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ミウは12歳
しおりを挟むお金に困らないので、ベッドが二つある部屋に移った。
勿論、設備は前と同じでお風呂やキッチンのある質の良い部屋だ。
「お風呂沸いたよ」
「ううん…」
どうしてだろう…なんだかミウの顔が赤い。
相手は奴隷とはいえ、女の子だ。
男が浸かったお湯は嫌だろうから、先に入って貰った。
「あの…でました」
「そう? もっとゆっくり入っていても良かったのに」
「大丈夫です、しっかり洗ったから…」
「そう? 」
どうしたんだろう?
俺はそのまま湯舟に浸かりゆっくりとお風呂を味わった。
お風呂から出るとミウが毛布にくるまっていた。
「あの…ミウは初めてだから優しくして…下さい」
これは困ったな。
俺も男だからミウが本気なら据え膳位は…そう考えてしまうが。
恐らく、今のミウは正常じゃない。
俺と同じ『寂しさ』それと助けてあげた『恩』そこからの行動の筈だ。
「ミウは凄く綺麗で可愛いけど、無理はしないで良いよ」
「だけど、ミウにはこれしか無いから、沢山、理人にはして貰ったのに、だから嫌じゃ無ければ貰って下さい」
「あのさぁミウって何歳?」
「12歳…」
「それなら、あと3年、ミウが15歳になったらね」
15歳、それでもまだ早いと思うけど、この世界の成人は15歳。
だから、それでいい筈だ。
「あの…理人」
「こういう言い方は卑怯かも知れないけどミウはまだ12歳、成人して無いじゃないか? 俺から見てミウは凄く可愛いけど此処で抱いちゃうのは間違いな気がする」
「だけど…理人、ミウは…ううん?! うぐっぷはぁ」
恥をかかしたままなのも良く無い。
俺はミウに近づきキスをした。
割と濃厚な奴。
「ねぇ、ミウはキスした事ある?」
「ハァハァ…無い」
「それなら、これで充分おつりがくるよ! この世界は兎も角、俺の世界じゃ、初めてのキスファーストキスには物凄く価値があるんだ。相手がミウみたいな美少女なら特にね…これで今迄の件ならチャラで良いから…それじゃおやすみ」
「あの…理人、その…」
もしかして寂しいのもあるのか?
「もしよかったら一緒に寝る? 変な意味じゃなく普通に寝るだけだけど」
「うん…」
「それじゃ、服を着て…おいで」
「うん…」
やはり寂しさからだ。
今はこのぬくもりだけで充分だ。
「「お休み」」
◆◆◆
下半身に暖かな感触がしたので目が覚めた。
なんだか気持ちが…?!
「ミウ…なにしているんだ?」
「うん? せめて口でしてあげようと思って、大丈夫、やり方は何となく解るから…それじゃあむ」
「待って、待ってミウ、それもしないで良いから」
だけど、ミウは手を放してくれない。
「え~だって理人、ミウがしてあげれそうな事ってこんな事しか思いつかないし…理人だってミウが好みなら嫌じゃないよね」
「確かにそうだけど、少し落ち着いて」
「ミウは落ち着いているよ? 寧ろ慌てているのは理人の方だと思うけど…」
確かにそうだけど…
「まって、ミウはもう盗賊じゃないし、これから先は危ない事に巻き込まれる事は少ないと思う」
「うん、理人のおかげだよ…だから」
「もう普通の女の子になれたんだし、それに一生傍に居る…そういう関係なんだから時間は沢山ある…だから、デートしたりショッピングしたり旅したりしよう」
「うん、凄く楽しそう…そんな優しい理人だからね、してあげる子供だからって気にしているみたいだから、せめて、これ位しなくちゃ性処理奴隷以下の扱いでも文句なんて言えないのに『愛人奴隷』みたいに優しく扱ってくれる理人に悪いもん…それじゃ」
すぐにでも口に含もうとしているし…
「だから、違うって『愛人奴隷』とかじゃなくて恋人! 俺はミウを恋人にしたいんだって」
「ミウが恋人?!」
ようやく手を放してくれた。
「ちゃんと言った方が良いよな…ミウは可愛くて凄く綺麗だ」
「うん、そう言ってくれたよね? ミウの事そんな風に言ってくれる人は居なかったし、凄く嬉しいよ…だからミウとしては『愛人奴隷』みたいに凄く優しく扱ってくれるから…だからしっかり夜のお勤めをしたい、そう思ったんだよ。 ミウも理人の事好きだから…」
「あの…ミウ、なんで『愛人奴隷』なんだよ…今言った通り、俺は『愛人』じゃなく恋人にしたい、だからそういう事はまだしないで良いんだ。ちゃんとミウが俺を好きになった時で良いんだから」
「理人…」
「取り敢えず、明日はデートしよう?」
「デート…あのミウとしてくれるの?」
「うん…それじゃ、今度こそちゃんと休もう」
「うん! ミウ明日が凄く楽しみ」
「それじゃおやすみ」
確かに凄く可愛いけど、魔法少女の3年後じゃなくて正に魔法少女ズバリの年齢じゃないか…
流石に手を出せないな…
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