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戦国異聞
戦国異聞 鎌倉幕府の支配体制確立と崩壊9 漆喰の技術と|あやかし《ひとならざるもの》
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日ノ本では、漆喰を用いた炉が、縄文時代後期に発見されている。約4000年前大膳野南貝塚の発掘調査報告書である。貝殻を砕き、焼成して生石灰を造り、加水してペースト状にしたモノと推定されている。一代限りかどうかは不明であるが、漆喰の技術そのものは、古墳期に畿内の古墳群でも見られるので、一般的な技術であったと推定される。
異世界小説では、ローマンコンクリートの実現という形で、登場することが多いが、焼成するエネルギー量の確保については、かなり厳しいという点がある。ローマ帝国で、ローマンコンクリートが使用できなくなっていった理由は、石灰を焼成するエネルギー源である森林資源が枯渇したためと言われる。
鬼火を高火力化して、焼成するエネルギー源としたのは、漆喰技術を国内で量産可能とするためである。
平安期に白漆喰の量産が可能となれば、治水や護岸工事、天保山や和賀江島のような人工島の造成工事にも活躍できることとなる。和賀江島の石材を確保するために、小坪に鬼窯を築き、白漆喰で石を量産し、土木事業が開始された。
和賀江港の造成は、南宋との交易が拡大する中で、鎌倉期を通じて拡張工事が繰り返され、小坪や逗子を含めた、巨大な港湾都市となっていった。国内の沿岸を巡る廻船を含めて、30メートル級の大船から、60メートル級の巨大な宋船まで、鎌倉に訪れるようになったのである。
日ノ本では、竹を編んで白漆喰で固める白漆喰船が開発され、30メートル級の大船が沿岸航路だけでなく、蝦夷や南洋、さらに琉球や竜胆といった「外ツ國」への往来が始まったのである。日ノ本のリアルチート、源為朝が南洋に渡り、さらにはバイキングが移住して、白きポテチカと呼ばれる交易商となり、ヴィンランド沿岸の交易をおこなっていた。
ヴァイキングが鉄を持ち込み斧や槍を交易品にして、竜胆では砂鉄から鋼を造って、金や銀と交換する交易をおこなっていた。
11世紀に持ち込まれた鉄器、ヴァイキング船は、ヴィンランド東沿岸交易に用いられ、喫水の深い大型のロングシップが登場し、カリブ海沿岸まで交易範囲が拡大していった。西側の沿岸は、竜胆の八丈大船が南下して、西側の交易範囲として拡大させていった。
異世界小説では、ローマンコンクリートの実現という形で、登場することが多いが、焼成するエネルギー量の確保については、かなり厳しいという点がある。ローマ帝国で、ローマンコンクリートが使用できなくなっていった理由は、石灰を焼成するエネルギー源である森林資源が枯渇したためと言われる。
鬼火を高火力化して、焼成するエネルギー源としたのは、漆喰技術を国内で量産可能とするためである。
平安期に白漆喰の量産が可能となれば、治水や護岸工事、天保山や和賀江島のような人工島の造成工事にも活躍できることとなる。和賀江島の石材を確保するために、小坪に鬼窯を築き、白漆喰で石を量産し、土木事業が開始された。
和賀江港の造成は、南宋との交易が拡大する中で、鎌倉期を通じて拡張工事が繰り返され、小坪や逗子を含めた、巨大な港湾都市となっていった。国内の沿岸を巡る廻船を含めて、30メートル級の大船から、60メートル級の巨大な宋船まで、鎌倉に訪れるようになったのである。
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