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追い込み

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徹夜に言って、仲間二人を家に呼び出して貰った。

徹夜も現金な物で、自分が安全圏に逃げられたら、登校してきた。


「徹夜お前騙したな!」

「竜星がいるなんて!」


「お前らな此奴は怖いんだ...逆に言うがお前らが同じ状態で断れるのか? 竜星くん、暴れないでくれよ、場所を提供したんだ俺は下に居て良いよな?」


「ああ、構わない...お前はもう手を出さない約束をしたからな! 今後はそっちから手を出してこない限りは手を出さないでやる」

俺は、色々考えて徹夜に「くん」づけで呼ばせる事にした。

特に「それ以上の事」はしていない...だがそれが不気味なのか、クラスの連中は様子見状態になった。

まぁ、これからキッチリ刈り取るが。


相沢邦夫に児島徹、まぁ此奴らは徹夜の金魚の糞だ...徹夜が潰れた時点でもう終わりだ。

テーブルを軽く蹴りあげた。


「それでよう! どういうつもりなんだ? 金払う約束で見逃したのに...払わないでどういうつもりだ!」


「鼻の調子が悪くて、休んでいたんだ...」


「骨が折れて接いで貰ったんだよ、熱もあるから勘弁してくれ」




「それが理由? 俺が死ぬまで虐めを辞めないと言ったガッツはどうした? そんな奴がたかが怪我で休むなよ! それで金はあるのか?」


「ありません...」

「ありません」

本当にふざけているなこいつ等....やっぱりやるしかねぇーな!


「お前等、本当に舐めているな! 金策もしないで無いで済む訳ねーだろうが! 家にあるゲーム機やゲーム売り払うなり、通帳持参位出来ねーの?」


「何でそこ迄しなくちゃならないんだ...たかが」

「おい、やばいよ...」


「徹は今はボコらねー! 見学してろ...邦夫は許さねー...散々人から金を巻き上げた癖に「そこ迄」だふざけんなよ!」


俺が殴ろうとすると顔をガードしやがった。

流石に鼻を折られるのは怖いんだろう...だがそんな事したら腹ががら空きだ。

鼻を折るのは実は意味がある、鼻を折られる恐怖を味わった奴は根性がないと必ず顔を守る。

だから鳩尾ががら空きだ。

「ぐふっうううっ」

「うううじゃねーんだよ! なぁ邦夫くんよー、お前散々俺に暴力振るって金持っていたんだろう? そうだ、徹、此奴の家の家貧乏? 金持ちどっちだ?」


「普通だと思います!」

「何か金目の物は持ってないかな?」


「新型の大型テレビがあります」


「徹くんは素直だな...それ後で家に届けてくれないか? それで邦夫の4日間分の借金は良いや!」



「あれは俺のじゃ無くて家族ので...」


「知らねーな! お前の借金が原因なんだから仕方ないだろう? ちゃんと5千円、毎日持って来なかったお前が悪いんだろう!」

「だったら、ゲーム機、ゲーム機とソフトで勘弁して下さい...中古買取でも絶対に2万円以上になりますから...」


「だったら、今日の所はそれで良いか? 今直ぐ家に帰って此処に持って来い! 明日からちゃんと学校に5千円持って来いよ!具合が悪いなら持ってきてから早退しろ...後は金が無いなら代わりの品を持って来い...ガラクタで無く、金目の物だと判断したら、その日の借金に当ててやるからよ」


「そんな...」

「邦夫ダッシュ、1時間以内に持って来いよ...あははは! 家族に見られても俺のせいにするなよ!」


「解りました」


「で、今度は徹くんだ...素直な徹くんには暴力振るいたくないな? 普通は貯金位あるだろう? ATMに行って降ろして来いよ? 無ければ、今直ぐ金目の物を持って来い、はらっダッシュだ! ああっ金は1日5千円計算にしてやるよ! 10万円持ってくれば20日間安全だ、あるだけ吐き出すのが賢いぞ」


2人が家に帰っている間に徹夜に話をしにいった。

「おい徹夜!」

「ひぃ...何でしょうか?」

ただ、話し掛けただけでビクつくなよ!

まがいなりにも仕切っていたんだろうが...


「あんまり、長い事巻き上げるのも可哀想だからよ...二人にも徹夜くんと同じ様にチャンスをやろうと思ってな、同じ様に家探しして、俺が欲しい物幾つか貰ったら終わりにしてやる...そう後で伝えてくれ」

「何で自分で言わないんですか?」


何だ此奴気味の悪い敬語使いやがって...

「バーカ、お前に花を持たせてやろうと思ってな! 話を纏めてやった...少しは立場も良くなるんじゃねーの!」

「...解った」


結局、邦夫からはゲーム機一式、徹からは14万の現金だ。

結構貯め込んで居たんじゃねーか? 胸糞悪い!

「それじゃ、邦夫は明日から毎日5千円な! 徹は素直だったから本当は28日だけど30日にしてやるよ! あと、徹夜から嬉しい知らせがあるから聴いて置いた方が良いぞ...後...あんまりなめんじゃねーぞ! ちゃんと用意出来るなら用意しろよ! 俺の時を思い出せや...死ぬ気で用意さえたろうが」

「「すみません」」


「次から遅れんじゃねーぞ!」


2人から食い散らかしたら...それで終わり。

余り永く続ける必要は無い。

獲物は幾らでも居るんだからな....
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