琉球お爺いの綺談

Ittoh

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宵闇_浪花綺談

浪花源氏綺談 浪花渡辺党資料01

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 渡辺綱が暮らしていた、21世紀令倭の時代、渡辺という家は、もう古い屋敷は、維持することもできず、新聞に掲載される程度には、文化財としての価値はあったけれど、売り払われていた。渡辺家は、嵯峨源氏融の流れとして、全国の渡辺を姓とする者達の本家として、浪花に長く住まい続ける旧家であった。大阪の八軒茶屋の船着き場は、渡辺津と呼ばれた、浪花津のひとつで、古来より熊野古道の起点として知られていた。


 渡辺綱は、平安期の清和源氏頼光の四天王と呼ばれた、あやかしひとあらざるもの退治で知られた、検非違使であった。

<宵闇平安期>
 神社の眷属しんしとして、生き残ったあやかしひとあらざるモノと、祀ろわぬモノひとあらざるモノに分かれていた。
 日ノ本にあって、祀ろうのは主上おかみであり、主上おかみ祀ろわぬモノひとあらざるモノとして、退治の対象となっていた。醍醐帝の御代、五位を賜った鷺衆の姫が居たが、醍醐帝の御子を身籠って、死を賜る結果となった。律令は延喜の格式より、人を母とすれば人、あやかしひとあらざるモノを母とすればあやかしひとあらざるモノとなった。

 葛城の土蜘蛛退治が、源頼満に命じられて、渡辺綱の初陣となった。土蜘蛛退治は成功したが、源綱は、頼光に斬られた土蜘蛛の長、百目の術によって、高熱を発して、病床につく結果となった。そこに信太に住まう、白き妖狐葛葉が、訪れた所から物語が始まる。
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