琉球お爺いの綺談

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日ノ本、二大政党制

日ノ本、二大政党への道 明治から大正期の外交交渉

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 明治期から大正期にかけては、外交交渉の中で、条約改正等の交渉だけでなく、列強諸国家からは、工業所有権の始まりであるパリ条約や、著作権の始まりとなるベルヌ条約へ、日本が批准することが求められていた。日本側としては、国内の産業育成と保護および、産業界からの要望を含め、政府からの圧力を避けたいことから、批准については引き延ばしおり、列強諸国家に疑念を抱かせ、信用を失う結果となっていた。

 日本の工業化は、進めば進むほどに、国際社会の中で、孤立しやすい状況を生み出していた。

 日本の政治家は、基本的に国内産業界に対して、配慮しなければならない。海外の商品が輸入されることで、日本製の製品が売れなくなるのでは困る。製品を設計・製作するにあたって、工業所有権に配慮できるほどに、日本の技術力は高くなく、製造にあたって高コストになることから、産業界からは条約への批准に対しては、かなりの圧力がかかっていた。

 地方分権の政府は、中央産業界ではなく、地方産業の育成を推進するために、国際条約への批准を進め、海外からの技術導入について、積極的に進めていくこととなる。

 中央集権の政府は、帝都を中心とした大企業の産業保護のため、海外からの輸入を排除し、国内産業の保護を図ることとなる。





 史実における日本の場合、国内産業保護を推進するため、1925年あたりから、拡大していく自動車産業から、海外勢力を締め出す方向で動くこととなり、フォードやクライスラーが撤退に追い込まれていきます。1908年に紳士協定が締結され、日本人労働者のアメリカ入国が禁止され、1924年には日本からの移民そのものが禁止されるようになっていました。

 こういった日米間の状況そのものが、日米の亀裂を生み出していたのも事実です。





 日ノ本の歴史改変作業としては、こういった経済情勢の悪化を、大正期から昭和期に持ち込まないためにも、大陸を利用する必要がありました。
 つまり、日本国内への誘致では、国内産業界からの反発を招くことにもなるので、大陸への工場誘致に動くのです。海外資本を大陸に引き込んで、日本は物流と消費社会を形成することで、大陸での利益を向上させる。アメリカからの工場の誘致や移住を、大陸で引き受けることで、アメリカ国内の日系人への差別や圧力緩和を図ることを進めます。

 本土の産業を保護育成しつつ、海外からの技術を大陸へ誘致し、技術の取得を図る。地方分権の政権下で、「我田引鉄」を推進し、地方での産業育成と確率を進めつつ、対外的には、パリ条約やベルヌ条約への批准を急ぐ。商標権トラブルや特許関係のトラブルによる、賠償請求等を含めた対応は、企業ではなく国家として対応し、外交交渉として解決を図る。

 日本本土の企業は、国営企業と同等に扱い、いわゆる護送船団方式を推進していく。大陸では逆に、列強諸国家を受け入れ、列強諸国家の企業保護を優先させる。
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