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第八十話

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 さて、と心の中で一呼吸置いた俺は、相変わらず女の子座りで俺を見上げてくるエルナちゃんの隣に移動する。

 そのまま腰を下ろすと、ちょうど彼女と向かい合うような格好になった。

「エルナちゃん。これから俺がすることで、嫌なことがあったらすぐに言ってね」

「ん。大丈夫」

 事前に注意しておくと、エルナちゃんはそう言って頷く。

 その返事は、なんだか逆に不安になるんだけど。

 まぁだけど、大丈夫って言ってるんだから大丈夫なんだろう。

 気にしないことに決めた俺は、そっと手を伸ばしてエルナちゃんの服の裾を摘まんだ。

「じゃあ、脱がすよ。いい?」

「ん」



 エルナちゃんが大きく頷いたのを確認した後で、彼女の服の裾に手を伸ばす。

「じゃあ、ばんざいして」

「んぅ……」

 言われた通りに両手を大きく上げたエルナちゃんを褒めながら、一気に服をまくり上げる。

 途中で少し引っかかってエルナちゃんから変な声が聞こえるけど、手は止めない。

 服を脱がし終えると、その服を畳んで床に置きながらエルナちゃんを眺める。

 日本人離れした白い肌にすらっとしたウエスト。

 まだ成長していない様子のおっぱいはほとんど膨らんでおらず、桜色の乳首だけが可愛らしく主張していた。

「じゃあ、パンツも脱いじゃおうか」

 できるだけ興奮を隠して優しく声をかけると、俺はエルナちゃんの腰に手を回す。

 にちゃっと粘っこい水音を立てたそれは、さっきまでのエルナちゃんの興奮を示しているようだった。

「あう、恥ずかしい……」

 エルナちゃんにもその音が聞こえたようで、顔だけじゃなくて身体中がほんのりと赤くなったように感じる。

 そうしてパンツも脱がせ終わり、俺の目の前には全裸になったエルナちゃんが立っている。



 輝くような金色の神に、蒼っぽい瞳。

 さらに真っ白な肌も相まって、まるで天使が立っているようだった。

「綺麗だ……」

 気が付くと俺は、エルナちゃんを見てそう呟いていた。

「あうぅ……」

 そうすると、俺の呟きを聞いたエルナちゃんは何故か俺に抱き着いてきた。

「こうすれば、見えない」

 確かに視界からは消えたけど、その代わりに柔らかい感触を体中から感じるんだけど。

 少し抜けているエルナやんは気が付いていないようで、一層強く俺に抱き着いてくる。



 その感触を楽しむように俺もエルナちゃんの身体に腕を回すと、そのまま後ろ向きに倒れ込んだ。

 そうすると、抱きしめられたエルナちゃんは一瞬宙に浮いた後に俺のお腹の上にうつ伏せになる。

 ああ、このまま寝ちゃいたいなぁ……。

 なんて贅沢なことを考えていると、俺の上に乗ったエルナちゃんと目が合った。

「にぃに、寝ちゃダメ」

「まさか、寝ないよ。まだまだ楽しまないとね」

 エルナちゃんの頭を撫でながら答えると、そのおでこにキスの雨を降らせる。

 くすぐったそうに身動ぎをしながらも、エルナちゃんは俺のキスを全て受け入れてくれた。



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