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俺の知らない地獄

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「あの顔を見れば解るだろう? あの雌女は勇者の仲間だ…店としては絶対に引かないハズレの壺として遊び感覚で入れていた訳よ、生きている人間の雌の中じゃ最悪の商品だからな」

勇者パーティなのは知っている。

俺も追放されるまでは仲間だった。

「そうだな、それは俺にも解る」

「なら、そこから知らないのか? まぁ良い…その時勇者パーティを破り倒したのが、オークキング、ブータム様の部隊だ」

オークキング…だから、あの二人も散々犯された挙句殺されたのか。

リリが此処に居ると言う事は、あそこで死んでいたのはリサとセシリアという事だな。

「そうだったのか?」

「そうだったのかじゃねーよ、魔国では勇者討伐でお祭り騒ぎだったんだぞ…」

「悪いな、俺は魔国から遠く離れて、この王国の傍に居たんだ」

「それじゃ、知らねーのも当たり前だな…話を続けるぜ」

「頼む」

「それでよう、オークの上位種というのはな、案外清潔で、プライドが高いんだぜ」

それが、どう話が繋がると言うんだ。

「…」

「簡単に言うと、戦場ではしっかりと武人であり、普通のオークと違い、相手を辱めるような事はしない」

「だが、俺が見たのは…」

「話しを聞きな、あの勇者は卑怯な事をしたんだ、名乗りもあげずに強襲を掛けて、後ろからブータム様の腹心のオークジェネラルのブルタ様を斬ったそうだ」

どうして俺が急に魔族や魔物と話せるようになったのか解らないが…普通は話せない。

「人間は魔族の言葉は解らないだろう」

「馬鹿言うなよ…オークジェネラルは上位種、知能も高く人語も話せる…話を戻すぜ。オークの上位種と戦う時にやってはいけないのは、貶す事、卑怯な事をする事だ。その二つをしなければ、尊厳ある死を迎えられる…多分楽に殺してもらえる」

そんな事している人間は見たことが無い。

「それをしないと」

「悲惨な事になる…今回の場合は勇者が『豚』『醜い』を連呼してオークたちを貶めた挙句、卑怯な手段でブルタ様を殺した….だからな…勇者は残酷に殺され、連れの雌たちは…大量のオークに犯された…1人や2人じゃないオークキングブータム様の群れに連れていかれ千に及ぶオークに昼夜問わず、自殺すら出来ない状態で犯され続けられ…食べるエサはオークの糞か人間の肉だそうだ…つまり、苗床にすらしなかった訳だな…子供を産ませる為の苗床であればあれでも、ちゃんと母体を労わるんだぜ。」

聞いているだけで地獄だ。

「…」

「そのエサには勇者の肉も含まれていたらしいぜ…」

「それで…」

「最後には、便所の横に繋がれて、若いオークの性処理便所…まぁ態と獣姦が好きな奴らの場所につないだらしい…もう頭が可笑しくなっていたんだろうな…最後には、飯の為なのか頭が可笑しくなったのか…自分から誘って喜んで食糞していたそうだぜ…気持ち悪いだろう」

可笑しい、それなら三人とも生きていても可笑しくない。

「それなら、なんで二人は殺され…1人だけ活かされたんだろうか?」

「二人は、割とすぐに頭が狂って自殺したらしい…だが此奴は自殺しなかった…まぁ、大量のオークが使い続けた結果オークですら気持ち良くない位穴が広がり、更に性病持ち…流石に怒りもとけたのか肉として払い下げられたんだ」

「何で自殺しなかったんだろう…」

「さぁな…今は真面に言葉を話せねーが、此奴話せるときは、何でも、リフト、リフトって、うわごとのように言っていたらしい、流石にこれ以上は俺も知らねー」

リフト…リヒト、俺の事だ。

そうか…

「話してくれてありがとう」

「これで銀貨1枚ならお安い御用だ…奴隷紋きっちり入ったみたいだぜ…ほらよ」

俺は壺を抱えながら、壺屋を後にした。


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