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アウトサイダー <著:H・P・ラヴクラフト> ※独自に翻訳したものです

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動画のURLこちら:
https://youtube.com/shorts/cWZ_rSqQ6RU

こちらは、独自に翻訳したものに成ります。
意訳、誤訳などに付きましてはご理解の上、お読みください。
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子供の頃の思い出が恐怖と悲しみをもたらすだけの者は不幸である。
茶色の壁掛けや古びた本の列がある広大で陰気な部屋での孤独な時間や、グロテスクで巨大な、ブドウで覆われた木々のねじれた枝が頭上で揺らめいているのを、薄明りの木立の中で畏敬の念を抱きながら見上げている者は哀れである。
神々が私に与えたこのような運命に、私は呆然とし、失望し、不毛で、壊れてしまった。
しかし、私は不思議なことに満足しており、私の心が一瞬、他へ向かおうとするとき、その荒涼とした記憶に必死にしがみつくのだ。


私がどこで生まれたかは知らないが、その城は限りなく古く、限りなく恐ろしく、暗い通路が多く、天井が高く、目に付くモノはクモの巣と影しかないということだけは確かだ。
崩れかけた廊下の石はいつもひどく湿っているように見え、いくつもの骸が積み重なったような、呪われた臭いがそこかしこにしていた。
決して明るいとは言えないので、私は時々ロウソクに火をつけて、それをじっと眺めて安心したものだ。
また、屋外には太陽もなく、恐ろしい木々が、一番高い塔の上にまで伸びていた。
木々の間からは天空に届く黒い塔が一つあったが、それは所々に壊れており、登るには、切り立った壁の石組みを一石一石よじ登る必要が有る。


私はこの場所で何年も生きてきたはずだが、その時間を計ることはできない。
私の世話をした者が居るはずなのに、私以外の人間のことは思い出せない。
そればかりか、ネズミやコウモリやクモ以外の生き物も見た事が無い。
私が最初に抱いた生きている人間のイメージは、自分自身をあざ笑う様な物だが、城のように歪み、縮み、朽ち果てたものだった。

私は、石造りの地下室の奥深くにある骨や骸骨を、グロテスクとは思わなかった。
これらのものを日常的な出来事と結びつけて空想し、カビの生えた本の多くに描かれている、生き物の彩色画よりも自然なものだと思った。
私が知っていることは、すべてこのような本から学んだ。
教師が私を促したり導いたりすることはなく、そもそも、人の声を聞いた記憶もない。
自分の声でさえもだ。
城には鏡がなかったので、私はただ本能的に自分自信を、本で見た若者の姿に似ていると思う様にしていた。
記憶にないだけに、若さも意識した。


外では、黴臭い堀を越え、暗く静かな木の下で、私はしばしば横になって、本で読んだことを何時間も夢想し、
果てしない森の向こうの陽気な世界で、陽気な群衆に混じっている自分を夢見ていた。
一度はその森から逃げ出そうとしたが、城から遠くなるにつれ、陰は濃くなり、空気は陰鬱な恐怖で満たされていく。


だから、私はいつ明けるとも知れない夜明けを、夢を見、待った。
だが、影に覆われた孤独の中で、光への渇望が激しくなり、もう我慢ができなくなった私は森を越えて、
天空に伸びる一本の廃墟となった黒い塔に、懇願するように手を伸ばした。
そしてついに私は、たとえ落ちても、その塔を登ることを決意した。
空を垣間見て滅びる方が、一度も日を見ずに生きるよりましだと思ったからだ。


薄暗い中、私は擦り切れた古い石段を登り、石段が途切れる高さまで到達すると、上方に続く危険なほど小さな足場にしがみついた。
階段のないその石造りの円筒は、黒く、荒れ果てた廃墟のようで、不気味だった。
コウモリが不吉な音を立てて飛び交っている。
しかし、もっと恐ろしいのは、私の歩みが遅いことだ。
登ろうとしても、頭上の闇は薄くならず、恐怖と寒気が私を襲った。
なぜ光にたどり着かないのかと不思議に思い、あえて下を見たくなり、震えた。
眼下の闇は夜が突然やってきたと思ったほどだ。
片手で窓の桟を探し、窓の外から上を覗いて、自分が到達した高さを判断しようとしたが、むなしくなった…。


その絶望的な断崖絶壁を、無限に這い上がっていると、私は頭が固いものに触れたのを感じ、自分が屋根か、少なくとも足場を得たに違いないと確信した。
暗闇の中、手探りで動かせそうなところを探したが見つからない。

壁にしがみつきながら、命懸けで塔をぐるりと一周する。
そして、ついに私の手は、頭上に持ち上げる事の出来そうな箇所を発見し、頭でその板を力いっぱい押し上げ、這いあがった。
とうも、この板は仕掛け扉らしく、念の為、この重い板が元の位置に戻るのを防ごうとしたが、失敗した。
私は石の床に疲れ果てて横たわりながら、その閉まる音が不気味に響くのを聞いたが、必要ならまたこじ開ければいいと思う事にした。


私は今、呪われた木々の枝のはるか上、途方もない高さにいると信じ、床から体を引きずり起こし窓を探した。
初めて空を…、本で読んだ月や星を見ようと暗闇の中、手探りで探し回った。

しかし、私が見つけたのは大理石で出来た、邪魔なほどの大きさの長方形の箱が一つ。
私はますます考え込んだ。
この高い部屋にはどんな古びた秘密があるのだろう?
何世紀も下の城から切り離されているのだろうか、と…。
その時、不意に私の手は戸口に当たり、そこには奇妙な荒い彫刻の施された石の門があった。
開けようと試みるが、鍵がかかっていた。
しかし、私は渾身の力を振り絞って、その扉を内側へ引きずり込む様に開いた。

開いた扉の向こうには、鉄の装飾が施された格子が見えた。
そこから短い石の通路を静かに照らしていたのは、私がこれまで夢や記憶とは呼べないような、曖昧な幻想の中でしか見たことのない、輝く満月だった。


今、私はこの城の頂点に到達した…。
扉の先にある数段程の階段を駆け上がる。
しかし、突然、月が雲に覆われ、私はつまずく。
私は暗闇の中でゆっくりと歩みを進める。
格子にたどり着いたが、辺りはまだ暗い。
格子には鍵が掛かっていた。
しかし私は、登ってきた恐ろしいまでの高さから落下するのを恐れて、それを無理に開けようとはしなかった。

すると、月が顔を出した。

あらゆる衝撃の中で最も悪魔的なものは、まったく予期しない、グロテスクなまでに信じられないような衝撃である。
今までに経験したことのない恐怖、その光景が意味する、奇怪な驚異に匹敵するものはなかった。

その光景は、単純であると同時に呆気にとられるものだった。
目もくらむような高台から見下ろす森の代わりに、格子越しに水平に広がるのは、固い地面にほかならないのだ。
さらにその向こうには、大理石の石畳や柱で装飾された、古い石造りの教会が影を落としていた。
その尖塔が月光に照らされ、妖しく輝いている。


私は半ば無意識のうちに格子を開け、二方向に伸びる白い砂利道へと、よろめきながら向かった。
私は茫然自失と成って、頭の中が混沌としていたが、光を求める必死の思いは変わらず、この幻想的で不思議な出来事さえ、私の行く手を阻むことはなかった。
自分の体験が狂気なのか、夢なのか、魔法なのか、そんなことは知る由もなく、何が何でも輝きと華やかさを見つけ出そうと、心に決めた。
自分が誰なのか、何なのか、周りがどうなっているのかもわからなかった。
しかし、つまずきながら進むうちに、恐ろしい潜在的な記憶のようなものが意識され、私の歩みは決して偶然のものではなくなってきた。
私はアーチの下を通り、石畳と円柱の領域から抜け出し、開けた世界へと彷徨い出た。
あるときは見える道をたどり、あるときは不思議なことにその道から離れ、草地を踏みしめ、忘れ去られた古代の道の存在を偲んだ。
またあるときは、急流を泳いで渡る。
そこには崩れ、苔むした石組みがあり、橋の跡である事を物語っていた。


2時間以上歩いただろうか。
鬱蒼とした森の中にある、蔦の絡まる由緒正しい城に辿り着く。
その光景は見慣れたものの筈だが、私には不可解な奇妙さで満ちていた。

堀は埋められ、塔のいくつかは取り壊されている。
その一方で、城の両翼は新しく、見る者を惑わすように存在していた。
しかし、私が最も興味深く、嬉しく思ったのは、開け放たれた窓で、華やかに光り輝き、陽気な宴会の音を響かせていた。
その窓の1つに近づいて覗くと、実に奇妙な格好をした一団が、陽気に騒ぎながら、互いに明るく語り合っている。
どうやら、私は人間の言葉を聞いたことがないらしく、彼らが何を言っているのか、ぼんやりとしかわからない。
ある者は、信じられないほど遠い記憶を呼び起こすような表情を浮かべ、またある者は、まったく異質な表情を浮かべている。

私は、低い窓から明るく照らされた部屋へと足を踏み入れた。
そして、希望に満ちた瞬間から、絶望と現実の暗黒の渦へと…。
悪夢はすぐにやってきた。
私が部屋に入ると、すぐに私がこれまで想像したこともないような恐ろしい光景が目に飛び込んできたのだ。
私が敷居をまたぐやいなや、突然、前触れもなく、恐ろしいほどの恐怖が皆に襲いかかり、彼らの顔がゆがみ、その喉からは悲鳴が上がる。
喧騒と混乱の中で、何人かは気を失って倒れ、狂ったように逃げる仲間に引きずられていった。
多くの人が両手で目を覆い、盲目的に、家具をひっくり返し、壁につまずきながら、ドアの向こうへと不器用に逃げ惑う。


彼らの悲鳴に恐れ慄いた。
私は一人華やかな部屋に立って、消えゆく叫び声を聞きながら、自分の近くに潜んでいる何かに身震いしていた。
アルコーブのひとつに近づいてみる。
金色のアーチ状の扉の向こうに、同じような部屋に通じる気配が感じられたからだ。
そしてそのとき、私が発した最初で最後であろう音、つまりその有害な原因と同じくらいおぞましい叫び声とともに、想像を絶する、筆舌に尽くしがたい、言いようのない怪物を目にしてしまったのだ。
いままで陽気だった彼らを錯乱させ、逃亡者の群れへと変えた、醜い怪物を…。



それは、不潔で、不気味で、歓迎されず、異常で、憎むべきものすべての複合体。
それは、古く、酷く腐敗し、形は崩れ、有害な啓示を垂れ流す幻影。
本来、慈悲深い大地がその下に、常に隠すべきもの。
神はそれがこの世のものではない、あるいはもはやこの世のものではないことを知っている。
しかし、私が恐怖したのは、その食べ尽くされ、骨が露出した輪郭が、人の形をした、忌まわしい茶番に見えた事だ。
そして、そのカビて崩れそうな服の言いようのない質感に、寒気がはしる。


私は硬直してしまったが、逃げようと弱々しい努力をすることはしなかった。
そして、名前も声もない怪物が私を捕らえている呪縛を解くことができず、後ろ向きにつまずいた。
この時、私の目は、悍ましいほど見つめてくるガラス球の様な目に魅せられた為か、閉じることはなかった。
一瞬目が霞む。
しかし、つまずいた衝撃の後、その恐ろしい物体をはっきりと見ることができた。
私は手をかざし、その光景を遮断しようとしたが、神経が麻痺していたためか、腕が完全に私の意志に従うことはできなかった。
しかし、この試みは私のバランスを崩すのに十分で、転ばないようにするために数歩よろけなければならなかった。
そうしているうちに、私は突然、腐肉のようなものが近くにいることに気づき、その恐ろしい息遣いが聞こえてくるような気がして、苦しくなった。
気が狂いそうになりながらも、すぐそばまで迫ってきた悪臭漂う幻影を振り払おうと手を伸ばす。
そのとき。
宇宙的な悪夢と地獄のような偶然か、一瞬、私の指は黄金のアーチの下にいる怪物の、その腐った手の指に触れたのだ。


私は悲鳴をあげなかった。
その代わり、凶悪なグールの叫びが夜風に乗って響き渡る。
その瞬間、消え失せた筈の記憶が雪崩の様に押し寄せて来た。
私はその時、過去のすべてを知ったのだ。
あの恐ろしい城と、木々の向こう側を思い出し、自分が今立っている、以前と変わってしまったこの建物のことも思い出した。
私が汚れた指先を離したとき、前に立っている邪悪で醜悪なモノが何なのかを知って、恐怖した。


しかし、宇宙には苦味と同時に癒しもあり、その癒しとは忘却である。
その瞬間の最悪の恐怖の中で、私は何が私を恐怖に陥れたのか忘れてしまい、黒い記憶の爆発は、反響するイメージの混沌の中に消えていく。
夢の中で私は、あの呪われた山から逃げ出し、月明かりの中を素早く、そして静かに走り抜ける。
大理石の教会堂へと戻り、階段を下りると、床の仕掛け扉が動かなくなっていた。
あの古城と木々が嫌いだった筈なのに、残念でならなかった…。

今、私は嘲笑的で友好的なグールと共に夜風に乗って戯れ、昼はナイル川沿いのハドスの封印された未知の谷にあるネフレン=カの地下墓地で過ごしている。
私は、ネブの岩窟墓地の上に浮かぶ月の光を除いて、光が私のためにないことを知っているし、大ピラミッドの下にあるニトクリスの名もない祝宴を除いて、どんな華やかさもないことを知っている。
しかし、新しい野生と自由の中で、私はこの疎外感の苦味を結構歓迎しているのだ。


忘却が私を落ち着かせたとはいえ、私は常に自分が部外者であることを知っている。
あの大きな金色の枠の中にある忌まわしいものに指を伸ばしたときから、ずっとわかっていた。
指を伸ばし、磨き上げられたガラスの、冷たく固い表面に触れた、あのときから…。

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