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第五話 すこしだけモヤっとしますが、それだけです。
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ああっ、本当に気が重い。
俺は本当に困っている。
これから、一番の被害者である、我が娘マリアへ報告をしなくてはならない。
あの子は、何時もなにも文句を言わない我慢強い子だ。
何時もマリアにはつい我慢をさせてしまっていた。
だからこそ、その埋め合わせにと、幸せになって貰いたく。【貴公子】と名高いフリードを婚約者に選んだのに何たるざまだ。
まさか…ロゼにかどわかされるようなボンクラだったとはな。
「すまない、ドレーク伯爵」
もしかして、顔に出ていたのか?
「気にする必要は無い、今回の件はうちのロゼも絡んでいる、全部そちらが悪い訳でない」
「そう言って頂けると...本当に救われる、すまない」
あの、傲慢で意見を違えない男がこうも低姿勢だと調子が狂ってしまう。
いつものように、会議の席で私と怒鳴り合う姿に戻って欲しい物だ。
「ドリアーク伯爵、この話が終わったら、何処かのサロンで飲もうでは無いか? それで全部終わりにしよう、貴殿がその調子では俺もどうして良いか困ってしまうぞ」
「俺とて、間違いをすれば正しもするし、詫びる、今回は愚息の事で少々疲れただけだ」
こう言うドリアーク伯爵は気のせいか10歳以上老けた様に見えた。
そうこうしている間にマリアの部屋にたどり着いてしまった。
息を数回吐くと俺は意を決してマリアの部屋をノックした。
本当に気が重い。
【マリアSIDE】
ドアのノックの音がした。
多分、話し合いが終わって私に報告をしにお父様たちが来たのだろう。
余り聞きたくはないわ。
付き合いが短いとは言え婚約者だったフリード、妹のロゼの処分が決まった筈だ。
それは決して軽い物ではない筈だ。
私一人が許した所で此処まできたら、何も変わらないわ。
「どうぞ」
私がそう伝えると、お父様とドリアーク伯爵、お義母様が雪崩れ込むように入ってきた。
多分、フリードとロゼは後で来るのだろう。
顔色は凄く悪くて全員が青白い。
しかも、その表情からは、すまなそうな気持が漂ってくる。
私としては申し訳ない気持ちで一杯だ。
前世の記憶がある私としてはこの位の事は全く問題無い。
こんな事で傷つく程私はやわじゃない。
私が前に居た世界では、こんな事は普通にある事だ。
女子高生をして短大に入りOLとなった経験を覚えている私にとっては自分を含み周りではこんな失恋は日常茶飯事だったわ。
異世界とは違い、前の世界では正に恋愛は戦いだったのよ!
イケメンで優良株の男には女が群がり、水面下で泥沼の様な戦いをしていたし、ロゼなんか比べ物にならないしたたかな女が正に弱肉強食の世界で奪い合っていた。
私自身も失恋したのはこれが初めてではない。
実際に短大時代に出来た彼氏は【肉食派の自称、私の親友】に寝取られた。
既に同棲までしていて、毎日バカップルの様にイチャついていた彼。
もしかしたらこのまま結婚するのかな、そう思っていたよ。
それが、あんな派手な女に寝取られるなんて、思わなかったわ。
ご丁寧に「私妊娠したの諦めてね~まだ婚約もしてないいでしょう」とかうざいメールしてくるし、これよがしに、明かにラブホの中でキスする写真を送ってくる。
挙句の果てに結婚式の招待状迄送ってきたわ。
あの二人に比べたら可愛いもんだわ。
2人とも、貴族という立場を考えたら、ロゼもフリードも、最後の一線はおろかキスすらしてない可能性が高い。
精々が手を握ったり、抱きしめ合う健全な関係だろう。
これは私の中では寝取りでは無いわ、そうこれは【寝取り】ですら無い。
だって『寝てない』んだから寝取りとは言えないよね~
前世の世界では、余程の美少女で無ければ、小学生の時に好きな男子はクラスのマドンナみたいな子に夢中になり付き合えない。
告白しても振られるだけ。
可哀想な子は「彼奴あんな顔で博に告白したんだぜ~」とトラウマになる位楽しくない生活を送る事になるのよ。
中学でも高校でも人気のある男子は競争率が激しく、サッカー部のエースでイケメンとかなら他の女の子がひっきりなしに狙ってくるから彼女になっても振られる危険性は山ほどあるわ。
本当に、こんなのはよくある話し、よくある話よ。
婚約者の相手を奪えば、前の世界でも慰謝料はとれるよ!
だけど、苦労して分捕る慰謝料も微々たるものだ。
本当に嫌な思いをして相手二人がこれでもかという程不誠実でも300万とれたら良い方なの。
そしてお酒や遊びに明け暮れて、失恋の傷をいやす。
それが私が前世で生きて来た世界。
確かにフリードはイケメンで貴族、前の世界に直せば『イケメンエリート』凄く優良物件だよね。
そして、私の婚約者では確かにあるよ。
今の私とフリードの関係って、婚約者ではあるわ...だけど『愛している』かと言えば疑問だわね。
だって、顔合わせして、文を貰う事数回、お茶をした事数回、昔ならまるで小学生の清い交際だもん。
大人だとしても、お見合いして文通して、喫茶店でお茶を飲んだだけの相手にしか過ぎないじゃない。
それが幾ら一流企業のイケメン御曹司でも寝取られたからって恨むまではいかないわ。
精々が「ロゼ子の奴、あたしの彼を奪ってムカつくわ」と友達に愚痴を言って酒飲んで、1週間で忘れちゃうわよ。
ねぇ、執着心なんて、そんなに無いの解るよね。
そんな事で傷つく程、やわじゃありません。
前世を併せれば、おばさんですからね。
私のなかでは寧ろ【今でよかった】【相手がロゼで良かった】そんな思いすらあるのよ。
だって、もし正式に結婚した後にこんな事になったら、私は立場的にロゼを追求しなければならないし、泥沼の愛憎劇になるわ。
場合によっては私自らロゼに【国外追放】すら言い出さなければならなくなるわ。
最近のお義母様は凄く優しく、まるで本当の母の様に私に接してくれている。
私も、お義母様とは正直思えないが、年上の親友の様にお義母様を思っている。
そんなお義母さんの娘のロゼに酷い事はしたいとは思わないわ。
またフリードが手を出したのが【ロゼ】で本当に良かった。
そう思う。
もし手を出した相手が使用人や平民なら、貴族として処罰しなくてはならない。
もし、他家の貴族の令嬢なら、恐らく遺恨を残し家同士の確執を生む。
貴族の中に敵が出来るのは多分お父様も好ましくない筈。
だから、これは【不幸中の幸い】だったんだと思う事も出来るわ。
腹が立つと言えば腹が立つけど。
「マリアよ、ショックを受けているのは解るが、そこを通してはくれないか?」
「ごめんなさい、直ぐにお通し致します」
考え事していたら固まってしまったわ。
何やっているのかな?
私はお父様たちに部屋に入って貰った。
あれっ、だけど私…ほんの少しだけど、頭に来ているのかな?
そんな事無い筈なんだけどな?
少しモヤっとしますね。
俺は本当に困っている。
これから、一番の被害者である、我が娘マリアへ報告をしなくてはならない。
あの子は、何時もなにも文句を言わない我慢強い子だ。
何時もマリアにはつい我慢をさせてしまっていた。
だからこそ、その埋め合わせにと、幸せになって貰いたく。【貴公子】と名高いフリードを婚約者に選んだのに何たるざまだ。
まさか…ロゼにかどわかされるようなボンクラだったとはな。
「すまない、ドレーク伯爵」
もしかして、顔に出ていたのか?
「気にする必要は無い、今回の件はうちのロゼも絡んでいる、全部そちらが悪い訳でない」
「そう言って頂けると...本当に救われる、すまない」
あの、傲慢で意見を違えない男がこうも低姿勢だと調子が狂ってしまう。
いつものように、会議の席で私と怒鳴り合う姿に戻って欲しい物だ。
「ドリアーク伯爵、この話が終わったら、何処かのサロンで飲もうでは無いか? それで全部終わりにしよう、貴殿がその調子では俺もどうして良いか困ってしまうぞ」
「俺とて、間違いをすれば正しもするし、詫びる、今回は愚息の事で少々疲れただけだ」
こう言うドリアーク伯爵は気のせいか10歳以上老けた様に見えた。
そうこうしている間にマリアの部屋にたどり着いてしまった。
息を数回吐くと俺は意を決してマリアの部屋をノックした。
本当に気が重い。
【マリアSIDE】
ドアのノックの音がした。
多分、話し合いが終わって私に報告をしにお父様たちが来たのだろう。
余り聞きたくはないわ。
付き合いが短いとは言え婚約者だったフリード、妹のロゼの処分が決まった筈だ。
それは決して軽い物ではない筈だ。
私一人が許した所で此処まできたら、何も変わらないわ。
「どうぞ」
私がそう伝えると、お父様とドリアーク伯爵、お義母様が雪崩れ込むように入ってきた。
多分、フリードとロゼは後で来るのだろう。
顔色は凄く悪くて全員が青白い。
しかも、その表情からは、すまなそうな気持が漂ってくる。
私としては申し訳ない気持ちで一杯だ。
前世の記憶がある私としてはこの位の事は全く問題無い。
こんな事で傷つく程私はやわじゃない。
私が前に居た世界では、こんな事は普通にある事だ。
女子高生をして短大に入りOLとなった経験を覚えている私にとっては自分を含み周りではこんな失恋は日常茶飯事だったわ。
異世界とは違い、前の世界では正に恋愛は戦いだったのよ!
イケメンで優良株の男には女が群がり、水面下で泥沼の様な戦いをしていたし、ロゼなんか比べ物にならないしたたかな女が正に弱肉強食の世界で奪い合っていた。
私自身も失恋したのはこれが初めてではない。
実際に短大時代に出来た彼氏は【肉食派の自称、私の親友】に寝取られた。
既に同棲までしていて、毎日バカップルの様にイチャついていた彼。
もしかしたらこのまま結婚するのかな、そう思っていたよ。
それが、あんな派手な女に寝取られるなんて、思わなかったわ。
ご丁寧に「私妊娠したの諦めてね~まだ婚約もしてないいでしょう」とかうざいメールしてくるし、これよがしに、明かにラブホの中でキスする写真を送ってくる。
挙句の果てに結婚式の招待状迄送ってきたわ。
あの二人に比べたら可愛いもんだわ。
2人とも、貴族という立場を考えたら、ロゼもフリードも、最後の一線はおろかキスすらしてない可能性が高い。
精々が手を握ったり、抱きしめ合う健全な関係だろう。
これは私の中では寝取りでは無いわ、そうこれは【寝取り】ですら無い。
だって『寝てない』んだから寝取りとは言えないよね~
前世の世界では、余程の美少女で無ければ、小学生の時に好きな男子はクラスのマドンナみたいな子に夢中になり付き合えない。
告白しても振られるだけ。
可哀想な子は「彼奴あんな顔で博に告白したんだぜ~」とトラウマになる位楽しくない生活を送る事になるのよ。
中学でも高校でも人気のある男子は競争率が激しく、サッカー部のエースでイケメンとかなら他の女の子がひっきりなしに狙ってくるから彼女になっても振られる危険性は山ほどあるわ。
本当に、こんなのはよくある話し、よくある話よ。
婚約者の相手を奪えば、前の世界でも慰謝料はとれるよ!
だけど、苦労して分捕る慰謝料も微々たるものだ。
本当に嫌な思いをして相手二人がこれでもかという程不誠実でも300万とれたら良い方なの。
そしてお酒や遊びに明け暮れて、失恋の傷をいやす。
それが私が前世で生きて来た世界。
確かにフリードはイケメンで貴族、前の世界に直せば『イケメンエリート』凄く優良物件だよね。
そして、私の婚約者では確かにあるよ。
今の私とフリードの関係って、婚約者ではあるわ...だけど『愛している』かと言えば疑問だわね。
だって、顔合わせして、文を貰う事数回、お茶をした事数回、昔ならまるで小学生の清い交際だもん。
大人だとしても、お見合いして文通して、喫茶店でお茶を飲んだだけの相手にしか過ぎないじゃない。
それが幾ら一流企業のイケメン御曹司でも寝取られたからって恨むまではいかないわ。
精々が「ロゼ子の奴、あたしの彼を奪ってムカつくわ」と友達に愚痴を言って酒飲んで、1週間で忘れちゃうわよ。
ねぇ、執着心なんて、そんなに無いの解るよね。
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だって、もし正式に結婚した後にこんな事になったら、私は立場的にロゼを追求しなければならないし、泥沼の愛憎劇になるわ。
場合によっては私自らロゼに【国外追放】すら言い出さなければならなくなるわ。
最近のお義母様は凄く優しく、まるで本当の母の様に私に接してくれている。
私も、お義母様とは正直思えないが、年上の親友の様にお義母様を思っている。
そんなお義母さんの娘のロゼに酷い事はしたいとは思わないわ。
またフリードが手を出したのが【ロゼ】で本当に良かった。
そう思う。
もし手を出した相手が使用人や平民なら、貴族として処罰しなくてはならない。
もし、他家の貴族の令嬢なら、恐らく遺恨を残し家同士の確執を生む。
貴族の中に敵が出来るのは多分お父様も好ましくない筈。
だから、これは【不幸中の幸い】だったんだと思う事も出来るわ。
腹が立つと言えば腹が立つけど。
「マリアよ、ショックを受けているのは解るが、そこを通してはくれないか?」
「ごめんなさい、直ぐにお通し致します」
考え事していたら固まってしまったわ。
何やっているのかな?
私はお父様たちに部屋に入って貰った。
あれっ、だけど私…ほんの少しだけど、頭に来ているのかな?
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