50 / 85
第50話 ロザリア
しおりを挟む
しかし、世の中には凄い話もある物だ。
まさか、オルド商会以下の奴隷が居る場所があるとは思わなかった。
だが、奴隷の市は不定期開催でもう数年はこの場所で行われないから、こんなチャンスはもう無い。
多分今回が『化け乳女』を手に入れる最後のチャンスだったのかも知れない。
まぁ三人も見つけることが出来た。
世界中を探せばもしかしたらまだ居るかも知れないが…そこ迄する必要は無い。
それにパーティは4人までという規定がある。
俺が勇者パーティの別動隊じゃ無ければ、その上のクランを作る事も出来るが、俺にはそれが出来ない。
彼女が最後の仲間。
それで良い。
「リヒト様、準備ができましたので血液をお願いします」
汚れが酷いからか壺を割る都合のせいか、流石に完全には匂いは消えて無いが、綺麗に彼女は洗われて奴隷服を着ていた。
やはりこうして洗われた姿は綺麗だった。
身長はやや高く凛とした感じ。
壺の中に居たから身長や体型は解らなかったが想像以上だった。
奴隷服に身を包んでいても彼女は『令嬢』『お嬢様』にしか見えなかった。
「ああっお願いする」
指先を切り血を小皿に垂らして奴隷商人に渡した。
その血を使い奴隷商人は俺と彼女の奴隷契約を結んだ。
これで正式に彼女は俺の物になった事になる。
「もう後には引けませんぜ、これでこの化け乳女はお客様の物です。もう話して頂いても構いません…ですが、本当に良かったんですか?これですよ?」
「ううっ」
そう言うと奴隷商人は彼女の奴隷服の上半身をめくった。
彼女の顔が少し歪んだ様に見えた。
でかい…そして凄く綺麗な胸だ。
俗にいう円錐型、ロケット型の胸だ。
俺の記憶が正しければ、前世なら外人に凄く多い胸の形だ。
彼女の整った顔とよく合い凄くセクシーだ。
体と合わせたら、貴族令嬢以上に海外のセクシー女優に見える。
そして何より凄いと思うのが白い肌に薄いピンクの胸先。
此処迄、綺麗な物は見たことが無い。
「少し話をさせて貰っても良いですか? 勢いで買ってしまったが自己紹介とかしたい」
「はい、壺女は相手の事を全く聞かずに買ういわばギャンブル、購入後は確かにお時間は必要ですね…少しで良いならこのままこのテントをお使い下さい」
「ありがとう」
俺がお礼を言うと奴隷商はテントから出て行った。
「初めまして! 俺の名前はリヒトと申します」
俺が自己紹介をすると彼女はいきなり土下座をしながら、自己紹介を始めた。
「私の名前はロザリアと申しますわ! 姓はもうありませんわね…この度はこんなに醜い私をお買い上げ頂き有難うございましたわ。醜い上に何もできませんが頑張って仕えさせて頂きますわ!」
土下座状態なのに『ですわ』とつけて話しているせいか気高く思えるのは気のせいかな。
「まずは土下座は止めよう?ロザリアは元は、貴族令嬢だったのでしょう?」
「確かにそうですわね…ですが、殆ど母と一緒に閉じ込められていましたので、名前だけの令嬢ですわ、知識も母から教わった物しかありませんので…奴隷商の方にも屋敷の方にも『役に立たない』そう言われてましたわね…それに私(わたくし)今迄自分の事が母が可愛いという物でしたから綺麗だと思っていましたのですわ…ですが、自分程醜い存在は他には居ない位のブサイクだと外に出て初めて知りましたのですわ…奴隷商人からもお父様からも『お前程醜く価値のない人間は居ない』と言われてましたの。令嬢なんておこがましい事は充分解ってましてよ」
本当にこの世界は勿体ないな。
こんな美人で凄いスタイルの女性に全くの価値を認めないなんてな。
「そんな事は…」
「そんな事はありましてよ! 皆さまが言いますの!『私は家畜の豚よりも価値は無い』そうですわ…そんな価値のない私を買って下さったリヒト様には本当に感謝していますの!」
アイカは毛布も食事も真面に貰ってなかった。
ロザリアは壺から顔だけ出した生活、手足も壺の中だから体をかく事も出来なかったかも知れない。
アイカ以上に悲惨だったのかも知れないな。
「俺は変わり者だから、ロザリアを醜いとも思わないし価値が無いなんて思わない…まぁその辺は徐々にな…今は取り敢えず行こうか」
「はい、ついていけば宜しいのですね」
さぁ、宿に帰ってからどう説明しようかな…
まさか、オルド商会以下の奴隷が居る場所があるとは思わなかった。
だが、奴隷の市は不定期開催でもう数年はこの場所で行われないから、こんなチャンスはもう無い。
多分今回が『化け乳女』を手に入れる最後のチャンスだったのかも知れない。
まぁ三人も見つけることが出来た。
世界中を探せばもしかしたらまだ居るかも知れないが…そこ迄する必要は無い。
それにパーティは4人までという規定がある。
俺が勇者パーティの別動隊じゃ無ければ、その上のクランを作る事も出来るが、俺にはそれが出来ない。
彼女が最後の仲間。
それで良い。
「リヒト様、準備ができましたので血液をお願いします」
汚れが酷いからか壺を割る都合のせいか、流石に完全には匂いは消えて無いが、綺麗に彼女は洗われて奴隷服を着ていた。
やはりこうして洗われた姿は綺麗だった。
身長はやや高く凛とした感じ。
壺の中に居たから身長や体型は解らなかったが想像以上だった。
奴隷服に身を包んでいても彼女は『令嬢』『お嬢様』にしか見えなかった。
「ああっお願いする」
指先を切り血を小皿に垂らして奴隷商人に渡した。
その血を使い奴隷商人は俺と彼女の奴隷契約を結んだ。
これで正式に彼女は俺の物になった事になる。
「もう後には引けませんぜ、これでこの化け乳女はお客様の物です。もう話して頂いても構いません…ですが、本当に良かったんですか?これですよ?」
「ううっ」
そう言うと奴隷商人は彼女の奴隷服の上半身をめくった。
彼女の顔が少し歪んだ様に見えた。
でかい…そして凄く綺麗な胸だ。
俗にいう円錐型、ロケット型の胸だ。
俺の記憶が正しければ、前世なら外人に凄く多い胸の形だ。
彼女の整った顔とよく合い凄くセクシーだ。
体と合わせたら、貴族令嬢以上に海外のセクシー女優に見える。
そして何より凄いと思うのが白い肌に薄いピンクの胸先。
此処迄、綺麗な物は見たことが無い。
「少し話をさせて貰っても良いですか? 勢いで買ってしまったが自己紹介とかしたい」
「はい、壺女は相手の事を全く聞かずに買ういわばギャンブル、購入後は確かにお時間は必要ですね…少しで良いならこのままこのテントをお使い下さい」
「ありがとう」
俺がお礼を言うと奴隷商はテントから出て行った。
「初めまして! 俺の名前はリヒトと申します」
俺が自己紹介をすると彼女はいきなり土下座をしながら、自己紹介を始めた。
「私の名前はロザリアと申しますわ! 姓はもうありませんわね…この度はこんなに醜い私をお買い上げ頂き有難うございましたわ。醜い上に何もできませんが頑張って仕えさせて頂きますわ!」
土下座状態なのに『ですわ』とつけて話しているせいか気高く思えるのは気のせいかな。
「まずは土下座は止めよう?ロザリアは元は、貴族令嬢だったのでしょう?」
「確かにそうですわね…ですが、殆ど母と一緒に閉じ込められていましたので、名前だけの令嬢ですわ、知識も母から教わった物しかありませんので…奴隷商の方にも屋敷の方にも『役に立たない』そう言われてましたわね…それに私(わたくし)今迄自分の事が母が可愛いという物でしたから綺麗だと思っていましたのですわ…ですが、自分程醜い存在は他には居ない位のブサイクだと外に出て初めて知りましたのですわ…奴隷商人からもお父様からも『お前程醜く価値のない人間は居ない』と言われてましたの。令嬢なんておこがましい事は充分解ってましてよ」
本当にこの世界は勿体ないな。
こんな美人で凄いスタイルの女性に全くの価値を認めないなんてな。
「そんな事は…」
「そんな事はありましてよ! 皆さまが言いますの!『私は家畜の豚よりも価値は無い』そうですわ…そんな価値のない私を買って下さったリヒト様には本当に感謝していますの!」
アイカは毛布も食事も真面に貰ってなかった。
ロザリアは壺から顔だけ出した生活、手足も壺の中だから体をかく事も出来なかったかも知れない。
アイカ以上に悲惨だったのかも知れないな。
「俺は変わり者だから、ロザリアを醜いとも思わないし価値が無いなんて思わない…まぁその辺は徐々にな…今は取り敢えず行こうか」
「はい、ついていけば宜しいのですね」
さぁ、宿に帰ってからどう説明しようかな…
12
お気に入りに追加
882
あなたにおすすめの小説
勇者パーティを追放されかけた魔法剣士は、昭和バブルの夢を見るか?
石のやっさん
ファンタジー
パーティーでお荷物扱いされていた俺は、とうとう勇者でありパーティーリーダーのガイアにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全員がガイアに賛成で、居場所がどこにもないことを悟った。
余りのショックで、頭痛が起きて気を失った。
そして、俺は…前世の自分を思い出した。
その結果『仲間達が正しい』と理解してしまった。
そんな俺がとった行動は…
ちょっと変わった『ざまぁ』の方法を書いてみたくてチャレンジです。
最初の1話は「自分の作品からアレンジしました」
大きく物語が変わるのは2話からです。
今度の主人公の前世は…昭和生まれです
【リクエスト作品】邪神のしもべ 異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!
石のやっさん
ファンタジー
主人公の黒木瞳(男)は小さい頃に事故に遭い精神障害をおこす。
その障害は『美醜逆転』ではなく『美恐逆転』という物。
一般人から見て恐怖するものや、悍ましいものが美しく見え、美しいものが醜く見えるという物だった。
幼い頃には通院をしていたが、結局それは治らず…今では周りに言わずに、1人で抱えて生活していた。
そんな辛い日々の中教室が光り輝き、クラス全員が異世界転移に巻き込まれた。
白い空間に声が流れる。
『我が名はティオス…別世界に置いて創造神と呼ばれる存在である。お前達は、異世界ブリエールの者の召喚呪文によって呼ばれた者である』
話を聞けば、異世界に召喚された俺達に神々が祝福をくれると言う。
幾つもの神を見ていくなか、黒木は、誰もが近寄りさえしない女神に目がいった。
金髪の美しくまるで誰も彼女の魅力には敵わない。
そう言い切れるほど美しい存在…
彼女こそが邪神エグソーダス。
災いと不幸をもたらす女神だった。
今回の作品は『邪神』『美醜逆転』その二つのリクエストから書き始めました。
勇者パーティを追放されそうになった俺は、泣いて縋って何とか残り『元のDQNに戻る事にした』どうせ俺が生きている間には滅びんだろう!
石のやっさん
ファンタジー
今度の主人公はマジで腐っている。基本悪党、だけど自分のルールあり!
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のリヒトは、とうとう勇者でありパーティリーダーのドルマンにクビを宣告されてしまう。幼馴染も全員ドルマンの物で、全員から下に見られているのが解った。
だが、意外にも主人公は馬鹿にされながらも残る道を選んだ。
『もう友達じゃ無いんだな』そう心に誓った彼は…勇者達を骨の髄までしゃぶり尽くす事を決意した。
此処迄するのか…そう思う『ざまぁ』を貴方に
前世のDQNに戻る事を決意した、暗黒面に落ちた外道魔法戦士…このざまぁは知らないうちに世界を壊す。
俺の好きな人は勇者の母で俺の姉さん! パーティ追放から始まる新しい生活
石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが別に気にも留めていなかった。
ハーレムパーティ状態だったので元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、三人の幼馴染は確かに可愛いが、リヒトにとって恋愛対象にどうしても見られなかったからだ。
だから、ただ見せつけられても困るだけだった。
何故ならリヒトの好きなタイプの女性は…大人の女性だったから。
この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。
勿論ヒロインもチートはありません。
他のライトノベルや漫画じゃ主人公にはなれない、背景に居るような主人公やヒロインが、楽しく暮すような話です。
1~2話は何時もの使いまわし。
亀更新になるかも知れません。
他の作品を書く段階で、考えてついたヒロインをメインに純愛で書いていこうと思います。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
【完結】魔力なしの役立たずだとパーティを追放されたんだけど、実は次の約束があんだよね〜〜なので今更戻って来いとか言われても知らんがな
杜野秋人
ファンタジー
「ただでさえ“魔力なし”の役立たずのくせに、パーティの資金まで横領していたお前をリーダーとして許すことはできない!よってレイク、お前を“雷竜の咆哮”から追放する!」
探索者として“雷竜の咆哮”に所属するレイクは、“魔力なし”であることを理由に冤罪までかけられて、リーダーの戦士ソティンの宣言によりパーティを追われることになってしまった。
森羅万象の全てが構成元素としての“魔力”で成り立つ世界、ラティアース。当然そこに生まれる人類も、必ずその身に魔力を宿して生まれてくる。
だがエルフ、ドワーフや人間といった“人類”の中で、唯一人間にだけは、その身を構成する最低限の魔力しか持たず、魔術を行使する魔力的な余力のない者が一定数存在する。それを“魔力なし”と俗に称するが、探索者のレイクはそうした魔力なしのひとりだった。
魔力なしは十人にひとり程度いるもので、特に差別や迫害の対象にはならない。それでもソティンのように、高い魔力を鼻にかけ魔力なしを蔑むような連中はどこにでもいるものだ。
「ああ、そうかよ」
ニヤつくソティンの顔を見て、もうこれは何を言っても無駄だと悟ったレイク。
だったらもう、言われたとおりに出ていってやろう。
「じゃ、今まで世話になった。あとは達者で頑張れよ。じゃあな!」
そうしてレイクはソティンが何か言う前にあらかじめまとめてあった荷物を手に、とっととパーティの根城を後にしたのだった。
そしてこれをきっかけに、レイクとソティンの運命は正反対の結末を辿ることになる⸺!
◆たまにはなろう風の説明調長文タイトルを……とか思ってつけたけど、70字超えてたので削りました(笑)。
◆テンプレのパーティ追放物。世界観は作者のいつものアリウステラ/ラティアースです。初見の人もおられるかと思って、ちょっと色々説明文多めですゴメンナサイ。
◆執筆完了しました。全13話、約3万5千字の短め中編です。
最終話に若干の性的表現があるのでR15で。
◆同一作者の連載中ハイファンタジー長編『落第冒険者“薬草殺し”は人の縁で成り上がる』のサイドストーリーというか、微妙に伏線を含んだ繋がりのある内容です。どちらも単体でお楽しみ頂けますが、両方読めばそれはそれでニマニマできます。多分。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうとカクヨムでも同時公開します。3サイト同時は多分初。
◆急に読まれ出したと思ったらHOTランキング初登場27位!?ビックリですありがとうございます!
……おいNEWが付いたまま12位まで上がってるよどういう事だよ(汗)。
8/29:HOTランキング5位……だと!?(((゚д゚;)))
8/31:5〜6位から落ちてこねえ……だと!?(((゚∀゚;)))
9/3:お気に入り初の1000件超え!ありがとうございます!
勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)
石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが
別に気にも留めていなかった。
元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、彼には時期的にやりたい事があったからだ。
リヒトのやりたかった事、それは、元勇者のレイラが奴隷オークションに出されると聞き、それに参加する事だった。
この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。
勿論ヒロインもチートはありません。
そんな二人がどうやって生きていくか…それがテーマです。
他のライトノベルや漫画じゃ主人公になれない筈の二人が主人公、そんな物語です。
最近、感想欄から『人間臭さ』について書いて下さった方がいました。
確かに自分の原点はそこの様な気がしますので書き始めました。
タイトルが実はしっくりこないので、途中で代えるかも知れません。
たとえば勇者パーティを追放された少年が宿屋の未亡人達に恋するような物語
石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが別に気にも留めていなかった。
ハーレムパーティ状態だったので元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、三人の幼馴染は確かに可愛いが、リヒトにとって恋愛対象にどうしても見られなかったからだ。
だから、ただ見せつけられても困るだけだった。
何故ならリヒトの好きなタイプの女性は…大人の女性だったから。
この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。
勿論ヒロインもチートはありません。
他のライトノベルや漫画じゃ主人公にはなれない、背景に居るような主人公やヒロインが、楽しく暮すような話です。
1~2話は何時もの使いまわし。
リクエスト作品です。
今回は他作品もありますので亀更新になるかも知れません。
※ つい調子にのって4作同時に書き始めてしまいました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる