20 / 78
第二章 カルゼア大森林とエルフたち
6 サフィリシスからの手紙
しおりを挟む
1・
エルフの王子サフィリシスのことなど憶えていない。でも親しい人だったという感じはする。
そして俺以外が、俺の前世と彼の関係性を多大に問題視している。
だったら、持ち帰らずにここで手紙を読む方が良いだろう。最悪、誰かが命を奪われるような魔法がかかっていても、城へ持ち帰った方がヤバいし、ここでなら罪人を問い詰めることが出来るし。
誰が読むかが一番の問題だが、もちろん俺は除外された。先に手紙にかかっている魔法が調べられ、簡単な保護魔法だけだと判明した中でも、俺は近づく事すら許されない。
最終的に魔法抵抗力に一番優れている(俺以外)鳥族の兵士が持ち、みんなから適度に離れた場所で読むことになった。
事件に気付いた村のエルフたちも見守る中、設置された灯火の明かりの下で、数百年前に小冊子に装丁され直したらしい手紙の包みは開かれた。
美しい筈の星降る夜の湖畔でのこと。大勢が見守る中、兵士は黙々とページをめくる。
ほんの数ページの薄い本は、すぐに閉じられた。
読んでくれた兵士には、何の変化もない。いや……少し動揺している?
「精霊王様、これは貴方様が読まれた方が良いかと……その、過去のことを思い出しておられないならば、なおさらですが……」
「何を言うんだ」
隊長が問題視して兵士の元に行き、彼が開いて読んだ。
そして最後には、同じように戸惑う視線をこちらに向けた。
「もういい……ですよ。それを渡して下さい」
少なくとも読むだけでは危険性はないようだから、俺はそれを渡してもらった。
古びた本の香りがする。良い雰囲気しかしない。恨み言を書いた手紙には思えない。
俺は思い切って、本を開いた。
『精霊王シルルへ。俺の親友で俺を騙した大罪人へ。
お前がこれを受け取るまで、どれだけ時代が過ぎただろうか。
それでも俺の言葉が届くならば、伝えておきたい事がある。
この大嘘つき! 何が契約してもほんの少しダメージを受けるだけで、俺の命が助けられるっていうんだ。
お前に騙されて奴隷契約を結び、お前が俺の代わりに死んだ事で、エルフたちがどれだけ肩身の狭い思いをするようになったか、今でも直にお前に会って何十時間も説教してやりたくてたまらない程に悔しく思う。
俺は精霊王を殺した者としてエルフ王族の立場を失い、田舎に閉じこもり生きるしかなくなった。
俺以外のエルフたち、国は、多くの精霊たちに恨まれた。お前が遺言で俺が悪くないと発言しても、信じない者は多い。
契約してもらえなくなり、エルフの冒険者は減り、エルフたちは国と大森林に閉じこもるしかなくなった。
人間たちに、腰抜けだと蔑まれるようにもなった。
あれから三百年が経った今も状況は変わらないどころか、しっかりと定着してしまっている。
エルフたちは外界に出ることを、意味もなく恐れ始めた。精霊たちに恨まれても、そうさせた自分たちが悪いと罪悪感を抱き続けている。
大森林から日々の糧を得て、人間たちとの戦争において命懸けでエルフ王族と国を助けたお前と精霊の事を尊敬し、感謝し、崇め続けている。
どうだ、全てがお前の望んだ通りの結果だろう。お前は精霊たちだけでなく、エルフたちにとっても聖なる神になった。
崇められてしかるべき存在のまま、無事に今もあり続けている。いわゆるイメージアップ作戦は成功したというところか。
立派なステージは整った。後は、お前が新しい実から生まれ、復活すれば良いだけだ。
本当ならば、お前が生まれるその瞬間に居合わせ、俺にこんな重い任務と人生を送りつけたお前を怒鳴りつけたい。
最近、ようやく精霊王の実が世界樹に実ったと聞いたが、俺はもう熟すまで生きてはいられない。それどころか、命は風前の灯火だ。
まあ、エルフとして寿命が四百年あるのは、長生きな方ではあるがな……。
だから書き残す。お前に奪われた俺の人生は……物凄く幸せだった。
憶えているだろうか。俺は王子だが生まれは良くない。しかし魔力を多く持ち、下手したら次の王にされかねなかった。
でも俺は、そんな堅苦しい暮らしは望まない。自由であり続けたいと、常々お前に愚痴をこぼしまくっていただろうに。
だからお前は、お前を殺した罪で俺を自由にしてくれた。
田舎に閉じこもる生活だったが、可愛いあの娘と無事に結婚できたし、子供にも大いに恵まれた。
今は孫や玄孫たちに囲まれて、世話してもらって余生を送っている。
単純で平凡だが、得難い生活の中にいて、毎日がとても楽しい。
だから、お前にも幸せになってもらいたい。
この手紙は、他人が読んでもいいように書いているつもりだが……。
お前は、次の世で永き呪いから解き放たれる可能性があると言っていたが、もうその呪いは解けたか?
俺の死を肩代わりしてくれた時、お前は弱りつつも嬉しそうに、背負った宿命から逃れられる時が近いと語ってくれた。
そして呪いに繋がる、全ての真実も教えてくれた。他の誰も知らない、創造神ウィネリアとお前だけが知る魔法世界の厳しい現実を。
そのおかげで、お前が精霊王として立派に務めを果たしていても、時折辛そうにしていた理由が良く分かった。だから俺は恩返しの為にも、この三百年間、何があろうがお前とその作戦を裏切らずに生きた。
その結果は今後も維持され続け、この手紙を読む時のお前が手にしているだろうか?
もう、呪いの辛さから解放されているだろうか?
そうだといいな。
そうでなくても、お前はとても心優しくて良い子だ。他に何があろうが、自分でそう認めていなくてもな。
さて、それじゃあもうお別れだ。俺も転生とかできて、お前とまた会えたら良いなって思うけど、出来るかどうか知らない。
だけど、またなって言っておく。
またな!
俺の相棒、何かあったら助けてやるからな!
……そうそう、お前の真の名前は、俺が無事にあの世に持っていくぞ。安心してくれ。』
2・
手紙を読み終えるまでに、涙が流れ過ぎて文字が読みにくくてしょうがなくなった。
憶えていない。彼とのことも、呪いの事も、ウィネリアと俺だけが知る厳しい現実なんてものも。
でも魂が揺さぶられる。俺は本当に、この手紙の通りに……。
「これは……真実です。サフィリシスの筆跡であるし、彼の人柄も良く表れています。ただ、今の私には、うっすらとそう判断できるぐらいしか記憶はないのです。私が何を成し遂げようとしていたのか、その原因は全く記憶にありません」
俺はタンジェリンに手紙を渡して、タロートからハンカチを受け取って顔を拭いた。
タンジェリンに手紙に目を通してと頼んでから、兵士たちに取り押さえられているエルフの魔術師の前まで歩いて行った。
魔術師を自由にしてもらい、俺は彼としっかり握手した。
「この手紙を届けて下さり、感謝いたします。酷い扱い方をして、大変申し訳ありません」
俺が頭を下げると、彼は物凄く慌てた。
「精霊王様、全くお気になさらず。何しろ、この手紙を保管する重責からようやく解き放たれたのですからね」
魔術師は疲れ切った表情ながら、晴れ晴れとした笑顔をくれた。
「確かにあの内容では、この手紙があること自体が脅威であったでしょうに。本当に、ありがとうございます」
「いいえ、こちらとしても助けられたのです。今後、我らエルフは手紙などあったことすら忘却いたします。それでよろしいでしょうか?」
「はい。この手紙は無きものです。私たちはただ、辺境の村で出会い、意気投合しただけです」
「それは嬉しいですね。大変光栄に思います」
「またいつかお会いしましょう。何かあればご連絡を。力になります」
魔術師は言葉では答えず、笑顔で頷いて頭を深々と下げた。そして行こうとして、こちらに向き直った。
「最後に一つだけ。今現在のエルフ王家の方々は、ケイルリス王を含めてこの手紙があったこと、内容のことも一切ご存じありません。あまりの特殊性、重要性故に、四百年ほど前に当時の王が情報を管理する任務を王宮魔術師長に一任したのです」
「とすれば……私が暗躍していたことなど知らず、ただエルフ族が悪いと未だに思っているという事ですか」
「その通りです。けれどもう、本当にこの話は忘れましょう。貴方様が我らを人間たちの手から護って下さり、命も与えて下さった事は真実なのですから」
エルフである彼が、新しい世にややこしい争いの種などいらないと言ってくれているのが嬉しい。
でも自分の記憶がないから、あの手紙を読んだだけでは、俺が名声欲しさに人間たちをたき付けて戦争を起こした可能性が否定できないと思ってしまった。
ただ、魔術師とは笑顔で別れた。
俺は、今もかつての友に護られていると感じた。
エルフの王子サフィリシスのことなど憶えていない。でも親しい人だったという感じはする。
そして俺以外が、俺の前世と彼の関係性を多大に問題視している。
だったら、持ち帰らずにここで手紙を読む方が良いだろう。最悪、誰かが命を奪われるような魔法がかかっていても、城へ持ち帰った方がヤバいし、ここでなら罪人を問い詰めることが出来るし。
誰が読むかが一番の問題だが、もちろん俺は除外された。先に手紙にかかっている魔法が調べられ、簡単な保護魔法だけだと判明した中でも、俺は近づく事すら許されない。
最終的に魔法抵抗力に一番優れている(俺以外)鳥族の兵士が持ち、みんなから適度に離れた場所で読むことになった。
事件に気付いた村のエルフたちも見守る中、設置された灯火の明かりの下で、数百年前に小冊子に装丁され直したらしい手紙の包みは開かれた。
美しい筈の星降る夜の湖畔でのこと。大勢が見守る中、兵士は黙々とページをめくる。
ほんの数ページの薄い本は、すぐに閉じられた。
読んでくれた兵士には、何の変化もない。いや……少し動揺している?
「精霊王様、これは貴方様が読まれた方が良いかと……その、過去のことを思い出しておられないならば、なおさらですが……」
「何を言うんだ」
隊長が問題視して兵士の元に行き、彼が開いて読んだ。
そして最後には、同じように戸惑う視線をこちらに向けた。
「もういい……ですよ。それを渡して下さい」
少なくとも読むだけでは危険性はないようだから、俺はそれを渡してもらった。
古びた本の香りがする。良い雰囲気しかしない。恨み言を書いた手紙には思えない。
俺は思い切って、本を開いた。
『精霊王シルルへ。俺の親友で俺を騙した大罪人へ。
お前がこれを受け取るまで、どれだけ時代が過ぎただろうか。
それでも俺の言葉が届くならば、伝えておきたい事がある。
この大嘘つき! 何が契約してもほんの少しダメージを受けるだけで、俺の命が助けられるっていうんだ。
お前に騙されて奴隷契約を結び、お前が俺の代わりに死んだ事で、エルフたちがどれだけ肩身の狭い思いをするようになったか、今でも直にお前に会って何十時間も説教してやりたくてたまらない程に悔しく思う。
俺は精霊王を殺した者としてエルフ王族の立場を失い、田舎に閉じこもり生きるしかなくなった。
俺以外のエルフたち、国は、多くの精霊たちに恨まれた。お前が遺言で俺が悪くないと発言しても、信じない者は多い。
契約してもらえなくなり、エルフの冒険者は減り、エルフたちは国と大森林に閉じこもるしかなくなった。
人間たちに、腰抜けだと蔑まれるようにもなった。
あれから三百年が経った今も状況は変わらないどころか、しっかりと定着してしまっている。
エルフたちは外界に出ることを、意味もなく恐れ始めた。精霊たちに恨まれても、そうさせた自分たちが悪いと罪悪感を抱き続けている。
大森林から日々の糧を得て、人間たちとの戦争において命懸けでエルフ王族と国を助けたお前と精霊の事を尊敬し、感謝し、崇め続けている。
どうだ、全てがお前の望んだ通りの結果だろう。お前は精霊たちだけでなく、エルフたちにとっても聖なる神になった。
崇められてしかるべき存在のまま、無事に今もあり続けている。いわゆるイメージアップ作戦は成功したというところか。
立派なステージは整った。後は、お前が新しい実から生まれ、復活すれば良いだけだ。
本当ならば、お前が生まれるその瞬間に居合わせ、俺にこんな重い任務と人生を送りつけたお前を怒鳴りつけたい。
最近、ようやく精霊王の実が世界樹に実ったと聞いたが、俺はもう熟すまで生きてはいられない。それどころか、命は風前の灯火だ。
まあ、エルフとして寿命が四百年あるのは、長生きな方ではあるがな……。
だから書き残す。お前に奪われた俺の人生は……物凄く幸せだった。
憶えているだろうか。俺は王子だが生まれは良くない。しかし魔力を多く持ち、下手したら次の王にされかねなかった。
でも俺は、そんな堅苦しい暮らしは望まない。自由であり続けたいと、常々お前に愚痴をこぼしまくっていただろうに。
だからお前は、お前を殺した罪で俺を自由にしてくれた。
田舎に閉じこもる生活だったが、可愛いあの娘と無事に結婚できたし、子供にも大いに恵まれた。
今は孫や玄孫たちに囲まれて、世話してもらって余生を送っている。
単純で平凡だが、得難い生活の中にいて、毎日がとても楽しい。
だから、お前にも幸せになってもらいたい。
この手紙は、他人が読んでもいいように書いているつもりだが……。
お前は、次の世で永き呪いから解き放たれる可能性があると言っていたが、もうその呪いは解けたか?
俺の死を肩代わりしてくれた時、お前は弱りつつも嬉しそうに、背負った宿命から逃れられる時が近いと語ってくれた。
そして呪いに繋がる、全ての真実も教えてくれた。他の誰も知らない、創造神ウィネリアとお前だけが知る魔法世界の厳しい現実を。
そのおかげで、お前が精霊王として立派に務めを果たしていても、時折辛そうにしていた理由が良く分かった。だから俺は恩返しの為にも、この三百年間、何があろうがお前とその作戦を裏切らずに生きた。
その結果は今後も維持され続け、この手紙を読む時のお前が手にしているだろうか?
もう、呪いの辛さから解放されているだろうか?
そうだといいな。
そうでなくても、お前はとても心優しくて良い子だ。他に何があろうが、自分でそう認めていなくてもな。
さて、それじゃあもうお別れだ。俺も転生とかできて、お前とまた会えたら良いなって思うけど、出来るかどうか知らない。
だけど、またなって言っておく。
またな!
俺の相棒、何かあったら助けてやるからな!
……そうそう、お前の真の名前は、俺が無事にあの世に持っていくぞ。安心してくれ。』
2・
手紙を読み終えるまでに、涙が流れ過ぎて文字が読みにくくてしょうがなくなった。
憶えていない。彼とのことも、呪いの事も、ウィネリアと俺だけが知る厳しい現実なんてものも。
でも魂が揺さぶられる。俺は本当に、この手紙の通りに……。
「これは……真実です。サフィリシスの筆跡であるし、彼の人柄も良く表れています。ただ、今の私には、うっすらとそう判断できるぐらいしか記憶はないのです。私が何を成し遂げようとしていたのか、その原因は全く記憶にありません」
俺はタンジェリンに手紙を渡して、タロートからハンカチを受け取って顔を拭いた。
タンジェリンに手紙に目を通してと頼んでから、兵士たちに取り押さえられているエルフの魔術師の前まで歩いて行った。
魔術師を自由にしてもらい、俺は彼としっかり握手した。
「この手紙を届けて下さり、感謝いたします。酷い扱い方をして、大変申し訳ありません」
俺が頭を下げると、彼は物凄く慌てた。
「精霊王様、全くお気になさらず。何しろ、この手紙を保管する重責からようやく解き放たれたのですからね」
魔術師は疲れ切った表情ながら、晴れ晴れとした笑顔をくれた。
「確かにあの内容では、この手紙があること自体が脅威であったでしょうに。本当に、ありがとうございます」
「いいえ、こちらとしても助けられたのです。今後、我らエルフは手紙などあったことすら忘却いたします。それでよろしいでしょうか?」
「はい。この手紙は無きものです。私たちはただ、辺境の村で出会い、意気投合しただけです」
「それは嬉しいですね。大変光栄に思います」
「またいつかお会いしましょう。何かあればご連絡を。力になります」
魔術師は言葉では答えず、笑顔で頷いて頭を深々と下げた。そして行こうとして、こちらに向き直った。
「最後に一つだけ。今現在のエルフ王家の方々は、ケイルリス王を含めてこの手紙があったこと、内容のことも一切ご存じありません。あまりの特殊性、重要性故に、四百年ほど前に当時の王が情報を管理する任務を王宮魔術師長に一任したのです」
「とすれば……私が暗躍していたことなど知らず、ただエルフ族が悪いと未だに思っているという事ですか」
「その通りです。けれどもう、本当にこの話は忘れましょう。貴方様が我らを人間たちの手から護って下さり、命も与えて下さった事は真実なのですから」
エルフである彼が、新しい世にややこしい争いの種などいらないと言ってくれているのが嬉しい。
でも自分の記憶がないから、あの手紙を読んだだけでは、俺が名声欲しさに人間たちをたき付けて戦争を起こした可能性が否定できないと思ってしまった。
ただ、魔術師とは笑顔で別れた。
俺は、今もかつての友に護られていると感じた。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
【完結】『サヨナラ』そう呟き、崖から身を投げようとする私の手を誰かに引かれました。
仰木 あん
ファンタジー
継母に苛められ、義理の妹には全てを取り上げられる。
実の父にも蔑まれ、生きる希望を失ったアメリアは、家を抜け出し、海へと向かう。
たどり着いた崖から身を投げようとするアメリアは、見知らぬ人物に手を引かれ、一命を取り留める。
そんなところから、彼女の運命は好転をし始める。
そんなお話。
フィクションです。
名前、団体、関係ありません。
設定はゆるいと思われます。
ハッピーなエンドに向かっております。
12、13、14、15話は【胸糞展開】になっておりますのでご注意下さい。
登場人物
アメリア=フュルスト;主人公…二十一歳
キース=エネロワ;公爵…二十四歳
マリア=エネロワ;キースの娘…五歳
オリビエ=フュルスト;アメリアの実父
ソフィア;アメリアの義理の妹二十歳
エリザベス;アメリアの継母
ステルベン=ギネリン;王国の王
【完結】帝国滅亡の『大災厄』、飼い始めました
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
大陸を制覇し、全盛を極めたアティン帝国を一夜にして滅ぼした『大災厄』―――正体のわからぬ大災害の話は、御伽噺として世に広まっていた。
うっかり『大災厄』の正体を知った魔術師――ルリアージェ――は、大陸9つの国のうち、3つの国から追われることになる。逃亡生活の邪魔にしかならない絶世の美形を連れた彼女は、徐々に覇権争いに巻き込まれていく。
まさか『大災厄』を飼うことになるなんて―――。
真面目なようで、不真面目なファンタジーが今始まる!
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
※2022/05/13 第10回ネット小説大賞、一次選考通過
※2019年春、エブリスタ長編ファンタジー特集に選ばれました(o´-ω-)o)ペコッ
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる