創世の炎

3章 続く不安と、堕天使の野望

第10話「違和感と見えた決着」

葵の問いかけに楓が面白くないからと答えるそこで葵は違和感を感じていた。


(葵視点)


「・・・。(さっきのチャンスで完全に私を倒せたはずなのに何故？分からないけどもしかしたら……)」


「もう攻撃してもいいの…？」


楓は軽くジャンプしつつ首を傾げながら葵に聞く


「聞かずに攻撃してくればいいでしょ」


「それだと面白くないって言ったはず」


「はぁ……」


葵は楓に挑発してみるも楓はそれに乗らず答えるだけだったので葵はため息をついた。


「何故、ため息……？」


「ため息だって吐きたくなるわよ…」


「意味分からない…」


「今の楓さんには分からなくて大丈夫よ！！！」


そう楓さんとやり取りをしつつ私は楓さんに攻撃をする為突撃した。


「なっ！？」


「シャイニング・ボール」


私は右手に力を込め技名言うと、右手が光り出しその直後光る丸いボールが出現し楓さんに向かって行く。


(ドッゴォーーン)


「きゃぁぁぁぁーーーー！！！」


楓さんは大きな悲鳴を上げながら吹き飛んだ。


「・・・。」


私は楓さんが吹き飛んだ方を見つめる。まだ起き上がって来るかもしれないから、だけど数分経っても起き上がって来ない。


「倒したのかしら…？」


私は様子を見る為少しずつ楓さんの方へと近づいて行く。そしてーー


「あっ……」


「……(キュゥ～～)」


その場に着いて見ると楓さんは完全に伸びていた。


「ふぅ……」


私は安堵し少し落ち着いた。


「さて、楓さんを連れて帰りましょう」


そして私は伸びている楓さんを背負い私の家へと向かうのだった。


(その頃、堕天使城ではーー)


「すみません、焔楓が負けてしまいました」


目の前に居る人物に土下座をしつつ謝って居る男、堕天使ベリアルだ。


「何だとっ！あれだけ水木　葵には気をつけろと注意しただろう！！」


そして謝って居る男の前に居る人物は元天使で現在堕天使ルシファーである。


「すみません、すみません。」


堕天使ベリアルは土下座をしながら必死に堕天使ルシファーに謝っている。


「もう良い、お前は消えろ！デスキャノン」


(ドドォォーーン)


「フンッ！(しかし、不死鳥の力が再びあちら側に行ってしまったとなると厄介だな……。また奪って来なければ・・・」


堕天使ルシファーはベリアルを木っ端微塵にし考え込むようにしながら再び楓を狙う作戦を考えるのだった。


(葵の家・楓視点)


「う、うーん。此処は…？」


(ガチャリッ)


「良かった。目が覚めたのね、楓さん」


「あ、葵先輩……」


(ギュッ！)


「ふぇ！？」


すると突然、葵が部屋に入ってきたかと思った瞬間楓に抱きついた。突然の出来事だったので楓はビックリしながら変な声を出した。


「良かった、本当に良かった～」


「葵先輩、どうしたんですか！？」


葵は未だに楓に抱きついたままそう口にする。楓は現状未だに何が何だか分かってない様子である。


「楓さん、操られてたのよ？」


「えっ！？あ、確か堕天使ルシファーって奴に会ってそこから何か言われて意識が飛んで・・・」


葵の言葉を聞いて考え込む楓。しかし記憶がうろ覚えであまりハッキリとは覚えていないのだった。


「えっと、葵先輩そろそろ何というか離れて欲しいと言うか……」


「えっ、あっ、ごめんなさい！」


葵は楓言われ現在の状態に気づき少し顔を赤くしながら楓から離れる。


「いや、大丈夫ですよ！」


「本当にごめんなさい、余りにも嬉しくって」


「ふふっ大丈夫ですってば！」


「わっ、笑わなくなって！」


2人は少し顔を赤くし照れながら笑う


「あっ、葵先輩！」


「ん、何かしら？」


「ただいまです♪」


「お帰りなさい、楓さん♪」


楓は堕天使ベリアルに連れ去られルシファーに操られるも、水木　葵の活躍により無事に戻って来たのだった。しかしまだ戦いは始まったばかり。これから堕天使達はどう動き出し、楓達にどう攻めて来るのだろうかーー。