
もう、心に決めていた事だ。
そして、咲は勇気を振り絞って言った。
「…もう一度、キスをしたいです」
(恥ずかしいけどっ…愁とキスしたい)
愁は微笑んだ。
もう、感情を押し殺さない。
咲の側にいれるように、これから頑張らなくてはならないが、決して苦ではなかった。
愁は生まれて初めて、嬉しくて仕方なかった。
「いいよ…これから、何回でもキスしようね」
咲は頬を赤く染めながら、頷いて微笑んだ。
とても、いとおしい人。
「はい…」
今度は時間をかけて再度、唇にキスをした。
ようやく2人は、気持ちを相手に伝えることが出来た。
咲と愁の周りで風が優しく吹き、まるで2人を祝福しているかのように、桜の花びらがひらり、ひらりと花吹雪のように落ちていった。
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