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控室に入ると開店時間になるまで店長に絡まれた。紅玉の腹が膨らみはじめ、それが従業員の話題になっていた。店長はそれに少し呆れながら色街に関わる物騒な事件を怪談めかして喋った。しかしその中には女が暴行された話はなかった。控室に支配人が顔を出し、注目を集めた。店長の声も止んだ。支配人の恋焦は極彩の前にやってくると「あまり目立つな」と意味深長なことを言って去っていく。出逢い茶屋の一件であることは容易に想像がつき、むしろそれ以外に該当する事柄はなかった。この日の業務は極彩のついた客の中に他店の支配人がいたらしく引き抜きの話が持ち上がった程度のことしか変わったことはなかった。仕事終わりはいつもと変わらず店長が肩に腕を回し、尽きることのない話題を自慢げに語った。極彩は周辺を見回し淡藤を見つけ、一定の距離を保ったまま只管喋り続ける男と別れてから合流した。
「すみません。関係を勘繰られると厄介だったものですから」
「いいえ。私のことは空気とでも思ってください」
淡藤は店長の入っていった集合住宅をぼんやりと眺めていた。
「ここからはいつもおひとりで帰っていたんですか」
「はい。とはいえ紫煙殿が見張っていたようですが」
それから彼は少し暗い道を見回していた。
「最近、色街付近で顔面をずたずたに切り刻まれて殺されるという事件が多発しています。被害者は主に身寄りのない者たちが多いですが、時折身元のはっきりした者もいまして」
菖蒲の手紙や店長の雑談にもそのような話があった。
「多少遠回りでも不言通りを経由していただきたいです」
「そうですね、そうします」
「帰りに毎日、乳蜜氷菓子を買う手当を出します」
「要りません」
淡藤の口調はまるで冗談ではないようだった。
「これではいけませんか。では弁当代でいかがですか。曙(あけぼの)弁当でもいいですよ」
不言通りで最も有名で人気もあり、値も張る弁当屋を挙げられる。
「何か催促しているわけではありません」
「それはありがたいことです」
冷たい風が吹き、淡藤は小さく嚔をした。畳んだ羽織を腕に掛け、その下に着ている物は薄い。
「天晴組は防寒具、だめなんですか」
「はい」
「大変ですね」
不言通りを外れて閉店間際だがまだ明るい屋根のある商店街に入った。肉饅頭を2つ買って1つ淡藤に渡した。
「昇格祝です。複雑でしょうけれど」
「嬉しいです」
不機嫌な顔立ちは動かず、肉饅頭を千切って口に入れた。
「美味しいです」
「それは良かったです」
食べ終わって歩き出す。屋敷に着くまで彼は羽織らず、飽くまで平民に紛れていた。
「今日、泊まります」
「…はい?」
「今日、泊まります。心配なので」
「何が心配なんですか」
淡藤の切れの長い目が極彩の腹へ移った。
「妙な気を起こしませんか。外部の敵より内面からの敵が恐ろしいですよ、今は」
「夕飯を用意していませんよ。即席麺くらいしか」
「お気遣いなく。何か買ってきます。私が作りましょうか」
「…ではお願いします」
財布の紐を解こうとすると、「経費で落とします」と言って玄関で極彩を待つ素振りを見せた。今に戻ろうとすると、行かないんですか、とばかりの視線を喰らう。
「わたしも行くんですか」
「はい。目を離しません。何を買っていいのかも分かりませんし。嫌ですか」
「ちょっと待ってください」
弟が使っていた襟巻を掴んで天晴組の羽織りをまた脱いでいる淡藤に掛けた。
「あの、」
「この季節に襟巻も無くその薄着は却って怪しまれますよ。風邪が感染るのもつまりませんからね」
「すみません」
「いいえ」
長春小通りを弁柄地区の区間にある商店街で食材を買う。自炊をしなくなったため冷蔵庫にはもう殆ど調理できそうなものはなかった。
「鍋が食べたいです」
淡藤が言った。店に入ってすぐ菊菜が安く売られていた。
「土鍋は確かありました」
「白滝もいれます」
あれもこれもと淡藤は極彩に訊ねて買い物籠に入れていく。
「肉は豚肉と牛肉どちらがいいですか」
「鶏肉はないんですか」
「あります」
淡藤は不機嫌な面構えをしていたがどこか楽しそうだった。
「鶏肉にしますか」
「いいえ。淡藤殿の好きにしてください」
極彩は淡藤が背を向けると近くにあった海老団子の水餃子を籠に入れた。
「豚肉にします。いいですか」
「はい」
暫くは極彩が籠を持っていたが、淡藤がひょいひょいと会計と袋詰めを済ませ気が付くと寒空の下に並んで歩いていた。両手に服を提げる淡藤は、弟が身に着けるには落ち着いて渋い感じの襟巻が馴染んでいた。群青の弟であるのなら銀灰とそう変わらないはずだった。
「疲れましたか」
「いいえ。荷物を持っていませんからね。淡藤殿は」
「いつもより楽しいくらいです」
両手の買物袋は軽くはないはずだったが彼は弾むようだった。
「そうですか」
屋敷に戻り土鍋を出す。その間に彼は風呂場に消えてしまった。食材を洗って切っているうちに戻ってくる。湯気が台所にまで漂ってきた。
「任せてしまってすみません。先にお風呂に入りますか」
「いいえ」
「私がやります。休んでいてください」
彼の言葉に甘えた。長ネギの切り方が変わってしまう。包丁の使い方は慣れ、鍋へ入れていく手際も良かった。所帯持ちという安心感がある。極彩は居間に戻ると卓を動かし鍋敷きに濡れた布巾を広げた。風呂の湯を見ながら暫く待っていると鍋が運ばれてくる。入れ違いに皿を出した。
「久々です、こういうの」
不機嫌な面には似合わない柔らかな笑みが浮かぶ。
「わたしもです」
「こうして皆で鍋を囲んだら、案外世の中のことなんて丸く収まるんじゃないか…なんて思います」
「好きな物の取り合いになりますよ。それを眺める礼儀作法に口煩い人もいますね、きっと」
淡藤は菜箸を握って皿を渡すよう促した。
「気を遣うのは無しにしましょう」
極彩の言葉に淡藤は菜箸を置いて竹箸を鍋に入れた。極彩は一瞬硬直したが時間を取り戻す。
「何か飲みます?お酒とか」
「いいえ。お酒、飲まないので」
彼は豆腐と白菜を掬い上げた。
「城勤めなのに?」
「城勤めでも飲まない人はいます。下戸なんです、私。唇が腫れたみたいになってしまって」
「それでやっていられるんですか」
水餃子溶けちゃいましたね、と言って彼は衣を失った海老団子を玉で掬った。
「やっていられますよ。かえって酒浸りというのも。宿酔いのまま人を斬れませんし、守れませんよ。酔拳の使い手なら別でしょうけど」
胡麻だれと柑橘酢醤油を用意したが淡藤はどちらにも手を付けなかった。そのまま綺麗な所作で白菜の葉を齧っている。
「まったくですね、まったくです」
投げやりに同意する。極彩は出汁に使った昆布を取った。
「酒飲みの方を批判したわけではありません。そう聞こえたなら弁明します。姫様は今日はお飲みにならないんですか」
「不思議と飲む気になりません」
「それは良かった。酔っている人をあまり相手にする機会がないものですから」
美しい箸捌きで豆腐が刻まれていく。鍋に直箸で食べさせてしまったが育ちの良さが窺えた。
「何故、天晴組に入ったんですか」
「次男だからですかね。継ぐ店も職もありませんでしたし」
「それで今、組長なんですか」
「すみません。関係を勘繰られると厄介だったものですから」
「いいえ。私のことは空気とでも思ってください」
淡藤は店長の入っていった集合住宅をぼんやりと眺めていた。
「ここからはいつもおひとりで帰っていたんですか」
「はい。とはいえ紫煙殿が見張っていたようですが」
それから彼は少し暗い道を見回していた。
「最近、色街付近で顔面をずたずたに切り刻まれて殺されるという事件が多発しています。被害者は主に身寄りのない者たちが多いですが、時折身元のはっきりした者もいまして」
菖蒲の手紙や店長の雑談にもそのような話があった。
「多少遠回りでも不言通りを経由していただきたいです」
「そうですね、そうします」
「帰りに毎日、乳蜜氷菓子を買う手当を出します」
「要りません」
淡藤の口調はまるで冗談ではないようだった。
「これではいけませんか。では弁当代でいかがですか。曙(あけぼの)弁当でもいいですよ」
不言通りで最も有名で人気もあり、値も張る弁当屋を挙げられる。
「何か催促しているわけではありません」
「それはありがたいことです」
冷たい風が吹き、淡藤は小さく嚔をした。畳んだ羽織を腕に掛け、その下に着ている物は薄い。
「天晴組は防寒具、だめなんですか」
「はい」
「大変ですね」
不言通りを外れて閉店間際だがまだ明るい屋根のある商店街に入った。肉饅頭を2つ買って1つ淡藤に渡した。
「昇格祝です。複雑でしょうけれど」
「嬉しいです」
不機嫌な顔立ちは動かず、肉饅頭を千切って口に入れた。
「美味しいです」
「それは良かったです」
食べ終わって歩き出す。屋敷に着くまで彼は羽織らず、飽くまで平民に紛れていた。
「今日、泊まります」
「…はい?」
「今日、泊まります。心配なので」
「何が心配なんですか」
淡藤の切れの長い目が極彩の腹へ移った。
「妙な気を起こしませんか。外部の敵より内面からの敵が恐ろしいですよ、今は」
「夕飯を用意していませんよ。即席麺くらいしか」
「お気遣いなく。何か買ってきます。私が作りましょうか」
「…ではお願いします」
財布の紐を解こうとすると、「経費で落とします」と言って玄関で極彩を待つ素振りを見せた。今に戻ろうとすると、行かないんですか、とばかりの視線を喰らう。
「わたしも行くんですか」
「はい。目を離しません。何を買っていいのかも分かりませんし。嫌ですか」
「ちょっと待ってください」
弟が使っていた襟巻を掴んで天晴組の羽織りをまた脱いでいる淡藤に掛けた。
「あの、」
「この季節に襟巻も無くその薄着は却って怪しまれますよ。風邪が感染るのもつまりませんからね」
「すみません」
「いいえ」
長春小通りを弁柄地区の区間にある商店街で食材を買う。自炊をしなくなったため冷蔵庫にはもう殆ど調理できそうなものはなかった。
「鍋が食べたいです」
淡藤が言った。店に入ってすぐ菊菜が安く売られていた。
「土鍋は確かありました」
「白滝もいれます」
あれもこれもと淡藤は極彩に訊ねて買い物籠に入れていく。
「肉は豚肉と牛肉どちらがいいですか」
「鶏肉はないんですか」
「あります」
淡藤は不機嫌な面構えをしていたがどこか楽しそうだった。
「鶏肉にしますか」
「いいえ。淡藤殿の好きにしてください」
極彩は淡藤が背を向けると近くにあった海老団子の水餃子を籠に入れた。
「豚肉にします。いいですか」
「はい」
暫くは極彩が籠を持っていたが、淡藤がひょいひょいと会計と袋詰めを済ませ気が付くと寒空の下に並んで歩いていた。両手に服を提げる淡藤は、弟が身に着けるには落ち着いて渋い感じの襟巻が馴染んでいた。群青の弟であるのなら銀灰とそう変わらないはずだった。
「疲れましたか」
「いいえ。荷物を持っていませんからね。淡藤殿は」
「いつもより楽しいくらいです」
両手の買物袋は軽くはないはずだったが彼は弾むようだった。
「そうですか」
屋敷に戻り土鍋を出す。その間に彼は風呂場に消えてしまった。食材を洗って切っているうちに戻ってくる。湯気が台所にまで漂ってきた。
「任せてしまってすみません。先にお風呂に入りますか」
「いいえ」
「私がやります。休んでいてください」
彼の言葉に甘えた。長ネギの切り方が変わってしまう。包丁の使い方は慣れ、鍋へ入れていく手際も良かった。所帯持ちという安心感がある。極彩は居間に戻ると卓を動かし鍋敷きに濡れた布巾を広げた。風呂の湯を見ながら暫く待っていると鍋が運ばれてくる。入れ違いに皿を出した。
「久々です、こういうの」
不機嫌な面には似合わない柔らかな笑みが浮かぶ。
「わたしもです」
「こうして皆で鍋を囲んだら、案外世の中のことなんて丸く収まるんじゃないか…なんて思います」
「好きな物の取り合いになりますよ。それを眺める礼儀作法に口煩い人もいますね、きっと」
淡藤は菜箸を握って皿を渡すよう促した。
「気を遣うのは無しにしましょう」
極彩の言葉に淡藤は菜箸を置いて竹箸を鍋に入れた。極彩は一瞬硬直したが時間を取り戻す。
「何か飲みます?お酒とか」
「いいえ。お酒、飲まないので」
彼は豆腐と白菜を掬い上げた。
「城勤めなのに?」
「城勤めでも飲まない人はいます。下戸なんです、私。唇が腫れたみたいになってしまって」
「それでやっていられるんですか」
水餃子溶けちゃいましたね、と言って彼は衣を失った海老団子を玉で掬った。
「やっていられますよ。かえって酒浸りというのも。宿酔いのまま人を斬れませんし、守れませんよ。酔拳の使い手なら別でしょうけど」
胡麻だれと柑橘酢醤油を用意したが淡藤はどちらにも手を付けなかった。そのまま綺麗な所作で白菜の葉を齧っている。
「まったくですね、まったくです」
投げやりに同意する。極彩は出汁に使った昆布を取った。
「酒飲みの方を批判したわけではありません。そう聞こえたなら弁明します。姫様は今日はお飲みにならないんですか」
「不思議と飲む気になりません」
「それは良かった。酔っている人をあまり相手にする機会がないものですから」
美しい箸捌きで豆腐が刻まれていく。鍋に直箸で食べさせてしまったが育ちの良さが窺えた。
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