34 / 38
集団異世界召喚
異世界探検⑬
しおりを挟む
「やっ…た」
「倒したのですね…」
「「やったー!」」
合成生物を倒し、現れたダンジョンコアを確認しにいく。
ダンジョンクリアは初めてだった。
ダンジョンコアは変形していきバッジの様になった。
俺はダンジョンコアを大切にアイテムボックスへと入れ、宝箱を……
あれ?宝箱が…ない?
「ボスを倒したのに宝箱はでないのか?」
「どういうことなんでしょうね」
「そういう仕様なのでは?」
「そう考えるのが妥当だな」
でないものを幾ら探しても意味はないし、ダンジョンコアも手に入れたし十分だ。
ダンジョンコアの詳細はギルドの人にでも聞いてみよう。
俺達は更に奥の部屋に設置されていた転移陣を見つけ、地上へと戻った。
戻ると空は暗く、無数の星が光輝いていた。
「あっ、流れ星!」
ふと見上げたときに流れ星を見つけた。
この世界の宇宙はどうなっているんだろうか、地球と全く同じ構造になっているのか、それとも……。
「湊斗!さっさと帰りましょう、お腹も減っちゃったし何よりお風呂に早く入りたいわ」
「そうだね」
一応魔法で清潔な状態にはできるが、やはり温泉とは全く違う。
帰り道、シエルの出番が全く無かったとシエルがいじけていた。可愛い…。
シエルは大きく欠伸をするとカレンの腕の中でぐっすりと眠りについていた。
「ミナト様?今日はどうしますか?」
ノエルが少しでニヤけて聞いてくる。
こんなキャラだったっけ…?
「もちろん今日もみんなで一緒に寝ような!」
ノエルはすくすくと微笑み「はい」といった。
あれから少し堅苦しくなくなった気がする。
澪は「みんな」という単語に異常な反応を示し「わ、私もなの!?湊斗といいいい一緒に!?」とやけに慌てている、昔はよく一緒に寝た仲じゃないか。
……昔は新も含めた3人で仲良かったのになぁ。
△
「くそっ、澪が…」
自分の部屋にいる新は澪を湊斗の元へと送った事へと怒りを抑えられずに「ガシャン!」と音を立てて机を叩いた。
「俺がいない隙を突いて…あいつ…」
澪の離脱を聞いてとても腹が立った、だがその怒りをぶつけるものは何処にもない。
場の空気が余り良くないままダンジョン、魔物討伐を行っていく。
「こんなもんかぁ?」
一振りで猪の魔物を両断し、屠る。
「流石、火焔大剣だな」
「最近ちょっとピリピリしすぎじゃないか?」
「そんなことねぇよ…」
蓮が新を宥めようとするも意味無く流されてしまった。
だが新が最近ピリピリしているのは蓮だけが気付いている訳もなく、クラス皆が把握していることだった。
「神崎君、秋月さんが離脱した事が原因…」
「わかってますよ!俺のせいですかね!?」
新は声を荒げてそのままダンジョンの奥へと進んでいってしまった。
「いつもはあんなんじゃないんですけどね…」
「仲間がまた1人抜けちゃったんですもの…仕方ないわ」
「ま、まぁ!気分良くしていこうよ!」
小春が悪い雰囲気を直そうとするも少ししか効果はなかった。
「みんなには悪いが今は新の後を進もうか」
「だね」
「うん」
「おっけー」
「なんでいつも俺じゃなくてあいつ…!」
新の心は日が増す毎に湊斗へと恨み妬みが募る一方となってしまった。
〈怒魂を習得……〉
△
「もう直ぐで家だぞ~」
あれから雑談を挟みながら歩いていると直ぐに家の目前まで着いていた。
シエルはまだ熟睡中だ。
一番楽してたはずだろ…?
「まぁまぁ、いままでずっと留守番ばかりさせていたんですし、久しぶりということもあって疲れてるんですよ」
「それもそう…か」
「それにしても澪はロアと仲良くなったなぁ」
「当たり前よ!私の相棒よ!」
ん?いつの間に相棒にまで昇格させたんだ?
因みにわかってると思うが、ロアは仮にも隷属のアイテムで俺が主人の筈なんだがな…。
「湊斗より私の方が好きなのよ、ねぇ?」
「グォォウ」
返事をするようにロアは澪に顔を擦り寄せる。
俺もしてほしい…。そう思い、何度も試みるがプイッと顔を背けられてしまうのがオチだ。
「着きましたよ、食事の準備をしてきますので少々お待ちください」
「俺も手伝うよ、なにしたらいいかな?」
「ありがとうございます、ではこの生地を伸ばしていただいて…そして………」
俺とノエルで料理をし、カレンは家の掃除、澪はロアのブラッシングを満喫している。
シエルはクッションでまだ熟睡中だ。
あれ…これは、ピザかな?
この前ノエルに教え込んだけど、もう使ってくれているのか。しかもロックハーミット入りだ。
「どうです?いい出来だと思いますが」
「最高だと思うよ、早く食べたいな」
カレンも掃除を終わらしたことだし、料理を食卓へと並べていく。
「これはっ!ピザね!?」
澪の反応も良しだな。
あっという間に無くなり、おかわりの分まで平らげてしまった。
澪の食欲と食べる量増えてないか…?
そう思いながら澪を見つめていると
「なによ、運動してるんだしプラマイゼロよ!いえ、戦ってるんだしマイナスな程よきっと」
すっかり開き直っている。
体型の変化はないから特に問題ではないけど…。
その後は「私が一番よ~!」といい温泉に入っていき、その次に恒例の3人で入った。
慣れたのか澪もそこまで嫌な目をすることはなくなった。
今夜は4人で並んで寝るが、ノエルとは繋いだ手を離さない。
日本に居た頃は彼女なんて無縁だったし、誰かと一緒に寝ることすら無かった俺には皆で寝ることや、ノエルと手を繋いで寝ることに大きな安心感を感じていた。
「皆がいるから俺は…やっていけてるんだ」
誰の耳にも届かない声で呟き、眠りについた。
「倒したのですね…」
「「やったー!」」
合成生物を倒し、現れたダンジョンコアを確認しにいく。
ダンジョンクリアは初めてだった。
ダンジョンコアは変形していきバッジの様になった。
俺はダンジョンコアを大切にアイテムボックスへと入れ、宝箱を……
あれ?宝箱が…ない?
「ボスを倒したのに宝箱はでないのか?」
「どういうことなんでしょうね」
「そういう仕様なのでは?」
「そう考えるのが妥当だな」
でないものを幾ら探しても意味はないし、ダンジョンコアも手に入れたし十分だ。
ダンジョンコアの詳細はギルドの人にでも聞いてみよう。
俺達は更に奥の部屋に設置されていた転移陣を見つけ、地上へと戻った。
戻ると空は暗く、無数の星が光輝いていた。
「あっ、流れ星!」
ふと見上げたときに流れ星を見つけた。
この世界の宇宙はどうなっているんだろうか、地球と全く同じ構造になっているのか、それとも……。
「湊斗!さっさと帰りましょう、お腹も減っちゃったし何よりお風呂に早く入りたいわ」
「そうだね」
一応魔法で清潔な状態にはできるが、やはり温泉とは全く違う。
帰り道、シエルの出番が全く無かったとシエルがいじけていた。可愛い…。
シエルは大きく欠伸をするとカレンの腕の中でぐっすりと眠りについていた。
「ミナト様?今日はどうしますか?」
ノエルが少しでニヤけて聞いてくる。
こんなキャラだったっけ…?
「もちろん今日もみんなで一緒に寝ような!」
ノエルはすくすくと微笑み「はい」といった。
あれから少し堅苦しくなくなった気がする。
澪は「みんな」という単語に異常な反応を示し「わ、私もなの!?湊斗といいいい一緒に!?」とやけに慌てている、昔はよく一緒に寝た仲じゃないか。
……昔は新も含めた3人で仲良かったのになぁ。
△
「くそっ、澪が…」
自分の部屋にいる新は澪を湊斗の元へと送った事へと怒りを抑えられずに「ガシャン!」と音を立てて机を叩いた。
「俺がいない隙を突いて…あいつ…」
澪の離脱を聞いてとても腹が立った、だがその怒りをぶつけるものは何処にもない。
場の空気が余り良くないままダンジョン、魔物討伐を行っていく。
「こんなもんかぁ?」
一振りで猪の魔物を両断し、屠る。
「流石、火焔大剣だな」
「最近ちょっとピリピリしすぎじゃないか?」
「そんなことねぇよ…」
蓮が新を宥めようとするも意味無く流されてしまった。
だが新が最近ピリピリしているのは蓮だけが気付いている訳もなく、クラス皆が把握していることだった。
「神崎君、秋月さんが離脱した事が原因…」
「わかってますよ!俺のせいですかね!?」
新は声を荒げてそのままダンジョンの奥へと進んでいってしまった。
「いつもはあんなんじゃないんですけどね…」
「仲間がまた1人抜けちゃったんですもの…仕方ないわ」
「ま、まぁ!気分良くしていこうよ!」
小春が悪い雰囲気を直そうとするも少ししか効果はなかった。
「みんなには悪いが今は新の後を進もうか」
「だね」
「うん」
「おっけー」
「なんでいつも俺じゃなくてあいつ…!」
新の心は日が増す毎に湊斗へと恨み妬みが募る一方となってしまった。
〈怒魂を習得……〉
△
「もう直ぐで家だぞ~」
あれから雑談を挟みながら歩いていると直ぐに家の目前まで着いていた。
シエルはまだ熟睡中だ。
一番楽してたはずだろ…?
「まぁまぁ、いままでずっと留守番ばかりさせていたんですし、久しぶりということもあって疲れてるんですよ」
「それもそう…か」
「それにしても澪はロアと仲良くなったなぁ」
「当たり前よ!私の相棒よ!」
ん?いつの間に相棒にまで昇格させたんだ?
因みにわかってると思うが、ロアは仮にも隷属のアイテムで俺が主人の筈なんだがな…。
「湊斗より私の方が好きなのよ、ねぇ?」
「グォォウ」
返事をするようにロアは澪に顔を擦り寄せる。
俺もしてほしい…。そう思い、何度も試みるがプイッと顔を背けられてしまうのがオチだ。
「着きましたよ、食事の準備をしてきますので少々お待ちください」
「俺も手伝うよ、なにしたらいいかな?」
「ありがとうございます、ではこの生地を伸ばしていただいて…そして………」
俺とノエルで料理をし、カレンは家の掃除、澪はロアのブラッシングを満喫している。
シエルはクッションでまだ熟睡中だ。
あれ…これは、ピザかな?
この前ノエルに教え込んだけど、もう使ってくれているのか。しかもロックハーミット入りだ。
「どうです?いい出来だと思いますが」
「最高だと思うよ、早く食べたいな」
カレンも掃除を終わらしたことだし、料理を食卓へと並べていく。
「これはっ!ピザね!?」
澪の反応も良しだな。
あっという間に無くなり、おかわりの分まで平らげてしまった。
澪の食欲と食べる量増えてないか…?
そう思いながら澪を見つめていると
「なによ、運動してるんだしプラマイゼロよ!いえ、戦ってるんだしマイナスな程よきっと」
すっかり開き直っている。
体型の変化はないから特に問題ではないけど…。
その後は「私が一番よ~!」といい温泉に入っていき、その次に恒例の3人で入った。
慣れたのか澪もそこまで嫌な目をすることはなくなった。
今夜は4人で並んで寝るが、ノエルとは繋いだ手を離さない。
日本に居た頃は彼女なんて無縁だったし、誰かと一緒に寝ることすら無かった俺には皆で寝ることや、ノエルと手を繋いで寝ることに大きな安心感を感じていた。
「皆がいるから俺は…やっていけてるんだ」
誰の耳にも届かない声で呟き、眠りについた。
1
お気に入りに追加
1,324
あなたにおすすめの小説
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?

出勤したら解雇と言われました -宝石工房から独立します-
はまち
恋愛
出勤したら代替わりをした親方に解雇と言われた宝石加工職人のミカエラは独り立ちを選んだ。
次こそ自分のペースで好きなことをしてお金を稼ぐ。
労働には正当な報酬を休暇を!!!低賃金では二度と働かない!!!
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる