上 下
15 / 18

第16話 メリーの愛し方

しおりを挟む

「う~んちゅっ……おはようございます!ナイト様」

「お早うメリー」

「それじゃ、メリー今日も頑張っちゃいますね」

そう言いながら、手早くメリーはピンクのスケスケの紐パンに手を掛け、パンティを投げ捨てた。

「これが、本当にメリーがしたい事なのか?」

「私は、これ位しか出来る事はありません。それにナイト様とSEXする事は苦痛じゃありません。ううん、それ処か嬉しいんです。喜んで貰えるのが嬉しい……愛し愛されてのセックスはこんなに素晴らしく愛しいなんて知りませんでした」

「メリーがそう思うなら、僕も嬉しい」

話しながらピンクのキャミソールも脱ぎ捨て、僕に抱き着いてきた。

少し歪んでいる。

それは僕にも解る。

だが、メリーの人生はこれしか無かった。

ただ、男に抱かれる日々。

それは病気になっても続けていた。

メリーの特技はSEX。

これは間違いは無い。

多分、メリーの自信がある事がこのSEXだ。

それで僕を満足させる事がメリーの愛情なんだと思う。

そして、今迄は嫌いな男を相手にしていたが、僕の事が好きだから、苦痛処か、この行為が楽しく愛も感じている。

本当に歪だと思うし、可笑しな関係だが……

これは僕が欲しいと思っている『愛』『心』がある。

「それじゃ、ナイトさまぁ~メリーが、気持ち良くしてあげますからね……う~んちゅばっ」

メリーは僕にキスをし、僕に跨り、腰を下ろした。

◆◆◆

「メリー大丈夫だから、もう……」

「そうですか? ナイト様が満足したのなら良いのですが……まだメリーは頑張れますよ?」

「うん、残りはまたお昼で良いよ」

「解りました」

これが1日1回じゃない。

朝、昼、晩と1日3回、メリーから僕を求めてくる。

僕も何かしようとしたが『しなくて良い』って言われてしまった。

メリーの人生は『体を売る人生』『抱かれる人生』だった。

お金も貰わず、自分から男を受け入れたり、自分から男性を抱いたことは無い。

『自ら僕を受け入れる事』『自分から僕を抱く事』これがメリーの考えた愛し方なのだそうだ。

「ナイト様、愛しています……心から、身も心も捧げます」

可愛らしい笑顔で僕に抱き着いてくるメリーは凄く可愛く、僕を愛してくれている事が解る。

僕にとって一番欲しい心をくれた……なら、僕は魔法使いとしてメリーの欲しい物を上げるべきだ。

◆◆◆

「あのさぁメリー、欲しい事とかやりたい事無いの?」

「特にありませんね?! メリーは美味しい物が食べられて、暖かい部屋で眠れるだけで満足です」

「宝石とか……」

「余り欲しいと思いません」

「洋服とか?」

「今、着ている物で充分です」

「何処か行きたいとか?」

「ナイト様と出かける散歩で充分です」

「本当に無いの?」

「そうですね……何でも良いと言うなら、ナイト様ともっと、もっとSEXがしたいです」


「なぜ……」

「マリーは本当のSEXを知っちゃいました。大好きな人に抱かれるのも抱くのも本当に幸せなんです。これが本当のSEXだと言うなら、今迄のは違うものの様な気がします。ナイト様に、その好きな人が喜んでくれる。私を感じてくれる……それが嬉しいんです」

「そうなのか」

「はい、だからナイト様が私を欲してくれる事、それがメリーの幸せです」

「それじゃ……しようか?」

「はい!」

これがメリーの望む事なら、頑張って相手するかな。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

TS聖女は因果を操る〜陰ながら「運命操作」で仲間を守ってきた僕。無能と罵られた挙句、幼馴染を寝取られて追放されました。お前らなどもう知らん〜

アキ・スマイリー
ファンタジー
戦闘力は最弱だが善人な青年マルコは、勇者パーティーのお荷物的存在(と思われている)。勇者の狙いはマルコの幼馴染、美少女にしてSランク冒険者のユティファだった。 目論見通りにユティファを寝とった勇者は、マルコをパーティーから追放する。 しかし彼には秘めたる力があった。人々の暮らしを見守り、時には運命を操作して手助けする「時の聖女」マルファ。その正体はTS変身したマルコだったのだ。陰ながら仲間を守って来たマルコが居なくなった事で、勇者パーティーは悲惨な末路を辿る事となる。 一方マルコは、聖女マルファを慕う龍の化身タラスクと共に悠々自適な生活を始めようとする。だが、根っからの善人であるマルコは、困っている人を放って置けないタチ。ついつい人助けに乗り出してしまうのであった。

勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)

石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが 別に気にも留めていなかった。 元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、彼には時期的にやりたい事があったからだ。 リヒトのやりたかった事、それは、元勇者のレイラが奴隷オークションに出されると聞き、それに参加する事だった。 この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。 勿論ヒロインもチートはありません。 そんな二人がどうやって生きていくか…それがテーマです。 他のライトノベルや漫画じゃ主人公になれない筈の二人が主人公、そんな物語です。 最近、感想欄から『人間臭さ』について書いて下さった方がいました。 確かに自分の原点はそこの様な気がしますので書き始めました。 タイトルが実はしっくりこないので、途中で代えるかも知れません。

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

俺だけ成長限界を突破して強くなる~『成長率鈍化』は外れスキルだと馬鹿にされてきたけど、実は成長限界を突破できるチートスキルでした~

つくも
ファンタジー
Fランク冒険者エルクは外れスキルと言われる固有スキル『成長率鈍化』を持っていた。 このスキルはレベルもスキルレベルも成長効率が鈍化してしまう、ただの外れスキルだと馬鹿にされてきた。 しかし、このスキルには可能性があったのだ。成長効率が悪い代わりに、上限とされてきたレベル『99』スキルレベル『50』の上限を超える事ができた。 地道に剣技のスキルを鍛え続けてきたエルクが、上限である『50』を突破した時。 今まで馬鹿にされてきたエルクの快進撃が始まるのであった。

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

処理中です...