114 / 330
4章 信じ続ける誓い
113話 信頼を示すために
しおりを挟む
メアリとの時間が終わったので、次はジャンの様子を見たい。今のところは、この2人は味方だと考えていいだろう。だから、俺も相応に大事にする。それが、信頼を見せるということだと思う。
手探りではあるが、一歩一歩しっかりと。信じているというのは、言葉だけでは伝わらない。行動で示すのが、当然のこと。
だったら、任せるということも、大事になるだろう。ああ、そうか。だから、俺はカミラに信頼を疑われたのだな。自分で全部をこなそうとしたから。
今になって思えば、愚かなことだ。信頼しているというのなら、相応の行動がある。それを実行しないまま、言葉で信じているとだけ言っていたのだから。
だからこそ、その反省はしっかりと活かす必要がある。まずは、ジャンに信頼している姿勢を見せる。そこからだ。
ということで探すと、すぐに見つかった。よし、やるか。
「ジャン、学校もどきの様子はどうだ? というか、名前は決まったか? 正式名称もない、雑な運用だったからな。お前も大変だっただろう」
「名前は、まあ別に何でも良いと思います。学校もどきでも、分かりますからね」
まあ実際、俺が運用していた頃は、特に困っていなかったからな。俺としては、自分がアストラ学園に入学する時に、仲間が増えれば良い。そのための活動だったのだから。大きな事は、考えていなかった。
ただ、ジャンにとっては別だろう。一応、それなりに多くの人間が関わる事業になるし、長く続く可能性もある。俺の甘い部分まで引き継ぐ必要はない。それを、伝えておきたいところだ。
「正式名称があった方が、対外的には都合が良いんじゃないか?」
「それもそうですね。もっと大きくするのなら、外部との関わりも増えるでしょうから」
「まあ、お前に任せているのだから、判断はお前がすれば良い」
おそらくは、これが信頼を伝える姿勢のはずだ。丸投げにせず、かといって俺の判断に合わせさせもしない。俺には俺の意見があるが、それでもジャンに任せるのだと、そう伝えることが。
「ありがとうございます、兄さん。僕を信頼してくださって」
「当然のことだ。お前の仕事ぶりは、確かなものだからな」
「今日は見せられませんが、兄さんから引き継いだものは、悪くない方向に進んでいるのではないかと」
まあ、学校もどきと俺の家は別の場所だからな。もう午後だと考えると、転移を使わずに移動するのは大変かもしれない。
ただ、ジャンはうまくいっていると言う。その言葉を信じるだけだ。いくらなんでも、子供達を虐待する人間ではない。それは、効率が悪いと理解している。そう、普段の言動から伝わるからな。
今のところは、完全に任せておいて大丈夫だと思う。まあ、俺が干渉できるような状況ではないが。どうせジャンに任せるしかないんだ。疑う姿勢を見せるのは、どう考えても悪手だろう。
実際、ジャンなら悪いようにしないとは考えている。なんなら、俺よりも効率的に進められる可能性すらある。合理という面では、ジャンの方が優れているだろうからな。俺は、感情に振り回されすぎる。転じてジャンは、効率を感情より優先できる。
大勢を動かす計画なら、どちらに適正があるのか。俺の答えは、決まっている。だから、安心して仕事を預けることができるんだ。
「なら、安心だな。これからも、その調子で続けてくれ」
「もちろんです。兄さんの顔に、泥を塗る訳にはいきませんから」
表情を見る限りでは、俺の期待を裏切りたくないのは本音だと思う。なんというか、目がキラキラしている感じだし。だからこそ、失望されないように振る舞わないとな。尊敬している相手が大した事ないと知った時、人は相手を嫌う気がするから。
「そうか。生徒達との関係はどうだ?」
「兄さんほどではありませんが、慕われていると思いますよ。やはり、嫌われるよりは好かれた方が、都合が良いですね」
淡々と話す様子を見ていると、サイコパスではないかという疑問すら浮かぶ。感情を無視して、効率で動ける人間というか。相手に共感していないのに、親身になって話せる人間というか。
まあ、だからといって、ジャンが悪人という訳ではない。仮に人の心が分からなくても、善行をするのなら善人なんだ。それは、間違いのない事実だ。
「ああ、その通りだな。好かれた方が面倒になる相手も、居るには居るが。まあ、学校もどきに送られるのなら、そこまでではないはずだ」
「後学のために聞いておきたいのですが、どんな人間なんですか?」
「恩を恩と感じない人間。何でもかんでも相手のせいにする人間。一切の努力をしない人間。そんなところだろうな」
どの種類の人間も、頼られるだけ損をする。嫌なことばかり押し付けられて、相手はこちらに配慮などしない。それは、この世界でも同じだろう。
だったら、ちゃんと警戒するのが大事だよな。それを、ジャンにも知っておいてほしい。
「ああ、なるほど。理屈では、納得できます。では、今後は気をつけておきますね」
「そうだな。お前も、いずれは出会うことになるだろうからな」
「同感です。僕達が関わる人間は、今後どんどん増えていくでしょうからね」
アストラ学園で、友達となった相手。その人達にも、家がある。だから、事業に巻き込むことも、巻き込まれることもあるだろう。そうなったら、今より大きい案件に関わるはずだ。だから、今のうちから備えておく。重要なことだ。
「だからこそ、普段から自分を律することが大切になるはずだ」
「そうですね。弱みとなる部分は、少ないに越したことはありませんから」
「ああ。残念なことに、信頼できない人間も多いからな」
「兄さんのおかげで、ブラック家の行動が効率から遠いことは、よく分かりましたよ。むやみに敵を作るのは、損が勝ちますね」
ジャンは、善き心を持った人ではないのだろう。それは、なんとなく分かる。だからといって、ブラック家に同調もしない。仕える人間も、他の貴族も、領民も、みんな虐げるブラック家には。
だから、信じる価値がある。効率のためだとしても、善行を選べるのだから。味方になれば、心強い。それは確かなんだ。
「そういうことだ。本当の善人になる必要はない。それでも、善意を装うだけで、ずいぶんと違うんだ」
「分かります。僕だって、慈愛を抱えた人間ではないですから。それでも、愛情を演じると、いい感じなんですよ」
この言葉からして、良心から人に優しくしている訳ではない。だからこそ、正解を選べる可能性もある。俺なら、共感のあまり怒りに染まってしまう状況でも、冷静に判断できる。そう、期待したいところだ。
「よく分かっているじゃないか。お前は優秀だよ」
「ぜんぶ、兄さんのおかげですよ。これからも、僕に道を示してください」
「ああ、分かった。お前が俺を慕ってくれる限りは、な」
「なら、ずっとですね。ふふっ、今後が楽しみです」
ジャンが味方で居てくれるのなら、俺に最適解を示してくれる気がする。いつか、思い込みではなく本当になってくれたら。それが、今の俺の望みだ。
手探りではあるが、一歩一歩しっかりと。信じているというのは、言葉だけでは伝わらない。行動で示すのが、当然のこと。
だったら、任せるということも、大事になるだろう。ああ、そうか。だから、俺はカミラに信頼を疑われたのだな。自分で全部をこなそうとしたから。
今になって思えば、愚かなことだ。信頼しているというのなら、相応の行動がある。それを実行しないまま、言葉で信じているとだけ言っていたのだから。
だからこそ、その反省はしっかりと活かす必要がある。まずは、ジャンに信頼している姿勢を見せる。そこからだ。
ということで探すと、すぐに見つかった。よし、やるか。
「ジャン、学校もどきの様子はどうだ? というか、名前は決まったか? 正式名称もない、雑な運用だったからな。お前も大変だっただろう」
「名前は、まあ別に何でも良いと思います。学校もどきでも、分かりますからね」
まあ実際、俺が運用していた頃は、特に困っていなかったからな。俺としては、自分がアストラ学園に入学する時に、仲間が増えれば良い。そのための活動だったのだから。大きな事は、考えていなかった。
ただ、ジャンにとっては別だろう。一応、それなりに多くの人間が関わる事業になるし、長く続く可能性もある。俺の甘い部分まで引き継ぐ必要はない。それを、伝えておきたいところだ。
「正式名称があった方が、対外的には都合が良いんじゃないか?」
「それもそうですね。もっと大きくするのなら、外部との関わりも増えるでしょうから」
「まあ、お前に任せているのだから、判断はお前がすれば良い」
おそらくは、これが信頼を伝える姿勢のはずだ。丸投げにせず、かといって俺の判断に合わせさせもしない。俺には俺の意見があるが、それでもジャンに任せるのだと、そう伝えることが。
「ありがとうございます、兄さん。僕を信頼してくださって」
「当然のことだ。お前の仕事ぶりは、確かなものだからな」
「今日は見せられませんが、兄さんから引き継いだものは、悪くない方向に進んでいるのではないかと」
まあ、学校もどきと俺の家は別の場所だからな。もう午後だと考えると、転移を使わずに移動するのは大変かもしれない。
ただ、ジャンはうまくいっていると言う。その言葉を信じるだけだ。いくらなんでも、子供達を虐待する人間ではない。それは、効率が悪いと理解している。そう、普段の言動から伝わるからな。
今のところは、完全に任せておいて大丈夫だと思う。まあ、俺が干渉できるような状況ではないが。どうせジャンに任せるしかないんだ。疑う姿勢を見せるのは、どう考えても悪手だろう。
実際、ジャンなら悪いようにしないとは考えている。なんなら、俺よりも効率的に進められる可能性すらある。合理という面では、ジャンの方が優れているだろうからな。俺は、感情に振り回されすぎる。転じてジャンは、効率を感情より優先できる。
大勢を動かす計画なら、どちらに適正があるのか。俺の答えは、決まっている。だから、安心して仕事を預けることができるんだ。
「なら、安心だな。これからも、その調子で続けてくれ」
「もちろんです。兄さんの顔に、泥を塗る訳にはいきませんから」
表情を見る限りでは、俺の期待を裏切りたくないのは本音だと思う。なんというか、目がキラキラしている感じだし。だからこそ、失望されないように振る舞わないとな。尊敬している相手が大した事ないと知った時、人は相手を嫌う気がするから。
「そうか。生徒達との関係はどうだ?」
「兄さんほどではありませんが、慕われていると思いますよ。やはり、嫌われるよりは好かれた方が、都合が良いですね」
淡々と話す様子を見ていると、サイコパスではないかという疑問すら浮かぶ。感情を無視して、効率で動ける人間というか。相手に共感していないのに、親身になって話せる人間というか。
まあ、だからといって、ジャンが悪人という訳ではない。仮に人の心が分からなくても、善行をするのなら善人なんだ。それは、間違いのない事実だ。
「ああ、その通りだな。好かれた方が面倒になる相手も、居るには居るが。まあ、学校もどきに送られるのなら、そこまでではないはずだ」
「後学のために聞いておきたいのですが、どんな人間なんですか?」
「恩を恩と感じない人間。何でもかんでも相手のせいにする人間。一切の努力をしない人間。そんなところだろうな」
どの種類の人間も、頼られるだけ損をする。嫌なことばかり押し付けられて、相手はこちらに配慮などしない。それは、この世界でも同じだろう。
だったら、ちゃんと警戒するのが大事だよな。それを、ジャンにも知っておいてほしい。
「ああ、なるほど。理屈では、納得できます。では、今後は気をつけておきますね」
「そうだな。お前も、いずれは出会うことになるだろうからな」
「同感です。僕達が関わる人間は、今後どんどん増えていくでしょうからね」
アストラ学園で、友達となった相手。その人達にも、家がある。だから、事業に巻き込むことも、巻き込まれることもあるだろう。そうなったら、今より大きい案件に関わるはずだ。だから、今のうちから備えておく。重要なことだ。
「だからこそ、普段から自分を律することが大切になるはずだ」
「そうですね。弱みとなる部分は、少ないに越したことはありませんから」
「ああ。残念なことに、信頼できない人間も多いからな」
「兄さんのおかげで、ブラック家の行動が効率から遠いことは、よく分かりましたよ。むやみに敵を作るのは、損が勝ちますね」
ジャンは、善き心を持った人ではないのだろう。それは、なんとなく分かる。だからといって、ブラック家に同調もしない。仕える人間も、他の貴族も、領民も、みんな虐げるブラック家には。
だから、信じる価値がある。効率のためだとしても、善行を選べるのだから。味方になれば、心強い。それは確かなんだ。
「そういうことだ。本当の善人になる必要はない。それでも、善意を装うだけで、ずいぶんと違うんだ」
「分かります。僕だって、慈愛を抱えた人間ではないですから。それでも、愛情を演じると、いい感じなんですよ」
この言葉からして、良心から人に優しくしている訳ではない。だからこそ、正解を選べる可能性もある。俺なら、共感のあまり怒りに染まってしまう状況でも、冷静に判断できる。そう、期待したいところだ。
「よく分かっているじゃないか。お前は優秀だよ」
「ぜんぶ、兄さんのおかげですよ。これからも、僕に道を示してください」
「ああ、分かった。お前が俺を慕ってくれる限りは、な」
「なら、ずっとですね。ふふっ、今後が楽しみです」
ジャンが味方で居てくれるのなら、俺に最適解を示してくれる気がする。いつか、思い込みではなく本当になってくれたら。それが、今の俺の望みだ。
12
お気に入りに追加
151
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
ゆったりおじさんの魔導具作り~召喚に巻き込んどいて王国を救え? 勇者に言えよ!~
ぬこまる
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界の食堂と道具屋で働くおじさん・ヤマザキは、武装したお姫様ハニィとともに、腐敗する王国の統治をすることとなる。
ゆったり魔導具作り! 悪者をざまぁ!! 可愛い女の子たちとのラブコメ♡ でおくる痛快感動ファンタジー爆誕!!
※表紙・挿絵の画像はAI生成ツールを使用して作成したものです。
追放?俺にとっては解放だ!~自惚れ勇者パーティに付き合いきれなくなった俺、捨てられた女神を助けてジョブ【楽園創造者】を授かり人生を謳歌する~
和成ソウイチ
ファンタジー
(全77話完結)【あなたの楽園、タダで創ります! 追放先はこちらへ】
「スカウトはダサい。男はつまらん。つーことでラクター、お前はクビな」
――その言葉を待ってたよ勇者スカル。じゃあな。
勇者のパワハラに愛想を尽かしていたスカウトのラクターは、クビ宣告を幸いに勇者パーティを出て行く。
かつては憧れていた勇者。だからこそここまで我慢してきたが、今はむしろ、追放されて心が晴れやかだった。
彼はスカルに仕える前から――いや、生まれた瞬間から決めていたことがあった。
一生懸命に生きる奴をリスペクトしよう。
実はラクターは転生者だった。生前、同じようにボロ布のようにこき使われていた幼馴染の同僚を失って以来、一生懸命に生きていても報われない奴の力になりたいと考え続けていた彼。だが、転生者であるにも関わらずラクターにはまだ、特別な力はなかった。
ところが、追放された直後にとある女神を救ったことでラクターの人生は一変する。
どうやら勇者パーティのせいで女神でありながら奴隷として売り飛ばされたらしい。
解放した女神が憑依したことにより、ラクターはジョブ【楽園創造者】に目覚める。
その能力は、文字通り理想とする空間を自由に創造できるチートなものだった。
しばらくひとりで暮らしたかったラクターは、ふと気付く。
――一生懸命生きてるのは、何も人間だけじゃないよな?
こうして人里離れた森の中で動植物たちのために【楽園創造者】の力を使い、彼らと共存生活を始めたラクター。
そこで彼は、神獣の忘れ形見の人狼少女や御神木の大精霊たちと出逢い、楽園を大きくしていく。
さらには、とある事件をきっかけに理不尽に追放された人々のために無料で楽園を創る活動を開始する。
やがてラクターは彼を慕う大勢の仲間たちとともに、自分たちだけの楽園で人生を謳歌するのだった。
一方、ラクターを追放し、さらには彼と敵対したことをきっかけに、スカルを始めとした勇者パーティは急速に衰退していく。
(他サイトでも投稿中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる