我田引鉄だけじゃない? 原首相のまったり運営

Ittoh

文字の大きさ
上 下
64 / 69
原・高橋による経済政策は、世界を覆す

原・高橋による経済政策01 金本位制の崩壊、経済の混乱

しおりを挟む
<<<<<if年表>>>>>
 明治30年(1897年)貨幣法を施行し、金0.75mg=1円とし100円=49.875ドルとする
 大正 3年(1914年)イタリア金輸出禁止
 大正 4年(1915年)フランス金輸出禁止
           ドイツ金輸出禁止
 大正 5年(1917年)アメリカ金輸出禁止
           日本金輸出禁止
 大正 7年(1919年)アメリカ金解禁
           イギリス金輸出禁止
 大正12年(1923年)フランス・ベルギー軍によるルール占領
           ドイツ右翼活動勢力による、ミュンヘン一揆クーデター
           ミゲル将軍が、クーデタを起こし、スペインの政権を握った
                      関東大震災、震災手形の発行
 昭和 元年(1924年)陛下生前退位、改元の詔、5月1日即位の礼
           ソビエト指導者、ウラジミール・レーニン死去
           スターリンがレーニンの後任となる
           レフ・トロッキー逃亡
           ドイツ金解禁
 昭和 2年(1925年)極東ロシア共和国建国
           イギリス金解禁
           ドイツ国際連盟に加盟
  昭和 3年(1926年)駐独ソビエト大使、国際連盟オブザーバー参加承認
 昭和 4年(1927年)日本、外国為替危機に始まる、通貨危機勃発
           日本、定額手形大量発行による通貨危機解消
           スペイン通貨危機と内戦勃発
           イタリア金解禁
 昭和 5年(1928年)フランス金解禁
           日本金解禁
 昭和 6年(1929年)アメリカ、株価の大暴落暗黒の木曜日始まる。
 昭和 8年(1931年)イギリス金輸出禁止
 昭和 9年(1933年)アメリカ金輸出禁止
<<<<<if年表>>>>>




 世界恐慌の発端は、株価の大暴落暗黒の木曜日にあったとされるが、様々な説もあって、確定はされていないようである。お爺ぃの感覚としては、経済の破綻は、政治の干渉と、経済界の乖離にあたのかもしれない。

 引き金としては、株価の大暴落暗黒の木曜日があげられている。しかしながら、お爺ぃが引き金としているのは、1931年、1932年のイギリス、アメリカが相次いで金輸出禁止としたことにあったと考えている。つまり、国家が自国経済の貿易赤字を許容できないことで、過剰反応した結果ではないかと考えている。イギリス、アメリカという経済大国が、国家体制として制限経済へ移行することは、溢れる資金の投資先が、大国へと流れ込んで、国家経済を破綻させる結果になったと考えている。

 イギリスがブロック経済をとって、ビジネスの囲い込みをおこなう政策としたのは、連合王国内および植民地経済範囲なら、貿易赤字を許容できるというモノであったのだろう。

 欧州各国の反応は、どの国も自国から金の流出を止めようとすれば、金輸出禁止措置を取らなければならない。だからと言って、自国内の経済で完結できない以上は、国内経済そのものの首を絞めることとなる。

 日本が、満洲を結果的に生命線としたのは、自国内で完結できないことと、経済的な膨張先を大陸に求めなければならなかったからである。

 ifの原敬は、高橋是清大蔵大臣を介して、無期限無利子の定額手形を発行することで、兌換紙幣を兌換紙幣のままで使用できるようにした。日本は金本位制を維持したが、兌換紙幣そのものに対して、購入制限をかけたのである。当初は、政府預金を担保とした、無期限無利子の定額手形の発行であった。最終的に日本政府は、郵便貯金そのものを担保として、定額手形の発行をおこなったことで、政府の予算上限を超えて、予算を組むことができるようになったのである。

 イギリスが連合王国と植民地を含めたブロック経済を構築していくなかで、「特区」は、例外とする必要があった。これは、ほかの国際連盟参加国にとっても同じであり、「特区」の経済は、東ユーラシア経済の中心になっていたのである。極東ロシア共和国、蒙古共和国、中華民国という国家を周囲に持ち、石油、石炭、鉄鋼といった重工資源の産地であり、治水事業の進展と墾田、開拓事業推進から、安定した食料供給地となったことで、巨大な輸出産業を持った「特区」となったのである。

 油田開発やプラントの建設だけでなく、重工業や自動車産業を地場産業として形成し、「特区」は巨大な経済圏を構成していったのである。さらに、工兵隊による治水工事と墾田事業の推進、畜産業の推進や畜産医科の新設によって、食料供給量も大きく、小麦やジャガイモ、コメといった穀物類から、牛や豚をソーセージやバターといった畜産物として輸出することもできるようになったのである。

 生産量は、拡大しても欧米各国が金輸出を禁止したことで、紙幣が出回らなかった「特区」では、満洲鉄道都市警備局から市場へ流出される、定額手形はそのまま不換紙幣として流通していったのである。横浜正金銀行、台湾銀行、朝鮮銀行から、定額手形による資本投下先として、「特区」に紙幣が流れ込んだことで、「特区」ではデフレ不況ではなく、インフレションが発生していたが、「特区」の生産量そのものが増大したことで、インフレーションの進行が抑えられたのである。日本の疑似紙幣である定額手形が、基軸通貨として使われるようになると、「特区」だけでなく、極東ロシア共和国、蒙古共和国、中華民国といった東ユーラシア全域に拡大していった。「特区」と東南アジアの中継は、タイのレムチャパン港に集積されていたこともあり、タイと日本の取引が定額手形に代わっていった。

 コメの輸出や天然ゴムの輸出だけでなく、タイのレムチャパン港は、東南アジアに対する大日本帝国護衛総体による東南アジアに対する、中継交易拠点として利用されるようになった。





<<<<<>>>>>
 原・高橋による経済政策は、世界を覆す。
<<<<<>>>>>
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三國志 on 世説新語

ヘツポツ斎
歴史・時代
三國志のオリジンと言えば「三国志演義」? あるいは正史の「三國志」? 確かに、その辺りが重要です。けど、他の所にもネタが転がっています。 それが「世説新語」。三國志のちょっと後の時代に書かれた人物エピソード集です。当作はそこに載る1130エピソードの中から、三國志に関わる人物(西晋の統一まで)をピックアップ。それらを原文と、その超訳とでお送りします! ※当作はカクヨムさんの「世説新語 on the Web」を起点に、小説家になろうさん、ノベルアッププラスさん、エブリスタさんにも掲載しています。

朱元璋

片山洋一
歴史・時代
明を建国した太祖洪武帝・朱元璋と、その妻・馬皇后の物語。 紅巾の乱から始まる動乱の中、朱元璋と馬皇后・鈴陶の波乱に満ちた物語。全二十話。

旧式戦艦はつせ

古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。

陣代『諏訪勝頼』――御旗盾無、御照覧あれ!――

黒鯛の刺身♪
歴史・時代
戦国の巨獣と恐れられた『武田信玄』の実質的後継者である『諏訪勝頼』。  一般には武田勝頼と記されることが多い。  ……が、しかし、彼は正統な後継者ではなかった。  信玄の遺言に寄れば、正式な後継者は信玄の孫とあった。  つまり勝頼の子である信勝が後継者であり、勝頼は陣代。  一介の後見人の立場でしかない。  織田信長や徳川家康ら稀代の英雄たちと戦うのに、正式な当主と成れず、一介の後見人として戦わねばならなかった諏訪勝頼。  ……これは、そんな悲運の名将のお話である。 【画像引用】……諏訪勝頼・高野山持明院蔵 【注意】……武田贔屓のお話です。  所説あります。  あくまでも一つのお話としてお楽しみください。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

高遠の翁の物語

本広 昌
歴史・時代
時は戦国、信州諏方郡を支配する諏方惣領家が敵に滅ぼされた。伊那郡神党の盟主、高遠の諏方頼継は敵に寝返ったと噂されるも、実際は、普通に援軍に来ただけだった。 頼継の父と祖父が昔、惣領家に対して激しく反抗したことがあったため、なにかと誤解を受けてしまう。今回もそうなってしまった。 敵の諏方侵略は突発的だった。頼継の援軍も諏方郡入りが早すぎた。両者は何故、予想以上に早く来れたのか? 事情はまるで違った。 しかし滅亡の裏には、憎むべき黒幕がいた。 惣領家家族のうち、ひとりだけ逃走に成功した齢十一歳の姫君を、頼継は、ひょんなことから保護した。それからの頼継は、惣領家の再興に全てを捧げていく。 頼継は豪傑でもなければ知将でもない。どちらなといえば、その辺の凡将だろう。 それでも、か弱くも最後の建御名方命直血の影響力をもつ姫君や、天才的頭脳とずば抜けた勇敢さを持ち合わせた姐御ら、多くの協力者とともに戦っていく。 伝統深き大企業のように強大な敵国と、頼継に寝返りの濡れ衣を着せた黒幕が共謀した惣領家滅亡問題。中小企業程度の戦力しか持たない頼継は、惣領家への忠義と諏方信仰を守るため、そしてなによりこの二つの象徴たる若き姫の幸せのため、死に物狂いにこの戦いに挑んでいく。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

処理中です...