287 / 330
8章 導かれる未来
286話 利益を狙って
しおりを挟む
ようやく、ブラック家に帰ってきた。どこか、懐かしくもあるな。みんなも、同じような感じらしい。腰を落ち着けたいところではあるが、まずは重要な仕事がある。
ラナとの同盟関係を受けることは決まったが、その内容についてはまだ決まっていない。ということで、どうするかを決めるつもりだ。
ただ、事は大きくなりそうだからな。ブラック家の中でも、意思を統一しておいた方が良いだろう。その上でまず話を通すべき相手は決まっている。ミルラとジャンだ。ふたりが、ブラック家の運営の中心と言って良いからな。
もちろん、家族にも話を通すつもりではある。だが、最初に選ぶべき相手だというだけだ。ということで、ふたりに話を通していく。
「ジャン、ミルラ、相談したいことがあるんだ。ラナからブラック領を会場に同盟関係を結ぶという話をされて受けたのだが、どう思う?」
「僕としては、反対する理由はありませんね。詳細を詰める必要はあるでしょうけど」
「ラナ様の意図は、理解できるところでございます。私としても、賛成させていただきます」
特に悩んだ様子もないし、実は事前に話が通っていたりするのだろうか。そうだとすると、ラナはかなりしたたかだ。まあ、聞いたところで、答えは帰ってこないよな。俺の言い回しからして、知ったばかりというのは伝わっているだろうし。
というか、俺の仮説が正しいとしても、大きな問題にはならないだろうからな。なにせ、相手はラナなのだから。そして、ミルラとジャンが受けると決めているのだから。
いくらなんでも、ラナとふたりが結託して俺を追い落とそうとしているとは思えない。そんな人達ではないからな。
「そんなものか? もう少し反対されるのかもしれないと思っていたが」
「実際、ブラック家の利益は大きいんですよ。そこから見たら、賛成する方が都合が良いんです」
「レックス様は慕われておりますからね。あれは、演技ではないでしょう。私には、よく分かることでございます」
判断としては、普通だろうか。ふたりとも自然体だから、困っているのを隠している感じでもない。なら、急に話を持っていって迷惑をかけた訳ではなさそうだ。とりあえず、安心だな。
あくまで、実務はふたりの領分だからな。あまり勝手な判断をするのも問題だろう。とはいえ、決定するのは俺でなくてはならないだろうが。
「そうか。なら良いんだ。相談する前に判断する必要があったからな。勝手なことをして、済まないとは思うが」
「いえ。当主の役割は、そういうものですから。僕達の都合を考えてくれるのは嬉しいですけど、おもねるのは違います」
「同感でございます。配下に配慮こそすれ、顔色をうかがうようでは当主失格でございますから」
ふたりとも、俺に堂々としろと言っているのだろう。まあ、当たり前か。やるべきと判断したことは、しっかりとやり遂げる。言い方は悪いが、無理にでも押し通すことも必要だろう。
大変だからといって遠慮して、結果的にブラック家が傾いたら全員が損をするのだから。そういう意味では、やれと命じるのも大切なのだろうな。
「まあ、顔色をうかがっていたら、どっちが当主か分かった話じゃないな」
「そういうことです。兄さんは、もっと堂々としていて良いですよ」
「私は、どのような指示にも従うだけでございますから。お気持ちは、嬉しいですが」
合っていた様子だ。なら、それで良いのだろう。ミルラの言葉は、少し心配でもあるが。どのような指示にもって、俺だって変な指示はすると思うのだが。反対意見くらいは、出してもらった方が良い。
極端な話、ラナと敵対しろと言って止められないのは困るからな。間違っているのなら、そう言ってほしい。とはいえ、今の流れで言うのは難しいか。さっきの言葉と矛盾してしまうし。
「なら、もう少し偉そうにした方が良いか? なんて、似合わないか」
「外では演じた方が良いかもしれませんね。誰にでも丁寧な態度だと、舐められますから」
「私も同感でございます。特に、明確に立場が下の相手には」
前にも、ジュリア達に言われたな。あれは、確かサラが言ったんだったか。優しくするのは、自分たちだけでいいと。
平民から見ても貴族から見ても同じ判断になるのなら、それは正しい判断なのだろう。偏った立場からの意見ではないはずだ。となると、もうちょっと意識した方が良いのだろうな。
まあ、前世でも丁寧語を使うだけで下に見る不良みたいなのは話に聞いたからな。分からない話ではない。
「そういう意味では、ブラック家も勢力を拡大すると良いかもしれませんね」
ジャンは真顔でそんな事を言う。いや、意図は分かる。ヴァイオレット家もインディゴ家も、大きくなっているからな。こちらとしても、立場を向上させておきたいのだろう。
ただ、そのためだけに他領に侵攻するというのは、主義に反する。罪のない相手に戦いを仕掛けようとはしたくない。
舐められないための立ち回りが必要だというのは、分かる。だが、暴力を積極的に振るいたくはない。そこが妥協点だな。
「チャコール家以外には、やめておこう。チャコール家にだって、あまり無体な真似はしないでくれ」
「兄さんらしいですね。とはいえ、殴りかかられたら別ですよね?」
まあ、そこは必要だよな。ジャンだって、無抵抗主義ではないだろうし。というか、攻撃されて反撃したくない人は少ない。だから、必要なことだろう。
自領の民を守るためにも、あそこは殴って良いと思われたらダメだ。その程度には、反撃しないとな。
「ああ。あまり挑発を繰り返すような真似は避けてほしいが、それが守られているのなら」
「レックス様を攻撃するような相手に、情けをかけるつもりはございませんよ」
「同感ですね。そこで配慮したら、それこそ舐められます」
ジャンは利害で考えていそうだから、そっちの方が安心だ。恨みつらみで攻撃を仕掛けると、きっとやりすぎるからな。そういう意味では、ミルラが心配だ。冷静な判断をしてくれると期待したいところではあるのだが。
まあ、俺だって大切な相手を傷つけられたら全力で殴りかかるだろう。相手が一発だけ殴ったのだとしても、十発くらいは殴りかねない。だから、あまり止めろとも言いづらい。
「まあ、そこは仕方のないところだな。領民のためにも、安易に喧嘩を売られては困る」
「やはり、兄さんは道理を分かっています。甘いだけでは、誰も守れませんから」
「インディゴ家との結びつきは、今後の役に立つでしょうね。なにせ、当主がラナ様ですから」
「そうですね。僕達にとっては、かなり良い当主ですよ」
やはり、ふたりにもラナは信頼されているのだな。それが分かっただけでも大きい。まあ、学校もどきの運営でも交流していたはずだからな。人となりは理解できているのだろう。
それなら、同盟の話もうまくいくはずだ。なにせ、お互いが望んでいるのだから。
「納得できているのなら、何よりだ。なら、話を進めていくか」
その言葉に、ふたりは頷いた。さあ、ここからが本番だ。しっかりと、成功させないとな。俺達の未来に関わる、大きなイベントなのだから。
ラナとの同盟関係を受けることは決まったが、その内容についてはまだ決まっていない。ということで、どうするかを決めるつもりだ。
ただ、事は大きくなりそうだからな。ブラック家の中でも、意思を統一しておいた方が良いだろう。その上でまず話を通すべき相手は決まっている。ミルラとジャンだ。ふたりが、ブラック家の運営の中心と言って良いからな。
もちろん、家族にも話を通すつもりではある。だが、最初に選ぶべき相手だというだけだ。ということで、ふたりに話を通していく。
「ジャン、ミルラ、相談したいことがあるんだ。ラナからブラック領を会場に同盟関係を結ぶという話をされて受けたのだが、どう思う?」
「僕としては、反対する理由はありませんね。詳細を詰める必要はあるでしょうけど」
「ラナ様の意図は、理解できるところでございます。私としても、賛成させていただきます」
特に悩んだ様子もないし、実は事前に話が通っていたりするのだろうか。そうだとすると、ラナはかなりしたたかだ。まあ、聞いたところで、答えは帰ってこないよな。俺の言い回しからして、知ったばかりというのは伝わっているだろうし。
というか、俺の仮説が正しいとしても、大きな問題にはならないだろうからな。なにせ、相手はラナなのだから。そして、ミルラとジャンが受けると決めているのだから。
いくらなんでも、ラナとふたりが結託して俺を追い落とそうとしているとは思えない。そんな人達ではないからな。
「そんなものか? もう少し反対されるのかもしれないと思っていたが」
「実際、ブラック家の利益は大きいんですよ。そこから見たら、賛成する方が都合が良いんです」
「レックス様は慕われておりますからね。あれは、演技ではないでしょう。私には、よく分かることでございます」
判断としては、普通だろうか。ふたりとも自然体だから、困っているのを隠している感じでもない。なら、急に話を持っていって迷惑をかけた訳ではなさそうだ。とりあえず、安心だな。
あくまで、実務はふたりの領分だからな。あまり勝手な判断をするのも問題だろう。とはいえ、決定するのは俺でなくてはならないだろうが。
「そうか。なら良いんだ。相談する前に判断する必要があったからな。勝手なことをして、済まないとは思うが」
「いえ。当主の役割は、そういうものですから。僕達の都合を考えてくれるのは嬉しいですけど、おもねるのは違います」
「同感でございます。配下に配慮こそすれ、顔色をうかがうようでは当主失格でございますから」
ふたりとも、俺に堂々としろと言っているのだろう。まあ、当たり前か。やるべきと判断したことは、しっかりとやり遂げる。言い方は悪いが、無理にでも押し通すことも必要だろう。
大変だからといって遠慮して、結果的にブラック家が傾いたら全員が損をするのだから。そういう意味では、やれと命じるのも大切なのだろうな。
「まあ、顔色をうかがっていたら、どっちが当主か分かった話じゃないな」
「そういうことです。兄さんは、もっと堂々としていて良いですよ」
「私は、どのような指示にも従うだけでございますから。お気持ちは、嬉しいですが」
合っていた様子だ。なら、それで良いのだろう。ミルラの言葉は、少し心配でもあるが。どのような指示にもって、俺だって変な指示はすると思うのだが。反対意見くらいは、出してもらった方が良い。
極端な話、ラナと敵対しろと言って止められないのは困るからな。間違っているのなら、そう言ってほしい。とはいえ、今の流れで言うのは難しいか。さっきの言葉と矛盾してしまうし。
「なら、もう少し偉そうにした方が良いか? なんて、似合わないか」
「外では演じた方が良いかもしれませんね。誰にでも丁寧な態度だと、舐められますから」
「私も同感でございます。特に、明確に立場が下の相手には」
前にも、ジュリア達に言われたな。あれは、確かサラが言ったんだったか。優しくするのは、自分たちだけでいいと。
平民から見ても貴族から見ても同じ判断になるのなら、それは正しい判断なのだろう。偏った立場からの意見ではないはずだ。となると、もうちょっと意識した方が良いのだろうな。
まあ、前世でも丁寧語を使うだけで下に見る不良みたいなのは話に聞いたからな。分からない話ではない。
「そういう意味では、ブラック家も勢力を拡大すると良いかもしれませんね」
ジャンは真顔でそんな事を言う。いや、意図は分かる。ヴァイオレット家もインディゴ家も、大きくなっているからな。こちらとしても、立場を向上させておきたいのだろう。
ただ、そのためだけに他領に侵攻するというのは、主義に反する。罪のない相手に戦いを仕掛けようとはしたくない。
舐められないための立ち回りが必要だというのは、分かる。だが、暴力を積極的に振るいたくはない。そこが妥協点だな。
「チャコール家以外には、やめておこう。チャコール家にだって、あまり無体な真似はしないでくれ」
「兄さんらしいですね。とはいえ、殴りかかられたら別ですよね?」
まあ、そこは必要だよな。ジャンだって、無抵抗主義ではないだろうし。というか、攻撃されて反撃したくない人は少ない。だから、必要なことだろう。
自領の民を守るためにも、あそこは殴って良いと思われたらダメだ。その程度には、反撃しないとな。
「ああ。あまり挑発を繰り返すような真似は避けてほしいが、それが守られているのなら」
「レックス様を攻撃するような相手に、情けをかけるつもりはございませんよ」
「同感ですね。そこで配慮したら、それこそ舐められます」
ジャンは利害で考えていそうだから、そっちの方が安心だ。恨みつらみで攻撃を仕掛けると、きっとやりすぎるからな。そういう意味では、ミルラが心配だ。冷静な判断をしてくれると期待したいところではあるのだが。
まあ、俺だって大切な相手を傷つけられたら全力で殴りかかるだろう。相手が一発だけ殴ったのだとしても、十発くらいは殴りかねない。だから、あまり止めろとも言いづらい。
「まあ、そこは仕方のないところだな。領民のためにも、安易に喧嘩を売られては困る」
「やはり、兄さんは道理を分かっています。甘いだけでは、誰も守れませんから」
「インディゴ家との結びつきは、今後の役に立つでしょうね。なにせ、当主がラナ様ですから」
「そうですね。僕達にとっては、かなり良い当主ですよ」
やはり、ふたりにもラナは信頼されているのだな。それが分かっただけでも大きい。まあ、学校もどきの運営でも交流していたはずだからな。人となりは理解できているのだろう。
それなら、同盟の話もうまくいくはずだ。なにせ、お互いが望んでいるのだから。
「納得できているのなら、何よりだ。なら、話を進めていくか」
その言葉に、ふたりは頷いた。さあ、ここからが本番だ。しっかりと、成功させないとな。俺達の未来に関わる、大きなイベントなのだから。
0
お気に入りに追加
151
あなたにおすすめの小説
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
強さがすべての魔法学園の最下位クズ貴族に転生した俺、死にたくないからゲーム知識でランキング1位を目指したら、なぜか最強ハーレムの主となった!
こはるんるん
ファンタジー
気づいたら大好きなゲームで俺の大嫌いだったキャラ、ヴァイスに転生してしまっていた。
ヴァイスは伯爵家の跡取り息子だったが、太りやすくなる外れスキル【超重量】を授かったせいで腐り果て、全ヒロインから嫌われるセクハラ野郎と化した。
最終的には魔族に闇堕ちして、勇者に成敗されるのだ。
だが、俺は知っていた。
魔族と化したヴァイスが、作中最強クラスのキャラだったことを。
外れスキル【超重量】の真の力を。
俺は思う。
【超重量】を使って勇者の王女救出イベントを奪えば、殺されなくて済むんじゃないか?
俺は悪行をやめてゲーム知識を駆使して、強さがすべての魔法学園で1位を目指す。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜
カイ
ファンタジー
主人公の沖 紫惠琉(おき しえる)は会社からの帰り道、不思議な店を訪れる。
その店でいくつかの品を持たされ、自宅への帰り道、異世界への穴に落ちる。
落ちた先で紫惠琉はいろいろな仲間と穏やかながらも時々刺激的な旅へと旅立つのだった。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
転生先が森って神様そりゃないよ~チート使ってほのぼの生活目指します~
紫紺
ファンタジー
前世社畜のOLは死後いきなり現れた神様に異世界に飛ばされる。ここでへこたれないのが社畜OL!森の中でも何のそのチートと知識で乗り越えます!
「っていうか、体小さくね?」
あらあら~頑張れ~
ちょっ!仕事してください!!
やるぶんはしっかりやってるわよ~
そういうことじゃないっ!!
「騒がしいなもう。って、誰だよっ」
そのチート幼女はのんびりライフをおくることはできるのか
無理じゃない?
無理だと思う。
無理でしょw
あーもう!締まらないなあ
この幼女のは無自覚に無双する!!
周りを巻き込み、困難も何のその!!かなりのお人よしで自覚なし!!ドタバタファンタジーをお楽しみくださいな♪
追放されましたが、私は幸せなのでご心配なく。
cyaru
恋愛
マルスグレット王国には3人の側妃がいる。
ただし、妃と言っても世継ぎを望まれてではなく国政が滞ることがないように執務や政務をするために召し上げられた職業妃。
その側妃の1人だったウェルシェスは追放の刑に処された。
理由は隣国レブレス王国の怒りを買ってしまった事。
しかし、レブレス王国の使者を怒らせたのはカーティスの愛人ライラ。
ライラは平民でただ寵愛を受けるだけ。王妃は追い出すことが出来たけれど側妃にカーティスを取られるのでは?と疑心暗鬼になり3人の側妃を敵視していた。
ライラの失態の責任は、その場にいたウェルシェスが責任を取らされてしまった。
「あの人にも幸せになる権利はあるわ」
ライラの一言でライラに傾倒しているカーティスから王都追放を命じられてしまった。
レブレス王国とは逆にある隣国ハネース王国の伯爵家に嫁いだ叔母の元に身を寄せようと馬車に揺られていたウェルシェスだったが、辺鄙な田舎の村で馬車の車軸が折れてしまった。
直すにも技師もおらず途方に暮れていると声を掛けてくれた男性がいた。
タビュレン子爵家の当主で、丁度唯一の農産物が収穫時期で出向いて来ていたベールジアン・タビュレンだった。
馬車を修理してもらう間、領地の屋敷に招かれたウェルシェスはベールジアンから相談を受ける。
「収穫量が思ったように伸びなくて」
もしかしたら力になれるかも知れないと恩返しのつもりで領地の収穫量倍増計画を立てるのだが、気が付けばベールジアンからの熱い視線が…。
★↑例の如く恐ろしく、それはもう省略しまくってます。
★11月9日投稿開始、完結は11月11日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる