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花を愛する残暑の雷鳴
#2
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暑さが和らいだとはいえ、まだまだ夏のリモワの屋外は外出に適しているとは言えません。
今日は早起きをして市場に来ました。
先日の反省を活かし、買い物と調薬のどちらの時間も確保するためです。
目的の材料を一通り買い揃え市場を出た時、背後から騎士の一人が私に声を掛けてきました。
「キーノスさん、ですよね?」
「はい、そうですが……」
確かに暑い中フードを被っているのは不自然だと思います。
ついに不審者として連行されてしまう日が来たのでしょうか……。
いや、今名前を呼ばれたような……
「やっと見つけました、昼過ぎから探してたんですよ。至急騎士団長が会いたいと言っています」
「私にですか?」
「はい、今リモワにいる騎士全体に連絡が入ってまして。家にも向かったそうですが、外出中のようでしたので」
なんとも傍迷惑な話です。
確かに今日は昼前くらいから出かけていました。
でもそれはやりたい事があったからです。
「今から、ですか?」
「はい。お願いできますか?」
「……分かりました、ご案内をお願いします」
今断ったとしても、我が家か店に来る可能性があります。
どの道逃げられないなら、早い段階で面倒事を片付けた方が良さそうです。
───────
「うん、やっぱそうだよな」
「なんですか会うなり」
「いや、お前俺より小さいよなぁって」
「わざわざそれを指摘するために騎士団に命令したのですか?」
騎士の方に演習場まで案内していただきました。
中央で騎士の方々が暑い中鍛錬をなさっています。
剣のぶつかり合う音が響き活気に溢れている中、なぜ呼び出されてまで身長の低さを指摘されるのか理解できません。
「いや、そうじゃない。お前、模擬戦の請求書なんて出してないよな?」
「請求書?」
「今朝例の手品師が出演料の請求書持って庁舎に来たって報告があってな、バルトんとこから」
「私が今日この辺りに来たのは今が初めてです」
「そうだよなぁ。しかも手品師が二メートルほどの長身って聞いてな、事実確認込で直接呼び出した」
「あぁ、多分本物の方からの請求でしょう。昨日会いました」
一応の人払いはしているので、周囲に会話の内容は聞こえないでしょう。
会議室なり用意すれば良いのでしょうけど、演習場から動く事も出来ないのかと思われます。
「えっ、本物いんのか今?」
「本当にただ遊びに来ただけみたいですから大丈夫ですよ、たまに長期休暇で来てますし」
「そんな大事なこと今まで……」
「今までも問題など、まぁほとんどないようなものですから」
「いやいや、大問題だ! なんだあの額は!」
昨日の娼館での費用をそのまま請求書にして持ってきたのでしょう。
あの人の豪遊っぷりはいつもの事ですからかなり高く付いたはずです。
「有名な手品師の出演料ですから高くつくと思いますよ」
「まさか、お前分かってて……」
「あの人は各地で弟子の活躍による甘い汁を吸って豪遊してるので、今回も私の話が知られれば必ず来ると思ってました」
「先に言え!」
「私が模擬戦に出る事がなければ、なんの問題もなかったのでは?」
「お前がそのまま出れば良いだろ!」
「私はただのバリスタですよ、それでも不自然です」
「だから前から騎士になれと」
「何年断ってると思ってるんですか、いい加減に諦めてください」
どうやらイザッコへの意趣返しは成功したようです。
箝口令を頼む羽目になった時は、失敗の可能性を考えました。
イザッコには大きなメリットがあった話ですが、軽視した結果私の狙い通りにはなりました。
箝口令を真面目に出していればこうはならなかったかもしれません。
「ビャンコ様に泣きつかれたのが動機としては一番大きいですが、留学生のワガママを諌めず私を引っ張り出して解決させれば済むなど考えが甘すぎますよ」
「オレがやったんじゃねぇぞ」
「ではビャンコ様が出ていたらどうなったか想像できますか?」
「演習場がぶっ壊れてただろうけど」
「手品師の出演料より高くついたと思いますよ」
イザッコは私なら無償でやると思っていたのでしょう。
確かにそれでも構いません、貸し一つとすれば良いですし。
とは言え。
三ヶ月前に崖から落とされたバリスタに朝の仕事帰りに気軽に頼まれては困ります。
「お前、いくらか分かってんのか?」
「おそらくモウカハナの半月分の売上は簡単に回収できるでしょうね」
「随分具体的だな」
「何度か付き合わされた事がありますからね、今回は断りましたが」
「付き合う……って何に?」
「あの人は娼館や高級クラブが好きでよく行きます」
手品師の修行の一環だと何度か付き合わされました。
……苦痛でしかなかったです、本当に。
「ちょっと待て、さっき遊びに来てるって言ってたよな」
「はい。冬前までの長期休暇をとったそうで、余程の事がなければ帰らないと言ってました」
「まさか、毎回持ってこねぇだろうな?」
「大丈夫ですよ、もし今日に請求が無かったら後日まとめて出したはずです」
「まとめてって……」
「弟子の活躍を本人から聞き、その内容で請求額を決めるそうです」
「弟子に支払われた場合はどうなる?」
「弟子から徴収しますよ、足りなければ追加を支払い元に請求します。今回は観客が庁舎の職員のみで出演者が地味な私なので、他と比較してもかなり安く済んだはずです」
「お前、あれで地味って……」
「昨日散々言われました」
他の方は師匠が請求してくる額より高い値段で術を披露して収益を得ているそうです。
なので私が地味で安売りする事に文句を言います、一晩遊べばなくなると。
この価格と請求の基準が未だに理解できませんが、そもそも彼のためにやった訳では無いので文句を言われても筋違いです。
「こんな事知ってたら頼まなかったぞ、なんで先に言わないんだ」
「私が自前の仮面を付けて出ると聞いた時、その手があったなどと言ったそうですね」
「あぁ、例の手品師って実際はヴァローナの筆頭術士だろ? なのに流浪の手品師なんつー意味が分からん変人なら、模擬戦に出しても言い訳が立つと思ったんだ」
筆頭術士が他国の模擬戦に出ること自体が異常ですが、あの人ならやります。
しかも事前に街中で告知しながら歩いた上で莫大な請求をイザッコにしたでしょう。
「前の時はなかったのに、なんで今回になって……」
「あの時は私のためにやった事でしたので請求はありません」
「今回も同じだろ」
「騎士団の演習ですので騎士団のためです」
「……支払わなかったらどうなる?」
「死なない程度に雷が落とされ続けます」
出来ればイザッコに請求して欲しかったのですが、防衛局のトップではないからやはり無理でしたか。
イザッコが後頭部を乱暴に掻きます。
「オレんとこ回ってきてんだよ、その請求書!」
「それは良かったです」
「良いわけあるか!!」
イザッコが大きな声を出したせいでこちらに注目が集まります。
そんな事を気にせず、私の両肩を掴み前後に揺らします。
「二度と! やるな!」
「もちろんです、私も二度とやりたくありません」
「あと! 先に! 言え!」
「頭を使ったらどうです? 考えたら分かるでしょう」
「っ……」
言い返せないのか、私を突き飛ばします。
その勢いでフードが頭から取れていまいました。
「剣を取れ! 叩きのめしてやる!」
「お断りします」
「ほんっとに変わらんなお前は! この根暗が!」
「用が済んだなら帰っても構いませんか?」
「済んでない! 剣を取れって言ってるだろ!」
結局こうなるのですね。
しばらく言わせて置くのが良さそうです。
「あ、あの……」
「なんだ!」
少ししてから、イザッコの背後から女性が声を掛けてきます。
「そちらの方は、キーノスさんではありませんか?」
「ん!? あぁそうだ……が?」
イザッコの大声につられて近付いて来たのでしょうけど、なぜ声を掛けてきたのでしょうか?
イザッコも相手が意外だったのか、先程までの怒りが鎮まったようです。
「やっぱり……」
彼女がこちらへ歩み寄ってきます。
以前新聞で拝見しておりますので、誰かは知っています。
「やっと……やっとお会い出来ました、あの時のお礼を言える日を待ち望んでました」
「申し訳ありませんが、初対面かと」
「覚えてませんか? 五年前、湖畔で凍傷を治して頂きました」
イザッコが状況を理解できないのか、困惑して止まっています。
五年前で湖畔なら、あるとしたらデムーロ領の後始末の時でしょうか?
「あの時は髪が短かったし、身長ももっと低かったから分からないかも知れません。冬の湖に落ちて動けなくなっていた私を救って下さいました……」
ビャンコ様に頼まれて湖底の人骨をひたすら地上に上げた際、半死の少年が一緒に出てきた事はありました。
骨ではなかったのでとても驚いた記憶が……
「まさか……あの時の少年、ですか?」
「はいっ! あの時は自己紹介もお礼も出来なくて。ずっと探してました」
女性が私に喜色満面の笑顔を向けてきます。
先程から気になっているのですが、彼女は私を正面から真っ直ぐ見てきます。
こんな女性はサチ様以来かもしれません。
「私、ゾフィ・ベルツと申します。あの日からあなたに見合う女になれるよう、自分を磨いてまいりました。どうか私の心を受け取って下さいませんか?」
「はぁ!?」
流れを見守っていたイザッコがまたしても大きな声を出します。
「あなたの心とはどういった物でしょうか?」
「バカ、告白されてんだよ!」
「告白?」
状況がよく分かりませんが……
イザッコの悪態も鎮まりましたし、私は元々ここに用はありません。
ゾフィ様の告白がどんな内容か分かりませんが、長くなるようでしたら日を改めてはいけないでしょうか。
せっかく買った材料があるのに、このままでは今日の予定がこなせそうにありません。
今日は早起きをして市場に来ました。
先日の反省を活かし、買い物と調薬のどちらの時間も確保するためです。
目的の材料を一通り買い揃え市場を出た時、背後から騎士の一人が私に声を掛けてきました。
「キーノスさん、ですよね?」
「はい、そうですが……」
確かに暑い中フードを被っているのは不自然だと思います。
ついに不審者として連行されてしまう日が来たのでしょうか……。
いや、今名前を呼ばれたような……
「やっと見つけました、昼過ぎから探してたんですよ。至急騎士団長が会いたいと言っています」
「私にですか?」
「はい、今リモワにいる騎士全体に連絡が入ってまして。家にも向かったそうですが、外出中のようでしたので」
なんとも傍迷惑な話です。
確かに今日は昼前くらいから出かけていました。
でもそれはやりたい事があったからです。
「今から、ですか?」
「はい。お願いできますか?」
「……分かりました、ご案内をお願いします」
今断ったとしても、我が家か店に来る可能性があります。
どの道逃げられないなら、早い段階で面倒事を片付けた方が良さそうです。
───────
「うん、やっぱそうだよな」
「なんですか会うなり」
「いや、お前俺より小さいよなぁって」
「わざわざそれを指摘するために騎士団に命令したのですか?」
騎士の方に演習場まで案内していただきました。
中央で騎士の方々が暑い中鍛錬をなさっています。
剣のぶつかり合う音が響き活気に溢れている中、なぜ呼び出されてまで身長の低さを指摘されるのか理解できません。
「いや、そうじゃない。お前、模擬戦の請求書なんて出してないよな?」
「請求書?」
「今朝例の手品師が出演料の請求書持って庁舎に来たって報告があってな、バルトんとこから」
「私が今日この辺りに来たのは今が初めてです」
「そうだよなぁ。しかも手品師が二メートルほどの長身って聞いてな、事実確認込で直接呼び出した」
「あぁ、多分本物の方からの請求でしょう。昨日会いました」
一応の人払いはしているので、周囲に会話の内容は聞こえないでしょう。
会議室なり用意すれば良いのでしょうけど、演習場から動く事も出来ないのかと思われます。
「えっ、本物いんのか今?」
「本当にただ遊びに来ただけみたいですから大丈夫ですよ、たまに長期休暇で来てますし」
「そんな大事なこと今まで……」
「今までも問題など、まぁほとんどないようなものですから」
「いやいや、大問題だ! なんだあの額は!」
昨日の娼館での費用をそのまま請求書にして持ってきたのでしょう。
あの人の豪遊っぷりはいつもの事ですからかなり高く付いたはずです。
「有名な手品師の出演料ですから高くつくと思いますよ」
「まさか、お前分かってて……」
「あの人は各地で弟子の活躍による甘い汁を吸って豪遊してるので、今回も私の話が知られれば必ず来ると思ってました」
「先に言え!」
「私が模擬戦に出る事がなければ、なんの問題もなかったのでは?」
「お前がそのまま出れば良いだろ!」
「私はただのバリスタですよ、それでも不自然です」
「だから前から騎士になれと」
「何年断ってると思ってるんですか、いい加減に諦めてください」
どうやらイザッコへの意趣返しは成功したようです。
箝口令を頼む羽目になった時は、失敗の可能性を考えました。
イザッコには大きなメリットがあった話ですが、軽視した結果私の狙い通りにはなりました。
箝口令を真面目に出していればこうはならなかったかもしれません。
「ビャンコ様に泣きつかれたのが動機としては一番大きいですが、留学生のワガママを諌めず私を引っ張り出して解決させれば済むなど考えが甘すぎますよ」
「オレがやったんじゃねぇぞ」
「ではビャンコ様が出ていたらどうなったか想像できますか?」
「演習場がぶっ壊れてただろうけど」
「手品師の出演料より高くついたと思いますよ」
イザッコは私なら無償でやると思っていたのでしょう。
確かにそれでも構いません、貸し一つとすれば良いですし。
とは言え。
三ヶ月前に崖から落とされたバリスタに朝の仕事帰りに気軽に頼まれては困ります。
「お前、いくらか分かってんのか?」
「おそらくモウカハナの半月分の売上は簡単に回収できるでしょうね」
「随分具体的だな」
「何度か付き合わされた事がありますからね、今回は断りましたが」
「付き合う……って何に?」
「あの人は娼館や高級クラブが好きでよく行きます」
手品師の修行の一環だと何度か付き合わされました。
……苦痛でしかなかったです、本当に。
「ちょっと待て、さっき遊びに来てるって言ってたよな」
「はい。冬前までの長期休暇をとったそうで、余程の事がなければ帰らないと言ってました」
「まさか、毎回持ってこねぇだろうな?」
「大丈夫ですよ、もし今日に請求が無かったら後日まとめて出したはずです」
「まとめてって……」
「弟子の活躍を本人から聞き、その内容で請求額を決めるそうです」
「弟子に支払われた場合はどうなる?」
「弟子から徴収しますよ、足りなければ追加を支払い元に請求します。今回は観客が庁舎の職員のみで出演者が地味な私なので、他と比較してもかなり安く済んだはずです」
「お前、あれで地味って……」
「昨日散々言われました」
他の方は師匠が請求してくる額より高い値段で術を披露して収益を得ているそうです。
なので私が地味で安売りする事に文句を言います、一晩遊べばなくなると。
この価格と請求の基準が未だに理解できませんが、そもそも彼のためにやった訳では無いので文句を言われても筋違いです。
「こんな事知ってたら頼まなかったぞ、なんで先に言わないんだ」
「私が自前の仮面を付けて出ると聞いた時、その手があったなどと言ったそうですね」
「あぁ、例の手品師って実際はヴァローナの筆頭術士だろ? なのに流浪の手品師なんつー意味が分からん変人なら、模擬戦に出しても言い訳が立つと思ったんだ」
筆頭術士が他国の模擬戦に出ること自体が異常ですが、あの人ならやります。
しかも事前に街中で告知しながら歩いた上で莫大な請求をイザッコにしたでしょう。
「前の時はなかったのに、なんで今回になって……」
「あの時は私のためにやった事でしたので請求はありません」
「今回も同じだろ」
「騎士団の演習ですので騎士団のためです」
「……支払わなかったらどうなる?」
「死なない程度に雷が落とされ続けます」
出来ればイザッコに請求して欲しかったのですが、防衛局のトップではないからやはり無理でしたか。
イザッコが後頭部を乱暴に掻きます。
「オレんとこ回ってきてんだよ、その請求書!」
「それは良かったです」
「良いわけあるか!!」
イザッコが大きな声を出したせいでこちらに注目が集まります。
そんな事を気にせず、私の両肩を掴み前後に揺らします。
「二度と! やるな!」
「もちろんです、私も二度とやりたくありません」
「あと! 先に! 言え!」
「頭を使ったらどうです? 考えたら分かるでしょう」
「っ……」
言い返せないのか、私を突き飛ばします。
その勢いでフードが頭から取れていまいました。
「剣を取れ! 叩きのめしてやる!」
「お断りします」
「ほんっとに変わらんなお前は! この根暗が!」
「用が済んだなら帰っても構いませんか?」
「済んでない! 剣を取れって言ってるだろ!」
結局こうなるのですね。
しばらく言わせて置くのが良さそうです。
「あ、あの……」
「なんだ!」
少ししてから、イザッコの背後から女性が声を掛けてきます。
「そちらの方は、キーノスさんではありませんか?」
「ん!? あぁそうだ……が?」
イザッコの大声につられて近付いて来たのでしょうけど、なぜ声を掛けてきたのでしょうか?
イザッコも相手が意外だったのか、先程までの怒りが鎮まったようです。
「やっぱり……」
彼女がこちらへ歩み寄ってきます。
以前新聞で拝見しておりますので、誰かは知っています。
「やっと……やっとお会い出来ました、あの時のお礼を言える日を待ち望んでました」
「申し訳ありませんが、初対面かと」
「覚えてませんか? 五年前、湖畔で凍傷を治して頂きました」
イザッコが状況を理解できないのか、困惑して止まっています。
五年前で湖畔なら、あるとしたらデムーロ領の後始末の時でしょうか?
「あの時は髪が短かったし、身長ももっと低かったから分からないかも知れません。冬の湖に落ちて動けなくなっていた私を救って下さいました……」
ビャンコ様に頼まれて湖底の人骨をひたすら地上に上げた際、半死の少年が一緒に出てきた事はありました。
骨ではなかったのでとても驚いた記憶が……
「まさか……あの時の少年、ですか?」
「はいっ! あの時は自己紹介もお礼も出来なくて。ずっと探してました」
女性が私に喜色満面の笑顔を向けてきます。
先程から気になっているのですが、彼女は私を正面から真っ直ぐ見てきます。
こんな女性はサチ様以来かもしれません。
「私、ゾフィ・ベルツと申します。あの日からあなたに見合う女になれるよう、自分を磨いてまいりました。どうか私の心を受け取って下さいませんか?」
「はぁ!?」
流れを見守っていたイザッコがまたしても大きな声を出します。
「あなたの心とはどういった物でしょうか?」
「バカ、告白されてんだよ!」
「告白?」
状況がよく分かりませんが……
イザッコの悪態も鎮まりましたし、私は元々ここに用はありません。
ゾフィ様の告白がどんな内容か分かりませんが、長くなるようでしたら日を改めてはいけないでしょうか。
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