琉球お爺いの綺談

Ittoh

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時の奔流

古代日本の技術06 稲束が貨幣として流通した時代

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 仁徳陛下ヒジリノミカドが、主上ミカドによる、日ノ本が統治となる始まりであった。
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 縄文期の日本経済は、物流価値の基準として黒曜石が用いられ、翡翠が高価な物流価値基準として使われていた。多くの独立したEthnicの文化圏で、共通する価値基準を持つことは、極めて難しいモノである。広域で価値基準の変動幅が小さく、安定した価値基準を有する物品が、交易で使用されることが、貨幣経済の始まりであると言える。

 そういった意味では、黒曜石が、日本の基準貨幣であり、採掘地域に偏りがあることから、交易材料としても用いられた。損得勘定という考え方が、交渉という流れを生み出すのは、縄文期の必然であった。交渉をおこなう以上は、ある程度の意思疎通に規律プロトコルを確立する必要がある。

 貨幣経済は、銅や金といった金属の登場によって、金印、砂金、自然銅、銅鐸へと変化することになる。しかしながら、日本の場合、貨幣経済を確立するには、一般として銅や鉄を生活用品として、必要ではなかったというのがある。また、国家の経済政策で、銅貨幣そのものが価値を混乱させていったため、一般的な商取引で銅貨幣が使えなかったという問題がある。

 天平期の銅価値は、政府の決めた、価値基準と市場の価値基準が乖離することから、貨幣そのものが経済を混乱させる原因になったことが、日本で経概念が浸透しながら、貨幣経済が浸透しなかった理由である。つまりは、日本の貨幣が、信用されなかった結果として、絹疋と稲束が、流通通貨として使われるようになったのである。

 稲束は、食料と言うよりは、戦略物資の性質を持っていて、飢饉と言った緊急時の救荒作物としての価値をも保有していた。言ってみれば、食料として価値に、安心と言う付加価値を付与したのが稲束である。

 絹疋は、貴族の用いる、高級衣料品として価値があり、縄文期で言えば、翡翠に相当する貨幣価値である。繊維材料としての価値に、貴族用の高級品という付加価値を付与したのが絹疋である。





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 日本の経済は、政府の貨幣経済政策が失敗したことで、稲束、絹疋という経済へ市場が移行したことになります。
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