172 / 330
5章 選ぶべき道
171話 父の最期
しおりを挟む
いよいよ、父と戦うことになった。ハッキリ言って、実力的にはどうにでもなるだろう。問題は、闇の宝珠|《ダークネスクレスト》を使われて、力を得られる可能性か? 油断は禁物だと思うが、魔力を外部の力で強化したところで、根本的な魔力操作の技術が身についていないとな。
原作での父は、単なる三属性だった。この世界では上位の実力者だが、原作での戦いには着いていけない程度。
いわば、全国大会には出られるけど、プロにはなれないくらいか。あるいは、プロの3軍あたりをうろついている感じか。
それくらいなら、原作で見ても最上位の実力を持つフィリスの足元にも及ばない。そして、彼女に勝った俺にも。
さて、なぜ俺に挑もうとする? どんな切り札を隠している? あるいは、俺の実力を軽く見ているのか?
いずれにせよ、妙なことをされないように、気をつけておかないとな。
「レックスよ、さあ、来るがいい。我が力を見せてやろう」
「フィリスにすら勝った俺に、勝てるものなのか?」
「ハッタリにしては、ずいぶんと雑なものだな」
まったく信じていない様子だ。事実なのだがな。まあ、別にいい。相手が信じるかどうかで、俺の実力は変わったりしない。結局のところ、並大抵の手段では、俺との差を埋められない。それどころか、距離が縮んだと感じることすらないだろう。
「事実かどうか、お前自身の目で確かめてみるといい」
「ああ、存分に見せてもらおうじゃないか!」
ということで、まずは闇の衣で防御を固めて、様子をうかがう。ジュリアが巻き込まれないか、あるいは何か他の手段を隠していないか、観察するために。
父は何度か魔法を撃ってくるが、なにひとつとして通用しない。こちらを睨みつけてくるが、迫力も何もあったものじゃないな。いや、鬼の形相ではあるのだが。
「どうした、こんなものか? その程度の力で、俺に勝てるとでも?」
「まだ終わりじゃない! これが私の、三重反発陣だ!」
父が放ってくるのは、複数の属性の魔力を押し固めて、反発を利用して爆発を起こす技。フィリスの代名詞、五曜剣の爆発だけを取り出して劣化させたようなもの。四重も五重も存在して、属性の数に応じて威力が上がる。
とはいえ、俺は元になった五曜剣にすら対応できる。念の為にジュリアを闇の衣で守ったが、何の問題もない程度だった。
「ただの基礎で、俺に通じるとでも? もはや、特別な技を使うまでもないな」
「その力を私が持っていたら、お前よりも有効活用できたというのに!」
まあ、俺の闇魔法を求めていたのは、察しがつく。兄やカミラ、メアリにジャンと扱いが違うのは、俺が闇の魔力を持っていたからなのだろう。
つまるところ、父は俺に自分が達成できなかった夢を見ていた。それで、俺に代わりに実現させようとしていた。そういうことだろう。
父は何度も三重反発陣を放ってくるが、威力がだんだんと落ちている。魔力が尽きそうになっているのだろう。もはや、決着はついたも同然だな。ただ、念の為に隠し玉には気をつける必要がある。
あるいは、父自身の魔力で、闇の宝珠|《ダークネスクレスト》を起動しようとしている可能性もあるのだから。
「戯言は終わりか? もはや形勢は明らかだろう。諦めたらどうだ?」
「ふふ……ははは! 私の計画は、もはやどう転んでも成功するのだよ! 最後まで、付き合ってもらおうか!」
父は楽しげに笑っている。やはり、何かを隠していたか。だが、動きらしい動きは見えない。いったい、何を考えている?
「どういうことだ……?」
「そうだな。今は機嫌がいい。説明してやろう。私の計画は、二段階なのだよ」
「一段階目は、俺が闇の宝珠|《ダークネスクレスト》で力を手に入れること。二段階目は、何だ……?」
「単純なことだ。俺を殺して王家から評価を得たお前が、リーナ姫とでも結婚することよ。闇魔法の力と実績があれば、不可能ではないはずだ」
闇の宝珠|《ダークネスクレスト》の力で王家を脅せれば、ミーアと俺の結婚を。俺が王家の味方になれば、いずれリーナと俺の結婚に結びつくと考えているのか?
確かに、かつてのリーナは雑に扱われていた。少なくとも、国王以外からは。外から見たら、国王自身も手を打っていなかった。なら、父はちょうどいい政略結婚の道具だと見ていたのか?
貴族らしいと言えば、貴族らしいのかもしれない。だが、とてもではないが受け入れられない。ミーアもリーナも、つまらない計画に巻き込まれていい人間じゃないんだ。
「人の結婚をそんな風に扱うなんて! 許せないよ、レックス様!」
「ああ、そうだな。ミーアもリーナも道具としか思っていない。ふざけたやつだ」
「何を言う。ブラック家の人間以外は、すべてが我が家のための道具。当たり前のことだろう」
その割には、兄を簡単に殺したようだが。見過ごせないラインを超えたのだろうか。まあ、なんとなく考えは分かる。兄は、大事な大事な闇魔法使いに生まれた俺を殺そうとした。だから、許せなかったのだろう。
良く言えば、俺は愛されている。だが、悪く言えば、俺は闇魔法使いとしてしか見られていない。そんな相手に情を抱いた俺の、なんと愚かなことか。
「そうか。やはり、父さんとは相容れないな。それが分かっただけでも、十分だ」
「分からず屋め! ただ普通に生きていただけでは、栄達などつかめぬのだ!」
「栄達のためだけに、大勢を犠牲にするつもりはないよ。残念だよ、父さん」
「そうか。なら、殺せ! そして、お前がブラック家に栄光をもたらすのだ!」
覚悟が決まったのだろう。いや、違うな。殺されることも、計画に含まれていた。だから、今の状況でも、計画通りなのだろう。
ブラック家の栄達という視点に限れば、優れた策なのかもしれない。闇の宝珠|《ダークネスクレスト》で俺が力を手に入れれば、それで王家を脅す。逆に、王家の名で俺が父を殺せば、俺は功績を得ることになる。
流石に、自分の死まで計画に組み込む人間を想定するのは難しいだろう。その点では、俺を疑いにくいと思う。
ただ、そもそも元凶はブラック家なんだよな。そこを王家がどう評価するかに頼っている。他人の判断に命運を預けるあたり、完全に良い策とは言えないか。
まあ、ブラック家の評判で成り上がるのは相当な難題だ。それを思えば、可能性を残せただけでも大きいのだろう。俺には、理解できないが。
「どこまでも権力に囚われて、哀れなことだ。さあ、言い残すことはあるか?」
「闇魔法の力さえあれば、お前は何にでもなれる。せいぜい、俺の屍を、踏み越えることだ」
この人は、自分の持っていない闇魔法を、重く見すぎていたのだろうな。所詮は、扱う人次第の魔法でしかない。ミュスカは俺には勝てないし、かつての敵であるアイクは、俺に負けて死んだ。
「さて、な。闇魔法を持っていた教師は、ただ堕ちて死んだのだが」
「お前は違うだろう。この私の血を引いているのだ。いずれ、お前にも、私のすばらしさが分かる……」
「それで終わりか? じゃあ、さよならだな。これが、トドメだ」
最後に父の顔を見ながら、魔力で刃を作り出して、父の胸を貫く。これで、もはや助からないだろう。もう、二度と顔を見ることもないはずだ。
「レックス、お前……泣いているのか? 私が死ぬから?」
そう言われて、目元をぬぐう。すると、確かに濡れていた。やはり、心の整理が十分ではなかったのだな。こんなに悪人なのに、殺したくなかったんだ。バカバカしい。
「そんな訳ないだろう。走馬灯のたぐいだろうさ」
「私は、大事に思われていたのだな……。ちゃんと、お前のことを見ていれば……」
そう言い残して、父は瞳を閉じて、やがて力が抜けていった。
どうして、最後の最後に父親らしい一面を見せるんだよ。整理できない気持ちが湧き出してきて、俺は立ち尽くしていた。
原作での父は、単なる三属性だった。この世界では上位の実力者だが、原作での戦いには着いていけない程度。
いわば、全国大会には出られるけど、プロにはなれないくらいか。あるいは、プロの3軍あたりをうろついている感じか。
それくらいなら、原作で見ても最上位の実力を持つフィリスの足元にも及ばない。そして、彼女に勝った俺にも。
さて、なぜ俺に挑もうとする? どんな切り札を隠している? あるいは、俺の実力を軽く見ているのか?
いずれにせよ、妙なことをされないように、気をつけておかないとな。
「レックスよ、さあ、来るがいい。我が力を見せてやろう」
「フィリスにすら勝った俺に、勝てるものなのか?」
「ハッタリにしては、ずいぶんと雑なものだな」
まったく信じていない様子だ。事実なのだがな。まあ、別にいい。相手が信じるかどうかで、俺の実力は変わったりしない。結局のところ、並大抵の手段では、俺との差を埋められない。それどころか、距離が縮んだと感じることすらないだろう。
「事実かどうか、お前自身の目で確かめてみるといい」
「ああ、存分に見せてもらおうじゃないか!」
ということで、まずは闇の衣で防御を固めて、様子をうかがう。ジュリアが巻き込まれないか、あるいは何か他の手段を隠していないか、観察するために。
父は何度か魔法を撃ってくるが、なにひとつとして通用しない。こちらを睨みつけてくるが、迫力も何もあったものじゃないな。いや、鬼の形相ではあるのだが。
「どうした、こんなものか? その程度の力で、俺に勝てるとでも?」
「まだ終わりじゃない! これが私の、三重反発陣だ!」
父が放ってくるのは、複数の属性の魔力を押し固めて、反発を利用して爆発を起こす技。フィリスの代名詞、五曜剣の爆発だけを取り出して劣化させたようなもの。四重も五重も存在して、属性の数に応じて威力が上がる。
とはいえ、俺は元になった五曜剣にすら対応できる。念の為にジュリアを闇の衣で守ったが、何の問題もない程度だった。
「ただの基礎で、俺に通じるとでも? もはや、特別な技を使うまでもないな」
「その力を私が持っていたら、お前よりも有効活用できたというのに!」
まあ、俺の闇魔法を求めていたのは、察しがつく。兄やカミラ、メアリにジャンと扱いが違うのは、俺が闇の魔力を持っていたからなのだろう。
つまるところ、父は俺に自分が達成できなかった夢を見ていた。それで、俺に代わりに実現させようとしていた。そういうことだろう。
父は何度も三重反発陣を放ってくるが、威力がだんだんと落ちている。魔力が尽きそうになっているのだろう。もはや、決着はついたも同然だな。ただ、念の為に隠し玉には気をつける必要がある。
あるいは、父自身の魔力で、闇の宝珠|《ダークネスクレスト》を起動しようとしている可能性もあるのだから。
「戯言は終わりか? もはや形勢は明らかだろう。諦めたらどうだ?」
「ふふ……ははは! 私の計画は、もはやどう転んでも成功するのだよ! 最後まで、付き合ってもらおうか!」
父は楽しげに笑っている。やはり、何かを隠していたか。だが、動きらしい動きは見えない。いったい、何を考えている?
「どういうことだ……?」
「そうだな。今は機嫌がいい。説明してやろう。私の計画は、二段階なのだよ」
「一段階目は、俺が闇の宝珠|《ダークネスクレスト》で力を手に入れること。二段階目は、何だ……?」
「単純なことだ。俺を殺して王家から評価を得たお前が、リーナ姫とでも結婚することよ。闇魔法の力と実績があれば、不可能ではないはずだ」
闇の宝珠|《ダークネスクレスト》の力で王家を脅せれば、ミーアと俺の結婚を。俺が王家の味方になれば、いずれリーナと俺の結婚に結びつくと考えているのか?
確かに、かつてのリーナは雑に扱われていた。少なくとも、国王以外からは。外から見たら、国王自身も手を打っていなかった。なら、父はちょうどいい政略結婚の道具だと見ていたのか?
貴族らしいと言えば、貴族らしいのかもしれない。だが、とてもではないが受け入れられない。ミーアもリーナも、つまらない計画に巻き込まれていい人間じゃないんだ。
「人の結婚をそんな風に扱うなんて! 許せないよ、レックス様!」
「ああ、そうだな。ミーアもリーナも道具としか思っていない。ふざけたやつだ」
「何を言う。ブラック家の人間以外は、すべてが我が家のための道具。当たり前のことだろう」
その割には、兄を簡単に殺したようだが。見過ごせないラインを超えたのだろうか。まあ、なんとなく考えは分かる。兄は、大事な大事な闇魔法使いに生まれた俺を殺そうとした。だから、許せなかったのだろう。
良く言えば、俺は愛されている。だが、悪く言えば、俺は闇魔法使いとしてしか見られていない。そんな相手に情を抱いた俺の、なんと愚かなことか。
「そうか。やはり、父さんとは相容れないな。それが分かっただけでも、十分だ」
「分からず屋め! ただ普通に生きていただけでは、栄達などつかめぬのだ!」
「栄達のためだけに、大勢を犠牲にするつもりはないよ。残念だよ、父さん」
「そうか。なら、殺せ! そして、お前がブラック家に栄光をもたらすのだ!」
覚悟が決まったのだろう。いや、違うな。殺されることも、計画に含まれていた。だから、今の状況でも、計画通りなのだろう。
ブラック家の栄達という視点に限れば、優れた策なのかもしれない。闇の宝珠|《ダークネスクレスト》で俺が力を手に入れれば、それで王家を脅す。逆に、王家の名で俺が父を殺せば、俺は功績を得ることになる。
流石に、自分の死まで計画に組み込む人間を想定するのは難しいだろう。その点では、俺を疑いにくいと思う。
ただ、そもそも元凶はブラック家なんだよな。そこを王家がどう評価するかに頼っている。他人の判断に命運を預けるあたり、完全に良い策とは言えないか。
まあ、ブラック家の評判で成り上がるのは相当な難題だ。それを思えば、可能性を残せただけでも大きいのだろう。俺には、理解できないが。
「どこまでも権力に囚われて、哀れなことだ。さあ、言い残すことはあるか?」
「闇魔法の力さえあれば、お前は何にでもなれる。せいぜい、俺の屍を、踏み越えることだ」
この人は、自分の持っていない闇魔法を、重く見すぎていたのだろうな。所詮は、扱う人次第の魔法でしかない。ミュスカは俺には勝てないし、かつての敵であるアイクは、俺に負けて死んだ。
「さて、な。闇魔法を持っていた教師は、ただ堕ちて死んだのだが」
「お前は違うだろう。この私の血を引いているのだ。いずれ、お前にも、私のすばらしさが分かる……」
「それで終わりか? じゃあ、さよならだな。これが、トドメだ」
最後に父の顔を見ながら、魔力で刃を作り出して、父の胸を貫く。これで、もはや助からないだろう。もう、二度と顔を見ることもないはずだ。
「レックス、お前……泣いているのか? 私が死ぬから?」
そう言われて、目元をぬぐう。すると、確かに濡れていた。やはり、心の整理が十分ではなかったのだな。こんなに悪人なのに、殺したくなかったんだ。バカバカしい。
「そんな訳ないだろう。走馬灯のたぐいだろうさ」
「私は、大事に思われていたのだな……。ちゃんと、お前のことを見ていれば……」
そう言い残して、父は瞳を閉じて、やがて力が抜けていった。
どうして、最後の最後に父親らしい一面を見せるんだよ。整理できない気持ちが湧き出してきて、俺は立ち尽くしていた。
11
お気に入りに追加
151
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私に成り代わって嫁ごうとした妹ですが、即行で婚約者にバレました
あーもんど
恋愛
ずっと腹違いの妹の方を優遇されて、生きてきた公爵令嬢セシリア。
正直不満はあるものの、もうすぐ結婚して家を出るということもあり、耐えていた。
でも、ある日……
「お前の人生を妹に譲ってくれないか?」
と、両親に言われて?
当然セシリアは反発するが、無理やり体を押さえつけられ────妹と中身を入れ替えられてしまった!
この仕打ちには、さすがのセシリアも激怒!
でも、自分の話を信じてくれる者は居らず……何も出来ない。
そして、とうとう……自分に成り代わった妹が結婚準備のため、婚約者の家へ行ってしまった。
────嗚呼、もう終わりだ……。
セシリアは全てに絶望し、希望を失うものの……数日後、婚約者のヴィンセントがこっそり屋敷を訪ねてきて?
「あぁ、やっぱり────君がセシリアなんだね。会いたかったよ」
一瞬で正体を見抜いたヴィンセントに、セシリアは動揺。
でも、凄く嬉しかった。
その後、セシリアは全ての事情を説明し、状況打破の協力を要請。
もちろん、ヴィンセントは快諾。
「僕の全ては君のためにあるんだから、遠慮せず使ってよ」
セシリアのことを誰よりも愛しているヴィンセントは、彼女のため舞台を整える。
────セシリアをこんな目に遭わせた者達は地獄へ落とす、と胸に決めて。
これは姉妹の入れ替わりから始まる、報復と破滅の物語。
■小説家になろう様にて、先行公開中■
■2024/01/30 タイトル変更しました■
→旧タイトル:偽物に騙されないでください。本物は私です
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
クラスごと異世界に召喚されたんだけど別ルートで転移した俺は気の合う女子たちととある目的のために冒険者生活 勇者が困っていようが助けてやらない
枕崎 削節
ファンタジー
安西タクミ18歳、事情があって他の生徒よりも2年遅れで某高校の1学年に学期の途中で編入することになった。ところが編入初日に一歩教室に足を踏み入れた途端に部屋全体が白い光に包まれる。
「おい、このクソ神! 日本に戻ってきて2週間しか経ってないのにまた召喚かよ! いくらんでも人使いが荒すぎるぞ!」
とまあ文句を言ってみたものの、彼は否応なく異世界に飛ばされる。だがその途中でタクミだけが見慣れた神様のいる場所に途中下車して今回の召喚の目的を知る。実は過去2回の異世界召喚はあくまでもタクミを鍛えるための修行の一環であって、実は3度目の今回こそが本来彼が果たすべき使命だった。
単なる召喚と思いきや、その裏には宇宙規模の侵略が潜んでおり、タクミは地球の未来を守るために3度目の異世界行きを余儀なくされる。
自己紹介もしないうちに召喚された彼と行動を共にしてくれるクラスメートはいるのだろうか? そして本当に地球の運命なんて大そうなモノが彼の肩に懸かっているという重圧を撥ね退けて使命を果たせるのか?
剣と魔法が何よりも物を言う世界で地球と銀河の運命を賭けた一大叙事詩がここからスタートする。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
スキルポイントが無限で全振りしても余るため、他に使ってみます
銀狐
ファンタジー
病気で17歳という若さで亡くなってしまった橘 勇輝。
死んだ際に3つの能力を手に入れ、別の世界に行けることになった。
そこで手に入れた能力でスキルポイントを無限にできる。
そのため、いろいろなスキルをカンストさせてみようと思いました。
※10万文字が超えそうなので、長編にしました。
無能な悪役王子に転生した俺、推しの為に暗躍していたら主人公がキレているようです。どうやら主人公も転生者らしい~
そらら
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞の投票お待ちしております!】
大人気ゲーム「剣と魔法のファンタジー」の悪役王子に転生した俺。
王族という血統でありながら、何も努力しない怠惰な第一王子。
中盤で主人公に暗殺されるざまぁ対象。
俺はそんな破滅的な運命を変える為に、魔法を極めて強くなる。
そんで推しの為に暗躍してたら、主人公がキレて来たんだが?
「お前なんかにヒロインと王位は渡さないぞ!?」
「俺は別に王位はいらないぞ? 推しの為に暗躍中だ」
「ふざけんな! 原作をぶっ壊しやがって、殺してやる」
「申し訳ないが、もう俺は主人公より強いぞ?」
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル総合週間ランキング50位入り。1300スター、3500フォロワーを達成!
私のバラ色ではない人生
野村にれ
恋愛
ララシャ・ロアンスラー公爵令嬢は、クロンデール王国の王太子殿下の婚約者だった。
だが、隣国であるピデム王国の第二王子に見初められて、婚約が解消になってしまった。
そして、後任にされたのが妹であるソアリス・ロアンスラーである。
ソアリスは王太子妃になりたくもなければ、王太子妃にも相応しくないと自負していた。
だが、ロアンスラー公爵家としても責任を取らなければならず、
既に高位貴族の令嬢たちは婚約者がいたり、結婚している。
ソアリスは不本意ながらも嫁ぐことになってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる