33 / 91
第三十三話 過去 マリアは残酷な悪女...
しおりを挟む
「全く、あの馬鹿は本当に使えないわね」
「シャルロッテ様、余りそういう事は言わない方が...」
「そうね、まぁ当人の前では言わないわ」
「ですが、ロゼ様は伯爵家の方とはいえ次女ですよ? あの位持っているだけでも凄いと思いますが」
シャルロッテは少しイラつきながらシレ―ネの方をむきながら答えた。
「シレ―ネ、解っているわ...だからこそ、見るだけなのです、ドレーク伯爵は娘には甘い所がありますから、ロゼが言えば宝物であっても『貸す』と思います...その証拠に本来はマリア様の持ち物なのに、『幸運の女神の笑顔』をロゼが持っている位ですから」
恐らく、マリア様も妹には優しいのでしょう。
そうで無ければ、あの宝石箱をロゼが持っている訳が無い。
「シャルロッテ様、お聞きしても良いでしょうか?」
「どうしたのかしら? 改まって」
「あの、なんでマリア様でなくロゼさんなのでしょうか?」
「そうね、ロゼを除き全員が居ますから、伝えておいた方が良いわね」
【ロゼ派】
ロゼ=ドレーク (伯爵家)
シャルロッテ=ジャルジュ(伯爵家)
マリーネ=グラデウス(男爵家)父 王都警備隊 隊長 ※親友 シレ―ネ
シレ―ネ=フェルバン(男爵家)
ソフィ=マルゾーネ(準男爵家)
ケイト=アルトア(騎士爵家)
ティア=シャイン(騎士爵家)
シャルロン=ロワイエ(騎士爵家)
マレル=コーデニア(騎士爵家)
マーガレット=マンスリー(騎士爵家)
※ この世界の設定では『騎士爵=騎士』ではなく、一番下の正式な貴族が騎士爵です。
学者や、商家で実績をあげて騎士爵を貰い...剣も持った事も無い騎士爵も少数います。
ロゼ派の騎士爵の方の多くは...『殆どがこちら』です。
※ 長女、次女などについてはまだ考え中なので此処では書きません。
「私が何故、マリア様に手を出さないか? それは...マリア様は凄く怖い方だからよ...」
「シャルロッテ様が...怖いまた可笑しな事を言いますね」
《この方は、自分がのし上がる為なら何でもするし、王家すら恐れて無い様な人の筈ですが》
「マリア様が怖い? 何かの勘違いでは無いですか? お優しくて物静かな方ですよ」
「そうですよ...多分ビンタでもしたら、そのまま泣いてしまう様な方にしか思えませんよ?」
はぁ、あの怖さは直接、感じた人間にしか解らないわ。
まるで爬虫類みたいな感情の無い顔。
人を殺しても笑みを浮かべそうな破綻した性格。
そして、感情も無く人を殺せそうな、ガラス球みたいな目。
あれは、悪女...まるで黒薔薇を彷彿させる様な、悪魔の様な女。
あれは敵に回してはならない...恐ろしい女。
あの女が蛇の生まれ変わりだと言っても信じるわ。
「そうね、それじゃ私の仲間が私を裏切った場合、貴方達なら私はどうすると思う?」
「そうですね、私は絶対に裏切りませんが、家ごと潰されるか、場合によっては殺されるでしょうか?」
そこ迄しませんよ...そこ迄はね。
だが、マリア様は...それではすまない。
「正解...ではマリア様ならどうすると思う?」
「多分、笑って許してくれるのでは?」
「些細な事なら多分そう...だけど、本当に怒らせたら、恐らくは壮絶な拷問を与えて『殺して下さい』そう哀願する位死よりも残酷な事をすると思うわ」
「あはははっ、そんな冗談は止めて下さい! マリア様ですよ」
本当の怖さを知らないから、そう思うのね。
「そんな、生半可な人間をあの、イライザ様が派閥に望むと思う?」
「それは、なにか理由があるのでしょうか?」
「良いわ、話してあげる」
【さらに過去の話】
あの子は一体なんなのかしら?
大人ぶっていて、斜に構えているような気がする。
話掛ければ、話はしてくれるけど、それだけ。
観察してみていれば、良く解る。
人の輪に加わりたくない。
そう見えてくる。
自分が、伯爵家、それも私の家と違い古くからある家柄。
だから...『全てを見下している』多分、そう。
だが、それは私だから見破れた事。
他の人間には『地味で静かで気が弱い』完全にそう思わせている。
凄いわね...多分、それには誰も気がついていない。
イライザ様ですら...
だけど、私には解る。
あの子の凄さが。
公爵家の令嬢相手に普通に話、王族相手にも物怖じしないで話す。
そんな事が出来る人間が『地味で静かで気が弱い』わけ無いわ。
あれは、そうね、擬態だわ。
狼が犬に混じって生活するには...そうするしか無いわね。
さぞかし、この場も退屈で仕方ないのでしょうね。
私は彼女が気になって話しをしてみた。
「初めまして、マリアさん」
同じ伯爵家だ、これで良い筈よね。
「えーと、確かシャルロッテさんで良いのよね?」
「はい」
「どうかしたのかな?」
「いえ、退屈そうにしていましたので、お話しでもしませんか?」
「そうね、確かに暇ですから良いですよ」
やっぱり...違うじゃない。
本当に『地味で静かで気が弱い』そんな人間なら初見の人間相手にこんな普通に話せないわ。
そのまま普通に他愛のない会話を続けた。
そのまま続ければ良かったのだが、つい好奇心が起きてしまった。
だから、ついやってしまった。
「これは仮なんだけどさぁ...もし、爵位が上で気にくわない令嬢が居て引き摺り降ろしたいとしたらどうする? 」
《シャルロッテさんも、もしかして『読書家』なのかな? こういう時は、悪女物の本を参考に答えるのよね、多分》
「簡単ですわ、シャルロッテさん、そうですわね...相手に護衛が居ないなら、下賤な男に犯させれば、それで終わりです、恥ずかしくてもう表舞台には立てなくなります」
「あの、マリアさん」
「そうで無ければ、毒を顔に掛けて二目と見れない顔にしてしまうとか...」
「何をいっているの」
「後はどうにか誘拐して四肢切断のうえ死ぬまで拷問とか、王家への謀反の証拠をねつ造して国外追放...その上で盗賊に襲わせて奴隷落ちか、殺してしまうとかかな?この辺りが王道かもしれません」
「...凄い話ね」
「はい、私の知っている《本の中の》の令嬢ならこの位は当たり前の様にしていますよ~ ...他には手足切断して樽の中で死ぬまで飼うとか」
「そんな人...いるの」
「はい」
怖い...貴族の中には昔は夫の代わりに拷問をしていた夫人が居ると聞いたけど...まさか『その家系』なの。
知っているって...私はそこ迄危ない人物は知らない。
マリア様は...危なすぎる。
※注意:あくまでマリアは『悪女物の小説』の話を勘違いして話しています。
【元に戻る】
「あの、それ多分マリア様の冗談ですよ...」
「あのね、もし今聞いたのなら、私もそう思うわ...だけど、この話は幼児の時に聞いた話なの、文字も読めない様な子供だったら、こんな話し見なければ出来ないわ...その証拠にあの時の私は、暫く夜は眠れなくなってしまったわ」
「あの...本当ですか?」
《言われてみれば...マリア様は何時もつまらなそうに皆を見ていた...そして今は》
「良く考えたら...マリア様は、確かに他の方と違うし...観察するように私を見ていた気がします」
「昔の貴族の婦人には『家族を暗殺から守る』そういう仕事もあったと聞いた事があります...確かにマリア様は古い家系で長女ですね...」
「いい、私達はあくまで『法律の中』その中で搾取するのよ...それなら多分マリア様は『裏の顔』をしないと思うから、良いわね、あくまで『法の中』でのみロゼから搾取するのよ...すり替えや物を奪う事は無しよ...良いわね」
「「「「「「「「解りました」」」」」」」」
《これがシャルロッテ様が、マリア様に『様』をつける訳なのね...確かに貧乏だからお金が欲しい、だけどお金の為に地獄の様な人生は嫌すぎる》
《マリア様に裏の顔がある...確かにしっくりくる、どう考えても子供の時から、まるで自分の母親と話している錯覚がした...これがその原因だったのね》
《本当にロゼさんにこんな事してて大丈夫なのかな...不味い事ならないかな、私は...平和に暮らしたい》
誤解は加速していった。
「シャルロッテ様、余りそういう事は言わない方が...」
「そうね、まぁ当人の前では言わないわ」
「ですが、ロゼ様は伯爵家の方とはいえ次女ですよ? あの位持っているだけでも凄いと思いますが」
シャルロッテは少しイラつきながらシレ―ネの方をむきながら答えた。
「シレ―ネ、解っているわ...だからこそ、見るだけなのです、ドレーク伯爵は娘には甘い所がありますから、ロゼが言えば宝物であっても『貸す』と思います...その証拠に本来はマリア様の持ち物なのに、『幸運の女神の笑顔』をロゼが持っている位ですから」
恐らく、マリア様も妹には優しいのでしょう。
そうで無ければ、あの宝石箱をロゼが持っている訳が無い。
「シャルロッテ様、お聞きしても良いでしょうか?」
「どうしたのかしら? 改まって」
「あの、なんでマリア様でなくロゼさんなのでしょうか?」
「そうね、ロゼを除き全員が居ますから、伝えておいた方が良いわね」
【ロゼ派】
ロゼ=ドレーク (伯爵家)
シャルロッテ=ジャルジュ(伯爵家)
マリーネ=グラデウス(男爵家)父 王都警備隊 隊長 ※親友 シレ―ネ
シレ―ネ=フェルバン(男爵家)
ソフィ=マルゾーネ(準男爵家)
ケイト=アルトア(騎士爵家)
ティア=シャイン(騎士爵家)
シャルロン=ロワイエ(騎士爵家)
マレル=コーデニア(騎士爵家)
マーガレット=マンスリー(騎士爵家)
※ この世界の設定では『騎士爵=騎士』ではなく、一番下の正式な貴族が騎士爵です。
学者や、商家で実績をあげて騎士爵を貰い...剣も持った事も無い騎士爵も少数います。
ロゼ派の騎士爵の方の多くは...『殆どがこちら』です。
※ 長女、次女などについてはまだ考え中なので此処では書きません。
「私が何故、マリア様に手を出さないか? それは...マリア様は凄く怖い方だからよ...」
「シャルロッテ様が...怖いまた可笑しな事を言いますね」
《この方は、自分がのし上がる為なら何でもするし、王家すら恐れて無い様な人の筈ですが》
「マリア様が怖い? 何かの勘違いでは無いですか? お優しくて物静かな方ですよ」
「そうですよ...多分ビンタでもしたら、そのまま泣いてしまう様な方にしか思えませんよ?」
はぁ、あの怖さは直接、感じた人間にしか解らないわ。
まるで爬虫類みたいな感情の無い顔。
人を殺しても笑みを浮かべそうな破綻した性格。
そして、感情も無く人を殺せそうな、ガラス球みたいな目。
あれは、悪女...まるで黒薔薇を彷彿させる様な、悪魔の様な女。
あれは敵に回してはならない...恐ろしい女。
あの女が蛇の生まれ変わりだと言っても信じるわ。
「そうね、それじゃ私の仲間が私を裏切った場合、貴方達なら私はどうすると思う?」
「そうですね、私は絶対に裏切りませんが、家ごと潰されるか、場合によっては殺されるでしょうか?」
そこ迄しませんよ...そこ迄はね。
だが、マリア様は...それではすまない。
「正解...ではマリア様ならどうすると思う?」
「多分、笑って許してくれるのでは?」
「些細な事なら多分そう...だけど、本当に怒らせたら、恐らくは壮絶な拷問を与えて『殺して下さい』そう哀願する位死よりも残酷な事をすると思うわ」
「あはははっ、そんな冗談は止めて下さい! マリア様ですよ」
本当の怖さを知らないから、そう思うのね。
「そんな、生半可な人間をあの、イライザ様が派閥に望むと思う?」
「それは、なにか理由があるのでしょうか?」
「良いわ、話してあげる」
【さらに過去の話】
あの子は一体なんなのかしら?
大人ぶっていて、斜に構えているような気がする。
話掛ければ、話はしてくれるけど、それだけ。
観察してみていれば、良く解る。
人の輪に加わりたくない。
そう見えてくる。
自分が、伯爵家、それも私の家と違い古くからある家柄。
だから...『全てを見下している』多分、そう。
だが、それは私だから見破れた事。
他の人間には『地味で静かで気が弱い』完全にそう思わせている。
凄いわね...多分、それには誰も気がついていない。
イライザ様ですら...
だけど、私には解る。
あの子の凄さが。
公爵家の令嬢相手に普通に話、王族相手にも物怖じしないで話す。
そんな事が出来る人間が『地味で静かで気が弱い』わけ無いわ。
あれは、そうね、擬態だわ。
狼が犬に混じって生活するには...そうするしか無いわね。
さぞかし、この場も退屈で仕方ないのでしょうね。
私は彼女が気になって話しをしてみた。
「初めまして、マリアさん」
同じ伯爵家だ、これで良い筈よね。
「えーと、確かシャルロッテさんで良いのよね?」
「はい」
「どうかしたのかな?」
「いえ、退屈そうにしていましたので、お話しでもしませんか?」
「そうね、確かに暇ですから良いですよ」
やっぱり...違うじゃない。
本当に『地味で静かで気が弱い』そんな人間なら初見の人間相手にこんな普通に話せないわ。
そのまま普通に他愛のない会話を続けた。
そのまま続ければ良かったのだが、つい好奇心が起きてしまった。
だから、ついやってしまった。
「これは仮なんだけどさぁ...もし、爵位が上で気にくわない令嬢が居て引き摺り降ろしたいとしたらどうする? 」
《シャルロッテさんも、もしかして『読書家』なのかな? こういう時は、悪女物の本を参考に答えるのよね、多分》
「簡単ですわ、シャルロッテさん、そうですわね...相手に護衛が居ないなら、下賤な男に犯させれば、それで終わりです、恥ずかしくてもう表舞台には立てなくなります」
「あの、マリアさん」
「そうで無ければ、毒を顔に掛けて二目と見れない顔にしてしまうとか...」
「何をいっているの」
「後はどうにか誘拐して四肢切断のうえ死ぬまで拷問とか、王家への謀反の証拠をねつ造して国外追放...その上で盗賊に襲わせて奴隷落ちか、殺してしまうとかかな?この辺りが王道かもしれません」
「...凄い話ね」
「はい、私の知っている《本の中の》の令嬢ならこの位は当たり前の様にしていますよ~ ...他には手足切断して樽の中で死ぬまで飼うとか」
「そんな人...いるの」
「はい」
怖い...貴族の中には昔は夫の代わりに拷問をしていた夫人が居ると聞いたけど...まさか『その家系』なの。
知っているって...私はそこ迄危ない人物は知らない。
マリア様は...危なすぎる。
※注意:あくまでマリアは『悪女物の小説』の話を勘違いして話しています。
【元に戻る】
「あの、それ多分マリア様の冗談ですよ...」
「あのね、もし今聞いたのなら、私もそう思うわ...だけど、この話は幼児の時に聞いた話なの、文字も読めない様な子供だったら、こんな話し見なければ出来ないわ...その証拠にあの時の私は、暫く夜は眠れなくなってしまったわ」
「あの...本当ですか?」
《言われてみれば...マリア様は何時もつまらなそうに皆を見ていた...そして今は》
「良く考えたら...マリア様は、確かに他の方と違うし...観察するように私を見ていた気がします」
「昔の貴族の婦人には『家族を暗殺から守る』そういう仕事もあったと聞いた事があります...確かにマリア様は古い家系で長女ですね...」
「いい、私達はあくまで『法律の中』その中で搾取するのよ...それなら多分マリア様は『裏の顔』をしないと思うから、良いわね、あくまで『法の中』でのみロゼから搾取するのよ...すり替えや物を奪う事は無しよ...良いわね」
「「「「「「「「解りました」」」」」」」」
《これがシャルロッテ様が、マリア様に『様』をつける訳なのね...確かに貧乏だからお金が欲しい、だけどお金の為に地獄の様な人生は嫌すぎる》
《マリア様に裏の顔がある...確かにしっくりくる、どう考えても子供の時から、まるで自分の母親と話している錯覚がした...これがその原因だったのね》
《本当にロゼさんにこんな事してて大丈夫なのかな...不味い事ならないかな、私は...平和に暮らしたい》
誤解は加速していった。
36
お気に入りに追加
4,537
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢、猛省中!!
***あかしえ
恋愛
「君との婚約は破棄させてもらう!」
――この国の王妃となるべく、幼少の頃から悪事に悪事を重ねてきた公爵令嬢ミーシャは、狂おしいまでに愛していた己の婚約者である第二王子に、全ての罪を暴かれ断頭台へと送られてしまう。
処刑される寸前――己の前世とこの世界が少女漫画の世界であることを思い出すが、全ては遅すぎた。
今度生まれ変わるなら、ミーシャ以外のなにかがいい……と思っていたのに、気付いたら幼少期へと時間が巻き戻っていた!?
己の罪を悔い、今度こそ善行を積み、彼らとは関わらず静かにひっそりと生きていこうと決意を新たにしていた彼女の下に現れたのは……?!
襲い来るかもしれないシナリオの強制力、叶わない恋、
誰からも愛されるあの子に対する狂い出しそうな程の憎しみへの恐怖、
誰にもきっと分からない……でも、これの全ては自業自得。
今度こそ、私は私が傷つけてきた全ての人々を…………救うために頑張ります!
虐げられていた姉はひと月後には幸せになります~全てを奪ってきた妹やそんな妹を溺愛する両親や元婚約者には負けませんが何か?~
***あかしえ
恋愛
「どうしてお姉様はそんなひどいことを仰るの?!」
妹ベディは今日も、大きなまるい瞳に涙をためて私に喧嘩を売ってきます。
「そうだぞ、リュドミラ!君は、なぜそんな冷たいことをこんなかわいいベディに言えるんだ!」
元婚約者や家族がそうやって妹を甘やかしてきたからです。
両親は反省してくれたようですが、妹の更生には至っていません!
あとひと月でこの地をはなれ結婚する私には時間がありません。
他人に迷惑をかける前に、この妹をなんとかしなくては!
「結婚!?どういうことだ!」って・・・元婚約者がうるさいのですがなにが「どういうこと」なのですか?
あなたにはもう関係のない話ですが?
妹は公爵令嬢の婚約者にまで手を出している様子!ああもうっ本当に面倒ばかり!!
ですが公爵令嬢様、あなたの所業もちょぉっと問題ありそうですね?
私、いろいろ調べさせていただいたんですよ?
あと、人の婚約者に色目を使うのやめてもらっていいですか?
・・・××しますよ?
時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
屋月 トム伽
恋愛
ifとして、時間が戻る前の半年間を時々入れます。(リディアとオズワルド以外はなかった事になっているのでifとしてます。)
私は、リディア・ウォード侯爵令嬢19歳だ。
婚約者のレオンハルト・グラディオ様はこの国の第2王子だ。
レオン様の誕生日パーティーで、私はエスコートなしで行くと、婚約者のレオン様はアリシア男爵令嬢と仲睦まじい姿を見せつけられた。
一人壁の花になっていると、レオン様の兄のアレク様のご友人オズワルド様と知り合う。
話が弾み、つい地がでそうになるが…。
そして、パーティーの控室で私は襲われ、倒れてしまった。
朦朧とする意識の中、最後に見えたのはオズワルド様が私の名前を叫びながら控室に飛び込んでくる姿だった…。
そして、目が覚めると、オズワルド様と半年前に時間が戻っていた。
レオン様との婚約を避ける為に、オズワルド様と婚約することになり、二人の日常が始まる。
ifとして、時間が戻る前の半年間を時々入れます。
第14回恋愛小説大賞にて奨励賞受賞
乳だけ立派なバカ女に婚約者の王太子を奪われました。別にそんなバカ男はいらないから復讐するつもりは無かったけど……
三葉 空
恋愛
「ごめん、シアラ。婚約破棄ってことで良いかな?」
ヘラヘラと情けない顔で言われる私は、公爵令嬢のシアラ・マークレイと申します。そして、私に婚約破棄を言い渡すのはこの国の王太子、ホリミック・ストラティス様です。
何でも話を聞く所によると、伯爵令嬢のマミ・ミューズレイに首ったけになってしまったそうな。お気持ちは分かります。あの女の乳のデカさは有名ですから。
えっ? もう既に男女の事を終えて、子供も出来てしまったと? 本当は後で国王と王妃が直々に詫びに来てくれるのだけど、手っ取り早く自分の口から伝えてしまいたかったですって? 本当に、自分勝手、ワガママなお方ですね。
正直、そちらから頼んで来ておいて、そんな一方的に婚約破棄を言い渡されたこと自体は腹が立ちますが、あなたという男に一切の未練はありません。なぜなら、あまりにもバカだから。
どうぞ、バカ同士でせいぜい幸せになって下さい。私は特に復讐するつもりはありませんから……と思っていたら、元王太子で、そのバカ王太子よりも有能なお兄様がご帰還されて、私を気に入って下さって……何だか、復讐できちゃいそうなんですけど?
私の頑張りは、とんだ無駄骨だったようです
風見ゆうみ
恋愛
私、リディア・トゥーラル男爵令嬢にはジッシー・アンダーソンという婚約者がいた。ある日、学園の中庭で彼が女子生徒に告白され、その生徒と抱き合っているシーンを大勢の生徒と一緒に見てしまった上に、その場で婚約破棄を要求されてしまう。
婚約破棄を要求されてすぐに、ミラン・ミーグス公爵令息から求婚され、ひそかに彼に思いを寄せていた私は、彼の申し出を受けるか迷ったけれど、彼の両親から身を引く様にお願いされ、ミランを諦める事に決める。
そんな私は、学園を辞めて遠くの街に引っ越し、平民として新しい生活を始めてみたんだけど、ん? 誰かからストーカーされてる? それだけじゃなく、ミランが私を見つけ出してしまい…!?
え、これじゃあ、私、何のために引っ越したの!?
※恋愛メインで書くつもりですが、ざまぁ必要のご意見があれば、微々たるものになりますが、ざまぁを入れるつもりです。
※ざまぁ希望をいただきましたので、タグを「ざまぁ」に変更いたしました。
※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法も存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。
【完結】愛してるなんて言うから
空原海
恋愛
「メアリー、俺はこの婚約を破棄したい」
婚約が決まって、三年が経とうかという頃に切り出された婚約破棄。
婚約の理由は、アラン様のお父様とわたしのお母様が、昔恋人同士だったから。
――なんだそれ。ふざけてんのか。
わたし達は婚約解消を前提とした婚約を、互いに了承し合った。
第1部が恋物語。
第2部は裏事情の暴露大会。親世代の愛憎確執バトル、スタートッ!
※ 一話のみ挿絵があります。サブタイトルに(※挿絵あり)と表記しております。
苦手な方、ごめんなさい。挿絵の箇所は、するーっと流してくださると幸いです。
私も貴方を愛さない〜今更愛していたと言われても困ります
せいめ
恋愛
『小説年間アクセスランキング2023』で10位をいただきました。
読んでくださった方々に心から感謝しております。ありがとうございました。
「私は君を愛することはないだろう。
しかし、この結婚は王命だ。不本意だが、君とは白い結婚にはできない。貴族の義務として今宵は君を抱く。
これを終えたら君は領地で好きに生活すればいい」
結婚初夜、旦那様は私に冷たく言い放つ。
この人は何を言っているのかしら?
そんなことは言われなくても分かっている。
私は誰かを愛することも、愛されることも許されないのだから。
私も貴方を愛さない……
侯爵令嬢だった私は、ある日、記憶喪失になっていた。
そんな私に冷たい家族。その中で唯一優しくしてくれる義理の妹。
記憶喪失の自分に何があったのかよく分からないまま私は王命で婚約者を決められ、強引に結婚させられることになってしまった。
この結婚に何の希望も持ってはいけないことは知っている。
それに、婚約期間から冷たかった旦那様に私は何の期待もしていない。
そんな私は初夜を迎えることになる。
その初夜の後、私の運命が大きく動き出すことも知らずに……
よくある記憶喪失の話です。
誤字脱字、申し訳ありません。
ご都合主義です。
婚約破棄ですか? ならば国王に溺愛されている私が断罪致します。
久方
恋愛
「エミア・ローラン! お前との婚約を破棄する!」
煌びやかな舞踏会の真っ最中に突然、婚約破棄を言い渡されたエミア・ローラン。
その理由とやらが、とてつもなくしょうもない。
だったら良いでしょう。
私が綺麗に断罪して魅せますわ!
令嬢エミア・ローランの考えた秘策とは!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる