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第101話 異世界人SIDE:異世界から帰った後 ジャミル2
しおりを挟むなんだよ、これ。
俺の被害者という男女の数は増えていき、その数は30組になった。
親父と一緒に弁護士に相談した所
「此処まで証拠が揃えられていたら、誰がついても勝てないでしょう」
そう言われてしまった。
しかも未成年でも払わなくちゃいけないそうだ。
「それじゃ、こんな金額払わなくちゃならないんですか」
俺には全く身に覚えはない。
異世界でなら、そうかも知れないがこの世界では身に覚えが無い。
「争えるのは『未成年』そこだけですね。慰謝料は請求金額は自由です。1億だって請求できます。ですが、今回の場合は、離婚せず再構築したのですし、更に貴方は未成年だ。流石に500万は多すぎます。もし、この地域が青少年育成条例の該当地域なら、此方も更に強くでれますが、残念ながらその地域じゃありません。ですが頑張れば減額は可能かと思います」
話を聞くとかなり減額が出来そうなので、そのまま弁護士の先生に頼む事にした。
結局、それぞれの家庭と調停をする事になった。
「ふざけんな、人の嫁を寝取って反省が無いのか?」
「お前、人として間違っているぞ」
等、散々罵倒されたが…弁護士の先生の主張で少し状況が変わった。
「そこ迄こじれるなら裁判しかありませんね! ですがその場合は『未成年の子供』と不倫をしたという事実をこちらも追及するしかありません。そういう事ですが良いのですか」
その一言で何処の家庭の話も纏まった。
結局、1人当たり500万円の請求が1人当たり30万円まで下がった。
だが…払うべき金額は900万円を超える、それに弁護費用はかなり負けて貰ったがそれでも240万円払わなくてはならなく…この齢で1140万の借金が出来た。
最早にっちもさっちもいかない状態だが、その場の話は終わった。
「さてと、今度は自己破産手続きをしますか?」
「「はい」」
なんでも自己破産手続きは未成年であってもでき、慰謝料の請求先は相手が未成年であっても親には出来ないらしいので『俺一人自己破産すれば』収まるらしい。
結局、その後、この弁護士が動いてくれて自己破産も成立して弁護費用の300万円だけで終わった。
なかなか有能な弁護士だったんだな。
◆◆◆
「さて、全部終わったな…親父」
「歯を食いしばれ…」
俺は親父にボコボコに殴られた。
「いいか、今回の300万はお前を東京に送り出す為に貯めてたお金で払ってやる…だが、お前が女にだらしない人間だと言うのが良く解った絶縁だ。あと俺はもう助けない、このまま此処で高校卒業までは面倒見てやるが、あとは自分で生きていけ」
「親父…」
正直言えば、自分の身に何が起きたのか解らない。
だが、異世界で俺がやっていた事は、お金を渡していたとは不倫だ。
その分のつけをこの世界でさせられた…そういう事か。
しかし、異世界で過ごした期間は数年だ。
なんでこの世界での俺は未成年なのか解らない。
これもきっと女神の仕業なのか?
まぁ良い…仕方なく高校に行くと…同級生たちはもっと悲惨だった。
クラスの半分以上が犯罪に関わり警察に確保されていったようだ。
残った半分という生徒も自宅謹慎という事だった。
教室に来ているのは俺一人だった。
『あいつ等結構異世界でえぐい事をしていたからな』
これ位で済んだ…そう思うべきだな。
俺は自習となった教室で一人教科書を広げた。
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