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第八話 過去 目の曇った貴公子
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俺は生まれて初めて父上に殴られた。
「お前みたいな奴は息子とは思いたくない、はっきり言えば顔も見たくない」
そこ迄いわれた。
俺の何処がいけなかったんだ。
最初に会った時はマリアは凄く物静かで大人しい子だと思っていた。
【この人こそが俺が守るべき存在なんだ】
本当にそう思った。
文を交わしても、お茶を一緒に飲んでも静かな時間が続く。
それは穏やかな掛け替えない時間だった。
だが、それは《間違った物》だとこの時は知らなかった。
まさか、あの、お淑やかで寡黙な彼女が、実の妹を虐め、虐待していたなんて俺は知らなかった。
いつの様にマリアと会話を楽しみ、家に帰る為に馬車に乗り込む時だった。
木の陰で震えている少女を見つけた。
貴族の男として声を掛けない訳にはいかない。
それ以外にも男としての保護欲が出た。
「どうしたんだい、何故泣いているんだい」
大きな声を出さないで出来るだけ穏やかな声で話掛けた。
怯えている者と話すにはこの方法が良い。
「フリード様、お見苦しい所を見られてしまいました」
彼女はマリアの妹のロゼだった、将来は俺の義妹になる存在。
ますます放って置く訳にはいかない。
「そんな所で泣いているなんて、何かあったのかい? 俺でよければ話を聞くよ」
彼女は左手を振るわせていた。
これはどう考えてもただ事じゃない。
「その...フリード様に言える事ではありません...ですが騙されないで下さい」
彼女はそれだけ言うと走り去って行ってしまった。
誰にも言えない、だが彼女を泣かせる様な事が確実に起きている。
将来の義兄としては放って置けない。
俺は、ロゼに何があったのか自分で調べる事にした。
幸いな事に、俺はマリアと違い社交的だったから、ロゼの友人の貴族の令嬢とコンタクトがとれた。
【貴公子】そう呼ばれていた事が役に立ったのかも知れない。
このあだ名のお陰で信頼が得られて、無事ロゼの友人のお茶会に参加する事が出来た。
勿論、その日、都合が悪くロゼが参加できないのは確認済みだ。
【お茶会当日】
俺は王都でも有名なサンスマという店の高級砂糖菓子を持って参加した。
これなら女の子受けも良い筈だ。
お茶会で目にした物は、自分以外は全員女しかいないという光景だった。
男の俺がお茶会に参加するのが珍しいのか、沢山の女性に囲まれて質問攻めにあった。
他愛の無い会話をしながら、気づかれない様にロゼへの話に切り替えていく。
「そう言えば、婚約者の妹のロゼが元気が無いのだが、何か知っているかい?」
「「「「「「...」」」」」」
さっき迄、煩い位に話していたのに、急に押し黙った。
「なにか知っていそうだね」
明かに、何か知っていそうだ。
「あの...此処だけの話で、お怒りにならない、そういう約束であれば、お話ししたい事があります」
「ああっ約束しよう」
「それなら...」
聞くんじゃ無かった。
まさか、自分の婚約者のマリアがそんな酷い奴だったなんて知りたくもなかった。
「ロゼはマリア様に何時も古い物を押し付けられていました、宝石からドレスまで全部マリア様のおさがりばかりで、お可哀想に新しい物を身に着けて来た事は少ないです」
「その様な事が」
「はい、それに何時もマリア様の取り巻きに、怒られ、時には怒鳴られ本当に不憫に見えました」
「そうですわ、楽しくお茶会をしていても、『もう帰る時間だから』とマリア様の連れに無理やり家に連れ帰られる事もしばしありましたわ」
これで決まりだ...やはりマリアは黒だった。
「色々教えてくれてありがとう」
「「「「「「どう致しまして」」」」」」
【令嬢SIDE】
「あの、マリ―ネ、本当にこれで良かったのかな?」
「あら、シレ―ネ、さっきの私達の発言になにか問題でもありましたかしら? 別にわたくし、嘘は申してませんわよ」
「そうね...言われて見れば嘘は無いわ」
「でしょう? それをどうとるのかは彼方の自由、ロゼから送り物を貰っているから『多少の贔屓』はありますが、嘘をついていない以上責任なんてありませんわよ! おーほほほっ」
貴族って本当に怖いわ。
ロゼの身に着けている物は、家に代々伝わる様な高価な物ばかり、それに対してマリア様の身に着けている物は今も王都で普通に買える物ばかりです。
恐らくロゼの身に着けている宝石の1つもあれば、下手すればマリア様の持っている物全てが買えてしまうかも知れません。
マリア様の取り巻きは、恐らくロゼのお母様がつけた者でしょう。
確かに良く怒られていましたが、それはロゼがマナー違反をしたり、余りにもマリア様に対して理不尽な物言いをしたからです。
悪いのはロゼです。
それに『もう帰るじかんだから』と連れ去られたのは、その後に家で家庭教師がお待ちだったからですよ...
【白でも黒に自分の利益しだいでしてしまう】自分も含め貴族令嬢とは怖い者ですね。
だけど、幾らロゼが頑張ろうと私達が嘘の情報を流そうが、あの貴公子と名高いフリード様が騙される訳ないでしょうに。
私は...
「あのさぁ、マリ―ネ、嘘は言ってないにしても、誤解する様な事はいうべきでは無いと思う」
「そうね、私もそう思うわ」
もう一人は気がついたようですね...
「何よシレ―ネ、貴方はロゼの味方しない訳」
「しない、私は、どちらかと言えばロゼが悪いと思うもの、そう思わないマレル」
「そうね...マリーネ、私もシレ―ネの方が正しいと思うわ」
「本当にノリが悪いわ、まぁ良いわ、話していても面白くないから行くわ」
「そうね」
本当に馬鹿ね、私達は貴族令嬢なのよ、それも此処にいるのは子爵以下の家柄のね...【強い方について弱い者を叩き潰し、引き上げて貰う】それが私達よ!
確かにロゼは色々な物はくれるけど、所詮はただの金づるでしかない、それに対してマリア様はドレーク伯爵家の正当な後継者。
どちらにつくか決まっているわ。
「ロゼ」「マリア様」 何故「様」をつけて呼ばれているのか、あの方達は解らないのでしょうね。
そして上位貴族で伯爵家の後継者であるから、あちこちに目を光らせている人間がいる。
あそこの使用人は恐らく、ドレーク家の者だわ。
こういう積み重ねが将来、自分の為になるのに...本当に馬鹿が多いわ。
シレ―ネは知らなかった...フリードが自分が思っていた以上にボンクラだった事実を。
【フリードSIDE】
令嬢6人が言うのだからそこに嘘偽りはない筈だ。
ただのお茶会の場とはいえ、マリアの婚約者の俺にあの様なことは普通は言わない。
俺の顔を見て暗くなり「此処だけの話」と前置きして話した。
しかも、よく見たら体も少し震えている様に見えた。
恐らくは彼女達は、マリアがひいてはドレーク家が怖い筈だ。
それでも、ロゼの友人だったからだろう...体を震わせながらも真実を話してくれた。
ならば、俺はそれに答えたい。
彼女達の友人の俺がロゼを助ける事こそが、彼女達の信頼に答える唯一の方法だ。
こうして目の曇った貴公子の暴走が始まろうとしていた。
「お前みたいな奴は息子とは思いたくない、はっきり言えば顔も見たくない」
そこ迄いわれた。
俺の何処がいけなかったんだ。
最初に会った時はマリアは凄く物静かで大人しい子だと思っていた。
【この人こそが俺が守るべき存在なんだ】
本当にそう思った。
文を交わしても、お茶を一緒に飲んでも静かな時間が続く。
それは穏やかな掛け替えない時間だった。
だが、それは《間違った物》だとこの時は知らなかった。
まさか、あの、お淑やかで寡黙な彼女が、実の妹を虐め、虐待していたなんて俺は知らなかった。
いつの様にマリアと会話を楽しみ、家に帰る為に馬車に乗り込む時だった。
木の陰で震えている少女を見つけた。
貴族の男として声を掛けない訳にはいかない。
それ以外にも男としての保護欲が出た。
「どうしたんだい、何故泣いているんだい」
大きな声を出さないで出来るだけ穏やかな声で話掛けた。
怯えている者と話すにはこの方法が良い。
「フリード様、お見苦しい所を見られてしまいました」
彼女はマリアの妹のロゼだった、将来は俺の義妹になる存在。
ますます放って置く訳にはいかない。
「そんな所で泣いているなんて、何かあったのかい? 俺でよければ話を聞くよ」
彼女は左手を振るわせていた。
これはどう考えてもただ事じゃない。
「その...フリード様に言える事ではありません...ですが騙されないで下さい」
彼女はそれだけ言うと走り去って行ってしまった。
誰にも言えない、だが彼女を泣かせる様な事が確実に起きている。
将来の義兄としては放って置けない。
俺は、ロゼに何があったのか自分で調べる事にした。
幸いな事に、俺はマリアと違い社交的だったから、ロゼの友人の貴族の令嬢とコンタクトがとれた。
【貴公子】そう呼ばれていた事が役に立ったのかも知れない。
このあだ名のお陰で信頼が得られて、無事ロゼの友人のお茶会に参加する事が出来た。
勿論、その日、都合が悪くロゼが参加できないのは確認済みだ。
【お茶会当日】
俺は王都でも有名なサンスマという店の高級砂糖菓子を持って参加した。
これなら女の子受けも良い筈だ。
お茶会で目にした物は、自分以外は全員女しかいないという光景だった。
男の俺がお茶会に参加するのが珍しいのか、沢山の女性に囲まれて質問攻めにあった。
他愛の無い会話をしながら、気づかれない様にロゼへの話に切り替えていく。
「そう言えば、婚約者の妹のロゼが元気が無いのだが、何か知っているかい?」
「「「「「「...」」」」」」
さっき迄、煩い位に話していたのに、急に押し黙った。
「なにか知っていそうだね」
明かに、何か知っていそうだ。
「あの...此処だけの話で、お怒りにならない、そういう約束であれば、お話ししたい事があります」
「ああっ約束しよう」
「それなら...」
聞くんじゃ無かった。
まさか、自分の婚約者のマリアがそんな酷い奴だったなんて知りたくもなかった。
「ロゼはマリア様に何時も古い物を押し付けられていました、宝石からドレスまで全部マリア様のおさがりばかりで、お可哀想に新しい物を身に着けて来た事は少ないです」
「その様な事が」
「はい、それに何時もマリア様の取り巻きに、怒られ、時には怒鳴られ本当に不憫に見えました」
「そうですわ、楽しくお茶会をしていても、『もう帰る時間だから』とマリア様の連れに無理やり家に連れ帰られる事もしばしありましたわ」
これで決まりだ...やはりマリアは黒だった。
「色々教えてくれてありがとう」
「「「「「「どう致しまして」」」」」」
【令嬢SIDE】
「あの、マリ―ネ、本当にこれで良かったのかな?」
「あら、シレ―ネ、さっきの私達の発言になにか問題でもありましたかしら? 別にわたくし、嘘は申してませんわよ」
「そうね...言われて見れば嘘は無いわ」
「でしょう? それをどうとるのかは彼方の自由、ロゼから送り物を貰っているから『多少の贔屓』はありますが、嘘をついていない以上責任なんてありませんわよ! おーほほほっ」
貴族って本当に怖いわ。
ロゼの身に着けている物は、家に代々伝わる様な高価な物ばかり、それに対してマリア様の身に着けている物は今も王都で普通に買える物ばかりです。
恐らくロゼの身に着けている宝石の1つもあれば、下手すればマリア様の持っている物全てが買えてしまうかも知れません。
マリア様の取り巻きは、恐らくロゼのお母様がつけた者でしょう。
確かに良く怒られていましたが、それはロゼがマナー違反をしたり、余りにもマリア様に対して理不尽な物言いをしたからです。
悪いのはロゼです。
それに『もう帰るじかんだから』と連れ去られたのは、その後に家で家庭教師がお待ちだったからですよ...
【白でも黒に自分の利益しだいでしてしまう】自分も含め貴族令嬢とは怖い者ですね。
だけど、幾らロゼが頑張ろうと私達が嘘の情報を流そうが、あの貴公子と名高いフリード様が騙される訳ないでしょうに。
私は...
「あのさぁ、マリ―ネ、嘘は言ってないにしても、誤解する様な事はいうべきでは無いと思う」
「そうね、私もそう思うわ」
もう一人は気がついたようですね...
「何よシレ―ネ、貴方はロゼの味方しない訳」
「しない、私は、どちらかと言えばロゼが悪いと思うもの、そう思わないマレル」
「そうね...マリーネ、私もシレ―ネの方が正しいと思うわ」
「本当にノリが悪いわ、まぁ良いわ、話していても面白くないから行くわ」
「そうね」
本当に馬鹿ね、私達は貴族令嬢なのよ、それも此処にいるのは子爵以下の家柄のね...【強い方について弱い者を叩き潰し、引き上げて貰う】それが私達よ!
確かにロゼは色々な物はくれるけど、所詮はただの金づるでしかない、それに対してマリア様はドレーク伯爵家の正当な後継者。
どちらにつくか決まっているわ。
「ロゼ」「マリア様」 何故「様」をつけて呼ばれているのか、あの方達は解らないのでしょうね。
そして上位貴族で伯爵家の後継者であるから、あちこちに目を光らせている人間がいる。
あそこの使用人は恐らく、ドレーク家の者だわ。
こういう積み重ねが将来、自分の為になるのに...本当に馬鹿が多いわ。
シレ―ネは知らなかった...フリードが自分が思っていた以上にボンクラだった事実を。
【フリードSIDE】
令嬢6人が言うのだからそこに嘘偽りはない筈だ。
ただのお茶会の場とはいえ、マリアの婚約者の俺にあの様なことは普通は言わない。
俺の顔を見て暗くなり「此処だけの話」と前置きして話した。
しかも、よく見たら体も少し震えている様に見えた。
恐らくは彼女達は、マリアがひいてはドレーク家が怖い筈だ。
それでも、ロゼの友人だったからだろう...体を震わせながらも真実を話してくれた。
ならば、俺はそれに答えたい。
彼女達の友人の俺がロゼを助ける事こそが、彼女達の信頼に答える唯一の方法だ。
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