琉球お爺いの綺談

Ittoh

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World War ? 歴史if

大日本帝国海軍主計課長笹井遥 その1.

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 大日本帝国海軍主計局主計課は、女の巣窟であると教えられた。辞令を渡してくれた、士官学校の教官殿が、俺の肩を叩いて、
「まぁ、これも人生だ」
その時の教官殿が見せた、可愛そうな子ウサギを見るような目が、不安を掻き立てていた。

 正式には、大日本帝国海軍主計局査察部主計課である。一般的に言って、主計課には、海軍兵学校から分かれた、海軍主計大学校の卒業生以外が配属されることは本来無い。ぼくは、主計大学校ではなく、海軍士官大学校から入隊し、配属が査察部主計課と辞令を受けた。
 朱色の扉の前に立って、深呼吸をした。扉を開けようとして、扉が中から開けられて、中から女の人が何人か飛び出していった。開いた扉に殴られて、そのまま気を失っていくのに聞こえたのは、
「ごめんねぇ~」
という声であった。



 暗転



 気が付くと、ソファーの上に寝かされて、女の人に膝枕をされていた。
「一郎。気付いたか、久しいな」
「あぁ、はるかさんだ、、、」
えっとぉ、ここは海軍主計局査察部主計課、今日から配属、、、
がばぁっと立ち上がって敬礼し、
「本日付で、海軍主計局査察部主計課へ配属となりました、八幡一郎です。よろしくお願いたします」
遥さんは、ゆっくり立ち上がって答礼し、
「海軍軍令部主計局査察部主計課、課長笹井遥です。着任を歓迎します」
そのまま、変わらぬ声で、
「本日業務終了後、歓迎会をします。良いですか」
「はい、いいえ。問題ありません」
 こうして、ぼくの主計課での任務が始まった。
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