琉球お爺いの綺談

お爺ぃ、よもやま噺

神の欠片は、死は不死なり

　スーパームーンが話題となった。月の最接近と満月が重なったそうである。雨の狭間に少し見えた。
　表題は、飯田耕一郎先生の邪学者姫命ヒメノミコトシリーズで語られる言葉である。日本人の宗教観が独特で、クリスマスを祝い、除夜の鐘を聞いた後に、御来光を拝み、初詣へと出かけていく。
　万物は、神の生み出せし、神の欠片かけらという考え方は、非常にしっくりくる考え方であった。「神を愛し、神を信じない」というIttohにおける基本概念の構築は、このあたりから確立されていく。

　死は不死なりというのは、「麒麟」という生き物が死の世界である月から飛び出して、地球へと向かう気の流れが、邪学者姫命ヒメノミコトシリーズで描かれていた。
　「月と輪廻」
　月は、死の世界の象徴であり、不死の象徴である。新月より、月は生まれ出る、上弦の月となりて、満月Full Moonとなり、下弦の月となりて、新月へと還る。繰り返される、月の姿は、「生と死」の象徴であり、再び生まれ変わるという、「不死」の象徴でもある。

　転生する世界が、現在、存在する世界と同じであるかとうのは、難しい問題なのであろう。

　世界が異なれば、物理法則も異なり、全く違う世界が存在するということにもなる。その世界に魔法があろうと、あやかしが住もうと、それもまた世界なのである。