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第一章 オークション
処女証明
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男は、すたすたとベッドに近づき、リオの脚に巻かれた鎖の鍵穴にももう一つの鍵を差し込んだ。
手早く戒めを解き、
「さあ、立つんだ」
きっぱりとした声で促す。
「やだ……」
リオはかぶりを振りながら、じりじりと腰でベットの上を後ずさる。
「わがまま言うな。客がしらける」
男はリオの腕を取り、強引に立たせた。
ケットがはらりと落ち、少年の肢体が露になる。
恥じらう暇もなく男に手をとられ、リオは籠の外へと引きずり出された。
スポットライトが、少し遅れてついて来る。
男は、リオをひきよせ、自分の体の前に立たせた。
客席からどよめきが起こる。
「見てください。この小さな顔。赤い唇。白い肌。今までたくさんの少年を見てきたが、こんな上玉は久しぶりだ。ここにいるあなたがたは、非常についてる。今から始まるオークションで、幾ばくかのお金を積みさえすれば、天使のように愛らしいこの少年を自分のものにできるんですから」
朗々とした声が、会場中に響き渡る。
照明が弱まり、リオの目からも、なんとなく客席が見えるようになってきた。
仮面の奥のいくつもの目が、舞台上の自分を凝視している。
オペラグラスを手にした者も大勢いた。
オークション。
男は確かにそう言った。
リオは、今から競り落とされるのだ。
「もう少し、両足を開いて立ってみろ」
後から、くぐもった声がする。
「え……?」
リアクションをとる間もなく、男は後方から少年の膝頭を開き、うなだれた性器に長い指を伸ばした。
「……!」
とっさに、局部を隠そうとしたリオの両手を、男は、片手だけの拘束で難なく封じる。
「ほら、まだ皮をかぶった未熟な茎です。なかなか仕込み甲斐がありそうだ。いちばん肝心な蕾ですが、先にあらためましたところ、乳首とほぼ変わらぬピンク色だ。まあ、それは後程、皆さんの前でたっぷりと、開帳予定ですのでお楽しみに」
言いながら、真偽を試すかのように、男はリオを軽く扱く。
花茎を覆う薄い皮は、摩擦でかすかに上下するが、本体が剥き出しになるまでには至らない。
客席から無数のため息が、聞こえてきた。
「やだ……やめて」
客席に視線をやったまま、リオは訴えた。
「了解」
男は頷き、同時に微妙な部分に添えられた手も離れていく。
「皆様、自分目の色が変わってきましたね。この美しい少年が、正真正銘の純粋無垢な生娘だと、そろそろおわかりになってきたことでしょう。それではさっそく本番前の吟味に移らせて頂きます」
男は、客席に語りかけた。
「吟味の前に、もう少しこの子の処女性を明確にして欲しい。私は一度は擬物をつかまされたことがあるのでね。虫も殺さぬ純情少年かと思いきや、次々に男をくわえ込むどうしようもない淫乱だったのだ。もう二度とあんな失敗はしたくない」
客席から、そんな声がした。
数人がうなずき、無言で賛同の意を示す。
「なるほど、ね」
男は言うと、
「わかりました。では今から証明してみせましょう。この子が、また恋も知らぬ、生粋の処女だって事をね」
いきなりリオに向き直った。
「一番最初が中年じゃあ、気の毒だからな。いい機会だ。ファーストキスは俺が貰ってやるよ」
マイクが拾えないほどの、小さな声で男は囁く。
そしてリオの頬を両手で挟み、上向かせた。
高いところにあった男の顔が、いきなり至近距離に迫ってくる。
リオは両目を見開いた。
フードの影になり、やはり男の顔は見えない。
ぱさりと厚い布がリオの額にかかり、自分までフードの陰にとらわれてしまう。
そして、温かい感触が唇に触れた。
手早く戒めを解き、
「さあ、立つんだ」
きっぱりとした声で促す。
「やだ……」
リオはかぶりを振りながら、じりじりと腰でベットの上を後ずさる。
「わがまま言うな。客がしらける」
男はリオの腕を取り、強引に立たせた。
ケットがはらりと落ち、少年の肢体が露になる。
恥じらう暇もなく男に手をとられ、リオは籠の外へと引きずり出された。
スポットライトが、少し遅れてついて来る。
男は、リオをひきよせ、自分の体の前に立たせた。
客席からどよめきが起こる。
「見てください。この小さな顔。赤い唇。白い肌。今までたくさんの少年を見てきたが、こんな上玉は久しぶりだ。ここにいるあなたがたは、非常についてる。今から始まるオークションで、幾ばくかのお金を積みさえすれば、天使のように愛らしいこの少年を自分のものにできるんですから」
朗々とした声が、会場中に響き渡る。
照明が弱まり、リオの目からも、なんとなく客席が見えるようになってきた。
仮面の奥のいくつもの目が、舞台上の自分を凝視している。
オペラグラスを手にした者も大勢いた。
オークション。
男は確かにそう言った。
リオは、今から競り落とされるのだ。
「もう少し、両足を開いて立ってみろ」
後から、くぐもった声がする。
「え……?」
リアクションをとる間もなく、男は後方から少年の膝頭を開き、うなだれた性器に長い指を伸ばした。
「……!」
とっさに、局部を隠そうとしたリオの両手を、男は、片手だけの拘束で難なく封じる。
「ほら、まだ皮をかぶった未熟な茎です。なかなか仕込み甲斐がありそうだ。いちばん肝心な蕾ですが、先にあらためましたところ、乳首とほぼ変わらぬピンク色だ。まあ、それは後程、皆さんの前でたっぷりと、開帳予定ですのでお楽しみに」
言いながら、真偽を試すかのように、男はリオを軽く扱く。
花茎を覆う薄い皮は、摩擦でかすかに上下するが、本体が剥き出しになるまでには至らない。
客席から無数のため息が、聞こえてきた。
「やだ……やめて」
客席に視線をやったまま、リオは訴えた。
「了解」
男は頷き、同時に微妙な部分に添えられた手も離れていく。
「皆様、自分目の色が変わってきましたね。この美しい少年が、正真正銘の純粋無垢な生娘だと、そろそろおわかりになってきたことでしょう。それではさっそく本番前の吟味に移らせて頂きます」
男は、客席に語りかけた。
「吟味の前に、もう少しこの子の処女性を明確にして欲しい。私は一度は擬物をつかまされたことがあるのでね。虫も殺さぬ純情少年かと思いきや、次々に男をくわえ込むどうしようもない淫乱だったのだ。もう二度とあんな失敗はしたくない」
客席から、そんな声がした。
数人がうなずき、無言で賛同の意を示す。
「なるほど、ね」
男は言うと、
「わかりました。では今から証明してみせましょう。この子が、また恋も知らぬ、生粋の処女だって事をね」
いきなりリオに向き直った。
「一番最初が中年じゃあ、気の毒だからな。いい機会だ。ファーストキスは俺が貰ってやるよ」
マイクが拾えないほどの、小さな声で男は囁く。
そしてリオの頬を両手で挟み、上向かせた。
高いところにあった男の顔が、いきなり至近距離に迫ってくる。
リオは両目を見開いた。
フードの影になり、やはり男の顔は見えない。
ぱさりと厚い布がリオの額にかかり、自分までフードの陰にとらわれてしまう。
そして、温かい感触が唇に触れた。
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