7 / 22
2.プロレスごっこは暴力で無いと言うなら 女としての終わり
しおりを挟む
私の名前は工藤愛子..一応教師だった。
「だった」というのは他でもないもう辞めたからだ。
先日、1人の生徒から暴行を受けた。
暴行と言っても変な物でなく、ひたすら暴力を受けた。
その生徒は妊娠中だと解っていてひたすら私のお腹に暴力を加えた。
そして、その結果、私は流産した。
「残念ながら赤ちゃんは流れました、あと伝えにくいんですがもうお子さんは産めない体になりました」
その医者の言葉が私を地獄に突き落とした。
私は良縁に恵まれて今の旦那と結婚した。
相手は老舗のお茶屋さんの息子、お茶屋っていっても馬鹿にならない年商で30億を越える会社だ。
やや地味目だけど、イケメンで更にいうならその両親もお金持ち特有の傲慢さはなく優しい人だった。
実際に結婚後も暫く教師を続けたい、そういう希望を伝えたら理解を示してくれて続けさせてくれた。
そして結婚して1年目..子供が出来、幸せな日々を送っていた。
生徒たちは優しく、愛子先生って呼んでくれて、結婚する前までは学園のマドンナなんて呼ばれていた。
しかも、結婚後も生徒たちは「愛子ちゃんが結婚するなんて、悔しいけど応援するよ」と凄く良い子達だった。
一部を除いて。
だが、その幸せは昨日まで、昨日でそれは終わってしまった。
それは悪魔が私を壊したから...
その悪魔の名前は翔といった、気弱な何処にでもいる生徒、そんな感じの印象だ。
気が弱いせいで不良に目を付けられて虐められている。
その事は私も解っていた。
だけど、どうすればいいの? 私は20代の女性だよ? 不良グループなんか敵に出来ないよ?
しかも、あの不良達は噂では、平気で女性をレイプするとか聞いたし、実際に嫌われた先生が暴力を振るわれ学校を辞めていった。
怖いよ、私だって教師である前に人だし女だから。
だから、目を瞑るしかないんだよ..教師なんて生徒に嫌われたら終わりだからさ...
「先生、相談があるから放課後図書室に来てください」
またかと思った。
以前に彼は何度か虐めの相談を私にしたことがある。
1度目職員室にきたが、その事がばれて、更に虐められてから、他の場所を指定して相談をするようになった。
正直、相手したくない、だって私には解決できないし、下手に介入したのがばれたら、他の生徒から嫌われる。 場合によって不良に目を付けられたら、何されるか解らない..だけど形的には教師である以上聞かない訳にいかない..可哀想だけど、遊びだと思うから気にしない方が良いよ。 それを押し通すしか無いの。
だが、その日は違った。
彼が私に暴力を振るった。
不良グループ達ならいざ知らず、何でこの子が暴力を振るうのかが解らなかった。
そして、何で自分がこんな目に会うのか解らなかった。
気が付くと私は病院に居た。
そして
「残念ながら赤ちゃんは流れました、あと伝えにくいんですがもうお子さんは産めない体になりました」
この言葉を聞いた。
その瞬間、全ての幸せが終わってしまった事が解った。
私が寝ている間に両親や彼はその事を聞いていたのだろう、わたしに申し訳なさそうに。
「ごめんね..うちはどうしても跡取りがいるから..離婚して頂戴ね」
「全く、女だてらに教師なんてするからこうなるんだ、素直に辞めてれば問題無かったんだ..儂の孫殺しやがって、顔も見たくないわ」
「ごめん、愛子..」
「解ったよ..仕方ないよね..離婚届送ってくれれば判押して返すから..」
「全く」
「お父さん、言い過ぎですよ..本当にごめんなさいね」
「悪いな」
仕方ないよね老舗にとって子供が産めない嫁なんて価値は無い、解るよ。
ははははははは...本当に悲しいと涙もでて来ないのね..はは。
だけど、彼、最後位は顔を見て話して欲しかったな..何で目も併せなかったのかな..
病室にあった鏡を見た。
《嘘嘘嘘..これが私なの? 違うこんなの私じゃない》
包帯の上からでも解る..自分の顔が腫れあがってお化けの様になっていた。
「だった」というのは他でもないもう辞めたからだ。
先日、1人の生徒から暴行を受けた。
暴行と言っても変な物でなく、ひたすら暴力を受けた。
その生徒は妊娠中だと解っていてひたすら私のお腹に暴力を加えた。
そして、その結果、私は流産した。
「残念ながら赤ちゃんは流れました、あと伝えにくいんですがもうお子さんは産めない体になりました」
その医者の言葉が私を地獄に突き落とした。
私は良縁に恵まれて今の旦那と結婚した。
相手は老舗のお茶屋さんの息子、お茶屋っていっても馬鹿にならない年商で30億を越える会社だ。
やや地味目だけど、イケメンで更にいうならその両親もお金持ち特有の傲慢さはなく優しい人だった。
実際に結婚後も暫く教師を続けたい、そういう希望を伝えたら理解を示してくれて続けさせてくれた。
そして結婚して1年目..子供が出来、幸せな日々を送っていた。
生徒たちは優しく、愛子先生って呼んでくれて、結婚する前までは学園のマドンナなんて呼ばれていた。
しかも、結婚後も生徒たちは「愛子ちゃんが結婚するなんて、悔しいけど応援するよ」と凄く良い子達だった。
一部を除いて。
だが、その幸せは昨日まで、昨日でそれは終わってしまった。
それは悪魔が私を壊したから...
その悪魔の名前は翔といった、気弱な何処にでもいる生徒、そんな感じの印象だ。
気が弱いせいで不良に目を付けられて虐められている。
その事は私も解っていた。
だけど、どうすればいいの? 私は20代の女性だよ? 不良グループなんか敵に出来ないよ?
しかも、あの不良達は噂では、平気で女性をレイプするとか聞いたし、実際に嫌われた先生が暴力を振るわれ学校を辞めていった。
怖いよ、私だって教師である前に人だし女だから。
だから、目を瞑るしかないんだよ..教師なんて生徒に嫌われたら終わりだからさ...
「先生、相談があるから放課後図書室に来てください」
またかと思った。
以前に彼は何度か虐めの相談を私にしたことがある。
1度目職員室にきたが、その事がばれて、更に虐められてから、他の場所を指定して相談をするようになった。
正直、相手したくない、だって私には解決できないし、下手に介入したのがばれたら、他の生徒から嫌われる。 場合によって不良に目を付けられたら、何されるか解らない..だけど形的には教師である以上聞かない訳にいかない..可哀想だけど、遊びだと思うから気にしない方が良いよ。 それを押し通すしか無いの。
だが、その日は違った。
彼が私に暴力を振るった。
不良グループ達ならいざ知らず、何でこの子が暴力を振るうのかが解らなかった。
そして、何で自分がこんな目に会うのか解らなかった。
気が付くと私は病院に居た。
そして
「残念ながら赤ちゃんは流れました、あと伝えにくいんですがもうお子さんは産めない体になりました」
この言葉を聞いた。
その瞬間、全ての幸せが終わってしまった事が解った。
私が寝ている間に両親や彼はその事を聞いていたのだろう、わたしに申し訳なさそうに。
「ごめんね..うちはどうしても跡取りがいるから..離婚して頂戴ね」
「全く、女だてらに教師なんてするからこうなるんだ、素直に辞めてれば問題無かったんだ..儂の孫殺しやがって、顔も見たくないわ」
「ごめん、愛子..」
「解ったよ..仕方ないよね..離婚届送ってくれれば判押して返すから..」
「全く」
「お父さん、言い過ぎですよ..本当にごめんなさいね」
「悪いな」
仕方ないよね老舗にとって子供が産めない嫁なんて価値は無い、解るよ。
ははははははは...本当に悲しいと涙もでて来ないのね..はは。
だけど、彼、最後位は顔を見て話して欲しかったな..何で目も併せなかったのかな..
病室にあった鏡を見た。
《嘘嘘嘘..これが私なの? 違うこんなの私じゃない》
包帯の上からでも解る..自分の顔が腫れあがってお化けの様になっていた。
1
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる