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五戒への問いかけ
「不邪婬戒」②姦淫はいけない、貞節無き姦淫
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21世紀に入ってから、清潔さが極端に求められるようになり、疫病によって加速してしまった。その影響が、極端に顕れたのが、日本の婚姻関係だったりする。昭和に始まる、核家族化と少子高齢化の加速は、地縁・血縁の希薄化であり、都市部への人口集中によって、地縁・血縁が崩壊していった。
琉球のように、大家族が残っている地域は多いですが、女社会を基盤として、子供達を女社会が育てている、地縁・血縁の世界は、かなり希薄化しているように思います。琉球に残る、従兄弟姉妹は、兄弟姉妹であり、中心となる女性が率いる女社会で、子供達全員を育てる流れとなっていた。
平安期の通い婚であった頃、三日三晩通って、三日夜餅を食べる儀式が、婚儀の契りであり、婿取り婚が基本であった。三日で事を露顕《ところあらわし》となり、相手の家で食事をすることで、相手の家に所属する一族となる。
源氏物語に代表される、理想とされた平安貴族は、母の実家で育てられ、通う妻の一族に支援を受けて出世し、一家を建てて妻を迎える。平安貴族が理想とする、立身出世物語の一生を描いた作品が、「源氏物語」ということになります。
豊臣秀吉は、田舎の出身であり、母である「大政所」を大切にし、家の仕切りは、「北政所」が務めていた。加藤清正や福島正則といった七本槍のメンバー、豊臣秀次、宇喜多秀家、小早川秀秋といった親族衆、石田三成や長束正家ら五奉行は、「北政所」を家政統括として認めていた。豊臣家滅亡の原因は、「北政所」家政統括体制と「淀君」を家政統括とする体制が、権力争いをしてしまったことにあるとお爺ぃは考えている。本来であれば、秀頼の母は、「北政所」であり、養育は「北政所」が行うべきであった。
つまり、「北政所」が秀頼の母として、大阪城で豊臣家の家政であった場合、豊臣親族衆である、豊臣秀次が後見人となり、小早川秀秋や宇喜多秀家を中心となって、徳川との争いはかなり違ったと考えられる。if転生モノ「腕白関白」吉本洋城の著作で、豊臣秀次の生残物語として、豊臣家の事情が描かれている。「淀君」が秀頼の母であることは、周知の事実であるが、胤である父親については様々な説がある。
ifとして、豊臣政権が継続し、豊臣家が秀次や秀頼によって継承された場合、豊臣家の女社会が継承される形になる。
日本の一家一門は、シチリアの家族制度に近く、ゴッドファーザーとゴッドマザーという名付け親を家長として、ファミリーを形成するように、一族の長と家刀自女に従う形で、一家一門が形成されていた。子供を育てるのは、家刀自女を含めた、一家一門の女社会が行うことであり、一家一門の形成は地縁・血縁を形成していく流れとなる。
嫁という漢字が、女に家を描くように、女性が家に入ることになり、一家一門を形成する女性社会に所属する。嫁姑の争いが、昭和のドラマになったのは、嫁が女社会の新参メンバーとなるからだ。
梶島正樹著に「天地無用」というシリーズがあり、その中で「〇BBA被害者の会」があるが、宇宙規模で日本的な女性社会が形成されて、女性社会の強さを示している。遺伝子検査といった科学検査から、胤の確認ができるようになれば、男系社会であっても、女性を束縛や制約する必要は、完全に無くなる。「天地無用」というシリーズでは、一夫多妻のハーレム系作品となっているが、一夫がチート能力を持っているけど、多妻それぞれも圧倒的なチート才がある。「天地無用」の世界設定では、寿命が伸びて数千年や数万年の生涯と考えれば、西洋で言う「ポリアモリー」的な恋愛事情に、考え方がなっていくように描いている。
男女としては、1対1が男女関係の基本であり、複数を恋愛対象とするのは、倫理的な違反という考え方になる。多様性という世界では、この倫理観そのものについても、多様性が可能というか、求められるような形で、どの範囲まで認めるのかということになる。
例えば、ペットを大切にして、ペットと婚姻関係を結ぶのも、多様性の範囲となるのか?異星人であれば、婚姻関係は、多様性の範囲なのか?非常に大きく捉えることが求められる。
ファンタジー系の作品では、長命種が居て、数千年を生きるエルフ、数十年の人間種という形が描かれることがある。数千数万の種族差が、人間関係にどのような変化を齎すのか、想像して描いていくと、中々に面白い。お爺ぃは、あやかしを小説で描き、一年や数年の短命種から、数千年を生きる長命種までが、普通に暮らす世界を、描こうと試みている。
貞節というのは、日ノ本では、モラルであって、ルールではない、千年生きるあやかしにとっては、人間との婚姻関係は、一時のことでしかない。数年で寿命となるあやかしにとっては、たった一人との契りが、生涯の総てとなる。それぞれの種によって、婚姻関係は異なり、霊樹のようなあやかしとなれば、数千年の時を生きるが、切り倒されれば死んでしまう。
姦淫を規定するには、モラルの定義が必要で、妻通い婚の古代から平安の御代を考えると、三日通って公とならねば、婚姻関係とはならないと考えれば、一夜の契りは「姦淫」という表現ができないことになる。貞節無き「姦淫」を考えることが、中村生雄著「肉食妻帯考」へと繋がっていくように思う。
琉球のように、大家族が残っている地域は多いですが、女社会を基盤として、子供達を女社会が育てている、地縁・血縁の世界は、かなり希薄化しているように思います。琉球に残る、従兄弟姉妹は、兄弟姉妹であり、中心となる女性が率いる女社会で、子供達全員を育てる流れとなっていた。
平安期の通い婚であった頃、三日三晩通って、三日夜餅を食べる儀式が、婚儀の契りであり、婿取り婚が基本であった。三日で事を露顕《ところあらわし》となり、相手の家で食事をすることで、相手の家に所属する一族となる。
源氏物語に代表される、理想とされた平安貴族は、母の実家で育てられ、通う妻の一族に支援を受けて出世し、一家を建てて妻を迎える。平安貴族が理想とする、立身出世物語の一生を描いた作品が、「源氏物語」ということになります。
豊臣秀吉は、田舎の出身であり、母である「大政所」を大切にし、家の仕切りは、「北政所」が務めていた。加藤清正や福島正則といった七本槍のメンバー、豊臣秀次、宇喜多秀家、小早川秀秋といった親族衆、石田三成や長束正家ら五奉行は、「北政所」を家政統括として認めていた。豊臣家滅亡の原因は、「北政所」家政統括体制と「淀君」を家政統括とする体制が、権力争いをしてしまったことにあるとお爺ぃは考えている。本来であれば、秀頼の母は、「北政所」であり、養育は「北政所」が行うべきであった。
つまり、「北政所」が秀頼の母として、大阪城で豊臣家の家政であった場合、豊臣親族衆である、豊臣秀次が後見人となり、小早川秀秋や宇喜多秀家を中心となって、徳川との争いはかなり違ったと考えられる。if転生モノ「腕白関白」吉本洋城の著作で、豊臣秀次の生残物語として、豊臣家の事情が描かれている。「淀君」が秀頼の母であることは、周知の事実であるが、胤である父親については様々な説がある。
ifとして、豊臣政権が継続し、豊臣家が秀次や秀頼によって継承された場合、豊臣家の女社会が継承される形になる。
日本の一家一門は、シチリアの家族制度に近く、ゴッドファーザーとゴッドマザーという名付け親を家長として、ファミリーを形成するように、一族の長と家刀自女に従う形で、一家一門が形成されていた。子供を育てるのは、家刀自女を含めた、一家一門の女社会が行うことであり、一家一門の形成は地縁・血縁を形成していく流れとなる。
嫁という漢字が、女に家を描くように、女性が家に入ることになり、一家一門を形成する女性社会に所属する。嫁姑の争いが、昭和のドラマになったのは、嫁が女社会の新参メンバーとなるからだ。
梶島正樹著に「天地無用」というシリーズがあり、その中で「〇BBA被害者の会」があるが、宇宙規模で日本的な女性社会が形成されて、女性社会の強さを示している。遺伝子検査といった科学検査から、胤の確認ができるようになれば、男系社会であっても、女性を束縛や制約する必要は、完全に無くなる。「天地無用」というシリーズでは、一夫多妻のハーレム系作品となっているが、一夫がチート能力を持っているけど、多妻それぞれも圧倒的なチート才がある。「天地無用」の世界設定では、寿命が伸びて数千年や数万年の生涯と考えれば、西洋で言う「ポリアモリー」的な恋愛事情に、考え方がなっていくように描いている。
男女としては、1対1が男女関係の基本であり、複数を恋愛対象とするのは、倫理的な違反という考え方になる。多様性という世界では、この倫理観そのものについても、多様性が可能というか、求められるような形で、どの範囲まで認めるのかということになる。
例えば、ペットを大切にして、ペットと婚姻関係を結ぶのも、多様性の範囲となるのか?異星人であれば、婚姻関係は、多様性の範囲なのか?非常に大きく捉えることが求められる。
ファンタジー系の作品では、長命種が居て、数千年を生きるエルフ、数十年の人間種という形が描かれることがある。数千数万の種族差が、人間関係にどのような変化を齎すのか、想像して描いていくと、中々に面白い。お爺ぃは、あやかしを小説で描き、一年や数年の短命種から、数千年を生きる長命種までが、普通に暮らす世界を、描こうと試みている。
貞節というのは、日ノ本では、モラルであって、ルールではない、千年生きるあやかしにとっては、人間との婚姻関係は、一時のことでしかない。数年で寿命となるあやかしにとっては、たった一人との契りが、生涯の総てとなる。それぞれの種によって、婚姻関係は異なり、霊樹のようなあやかしとなれば、数千年の時を生きるが、切り倒されれば死んでしまう。
姦淫を規定するには、モラルの定義が必要で、妻通い婚の古代から平安の御代を考えると、三日通って公とならねば、婚姻関係とはならないと考えれば、一夜の契りは「姦淫」という表現ができないことになる。貞節無き「姦淫」を考えることが、中村生雄著「肉食妻帯考」へと繋がっていくように思う。
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