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男子高校生がずぶ濡れでした
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涼君とのお出かけも終わって日曜日もあっという間に過ぎていき、また変哲もない月曜日が始まった。
いつもの時間に起きて朝食を食べているとテレビで天気予報が流れていた。来週はずっと雨らしい。ということは必然と涼君は電車通学になるわけだが大丈夫なのだろうか。
土曜日の帰り際にまた連絡すると涼君には告げたがあれからまだ連絡はできていない。なにを送れば良いのかわからないってのもあるし、俺から送ってもいいものなのかとも悩んだ。
「(まぁ、また会えるだろ)」
と思っていたが涼君に会うことも連絡することもないまま1週間が過ぎようとしていた。
「…」
今日は金曜日。俺は今日も朝の公園でコーヒーを買って飲んでいた。
いや、なんで俺は今週も普通にどこかで涼君に会えると思っていたのだろう。なにかがない限り自転車通学なのだからほとんど会うことはないのに。もしかしたらまた公園で待っててくれたりするかもしれないと心の中で自惚れていた自分がいた。
「…やめだやめだ!さっ、今日も働くぞー!にしても、今日は朝から曇ってんな。雨は来週からって言ってたけど帰り降りそうだなぁ」
そして帰りになり、案の定雨が降っていた。しかも土砂降りだった。
「(天気予報の嘘つき、土砂降りじゃねぇか。こりゃ折りたたみ傘でもだいぶ濡れそうだなぁ)」
少し走るかと意気込んで折りたたみ傘を広げると、この土砂降りの中1台の自転車が俺の会社の前を走っていった。
「ちょ、涼君!!!!!」
「え?」
見たことのある自転車で咄嗟に声をかけたがやっぱり涼君だった。俺はすぐ追いかけて広げた傘に涼君をいれた。
「めっちゃびしょ濡れじゃん!なんで自転車!?」
「朝は降ってなかったから自転車で来た。帰りもまだ強くないしいけると思ってたら途中からすっごい降ってきた」
ここから自転車で帰るとなると涼君の家まではだいぶあるだろうし、電車もこんなずぶ濡れの状態で長く乗せるのは周りの目がしんどいだろうと思った。
「今日は自転車は駅の駐輪場に止めて、今から俺の家来て。タオルと着替え貸すから」
「大丈夫だよ。また健人さんにお世話になるのは申し訳ないし」
「いいから!そのまま風邪引かれる方が困る」
「でも」
「俺が世話焼きたいの、勝手にやってるだけ。わかった?」
俺の圧が凄かったのか涼君は無言でこくこくと縦に首を振った。
俺も家に着く頃にはだいぶびしょ濡れになっていた。この距離でこんだけ濡れるのだから涼君の家に着く頃にはシャワーを浴びた後みたいになっていただろう。
「お邪魔しまーす」
「俺以外誰もいないんだから気にすんな。ほら、着替えは後で置きにいくから先にシャワー浴びてこいよ」
「え、そんなシャワーまで借りれないよ」
「あ?」
「…お借りします」
なんとか涼君をお風呂に送り出すと着替えとタオルの準備をする。勿体ない精神で買っても中々新品のパンツを開封できない自分にこれほど拍手を贈る日はないだろうなと思った。
「涼君、着替えとタオル置いておくから」
「はーい、ありがとう!」
いつも自分が使ってる風呂場を誰かが、ましてや涼君が使ってると思うとなんかドキドキしてしまった。
そんな煩悩まみれの自分の顔を1発殴って俺は風呂場を後にし、涼君の身体があったかくなるようにスープを作ることにした。
「…健人さん、シャワーありがとう。あと着替えも」
「おう、気にすん…」
お風呂から戻ってきた涼君を見て自分の服を着ている破壊力がえぐかった。
そこまで身長に差がないから服のサイズも同じくらいだと思っていたが、涼君の方が華奢な分肩周りというか腕の袖部分がブカブカになっていた。けど下のズボンの丈がほぼぴったりなのは流石のスタイルの良さだと思ったしなんか悲しくなった。
「健人さん…?」
「え、あ、そうだスープ。身体冷えてると思ったから作ってみた」
「健人さんの手作り…!」
「手作りは手作りだけど、野菜切ってコンソメ入れただけだけどな。それより先に頭乾かしてこいよ」
「えー、自然に乾くから良いよ」
「俺の家に来といて口答えは許さん。そこに座って待ってろ、俺がやる」
洗面所からドライヤーを取ってくると涼君を下に座らせて俺はベッドに座って髪を乾かした。俺が使ってるシャンプーと同じ物を使ったのかって疑うくらいめっちゃいい匂いがしたし、指通りがよくてめっちゃサラサラだった。
「はいおしまい。今スープも出すから」
「はーい」
スープも飲み終わると2人でテレビを見始めた。
外を見るとまだ雨は強いらしい。
視界の隣が少しチラつくなと思って涼君の方を見ると少しうとうとしていた。
「涼君眠いの?」
「…うん、少し」
時刻は19時になろうとしている。あんまり帰すのが遅くなるのも心配だが雨が強い中帰すのも心許ない。
「雨が弱くなったら起こすから、しばらく俺のベッド使って寝てても良いよ」
「んー、うん…じゃあそうする」
ゆっくり起き上がって俺の布団に入った涼君は数分もしない内にスヤスヤ寝息をたてて眠りについた。
この際ならこんな時間だし夕飯も作って食べていってもらおうと思った俺は、涼君が起きるまでキッチンで夕飯作りを始めた。
いつもの時間に起きて朝食を食べているとテレビで天気予報が流れていた。来週はずっと雨らしい。ということは必然と涼君は電車通学になるわけだが大丈夫なのだろうか。
土曜日の帰り際にまた連絡すると涼君には告げたがあれからまだ連絡はできていない。なにを送れば良いのかわからないってのもあるし、俺から送ってもいいものなのかとも悩んだ。
「(まぁ、また会えるだろ)」
と思っていたが涼君に会うことも連絡することもないまま1週間が過ぎようとしていた。
「…」
今日は金曜日。俺は今日も朝の公園でコーヒーを買って飲んでいた。
いや、なんで俺は今週も普通にどこかで涼君に会えると思っていたのだろう。なにかがない限り自転車通学なのだからほとんど会うことはないのに。もしかしたらまた公園で待っててくれたりするかもしれないと心の中で自惚れていた自分がいた。
「…やめだやめだ!さっ、今日も働くぞー!にしても、今日は朝から曇ってんな。雨は来週からって言ってたけど帰り降りそうだなぁ」
そして帰りになり、案の定雨が降っていた。しかも土砂降りだった。
「(天気予報の嘘つき、土砂降りじゃねぇか。こりゃ折りたたみ傘でもだいぶ濡れそうだなぁ)」
少し走るかと意気込んで折りたたみ傘を広げると、この土砂降りの中1台の自転車が俺の会社の前を走っていった。
「ちょ、涼君!!!!!」
「え?」
見たことのある自転車で咄嗟に声をかけたがやっぱり涼君だった。俺はすぐ追いかけて広げた傘に涼君をいれた。
「めっちゃびしょ濡れじゃん!なんで自転車!?」
「朝は降ってなかったから自転車で来た。帰りもまだ強くないしいけると思ってたら途中からすっごい降ってきた」
ここから自転車で帰るとなると涼君の家まではだいぶあるだろうし、電車もこんなずぶ濡れの状態で長く乗せるのは周りの目がしんどいだろうと思った。
「今日は自転車は駅の駐輪場に止めて、今から俺の家来て。タオルと着替え貸すから」
「大丈夫だよ。また健人さんにお世話になるのは申し訳ないし」
「いいから!そのまま風邪引かれる方が困る」
「でも」
「俺が世話焼きたいの、勝手にやってるだけ。わかった?」
俺の圧が凄かったのか涼君は無言でこくこくと縦に首を振った。
俺も家に着く頃にはだいぶびしょ濡れになっていた。この距離でこんだけ濡れるのだから涼君の家に着く頃にはシャワーを浴びた後みたいになっていただろう。
「お邪魔しまーす」
「俺以外誰もいないんだから気にすんな。ほら、着替えは後で置きにいくから先にシャワー浴びてこいよ」
「え、そんなシャワーまで借りれないよ」
「あ?」
「…お借りします」
なんとか涼君をお風呂に送り出すと着替えとタオルの準備をする。勿体ない精神で買っても中々新品のパンツを開封できない自分にこれほど拍手を贈る日はないだろうなと思った。
「涼君、着替えとタオル置いておくから」
「はーい、ありがとう!」
いつも自分が使ってる風呂場を誰かが、ましてや涼君が使ってると思うとなんかドキドキしてしまった。
そんな煩悩まみれの自分の顔を1発殴って俺は風呂場を後にし、涼君の身体があったかくなるようにスープを作ることにした。
「…健人さん、シャワーありがとう。あと着替えも」
「おう、気にすん…」
お風呂から戻ってきた涼君を見て自分の服を着ている破壊力がえぐかった。
そこまで身長に差がないから服のサイズも同じくらいだと思っていたが、涼君の方が華奢な分肩周りというか腕の袖部分がブカブカになっていた。けど下のズボンの丈がほぼぴったりなのは流石のスタイルの良さだと思ったしなんか悲しくなった。
「健人さん…?」
「え、あ、そうだスープ。身体冷えてると思ったから作ってみた」
「健人さんの手作り…!」
「手作りは手作りだけど、野菜切ってコンソメ入れただけだけどな。それより先に頭乾かしてこいよ」
「えー、自然に乾くから良いよ」
「俺の家に来といて口答えは許さん。そこに座って待ってろ、俺がやる」
洗面所からドライヤーを取ってくると涼君を下に座らせて俺はベッドに座って髪を乾かした。俺が使ってるシャンプーと同じ物を使ったのかって疑うくらいめっちゃいい匂いがしたし、指通りがよくてめっちゃサラサラだった。
「はいおしまい。今スープも出すから」
「はーい」
スープも飲み終わると2人でテレビを見始めた。
外を見るとまだ雨は強いらしい。
視界の隣が少しチラつくなと思って涼君の方を見ると少しうとうとしていた。
「涼君眠いの?」
「…うん、少し」
時刻は19時になろうとしている。あんまり帰すのが遅くなるのも心配だが雨が強い中帰すのも心許ない。
「雨が弱くなったら起こすから、しばらく俺のベッド使って寝てても良いよ」
「んー、うん…じゃあそうする」
ゆっくり起き上がって俺の布団に入った涼君は数分もしない内にスヤスヤ寝息をたてて眠りについた。
この際ならこんな時間だし夕飯も作って食べていってもらおうと思った俺は、涼君が起きるまでキッチンで夕飯作りを始めた。
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