11 / 19
タイムリミット
しおりを挟む
「離れでセロと暮らそうと思うの!」
スジャーナが突然きて言い出した。
「どうしたんだ急に?」
俺は正直驚きを隠しきれない。
「いえ、ね、私は残念だけどもう子供が産めないわ」
「そうだな」
「だから、もう受け入れる事にしたわ、私だって貴族だもの、子供を産む事の出来ない女に価値が無い事位解るわよ...だから諦めたの」
「そうか、理解してくれて助かるよ」
「どうせ、貴方は側室を貰うわよね..跡取りは必要だからね」
「そうだな...済まない」
「良いのよ、仕方ない事だわ...だからね、もう心の整理をする事にしたのよ...どうせあの部屋も側室に引き渡さなければならないなら早い方がよいわ」
「本当に良いんだな」
「ええ」
「それはそうと、最近は随分セロと仲が良いんだな」
「そうね...だってもう私にはあの子しか居ないじゃない? 貴方は側室をやがて迎えるわ..そうしたら私より側室と一緒にいなきゃ不味いわよ! それに、子供が出来たら私なんかに構っている暇はないわ」
「本当に済まないな」
「別に良いわ..だけど、悪いけど、今の地位は勇者の貴方と大魔法使いの私で築いた物だから悪いけど財産は分割して貰うわよ」
「それは仕方ないな..お前と俺で築いた物だ..だが家を潰す様な金額は駄目だ」
「解っているわ」
「なら良い」
「それじゃ私は行くわね」
.........何だろうか...何故か俺が捨てられたような気がするのは気のせいか。
「ねえセロ...今日から離れで暮らすわよ」
「急にどうしたの?お母さま!」
「セーロー....此処には貴方と私しか居ないのよ?」
「スジャーナ」
「なぁにセロ」
《まさか、此処まで変わってしまうなんて...流石に想定外だ》
「どうして急に離れで暮らす事になったのですか?」
「だって、ほらもう私は子供が産めないじゃない...だからアベルは側室を迎えなくちゃいけないわ..なら寝室も全部明け渡した方が良いじゃない」
「スジャーナ、それ本当は違うでしょう、絶対」
「そうね、だって私が好きなのはセロよ..だったらアベルの傍にいる必要はないじゃない..離れに行ったらもう人目を気にせず居られるわ..特に夜はね」
《やりすぎたのか..確かに暇さえあれば抱き続けていたが...まるで別人じゃないか》
「そうだね、凄く楽しそうだ」
《確かに気は楽になったが...》
「あのさ..側室がきたらスジャーナはどうなっちゃうの?」
「気にしてくれるの? 本当にセロは優しいわね..もうお役御免だわ..そうね私もセロと一緒に王都に行こうかしら..ここに居ても意味無いし..お金は気にしないで良いわ..それなりの金額が貰えるはずだから一生お金には困らないわ」
「うん、楽しそうだね!」
「セロならそう言ってくれると思ったわ!」
ラドルフ家は勇者であるアベルと大魔法使いのスジャーナが作った家だ。
スジャーナの言う通りでも結構な金額が貰えるだろう..だがそれで良いのか...
少なくとも、側室に子供が出来たら...ラドルフの跡取りはそいつだ。
幾ら財産を分けてくれるって言っても限界はある筈だ...少なくとも半分半分という訳にはいかない筈だ。
それに、多分貴族で居られるかどうか解らない..スジャーナの価値も..僕と同じでほぼ無くなる。
そう考えるなら...アベルが側室を貰う前に..殺さなければならない。
アベルが側室を貰う前に殺せれば...スジャーナは女伯爵となる筈だ。
だが、アベルは勇者だった筈だ...どの位強いんだ。
「スジャーナ僕に魔法を教えて...あとスジャーナが大魔法使いだった時の事教えて」
「どうしたのセロったら!」
「だって、僕はスジャーナの事知らないんだもの..好きな人の事をもっと知りたいんだ」
「急にもう..良いわよ..後で教えてあげる」
《この子は本当にずるいわ..いつもドキドキさせられる..もう離れる事は出来ないわ》
スジャーナが突然きて言い出した。
「どうしたんだ急に?」
俺は正直驚きを隠しきれない。
「いえ、ね、私は残念だけどもう子供が産めないわ」
「そうだな」
「だから、もう受け入れる事にしたわ、私だって貴族だもの、子供を産む事の出来ない女に価値が無い事位解るわよ...だから諦めたの」
「そうか、理解してくれて助かるよ」
「どうせ、貴方は側室を貰うわよね..跡取りは必要だからね」
「そうだな...済まない」
「良いのよ、仕方ない事だわ...だからね、もう心の整理をする事にしたのよ...どうせあの部屋も側室に引き渡さなければならないなら早い方がよいわ」
「本当に良いんだな」
「ええ」
「それはそうと、最近は随分セロと仲が良いんだな」
「そうね...だってもう私にはあの子しか居ないじゃない? 貴方は側室をやがて迎えるわ..そうしたら私より側室と一緒にいなきゃ不味いわよ! それに、子供が出来たら私なんかに構っている暇はないわ」
「本当に済まないな」
「別に良いわ..だけど、悪いけど、今の地位は勇者の貴方と大魔法使いの私で築いた物だから悪いけど財産は分割して貰うわよ」
「それは仕方ないな..お前と俺で築いた物だ..だが家を潰す様な金額は駄目だ」
「解っているわ」
「なら良い」
「それじゃ私は行くわね」
.........何だろうか...何故か俺が捨てられたような気がするのは気のせいか。
「ねえセロ...今日から離れで暮らすわよ」
「急にどうしたの?お母さま!」
「セーロー....此処には貴方と私しか居ないのよ?」
「スジャーナ」
「なぁにセロ」
《まさか、此処まで変わってしまうなんて...流石に想定外だ》
「どうして急に離れで暮らす事になったのですか?」
「だって、ほらもう私は子供が産めないじゃない...だからアベルは側室を迎えなくちゃいけないわ..なら寝室も全部明け渡した方が良いじゃない」
「スジャーナ、それ本当は違うでしょう、絶対」
「そうね、だって私が好きなのはセロよ..だったらアベルの傍にいる必要はないじゃない..離れに行ったらもう人目を気にせず居られるわ..特に夜はね」
《やりすぎたのか..確かに暇さえあれば抱き続けていたが...まるで別人じゃないか》
「そうだね、凄く楽しそうだ」
《確かに気は楽になったが...》
「あのさ..側室がきたらスジャーナはどうなっちゃうの?」
「気にしてくれるの? 本当にセロは優しいわね..もうお役御免だわ..そうね私もセロと一緒に王都に行こうかしら..ここに居ても意味無いし..お金は気にしないで良いわ..それなりの金額が貰えるはずだから一生お金には困らないわ」
「うん、楽しそうだね!」
「セロならそう言ってくれると思ったわ!」
ラドルフ家は勇者であるアベルと大魔法使いのスジャーナが作った家だ。
スジャーナの言う通りでも結構な金額が貰えるだろう..だがそれで良いのか...
少なくとも、側室に子供が出来たら...ラドルフの跡取りはそいつだ。
幾ら財産を分けてくれるって言っても限界はある筈だ...少なくとも半分半分という訳にはいかない筈だ。
それに、多分貴族で居られるかどうか解らない..スジャーナの価値も..僕と同じでほぼ無くなる。
そう考えるなら...アベルが側室を貰う前に..殺さなければならない。
アベルが側室を貰う前に殺せれば...スジャーナは女伯爵となる筈だ。
だが、アベルは勇者だった筈だ...どの位強いんだ。
「スジャーナ僕に魔法を教えて...あとスジャーナが大魔法使いだった時の事教えて」
「どうしたのセロったら!」
「だって、僕はスジャーナの事知らないんだもの..好きな人の事をもっと知りたいんだ」
「急にもう..良いわよ..後で教えてあげる」
《この子は本当にずるいわ..いつもドキドキさせられる..もう離れる事は出来ないわ》
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
オークションで競り落とされた巨乳エルフは少年の玩具となる。【完結】
ちゃむにい
恋愛
リリアナは奴隷商人に高く売られて、闇オークションで競りにかけられることになった。まるで踊り子のような露出の高い下着を身に着けたリリアナは手錠をされ、首輪をした。
※ムーンライトノベルにも掲載しています。
【完結済み】正義のヒロインレッドバスターカレン。凌辱リョナ処刑。たまに和姦されちゃいます♪
屠龍
ファンタジー
レッドバスターカレンは正義の変身ヒロインである。
彼女は普段は学生の雛月カレンとして勉学に励みながら、亡き父親の残したアイテム。
ホープペンダントの力でレッドバスターカレンとなって悪の組織ダークネスシャドーに立ち向かう正義の味方。
悪の組織ダークネスシャドーに通常兵器は通用しない。
彼女こそ人類最後の希望の光だった。
ダークネスシャドーが現れた時、颯爽と登場し幾多の怪人と戦闘員を倒していく。
その日も月夜のビル街を襲った戦闘員と怪人をいつものように颯爽と現れなぎ倒していく筈だった。
正義の変身ヒロインを徹底的に凌辱しリョナして処刑しますが最後はハッピーエンドです(なんのこっちゃ)
リョナと処刑シーンがありますので苦手な方は閲覧をお控えください。
2023 7/4に最終話投稿後、完結作品になります。
アルファポリス ハーメルン Pixivに同時投稿しています
前世変態学生が転生し美麗令嬢に~4人の王族兄弟に淫乱メス化させられる
KUMA
恋愛
変態学生の立花律は交通事故にあい気付くと幼女になっていた。
城からは逃げ出せず次々と自分の事が好きだと言う王太子と王子達の4人兄弟に襲われ続け次第に男だった律は女の子の快感にはまる。
チョロイン2人がオイルマッサージ店でNTR快楽堕ちするまで【完結】
白金犬
ファンタジー
幼馴染同士パーティーを組んで冒険者として生計を立てている2人、シルフィとアステリアは王都でのクエストに一区切りをつけたところだった。
故郷の村へ馬車が出るまで王都に滞在する彼女らは、今流行りのオイルマッサージ店の無料チケットを偶然手に入れる。
好奇心旺盛なシルフィは物珍しさから、故郷に恋人が待っているアステリアは彼のためにも綺麗になりたいという乙女心からそのマッサージ店へ向かうことに。
しかしそこで待っていたのは、真面目な冒険者2人を快楽を貪る雌へと変貌させる、甘くてドロドロとした淫猥な施術だった。
シルフィとアステリアは故郷に戻ることも忘れてーー
★登場人物紹介★
・シルフィ
ファイターとして前衛を支える元気っ子。
元気活発で天真爛漫なその性格で相棒のアステリアを引っ張っていく。
特定の相手がいたことはないが、人知れず恋に恋い焦がれている。
・アステリア(アスティ)
ヒーラーとして前衛で戦うシルフィを支える少女。
真面目で誠実。優しい性格で、誰に対しても物腰が柔らかい。
シルフィと他にもう1人いる幼馴染が恋人で、故郷の村で待っている。
・イケメン施術師
大人気オイルマッサージ店の受付兼施術師。
腕の良さとその甘いマスクから女性客のリピート必至である。
アステリアの最初の施術を担当。
・肥満施術師
大人気オイルマッサージ店の知らざれる裏の施術師。
見た目が醜悪で女性には生理的に受け付けられないような容姿のためか表に出てくることはないが、彼の施術を受けたことがある女性客のリピート指名率は90%を超えるという。
シルフィの最初の施術を担当。
・アルバード
シルフィ、アステリアの幼馴染。
アステリアの恋人で、故郷の村で彼女らを待っている。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる