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11>>マリリンの婚約解消
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相性の悪い二人でお茶会をして……楽しく過ごせる訳もなく。
「貴方が婿に来るんだから、貴方がわたくしを立てなさいよ!!」
「男を立てない女がどこにいる!? 俺は君みたいな女を貰ってやるんだぞ! 感謝しろ!!」
マリリンとビリーの二人だけのお茶会はある時そんな言い争いが起こって二度と行われなくなった。
ビリーはそもそも『ドーシュ伯爵家にある男爵位を継いだマリリンに婿入りする』予定だったのだが、何故か彼の中ではいつの間にか『マリリンを嫁に貰ってやる』という感覚に変わってしまっていたらしく、その所為で態度が横暴になってしまっていたらしい。
ビリーの親のデミスン子爵は
「三男のお前が貴族で居続ける為にはどこかの家に婿に貰ってもらわなければならないんだぞ!? それを自分から壊してどうするんだ!?」
と言ってビリーを殴った。
しかしビリーは
「はんっ! 俺ならもっと良い女が頭を下げて婿に来てくれと頼みに来るさ! こんな我が侭女に尽くすなんて俺には出来ない! 尽くすならもっと魅力的な女が良いに決まってるだろ!!」
と、マリリンを指差しながら叫んだ。
そんな事を面と向かって男性から言われた事など初めてだったマリリンは大泣きし、お互い様だから……と穏便に婚約解消しようとしていたマリリンの父ドーシュ伯爵は、貴族の笑みを浮かべながら額に青筋を浮かべてビリーの発言に対する慰謝料の請求をした。
姉のカリンナに対してはいくらでも強気になれるマリリンも外の世界の男性に対してはただの“女性”だった。
婚約解消に……というよりビリーの発言に対してショックを受けたマリリンは、数日泣き続けて寝込んだ。
その間にカリンナはしっかり知り合いにビリーの酷い発言の事を話したので、ビリーの噂は尾ビレに腹ビレも付けて広まった。
『俺ならもっと良い女が頭を下げて婿に来てくれと頼みに来る』
と宣言した外見しか取り柄のない子爵家の三男を婿に欲しいと言い出す家が現れる訳もなく。
ビリーは家を勘当され平民となった。
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相性の悪い二人でお茶会をして……楽しく過ごせる訳もなく。
「貴方が婿に来るんだから、貴方がわたくしを立てなさいよ!!」
「男を立てない女がどこにいる!? 俺は君みたいな女を貰ってやるんだぞ! 感謝しろ!!」
マリリンとビリーの二人だけのお茶会はある時そんな言い争いが起こって二度と行われなくなった。
ビリーはそもそも『ドーシュ伯爵家にある男爵位を継いだマリリンに婿入りする』予定だったのだが、何故か彼の中ではいつの間にか『マリリンを嫁に貰ってやる』という感覚に変わってしまっていたらしく、その所為で態度が横暴になってしまっていたらしい。
ビリーの親のデミスン子爵は
「三男のお前が貴族で居続ける為にはどこかの家に婿に貰ってもらわなければならないんだぞ!? それを自分から壊してどうするんだ!?」
と言ってビリーを殴った。
しかしビリーは
「はんっ! 俺ならもっと良い女が頭を下げて婿に来てくれと頼みに来るさ! こんな我が侭女に尽くすなんて俺には出来ない! 尽くすならもっと魅力的な女が良いに決まってるだろ!!」
と、マリリンを指差しながら叫んだ。
そんな事を面と向かって男性から言われた事など初めてだったマリリンは大泣きし、お互い様だから……と穏便に婚約解消しようとしていたマリリンの父ドーシュ伯爵は、貴族の笑みを浮かべながら額に青筋を浮かべてビリーの発言に対する慰謝料の請求をした。
姉のカリンナに対してはいくらでも強気になれるマリリンも外の世界の男性に対してはただの“女性”だった。
婚約解消に……というよりビリーの発言に対してショックを受けたマリリンは、数日泣き続けて寝込んだ。
その間にカリンナはしっかり知り合いにビリーの酷い発言の事を話したので、ビリーの噂は尾ビレに腹ビレも付けて広まった。
『俺ならもっと良い女が頭を下げて婿に来てくれと頼みに来る』
と宣言した外見しか取り柄のない子爵家の三男を婿に欲しいと言い出す家が現れる訳もなく。
ビリーは家を勘当され平民となった。
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