上 下
15 / 77
第一章 顔に傷がある女性を好きになりました

第14話 理人の物

しおりを挟む

凄い、何ともセクシーな光景だ。

目の前で美女がストリップし始めたんだ。

女性経験が無い俺はドキドキだ。

だけど、そんなに男が女性を嫌う世界なのに、何故此処までセクシーなんだ。

ブラもパンティも黒くてスケスケで、凄くエロい。

さっき聞いた話だと、男が触れあいを嫌うなら、こう言う下着も嫌う筈なのに…

「どうしたんだ?!理人、そんなに見つめて…あっ! 流石にこの下着はひくかな? 流石にこれは嫌だよね?」

「そんな事は無いけど、この世界の男からしたら、それはアウトなのでは?」

「うん、確かにそうなんだけど…此処まで酷くなる前はこう言う下着を見ると、興奮する男が居たらしいんだよ! その頃からの流れで…まぁ結構な数の女が着ているんだよ…まぁ紐パンもミニスカも当時の名残で、今じゃ見ると嫌う男が多いんだけどね、でも女の悲しい性で、ワンちゃんを求めてつい履いちゃうんだよ」

はははっ、俺には凄く効果あるけどね。

脱ぎやすい服装なせいかストリップはすぐに終わってしまった。

しかし、こう言う経験は全くない筈なのに、凄くなれた仕草で服を脱ぐんだな…

◆◆◆

私は夢を見ているのだろうか?

顔に傷がつく前の私は、まぁ少しはモテた記憶はある。

容姿と騎士という身分があれば、ブサイクな旦那であれば貰う事が出来る。

それでも充分勝ち組だ。

だが、この傷が出来てから全ては変わった。

美少女、美女がお金を貢ぎまくってようやく男性にたどり着けるこの世界。

好き好んで顔に傷がある女を選ぶ筈が無い。

多分、私は生涯、男に触れる事なんて無い…そう思っていたのだが…


私を見つめてくる美少年が居たのだ!

一瞬、頭が可笑しくなったのかと思ったぞ…

殆どの男が引き篭もりの中、普通に冒険者ギルドに居たんだから。

冒険者の女も他の女もざわついていた。

『怖がらせないように細心の注意を払え』

そう冒険者ギルドから通達が少し前にあったから解る。

きっと、その少年だ。

この傷が気になるのだろう…そう思っていた。

だが、なんだこの展開は!

『余りに綺麗なのでつい見惚れてしまいました』

顔に傷がある私に対してのセリフじゃないぞ!

何処かの頭が可笑しいご都合主義ばかり書く小説家の書いた物語みたいだ。

これだけでも可笑しいのに…なんとお酒に誘ったらオレンジャジュースで良ければ付き合ってくれると言う話になり、話が弾んで…『友達』登録までして貰えた。

不思議な事に、この凄い美少年、理人は…これ程の美少年なのに一切お金を請求して来ない。

貢ぐ必要が無い男…そんな男は女の妄想のなかにしか居ない。

お金より会って欲しい。

こんな言葉…普通じゃあり得ないからな。

結局、お金は受け取って貰えず…食事を奢る事になったのだけど…

可笑しい…レストランでの食事ではなく『手料理』を作ってくれる話だった。

荷物を持っている時…他の女の『羨ましい』という視線をどれだけ貰ったか…恐らく100じゃ足りない。

しかも…しかもだ、いきなり理人から手を繋いできたんだ。

こんな男、私は知らない。

それにこんな話を誰かにしたら…

『妄想乙』と馬鹿にされるに違いない。

私だって『男と手を繋いで買い物をして部屋に招待された』そんな話を聞いたら、嘘だとしか思えない。

しかも、それだけじゃないんだよ!

理人は…性的な話をしても嫌がらないんだ。

食事の後に沢山んのエロイ話をしたのに嫌がらないんだ!

調子に乗って

『理人…もし大きくなったら言ってくれ、何時でも相手するから』

そこ迄言っても大丈夫だし…その後もエロイ話を続けていたら…

『カセリアさん、良かったら一緒に暮らさない?』だって。

此処迄来たら妄想だって都合が良すぎる。

大体、友達だなんだ言っても、普通はSEXにすら滅多にありつけない。

もしありついても、気に入らなければ捨てられるのに…まさに妄想だ。

しかも『カセリア、綺麗だよ!』そう言ってキスをしてきた。

男からのキスだぞ…気を失っても仕方ないよな?

此処まできたから、言ってみたんだよ…

心臓が張り裂けそうになったけど…

『良かったら、少ししてみる?! 嫌じゃ無ければだけど?』

怖がらせないように笑顔で…

そうしたら

『…お願いします』

だって、最早これ、妄想を越えている状態だよ。

理人はエロ小説の住民なのか?

思わず、そう思ってしまった...

勿論、こういう時の為のSEXスーツにカップは忘れずに用意していたんだけど…

『カセリアさん、俺は異世界人だからね…普通のSEXが出来るんだけど?男女比が可笑しくなる前のやり方でやらない?』

だって…もうどうして良いのか解らないよ。

◆◆◆

言われた通り服や下着を脱ぎだしたんだけど…

嘘でしょう、嫌な顔しないで…ううん寧ろ嬉しそうに見ているし…

普通の男は、女の裸なんて見たがらないし、寧ろ嫌がる筈なのに。

しかも、よく見ると…その勃起までしている…

「あの…脱いだけど、理人は女の裸は平気なの? あと、此処から私はどうすれば良いの?」

どうして良いか…解らない。

確かに昔は直接していた。

そんな話は聞いた事があるけど、やり方は解らない。

「それじゃ俺も慣れていないけど…俺からして良い?」

「理人がしたいなら…うん、うんうぐっうんうん?!」

いきなり舌を入れてキスをしてきた。

さっきも凄いと思ったけど、さっき以上に舌を絡めてくる。

なんだか凄く手慣れている気がする。

「ハァハァ理人…随分手慣れているんだな」

「ハァハァ手慣れてなんてないよ…大好きなカセリアさんにしたい事しているだけだよ」

「ハァハァそう…嘘、そこは、そこは汚い、そんな事しなくて良いから、恥ずかしい…」

凄く恥ずかしい…そんな所触られた事ない。

そんな汚い所にキスしたり舐めたりなんてする男は絶対に他には居ない。

「ハァハァ…なんでそんなことが出来るの?そんな事ハァハァ普通の男は出来ないよ」

「大好きなカセリアさんに汚い所なんてないよ…」

私、お風呂にも入っていないのに…

恥ずかしいけど…これ凄く気持ち良い。

と言うより…理人その物が凄く気持ち良い…これが本当のSEXだというなら、私の知っているのは違う。

恥ずかしさで火を噴きそうな程顔が赤くなる。

気絶しそうな程の快感が私を責めてくる。

だけど、勿体なくて気絶なんて出来ない。

一生懸命、私を求めて、嫌というほど、愛されているのが解る。

自分の体が火照りだし、女として理人が欲しくて、欲しくて溜まらなくなっていた。

気がつくと私は理人を女として受け入れていた。

今迄の人生でこんなに私に夢中になってくれた人は居ない。

本当の意味で、自分が理人の物になった…そう思った。

恐らく、今の私は『彼の為なら喜んで死ねる』

あの時、王族に誓った忠誠なんて比べ物にならない位理人が大切に思えた。

よくもまぁ、こんな私を好きになったものだ…本当に愛されているのが解る。

此処迄してくれるなら、私だって答えるべきだ。

「理人、今度は私がしてあげるよ…どうすれば良い?」

「それじゃ…」

私は理人を自分から受け入れ腰を振り続けた。

◆◆◆

「あれ…理人?」

横を見ると理人が腕枕をしてくれている。

「私、また気を失っちゃったのか?」

「気を失って、そのまま寝ちゃったみたいだ」

窓の外はもう明るくなっていた。


「そう…なんだ」

「それじゃ、朝食作るからもう少し休んで…」

気がつくと私は理人の手を掴んでいた。

「…理人」

「もしかして、まだしたいの?」

恥ずかしさから声を出せない私はコクリと頷いた。

私は理人の手を引っ張りベッドに引きずり込んだ。

こんなに私の要望に応えてくれる男なんて絶対に他には居ない。

理人無しで私はきっともう生きていけないだろう。

今の私は、本当の意味で理人の物だ。

しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

男女比1/100の世界で《悪男》は大海を知る

イコ
ファンタジー
男女貞操逆転世界を舞台にして。 《悪男》としてのレッテルを貼られたマクシム・ブラックウッド。 彼は己が運命を嘆きながら、処刑されてしまう。 だが、彼が次に目覚めた時。 そこは十三歳の自分だった。 処刑されたことで、自分の行いを悔い改めて、人生をやり直す。 これは、本物の《悪男》として生きる決意をして女性が多い世界で生きる男の話である。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃
ファンタジー
 商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。 1.最強になれる種族 2.無限収納 3.変幻自在 4.並列思考 5.スキルコピー  5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!

やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり 目覚めると20歳無職だった主人公。 転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。 ”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。 これではまともな生活ができない。 ――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう! こうして彼の転生生活が幕を開けた。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?

ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。 それは——男子は女子より立場が弱い 学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。 拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。 「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」 協力者の鹿波だけは知っている。 大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。 勝利200%ラブコメ!? 既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?

超文明日本

点P
ファンタジー
2030年の日本は、憲法改正により国防軍を保有していた。海軍は艦名を漢字表記に変更し、正規空母、原子力潜水艦を保有した。空軍はステルス爆撃機を保有。さらにアメリカからの要求で核兵器も保有していた。世界で1、2を争うほどの軍事力を有する。 そんな日本はある日、列島全域が突如として謎の光に包まれる。光が消えると他国と連絡が取れなくなっていた。 異世界転移ネタなんて何番煎じかわかりませんがとりあえず書きます。この話はフィクションです。実在の人物、団体、地名等とは一切関係ありません。

処理中です...