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3章 砂漠の国の救世主物語
52話 だるまさんが……転んだなのですぅ!
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通気口から出たアリア達は祭壇に向かう通路で配置に付く兵士達の背後をコッソリと通り過ぎ、姿が見えなくなる曲がり角にやってくると安堵の溜息を吐く。
「つ、疲れた……無駄に息を止めてたから窒息するかと思った」
「まったくレイアは馬鹿なの。普通の呼吸音でばれる相手なら足音を忍ばせたぐらいじゃまったく無駄なの」
「そうだね、息ぐらいで気付かれるかどうかはともかく、あれぐらい離れていたら足音を忍ばせなくてもばれなかったかもね」
そう言うダンテが来た道の曲がり角からコッソリと覗いて、遠くに見える兵士の後ろ姿を見つめる。
そして、不思議そうに首を傾げるダンテが呟く。
「あの兵士達は僕達を迎え討とう、もしくは、捕縛が目的だと思うんだけど……どうしてあんな前で張ってるの? もっと下がって枝別れしてた通路が集まる場所で配置すれば楽だろうに?」
ダンテが言うように覗き込むと数ある各通路に数名の兵士が配置に付いているが、その背後には拓けた場所に繋がっている場所がある。
そこに人を配置すれば散らばっている兵士を集結させる事が出来るのに、というのがダンテの考えである。
そんなダンテの言葉に言い忘れてたとばかりに額を叩くデングラが言う。
「それは、あの場所のトラップでゴーレムが現れるようになってるからだ。あの場所にいるモノを無差別に襲うから配置出来ない」
「へぇ……番人か」
「いや、人相手ではなくカエルのモンスターが万が一、出ようとした時の時間稼ぎ目的だと俺様は聞いてる」
だから、番人というより防人だと言うデングラにアリアが聞く。
「デングラ、さっき何か忘れてた、と言いたげにしてたけど、何? その後に話したゴーレムのトラップの話が出たから凄く不安」
「うむ、それがな、ここにはトラップが沢山あってな……」
「確保!!」
ダンテがミュウを指差してアリアとレイアに指示を出す。
2人は何故? と聞きたそうにする素振りすら見せずにミュウの腕を1つずつ抑えにかかる。
抑えられたミュウは挙動不審にうろたえる。
「がぅ! ミュウ、悪くない、まだ何もしてない。言い訳を聞いて欲しい!」
「もう、その言動が既に不安を誘うの!」
無実を訴えるミュウに疑わしいと視線を向けるスゥを始め、アリア達も見つめる。
それを見たデングラが困った様子で聞いてくる。
「何故、ミュウの腕を抑えているんだ?」
「ミュウは罠を見つけると発動させちゃうから本当に危ないんだ……」
「押すな、と書かれてたら迷わずに押すのがミュウだからな」
数々のミュウのやらかしを思い出すように溜息を吐くレイアの言葉に頷くダンテはトラウマになっている『試練の洞窟』で大量の蛇の中にダイブさせられた悲しい記憶が蘇り、身を震わせる。
若干、涙目のダンテがデングラに確認する。
「この先にもトラップが?」
「ある。だが、俺様は、というか王族の男子はそれを覚えさせられるから知っているから大丈夫だ」
付いてこい、と先導するように前を歩くデングラに付いて行くアリア達。
デングラの後ろを付いて歩きながらレイアは首を傾げる。
「どうして、王族の男子だけ?」
「レイアッ!」
なんとくといった気負いのない声音で問うレイアにスゥがキツメの声音でレイアの名を呼ぶ。
何故、スゥに怒るように言われたのか分からないレイアに振り返ったデングラが悲しそうに口にする。
「ここにあるトラップの大半は生贄の王族の女子を外に出さない為のモノだからだ」
漸く、スゥが黙らせようとした意味を理解したレイアはバツ悪そうに頬を掻く。
生贄に素直に応じた娘達がどれだけいただろうか?
当然のように逃げ出す者もいただろうが逃がす訳にはいかなかった以上、考えられる処置であった。
そして、何より、今、デングラの妹のリアナがまさに人身御供されそうになっている状態ではデリカシーに欠ける質問であった。
勿論、レイアに他意がなかった事に気付いていたデングラは白い歯を見せて笑みを作る。
「俺様はここのトラップは全て把握している。安心して付いてこい!」
「その……デン、ごめん」
謝るレイアに「気にするな」と笑みを大きくするデングラは再び、アリア達を引率するように前を歩き始める。
アリア達は前を行くデングラを追いかけるように歩き始めた。
デングラの案内で無事に祭壇に着いたアリア達は祭壇を見つめ、唖然のしてしまっていた。
何故なら、祭壇の階段を真っ白な芋虫が降りてきてるような姿があった為である。
最初に立ち直ったデングラは真っ白な芋虫に叫ぶ。
「リアナ!? 助けに来たぞ!」
真っ白な芋虫、もとい、デングラの妹のリアナらしく駆け寄るデングラの背を見つめるアリア達も落ち着いてきて、目に映る真っ白い物体が人で猿轡された女の子だと認識する。
さすがデングラの妹でヒーローの助けをおとなしく待つ王女様ではない逞しい王女様のようであった。
助けに来たと喜色を見せるデングラがリアナに駆け寄る姿にその場でビックンビックンと跳ね上がって見せるリアナは顔を紅潮させる。
「おお、俺様が助けに来たのがそんなに嬉しいか!」
違う、違うとばかりに必死に被り振るリアナを抱きあげるデングラは猿轡を取ってやる。
慌てて来た道の先の祭壇を振り返ったリアナは顔を強張らせてデングラを見つめる。
「すぐに出発しましょう。アイツと戦うハメに……」
リアナがそう言った瞬間、地響きがしたと同時に祭壇の上に水かきが付いた大きな手が載る。
すると、飛び上がるように祭壇の上に降り立つ巨体をアリア達は茫然と見つめる。
見つめる先には巨大なアマガエルの姿が現れる。
「顔だけでアタシの身長ぐらいないか?」
頬を引き攣らせるレイアに同調するアリア達であったが想像を超える姿に苦笑いしか浮かばない。
そのテカテカの肌を見た爬虫類も両生類も苦手なダンテが身震いをする。
あたふたするアリア達に縛られたままのリアナが声を張り上げる。
「もう、ここから逃げ切れませんよ。こうなったら戦って道を切り開くしかない!」
「う、ううぅぅ! こうなったらヤケだ!」
その叫びがキッカケになってアリア達は戦闘体勢になり、身構えた。
「つ、疲れた……無駄に息を止めてたから窒息するかと思った」
「まったくレイアは馬鹿なの。普通の呼吸音でばれる相手なら足音を忍ばせたぐらいじゃまったく無駄なの」
「そうだね、息ぐらいで気付かれるかどうかはともかく、あれぐらい離れていたら足音を忍ばせなくてもばれなかったかもね」
そう言うダンテが来た道の曲がり角からコッソリと覗いて、遠くに見える兵士の後ろ姿を見つめる。
そして、不思議そうに首を傾げるダンテが呟く。
「あの兵士達は僕達を迎え討とう、もしくは、捕縛が目的だと思うんだけど……どうしてあんな前で張ってるの? もっと下がって枝別れしてた通路が集まる場所で配置すれば楽だろうに?」
ダンテが言うように覗き込むと数ある各通路に数名の兵士が配置に付いているが、その背後には拓けた場所に繋がっている場所がある。
そこに人を配置すれば散らばっている兵士を集結させる事が出来るのに、というのがダンテの考えである。
そんなダンテの言葉に言い忘れてたとばかりに額を叩くデングラが言う。
「それは、あの場所のトラップでゴーレムが現れるようになってるからだ。あの場所にいるモノを無差別に襲うから配置出来ない」
「へぇ……番人か」
「いや、人相手ではなくカエルのモンスターが万が一、出ようとした時の時間稼ぎ目的だと俺様は聞いてる」
だから、番人というより防人だと言うデングラにアリアが聞く。
「デングラ、さっき何か忘れてた、と言いたげにしてたけど、何? その後に話したゴーレムのトラップの話が出たから凄く不安」
「うむ、それがな、ここにはトラップが沢山あってな……」
「確保!!」
ダンテがミュウを指差してアリアとレイアに指示を出す。
2人は何故? と聞きたそうにする素振りすら見せずにミュウの腕を1つずつ抑えにかかる。
抑えられたミュウは挙動不審にうろたえる。
「がぅ! ミュウ、悪くない、まだ何もしてない。言い訳を聞いて欲しい!」
「もう、その言動が既に不安を誘うの!」
無実を訴えるミュウに疑わしいと視線を向けるスゥを始め、アリア達も見つめる。
それを見たデングラが困った様子で聞いてくる。
「何故、ミュウの腕を抑えているんだ?」
「ミュウは罠を見つけると発動させちゃうから本当に危ないんだ……」
「押すな、と書かれてたら迷わずに押すのがミュウだからな」
数々のミュウのやらかしを思い出すように溜息を吐くレイアの言葉に頷くダンテはトラウマになっている『試練の洞窟』で大量の蛇の中にダイブさせられた悲しい記憶が蘇り、身を震わせる。
若干、涙目のダンテがデングラに確認する。
「この先にもトラップが?」
「ある。だが、俺様は、というか王族の男子はそれを覚えさせられるから知っているから大丈夫だ」
付いてこい、と先導するように前を歩くデングラに付いて行くアリア達。
デングラの後ろを付いて歩きながらレイアは首を傾げる。
「どうして、王族の男子だけ?」
「レイアッ!」
なんとくといった気負いのない声音で問うレイアにスゥがキツメの声音でレイアの名を呼ぶ。
何故、スゥに怒るように言われたのか分からないレイアに振り返ったデングラが悲しそうに口にする。
「ここにあるトラップの大半は生贄の王族の女子を外に出さない為のモノだからだ」
漸く、スゥが黙らせようとした意味を理解したレイアはバツ悪そうに頬を掻く。
生贄に素直に応じた娘達がどれだけいただろうか?
当然のように逃げ出す者もいただろうが逃がす訳にはいかなかった以上、考えられる処置であった。
そして、何より、今、デングラの妹のリアナがまさに人身御供されそうになっている状態ではデリカシーに欠ける質問であった。
勿論、レイアに他意がなかった事に気付いていたデングラは白い歯を見せて笑みを作る。
「俺様はここのトラップは全て把握している。安心して付いてこい!」
「その……デン、ごめん」
謝るレイアに「気にするな」と笑みを大きくするデングラは再び、アリア達を引率するように前を歩き始める。
アリア達は前を行くデングラを追いかけるように歩き始めた。
デングラの案内で無事に祭壇に着いたアリア達は祭壇を見つめ、唖然のしてしまっていた。
何故なら、祭壇の階段を真っ白な芋虫が降りてきてるような姿があった為である。
最初に立ち直ったデングラは真っ白な芋虫に叫ぶ。
「リアナ!? 助けに来たぞ!」
真っ白な芋虫、もとい、デングラの妹のリアナらしく駆け寄るデングラの背を見つめるアリア達も落ち着いてきて、目に映る真っ白い物体が人で猿轡された女の子だと認識する。
さすがデングラの妹でヒーローの助けをおとなしく待つ王女様ではない逞しい王女様のようであった。
助けに来たと喜色を見せるデングラがリアナに駆け寄る姿にその場でビックンビックンと跳ね上がって見せるリアナは顔を紅潮させる。
「おお、俺様が助けに来たのがそんなに嬉しいか!」
違う、違うとばかりに必死に被り振るリアナを抱きあげるデングラは猿轡を取ってやる。
慌てて来た道の先の祭壇を振り返ったリアナは顔を強張らせてデングラを見つめる。
「すぐに出発しましょう。アイツと戦うハメに……」
リアナがそう言った瞬間、地響きがしたと同時に祭壇の上に水かきが付いた大きな手が載る。
すると、飛び上がるように祭壇の上に降り立つ巨体をアリア達は茫然と見つめる。
見つめる先には巨大なアマガエルの姿が現れる。
「顔だけでアタシの身長ぐらいないか?」
頬を引き攣らせるレイアに同調するアリア達であったが想像を超える姿に苦笑いしか浮かばない。
そのテカテカの肌を見た爬虫類も両生類も苦手なダンテが身震いをする。
あたふたするアリア達に縛られたままのリアナが声を張り上げる。
「もう、ここから逃げ切れませんよ。こうなったら戦って道を切り開くしかない!」
「う、ううぅぅ! こうなったらヤケだ!」
その叫びがキッカケになってアリア達は戦闘体勢になり、身構えた。
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