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エリート官僚は、内部抗争がお好き?
エリート官僚は、内部抗争がお好き?02 官僚機構は、ほんとにお役所です。
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官僚機構内の争いは、省益を巡る争いでもあった。
まぁ、昔も今も変わらない、省庁間の争いである。権力闘争の流れは、権力の集中する場所で、激化していくものである。日ノ本の場合は、省庁間の争いは、予算を巡る争いである。予算は、議会で承認されるが、議会に提出できなければ、承認されることはない。議会に提出する権限を持つのが、大蔵省であり主計局なのである。限られた国家予算について、大蔵省主計局は、拒否権を保有している。つまりは、大蔵省に逆らっては、省庁の予算が議会に提出されることすらない。
大蔵省の権限は、拒否権にある。
提出された予算は、議会での争いとなり、議会の争いは多数決なので、圧倒的多数を持つ与党が拒否権を行使することができる。
困ったことに、各省庁の事務方は、書類を通すために、文章に捏造やら誇張が組み入れられ、鉛筆ナメナメ必死に予算獲得のために、文章をデコレーションのように盛り付けて、盛り上げて、通すための書類と化していく。
陸軍は、ソビエトの脅威について、歌い盛り上げて、予算を獲得する。
海軍は、太平洋の向こうに、危険な国があると、歌い盛り上げて、予算を獲得する。
仮想敵国は、あくまでも仮想であり、本当の敵ではない。されど、予算が欲しい省庁にとっては、大蔵省主計局を通過するために、あの手この手で書類を歪めて、予算を獲得していく。そして、通った予算は、盛り上げ盛り付けたデコレーションに、引きずられて歪んでいく。予算が決まれば決まったで、膨大な予算に群がるハエに惑わされていく。
疑獄。様々な甘い誘いが、膨大な予算には、含まれている。関東大震災の復興事業の中で、復興疑獄が生まれている。冤罪ともいわれるが、なかなかに難しい。ドイツのシーメンスが、日本の高級官僚に対して、贈賄を仕掛けた事件もあったりする。山本権兵衛内閣は、結果として窮地に追い込まれ、総選挙の敗北へと繋がっている。
二大政党制は、疑獄の暴露合戦でもあり、世界各国に利権が譲渡された満洲利権をめぐる疑獄の中に、原敬首相も巻き込まれ、陛下を巡る問題もあって、原内閣は総辞職に追い込まれた。
困ったことに、疑獄の暴露合戦は、結果的に政治不信へと繋がり、両政党共にダメージを受けるが、なかなかに止められないものらしい。お役所は、書類が必要だが、困ったことに、体裁が整った書類があれば、書類の中身が間違っていても、通過してしまう。通過したら、間違っているとは言えなくなるので、間違っていることを無かったことにして、発注されるようなことがある。そういった矛盾の塊が、お役所仕事の本質だったりするのだ。
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お役所は、昔も今も変わらないのである。
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まぁ、昔も今も変わらない、省庁間の争いである。権力闘争の流れは、権力の集中する場所で、激化していくものである。日ノ本の場合は、省庁間の争いは、予算を巡る争いである。予算は、議会で承認されるが、議会に提出できなければ、承認されることはない。議会に提出する権限を持つのが、大蔵省であり主計局なのである。限られた国家予算について、大蔵省主計局は、拒否権を保有している。つまりは、大蔵省に逆らっては、省庁の予算が議会に提出されることすらない。
大蔵省の権限は、拒否権にある。
提出された予算は、議会での争いとなり、議会の争いは多数決なので、圧倒的多数を持つ与党が拒否権を行使することができる。
困ったことに、各省庁の事務方は、書類を通すために、文章に捏造やら誇張が組み入れられ、鉛筆ナメナメ必死に予算獲得のために、文章をデコレーションのように盛り付けて、盛り上げて、通すための書類と化していく。
陸軍は、ソビエトの脅威について、歌い盛り上げて、予算を獲得する。
海軍は、太平洋の向こうに、危険な国があると、歌い盛り上げて、予算を獲得する。
仮想敵国は、あくまでも仮想であり、本当の敵ではない。されど、予算が欲しい省庁にとっては、大蔵省主計局を通過するために、あの手この手で書類を歪めて、予算を獲得していく。そして、通った予算は、盛り上げ盛り付けたデコレーションに、引きずられて歪んでいく。予算が決まれば決まったで、膨大な予算に群がるハエに惑わされていく。
疑獄。様々な甘い誘いが、膨大な予算には、含まれている。関東大震災の復興事業の中で、復興疑獄が生まれている。冤罪ともいわれるが、なかなかに難しい。ドイツのシーメンスが、日本の高級官僚に対して、贈賄を仕掛けた事件もあったりする。山本権兵衛内閣は、結果として窮地に追い込まれ、総選挙の敗北へと繋がっている。
二大政党制は、疑獄の暴露合戦でもあり、世界各国に利権が譲渡された満洲利権をめぐる疑獄の中に、原敬首相も巻き込まれ、陛下を巡る問題もあって、原内閣は総辞職に追い込まれた。
困ったことに、疑獄の暴露合戦は、結果的に政治不信へと繋がり、両政党共にダメージを受けるが、なかなかに止められないものらしい。お役所は、書類が必要だが、困ったことに、体裁が整った書類があれば、書類の中身が間違っていても、通過してしまう。通過したら、間違っているとは言えなくなるので、間違っていることを無かったことにして、発注されるようなことがある。そういった矛盾の塊が、お役所仕事の本質だったりするのだ。
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お役所は、昔も今も変わらないのである。
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