161 / 374
5章 選ぶべき道
160話 大切だからこそ
しおりを挟む
ミーアに、父を殺すと告げた。これで、もう後戻りはできない。今から態度を変えれば、俺はすべてを失うだろう。だから、突き進むしかないんだ。目の前の道が、正しいと信じて。
もはや、自分の行動が間違いか疑う意味なんてない。誤っていたと分かったところで、遅いのだから。
どっちつかずのままでは、誰からも信頼されない。俺は、ミーア達の味方になると決めた。後は、貫き通すだけだ。
「レックス君、計画を実行するまで、まだ時間はあるわ。だから、ゆっくり過ごしてもいいのよ」
ミーアからは、そう言われる。実際、実行する段階では、初手でとどめを刺すのが大事だろうからな。殺しそこねて長引いても、何も良いことはない。国は荒れるだろうし、ブラック家の領民も困るだろう。
そして何より、逃げられて、その間に闇の宝珠|《ダークネスクレスト》の準備を整えられてしまえば、終わりだ。
だからこそ、俺は焦ってはいけない。手の打ち方を間違えれば、みんなが困るのだから。
「そうか。備えは必要だと思うのだがな」
「ううん。無理をお願いする方だもの。こっちで、必要な準備を済ませておくつもりよ」
それが、ミーアなりの責任の取り方なのだろうか。まあ、俺は謀略のたぐいは得意ではない。ミーアというより、王家に任せておいた方が良いだろうな。余計な手出しをしても、状況が悪化する未来しか見えない。
「分かった。なら、好きにさせてもらう」
「うん。できるだけ、楽しいことでもしておいてね」
そう言って、ミーアは去っていく。今の俺に必要なものは、きっと心の整理だ。正確には、何のために戦うのか、ハッキリさせること。
なら、初志を思い出すのが大事になるはずだ。そのためには、この世界に来たばかりの頃を振り返ることが必要だろう。
俺は転生して、まずアリアに出会った。そして、自分がレックスに生まれ変わったのだと理解したんだ。
それから、主人公の味方をしようとして、父が裏切り者を処刑している姿を見たんだよな。だから、悪人のふりをしつつ、それでも善行とされることを実行する。そんな計画を立てたんだ。
まずは、アリアに良い生活をさせるところから。そう考えるところから、すべてが始まったんだよな。
次に出会ったのは、ウェス。彼女は、右腕を失って、父に処分されそうになっていた。だから、見過ごせなくて助けたんだ。いろいろと、言い訳をしつつ。
うん。俺の根本にあるものは、変わっていない。目の前で苦しむ誰かを、見捨てたくない。それが、俺の大事な気持ちなんだ。
そして、今ある日常を守りたいんだ。アリアやウェスに始まって、みんなが笑っている今を。
だったら、その日常の価値を、しっかりと実感する。それが、今の俺のやるべきことだ。
ということで、アリアとウェスを探す。といっても、簡単に見つかった。いつものように、俺の部屋でメイドの仕事をしている。そばには、ミルラも居る。本当に、いつも通りだ。
「ウェス、アリア。今、時間はあるか?」
「もちろんですよっ、ご主人さま。いつでも、呼んでくださいっ」
「そうですね。レックス様が望むのならば、時間を作るのが仕事です」
「では、私は雑務を片付けさせていただきますね」
気を使わせてしまったな。だが、今回は、アリアとウェスの2人の方が良いだろう。大切な日常と、初心を思い描くために。
「ミルラ、また後でな。今回は、2人が必要なんだ」
「理解しております。レックス様に必要とされる時に備えるのが、私の役目でございますから」
ということで、俺達3人で席につく。メイド達に用意してもらったお菓子もあり、落ち着いた空気が流れているな。
追い詰められた心が癒やされるのを、実感できる。うん。2人を選んで良かったな。
「それで、ご主人さま。どんなご用なんですか?」
「いや、軽く話でもしようと思ってな。付き合え」
「分かりましたっ。ご主人さまとの話なら、楽しみですっ」
「例の件に、関係あるのでしょうか」
「無くはないという程度だな。あまり、気にしなくて良い」
ウェスには、まだ伝えていない。だから、アリアは例の件と濁したのだろう。気遣いには、感謝したい。今は、あまり暗い雰囲気になってほしくないからな。
「じゃあ、気にしないですっ。普段通りに、お話しましょうっ」
本当に、ウェスは良い子だよな。この子が、父に処分されかけた。父に対して情が湧いた今でも、許せない事実だ。やはり、父は悪人だ。そう思える。
だから、殺すのは正しいことのはずなんだ。そうじゃなきゃ、父殺しなんてしたくない。いや、今でも本音では嫌だが。
ただ、ウェスは父のもとでは幸せになれないだろう。おそらくは、アリアも。他人を道具として扱うのが、父なのだから。
「レックス様は、ご友人との関係はどうですか?」
「悪くないんじゃないか? 少なくとも、目に見えた問題は起きていない」
「そのうち、わたしがご主人さまのお友達を、おもてなしするかもしれませんねっ」
「レックス様のご友人であれば、私達の種族を問題にしないでしょうからね」
そうなんだよな。俺の友達は、みんな良い人だ。だから、ふたりの種族が原因で、雑に扱うことはしないだろう。
だが、父は違うだろう。そうだよな。いずれは、どちらかを選ぶ必要があった。俺が目をそらしていただけで。
「お前達なら、最低限の環境は整えられるだろうな」
「任せてくださいっ。お友達に、退屈はさせませんよっ」
「そうですね。来客の対応も、メイドの心得ですから」
ふたりの幸せを守るためには、ブラック家は変わる必要があるだろう。それは、きっと間違いのない事実だ。
俺だって、ふたりには幸福でいてほしい。大切な誰かの笑顔は、俺も明るい気持ちにしてくれるのだから。
「なら、任せる。それで、お前達は最近どうなんだ?」
「わたしは、黒曜を使いこなせていると思いますよっ」
「ウェスちゃんは、よく張り切っていますね。私は、仕事に力が入っています」
「何か、きっかけでもあったのか?」
「いえ、特には。レックス様はお仕えしがいのある方ですから」
「分かりますっ。ご主人さまのための仕事なら、頑張れますよねっ」
うん。いまさら、ふたりを切り捨てることなんて想像できない。俺の未来には、ふたりがいることが前提なんだ。
こうして、ふたりの笑顔を見ていると実感できる。俺にとって、父よりも大事なふたりだと。比べるのなら、答えは決まっていると。
「まったく、変わったやつらだ。俺にとっては、都合の良いことだが」
「それは、レックス様のお優しさが生んだものなんですよ。ボロ布を着ていた私に、しっかりとした装いと食事を与えてくださったことは、ずっと忘れません」
「わたしもですっ。右腕を治してくれたことも、黒曜をくれたことも、絶対に忘れませんからっ」
その感謝を、これからも大事にしてもらいたい。それなら、やるべきことは決まっているよな。
アリアにもウェスにも、俺のメイドになったことを後悔させない。そのために、未来を切り開くんだ。父を殺してでも。
もはや、自分の行動が間違いか疑う意味なんてない。誤っていたと分かったところで、遅いのだから。
どっちつかずのままでは、誰からも信頼されない。俺は、ミーア達の味方になると決めた。後は、貫き通すだけだ。
「レックス君、計画を実行するまで、まだ時間はあるわ。だから、ゆっくり過ごしてもいいのよ」
ミーアからは、そう言われる。実際、実行する段階では、初手でとどめを刺すのが大事だろうからな。殺しそこねて長引いても、何も良いことはない。国は荒れるだろうし、ブラック家の領民も困るだろう。
そして何より、逃げられて、その間に闇の宝珠|《ダークネスクレスト》の準備を整えられてしまえば、終わりだ。
だからこそ、俺は焦ってはいけない。手の打ち方を間違えれば、みんなが困るのだから。
「そうか。備えは必要だと思うのだがな」
「ううん。無理をお願いする方だもの。こっちで、必要な準備を済ませておくつもりよ」
それが、ミーアなりの責任の取り方なのだろうか。まあ、俺は謀略のたぐいは得意ではない。ミーアというより、王家に任せておいた方が良いだろうな。余計な手出しをしても、状況が悪化する未来しか見えない。
「分かった。なら、好きにさせてもらう」
「うん。できるだけ、楽しいことでもしておいてね」
そう言って、ミーアは去っていく。今の俺に必要なものは、きっと心の整理だ。正確には、何のために戦うのか、ハッキリさせること。
なら、初志を思い出すのが大事になるはずだ。そのためには、この世界に来たばかりの頃を振り返ることが必要だろう。
俺は転生して、まずアリアに出会った。そして、自分がレックスに生まれ変わったのだと理解したんだ。
それから、主人公の味方をしようとして、父が裏切り者を処刑している姿を見たんだよな。だから、悪人のふりをしつつ、それでも善行とされることを実行する。そんな計画を立てたんだ。
まずは、アリアに良い生活をさせるところから。そう考えるところから、すべてが始まったんだよな。
次に出会ったのは、ウェス。彼女は、右腕を失って、父に処分されそうになっていた。だから、見過ごせなくて助けたんだ。いろいろと、言い訳をしつつ。
うん。俺の根本にあるものは、変わっていない。目の前で苦しむ誰かを、見捨てたくない。それが、俺の大事な気持ちなんだ。
そして、今ある日常を守りたいんだ。アリアやウェスに始まって、みんなが笑っている今を。
だったら、その日常の価値を、しっかりと実感する。それが、今の俺のやるべきことだ。
ということで、アリアとウェスを探す。といっても、簡単に見つかった。いつものように、俺の部屋でメイドの仕事をしている。そばには、ミルラも居る。本当に、いつも通りだ。
「ウェス、アリア。今、時間はあるか?」
「もちろんですよっ、ご主人さま。いつでも、呼んでくださいっ」
「そうですね。レックス様が望むのならば、時間を作るのが仕事です」
「では、私は雑務を片付けさせていただきますね」
気を使わせてしまったな。だが、今回は、アリアとウェスの2人の方が良いだろう。大切な日常と、初心を思い描くために。
「ミルラ、また後でな。今回は、2人が必要なんだ」
「理解しております。レックス様に必要とされる時に備えるのが、私の役目でございますから」
ということで、俺達3人で席につく。メイド達に用意してもらったお菓子もあり、落ち着いた空気が流れているな。
追い詰められた心が癒やされるのを、実感できる。うん。2人を選んで良かったな。
「それで、ご主人さま。どんなご用なんですか?」
「いや、軽く話でもしようと思ってな。付き合え」
「分かりましたっ。ご主人さまとの話なら、楽しみですっ」
「例の件に、関係あるのでしょうか」
「無くはないという程度だな。あまり、気にしなくて良い」
ウェスには、まだ伝えていない。だから、アリアは例の件と濁したのだろう。気遣いには、感謝したい。今は、あまり暗い雰囲気になってほしくないからな。
「じゃあ、気にしないですっ。普段通りに、お話しましょうっ」
本当に、ウェスは良い子だよな。この子が、父に処分されかけた。父に対して情が湧いた今でも、許せない事実だ。やはり、父は悪人だ。そう思える。
だから、殺すのは正しいことのはずなんだ。そうじゃなきゃ、父殺しなんてしたくない。いや、今でも本音では嫌だが。
ただ、ウェスは父のもとでは幸せになれないだろう。おそらくは、アリアも。他人を道具として扱うのが、父なのだから。
「レックス様は、ご友人との関係はどうですか?」
「悪くないんじゃないか? 少なくとも、目に見えた問題は起きていない」
「そのうち、わたしがご主人さまのお友達を、おもてなしするかもしれませんねっ」
「レックス様のご友人であれば、私達の種族を問題にしないでしょうからね」
そうなんだよな。俺の友達は、みんな良い人だ。だから、ふたりの種族が原因で、雑に扱うことはしないだろう。
だが、父は違うだろう。そうだよな。いずれは、どちらかを選ぶ必要があった。俺が目をそらしていただけで。
「お前達なら、最低限の環境は整えられるだろうな」
「任せてくださいっ。お友達に、退屈はさせませんよっ」
「そうですね。来客の対応も、メイドの心得ですから」
ふたりの幸せを守るためには、ブラック家は変わる必要があるだろう。それは、きっと間違いのない事実だ。
俺だって、ふたりには幸福でいてほしい。大切な誰かの笑顔は、俺も明るい気持ちにしてくれるのだから。
「なら、任せる。それで、お前達は最近どうなんだ?」
「わたしは、黒曜を使いこなせていると思いますよっ」
「ウェスちゃんは、よく張り切っていますね。私は、仕事に力が入っています」
「何か、きっかけでもあったのか?」
「いえ、特には。レックス様はお仕えしがいのある方ですから」
「分かりますっ。ご主人さまのための仕事なら、頑張れますよねっ」
うん。いまさら、ふたりを切り捨てることなんて想像できない。俺の未来には、ふたりがいることが前提なんだ。
こうして、ふたりの笑顔を見ていると実感できる。俺にとって、父よりも大事なふたりだと。比べるのなら、答えは決まっていると。
「まったく、変わったやつらだ。俺にとっては、都合の良いことだが」
「それは、レックス様のお優しさが生んだものなんですよ。ボロ布を着ていた私に、しっかりとした装いと食事を与えてくださったことは、ずっと忘れません」
「わたしもですっ。右腕を治してくれたことも、黒曜をくれたことも、絶対に忘れませんからっ」
その感謝を、これからも大事にしてもらいたい。それなら、やるべきことは決まっているよな。
アリアにもウェスにも、俺のメイドになったことを後悔させない。そのために、未来を切り開くんだ。父を殺してでも。
0
お気に入りに追加
156
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
百花繚乱 〜国の姫から極秘任務を受けた俺のスキルの行くところ〜
幻月日
ファンタジー
ーー時は魔物時代。
魔王を頂点とする闇の群勢が世界中に蔓延る中、勇者という職業は人々にとって希望の光だった。
そんな勇者の一人であるシンは、逃れ行き着いた村で村人たちに魔物を差し向けた勇者だと勘違いされてしまい、滞在中の兵団によってシーラ王国へ送られてしまった。
「勇者、シン。あなたには魔王の城に眠る秘宝、それを盗み出して来て欲しいのです」
唐突にアリス王女に突きつけられたのは、自分のようなランクの勇者に与えられる任務ではなかった。レベル50台の魔物をようやく倒せる勇者にとって、レベル100台がいる魔王の城は未知の領域。
「ーー王女が頼む、その任務。俺が引き受ける」
シンの持つスキルが頼りだと言うアリス王女。快く引き受けたわけではなかったが、シンはアリス王女の頼みを引き受けることになり、魔王の城へ旅立つ。
これは魔物が世界に溢れる時代、シーラ王国の姫に頼まれたのをきっかけに魔王の城を目指す勇者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる